2025年6月25日号掲載記事より
日衛連、天田泰正氏(白十字社長)を新会長に選出 「新環境声明」制定
日本衛生材料工業連合会(日衛連)は6月17日、経団連会館で記者会見を開き、同日開催の「第92回通常総会」で、澤田道隆会長(花王)に代わって白十字社長の天田泰正氏(写真)を新会長に選出したと発表。また、環境対策に取り組む道標として「新環境声明」を制定したことなどを報告した。
会見で天田新会長は、第92回通常総会と臨時理事会で次期2年間の理事42名、監事3名、役職理事選任を含む全議案が滞りなく承認されたことを報告。自身の会長就任について、2013年から幾つかの委員会、工業会活動に携わる事で多くの会員企業と関わってきこと、また、この10年間で当連合会は約100社増加の300社近い会員、賛助会員が名を連ね、その規模は2000億円増加の7000億円まで拡大していることを紹介し、その会員各社の個々の規模と強みを生かしながら会員企業をまとめ、会員各社と日衛連の双方が発展することに尽力すると表明した。
さらに天田会長は、今期の事業計画の基本方針として、医療・家庭用衛生用品の持続的・安定供給、安心・安全品質の確保を図るために、医療機器業コンプライアンス強化と日衛連環境声明に対応した目標とアクションプランの推進を各主力活動に盛り込み、広報、法制、環境、技術、財務、総務の6つの委員会を運営し、5工業会においても日衛連の環境声明に沿ったアクションプランを工業会ごとに制定・推進していく方針を説明した。
また、天田会長は「One for All, All for One(1人はみんなのため、みんなは1人のため)」の精神で、人々の健康を下支えし、国民生活の保健衛生向上に貢献できる団体として存在意義を高めていく決意を表明した。
会見終了後には講演会が開かれ、谷本歩実日本オリンピック委員会理事(アテネ・北京オリンピック金メダリスト)による講演「金メダリストの思考回路~実現できる人になるために~」を聴講。引き続き、懇親会が開かれた。
ハリマ共和物産、第一線会開催 25年3月期は前期上回る売上高に
ハリマ共和物産は6月13日、兵庫県姫路市内のホテルで第71回第一線会を開催し、仕入先メーカーや物流関係の取引先、同社社員など307人が出席した。
冒頭、津田信也社長が開会のあいさつを述べるとともに、2025年3月期の業績や今期の経営方針について報告を行った。
これによると同社の2025年3月期の連結売上高は、618億円(前期比0.4%増)で、5期連続の増収を達成。一方、営業利益は前期を上回ったものの経常利益は19.2億円(6.0%減)と減益となった。
津田社長は今年度のテーマとして「2兎を追い、未来を切り開く」を掲げ、「ガバナンス強化と事業拡大」「既存と新規」「AIと人」、それぞれを強化していくと語り、2025年度は連結売上高590億円、連結経常利益高17.7億円を見込んでいると報告した。
続いて、6月27日開催の株主総会で社長就任が予定されている土屋匡輝専務(写真)が今年度の「ハリマ流通グループ運営方針」について説明を行った。
土屋専務は、まず今年度の重点取り組み事項として、ガバナンス強化を挙げ、この中で①コンプライアンス教育の充実②内部統制の強化③企業倫理・ルールの遵守④リスクマネジメントの構築――などに取り組みガバナンスの強化により企業風土を変えていくと述べた。
一方、事業拡大に向けては、卸機能を軸とした統合ソリューションの提案を挙げ、商社機能、マーチャンダイジング機能、ロジスティクス機能、流通情報システム機能、配送機能、フルフィルメント機能といった様々な機能を活用し、新しいサービス、新しい顧客開拓を推進し、流通の未来を創っていくと語った。
更に、基盤強化に向けて、2つの新しい物流センターを通じて事業の拡大を図るとし、1つは今年3月末に竣工し、10月の本稼働に向けて準備を進めている愛知県小牧市の中部小牧センターと4月から稼働し首都圏での商売に直結する神奈川県厚木市の厚木センターを紹介し、今後も全国をカバーできるサプライチェーンの構築を目指していくことを伝えた。
最後に土屋専務は「決まったことを、基本通りにきっちりと行い、現在創業118年となっているが、1人ひとりが120年、130年と続く未来を創造することで、サステナブルな企業を目指していく」と述べ、方針説明をしめくくった。
続いて、幹事会社による会計報告、表彰メーカーへの感謝状贈呈、更にハリマ共和物産ホールセール営業本部の滝谷映児郎氏による決意表明が行われた。
