今週の注目トピックス

2025年3月26日号掲載記事より

プラネット、25年7月期中間期業績 基幹EDIの拡大で売上高は0.8%増加

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 プラネットは3月19日、「2025年7月期中間決算説明会」を開き、同期の業績を説明するとともに、活動方針である①基幹EDIの横展開②基幹EDIの深堀り③対象領域の拡大(物流とマーケティング)④新サービスの創出――などについて報告した。
 坂田政一社長の説明によると、一般消費財流通業界の事業環境はプラスの要因としてはコロナの影響が減少し外出機会が増加、インバウンド需要が回復したことで化粧品やOTC薬品などの需要拡大があった一方で、物価高や商品の値上げにより、消費者の買い控えや購買力の低下があった。
 そうした中、同期の業績(24年8月1日~25年1月31日)は売上高15億9200万円(前年同期比0.8%増)、営業利益2億8600万円(5.3%減)、経常利益2億9900万円(10.0%減)、中間純利益1億9800万円(10.9%減)となった。
 既存事業の基幹EDIサービスの横展開が進捗し、販売レポートサービスの売上が増加した結果、売上高が0.8%増加した。
 利益では、商品データベースのリニューアルによる減価償却費の増加があったものの、新サービス創出費用の一部が下期にずれ込んだことで、通期計画に対する進捗率は58.8%となった。
 データ活用を通じた業界全体の生産性向上や業務効率化に向けて進めている4つの活動方針である①基幹EDIの横展開②基幹EDIの深堀り③対象領域の拡大(物流領域とマーケティング領域)④新サービスの創出のうち、「新サービスの創出」については「返品ワークフローシステム・サービス」を開始準備を進めている。これはメーカーと卸売業間で発生している返品について事前の返品承認の調整や引き取り調整などの業務が負担となっていることから返品業務の効率化をWebで支援するサービス。既にメーカー・卸売業間での実証実験を進めている。

アース製薬、2026年1月1日付でバスクリンを吸収合併

 アース製薬は、先に発表しているバスクリンとの経営統合について、3月11日開催の取締役会において2026年1月1日を合併効力発生日とし、バスクリンを吸収合併することを決議した。
 この合併は、吸収合併存続会社をアース製薬とし、バスクリンは吸収合併消滅会社となる。
 アース製薬は、現在進行中の中期経営計画「Act For SMILE COMPASS 2026」で、2026年までの3年間を2027年以降の飛躍的な成長に向けた基盤を作る期間として位置づけており、「海外の売上拡大」、「収益構造改革」、「グループ経営力の強化」の3つを重点方針とし、それに向けた取り組みを推進している。
 そうした中、グループ経営力強化の観点から、グループ経営資源の最適分配の実現に向け、事業の効率化を目指すとともに、外部環境の著しい変化に対応し、アースグループとしての市場プレゼンスの更なる向上を図るため、バスクリンの吸収合併を行うことを決定した。

東海卸組合、令和6年度日用品・駆虫環境衛生合同部会を開催

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 東海化粧品日用品卸組合(今村佳央理事長)は3月19日、名古屋市内で「令和6年度日用品・駆虫環境衛生合同商品部会」を開き、加盟組合卸・賛助メーカーら46名が出席した。(写真)
 定刻、安立充宏氏(あらた)の司会で開会。商品部会に先立ち、去る2月28日にあらたを退職した森島義久氏(元あらた上席執行役員経営戦略本部中部支社駐在)が登壇し、社内外で多くの人の協力を得ながら、日用雑貨業界において40年を超えるキャリアを積むに至ったことに対して、感謝の意を表するとともに、「メーカーの皆様には、東海化粧品日用品卸組合をさらに盛り上げていただきたい」とあいさつした。
 続いて、部会発表に移り、今回の議題である、①2024年度下期の実績動向と春の新製品②2025年度上期の見通し(価格改定商品等)と返品削減③卸への要望――について、司会から指名を受けた各メーカーの担当者が、参入カテゴリーの市場動向や自社での取り組みを交えながら発表した。その中で、昨年は価格改定の影響により、様々なカテゴリーにおいて金額ベースの伸長が見られたこと、2024年度下期は、猛暑と残暑の長期化により、殺虫剤や冷却グッズなど夏物商品の市場が大きく拡大したことが報告された。
 商品部会終了後、別室で懇親会が開かれ、はじめに今村佳央理事長(元三)が「価格改定においては、金額のみならず数量ベースでも伸ばしていくことが製配販共通の課題であり、卸の立場としては、単価アップのみならず、粗利益率のアップもお願いしたい」とあいさつ。続いて全卸連・三好謙太郎専務理事のあいさつの後、ライオン・秋庭雄一郎東海北陸支店長の乾杯発声で開宴。加盟組合卸・賛助メーカーが相互に懇親を深め、宴半ば、余語裕一郎専務理事(ヤマダヤ)の閉会の辞で散会した。

大王製紙、「エリス 素肌のきもち ルナフィット」など春の新商品を発表

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 大王製紙は3月18日、報道関係者を招いて「エリエール 春の新商品体験会2025」を開催。今春の新商品として、体の動きに合わせて変形・フィットし続け“動きについてくる”新発想の生理用ナプキン「エリス 素肌のきもち ルナフィット」や、暑い季節の生理期間を快適にする見た目も涼しげな限定カラーの生理用ショーツ型ナプキン「エリスショーツ アイスブルーカラー」、人気画家・ヒグチユウコ氏と初コラボレーションした数量限定の吸水ケア用品「ナチュラ×ヒグチユウコ コラボデザイン」などを発表した。(写真)
 会ははじめに、デジタル推進室の笠藍日氏があいさつに立ち、「当社は、衛生用紙製品№1ブランドの『エリエール』をはじめ、生理用品『エリス』、ベビー用紙おむつ『グーン』、大人用紙おむつ『アテント』など、合計9ブランドを展開している。ベビーケアやフェミニンケア、ヘルスケアといった領域で、誕生から介護まで日々の暮らしにそっと寄り添い、人や地球にやさしい高品質な商品を世界中へ届けている。大王グループは経営理念である『世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ』の実現に向け、顧客の想いに寄り添いやさしい未来を実現するための商品開発に取り組んでいる。その一環として、この春、新たに発売する商品を紹介する」と述べた。
 続いて各ブランド担当者が新商品の特長を説明。中でも「エリス 素肌のきもち ルナフィット」は、体の動きについてくる“スライドフィット吸収体”を採用した独自開発の生理用ナプキンで、ナプキン内部に空間層をつくることで、吸収体が自在にスライドしてナプキンが体の動きについてくるため、肌とのスキマができにくく、ナプキンのズレ・ヨレを低減、経血もしっかりキャッチする。さらに、長い羽でショーツに固定しやすくズレにくい“ハネナガ”仕様や独自の幅設計でヨレにくい“スッキリ幅”でズレ・ヨレ対策を強化。肌に触れる余分な四隅をカットした“ナミガタ”形状と肌に触れる部分が少なくてムレにくい“表面ぽこぽこシート”で肌へのやさしさにこだわった――ことなどを紹介した。

「インターペット2025」4月3日から開幕 アマゾンなど異業種参入が顕著

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 ペット業界最大のイベント「第14回インターペット~人とペットの豊かな暮らしフェア~」が4月3~6日の4日間、東京ビッグサイト東全館で開催される。
 主催するメッセフランクフルトジャパンではこのほど、マスコミに向けて出展社情報や新企画など会場での見どころを公開した。
 それによると、「過去最大規模となる全8ホールに国内外から950社以上の出展者が集結した。今年は特に異業種からの出展が目立