日石工組東日本支部、日本最大のモスク・東京ジャーミィで研修会開催
日本石鹸洗剤工業組合東日本支部は6月17日、東京・渋谷の日本最大のモスク・東京ジャーミィで、「2025年度第1回研修会(第3回東星部会)」を開催。会員・賛助会員など34名が参加し、イスラム教の基礎知識およびハラルビジネスに関する講演会とモスク見学が行われた。(写真)
講演会では、はじめに稲岡幸久支部理事長(ミマスクリーンケア)があいさつに立ち、「日常生活の中でイスラム教徒と接する機会は少なく、『ハラル』といえば動物由来原料が使えないという程度の理解にとどまっている人が多いのではないだろうか。そこで今回は、ハラルビジネスの基本とその根底にあるイスラム教について学ぶことで、今後の事業活動に役立ててもらいたい」と述べた。
続いて、ハラル・ジャパン協会の佐久間朋宏代表理事が、「イスラム教の基本とハラルビジネスを学ぶ」と題した講演を行い、イスラム教における食事、服装、生活習慣、礼拝の手順などについて説明するとともに、ハラルビジネスの将来性についても言及。世界には300以上のハラル認証機関が存在するものの、統一された国際基準がないため、それぞれの国や地域ごとの認証制度に対応することの重要性を強調した。特に日本製品をイスラム諸国に輸出する際には、輸出先の国の選定と、その国におけるハラル認証の重要度やハラルビジネスの捉え方を理解することが不可欠であるとし、認証取得の手続きや留意点についても解説した。
続いて行われた第2部では、東京ジャーミィのモスクを見学。礼拝に立ち会える機会が設けられ、参加者にとってイスラム文化への理解を深める貴重な学びの場となった。
大木ヘルスケアHD、「25OHKI秋冬用カテゴリー提案商談会」開催
大木ヘルスケアホールディングスは6月17・18日の両日、「2025 OHKI秋冬用カテゴリー提案商談会」を東京・平和島のTRC東京流通センターで開催。期間中、約1800人の取引先関係者が来場し、盛況となった。
同提案商談会は、会場に個々のメーカーブースを置かず、最新の市場動向を掲示するコーナーを除いて医薬品・健康食品・コスメ&バラエティ(C&V)など、7つのカテゴリーごとに自社独自の提案を施していることが特長。今回は、「新しい売上をつくる!新しいお客様をつくる!」を総合テーマに掲げ、同社の68の提案に対して、共同提案出展メーカー87社、商品協力メーカー282社(延べ)がサポートし、独自性の高い売り場を提案し、注目を集めた。
会期2日目に行われた記者会見では、松井秀正社長は冒頭、同提案商談会が採用している「フルアテンド方式」について「定量的な数字での成果は測りづらいものの、提案の価値を理解し、継続的に当社と取り組む得意先様からは『大木さんの提案商談会には必ず足を運ぶ』との声をいただいている。単なる展示会ではなく、当社の考える提案会としての形式にこだわり続けていきたい」と述べ、ヘルスケアカテゴリーの展開を強化する得意先との中長期的な関係構築に重きを置く姿勢をあらためて示した。
また松井社長は、我が国が抱える構造的課題の中でも特に注目すべき課題として「人口減少・労働力不足・高齢化」を挙げ、とりわけヘルスケア分野においては、現行の医療保険制度の維持が困難となる恐れがあるとし、「地域包括ケアシステム」の重要性を再認識する必要性を訴えるとともに、それを持続可能な形にするためには、『ビジネス化・事業化』の視点が不可欠であると提言。特に物販だけでなく、地域のヘルスケアインフラであり、生活基幹産業であるドラッグストアこそが、その中核的な役割を担うべき存在であるとの考えを示した。
「@cosme NAGOYA」メディア内覧会開催 ミニサイズコスメコーナー設置
アイスタイルの子会社であるアイスタイルリテールは6月18日、フラッグシップショップ「@cosme NAGOYA」の6月19日のオープンに先立ち、取引先関係者および報道関係者を招いて内覧会を開催した。
同店は東海エリア最大のターミナル駅であるJR名古屋駅直結の「タカシマヤ ゲートタワーモール」の5階に位置し、「@cosme TOKYO」「@cosme OSAKA」に次ぐ3店舗目のフラッグシップ店舗で、東海エリア最大級の品揃えを誇る「試せる・出会える・運命コスメ」をテーマにしたコスメセレクトショップ。
旧店舗の約4倍に拡張された1フロア約810㎡の店内には、500円以下のプチプラコスメから、10万円以上の超高級コスメまで、様々な流通チャネルを横断した約500ブランド、約1万SKUが様々な切り口による提案が行われている。
今回、コスメセレクトショップとしては国内初となる「グッチ ビューティ」をはじめ、「ディオール」「イヴ・サンローラン」「コスメデコルテ」「SUQQU(スック)」「HERA(ヘラ)」などのラグジュアリーブランドや、「キャンメイク」「ウォンジョンヨ」などのプチプブランド、話題の韓国コスメブランド「fwee」や中国コスメ「花西子(フローラシス)」といったトレンド感のあるブランドまで豊富に取り揃え、店内商品のほぼ全品が自由に試用・比較、また購入できるようになっている。
アイスタイルリテール取締役店舗カンパニー・北尾悠樹カンパニー長は、「3店舗目の旗艦店となる『@cosme NAGOYA』では、すでに東京・大阪の旗艦店で好評を博している企画に加え、名古屋ならではの新しい企画を融合した店舗となる。
この店舗は、1人のお客様が多数の商品を購入するのではなく、1人でも多くのお客様に新しいコスメに出会っていただくことを最大の目的としている。
高島屋としっかりとタッグを組むことで、『名古屋駅で化粧品を楽しむ』という気運をさらに盛り上げていきたい」と語っている。
なお、同店の初年度売上げ目標は30億円に設定され、月間来店者数は20万人を見込んでいるという。
2025年6月25日号 記事一覧
会合・発表会
- 全療工、令和7年度定期総会開催 「組織の官僚化防ぐ取り組みが重要」
- 埼玉卸組合、第46回通常総会開催 「製・配・販の連携と信頼を強化」
- 千葉卸組合、第57回通常総会を開催 オリジナル事業の実施を承認
- 九州卸組合、第16期通常総会開き100名が出席 「業界盛り上げていく」
- 機械すき和紙連と日家工、佐野武男氏(丸富製紙)が新会長就任
- AJS、コプロが会見、AJS総年商額3兆7323億円に 香港企業が新規加盟
- 家洗工・安対協が定時総会 「鉄道テロへの対応ガイドライン」など報告
- 白元アース、体験型新製品提案会に900人超が来場 市場拡大に向け提案
経営・施策
- コーセー「雪肌精」、環境支援プロジェクト7月1日から開始
- ユニ・チャーム、「ASEANデング熱デー」デング熱予防に貢献する取り組み
製品・サービス
- ファンケル、「新エイジングケア美容液発表会」開催 新商品をお披露目
- PR ライオン 「クリニカPRO plus 歯周バリア ハミガキ」新発売
- 小林製薬、「サラサーティSARA・LI・E」から女子美大コラボ限定デザイン
- ファイントゥデイ、「+t m r」からブライトシリーズ先行販売
- ファンケル、粉末サプリメント「溶かして飲む 夏の塩レモン」発売
宣伝販促
- サンスター「オーラツー」、「#昼休みに自由を」企画 キャンペーン実施
- ファンケル、男性向け情報誌「FANCL M」創刊 オトナ男性を応援
- カメヤマ、第10回「あの人との、ひとり言」コンクール作品募集開始
研究・開発
- ユニ・チャーム、王子HDと協働しEFBパルプ混抄段ボール原紙開発成功
- サンスター協賛、SUNSTAR Award受賞者を表彰 日本歯周病学会学術大会
- コーセー、「高親水性リポソーム」開発 水容性成分を肌深くムラなく浸透
調査・統計
- KSP-POS 2025年5月 カテゴリー別ランキング
時評・コラム
- 時評 道卸連が第100回総会 地域と歩んだ卸の力、次の100年へ
その他
- チリ海軍練習帆船が大阪港寄港 ゼリ・ジャパン運航の帆船がエスコート
特集 【新生活・防災関連】
- 「新生活様式」定着へ再定義を 日常的な衛生・予防意識の取り入れを
- 全卸連・森友会長インタビュー 課題解決に向け「ゼロネクスト」を改編
- フマキラー アクティブMovie「大冒険!2024」を公開
- 花王 「アタック抗菌EX」シリーズ改良新発売 黄ばみ除去成分新配合
- ジョンソン 「ガッツリ剥がす 洗たく槽カビキラー」新発売
- 旭化成HP 「ジップロック」からディズニーキャラクター限定品発売
- ライオン 「ルックプラスおふろの防カビくん煙剤」累計販売1億突破
- シャボン玉石けん 「バブルガード」シリーズが好調 増産に向け準備
経営・施策
製品・サービス
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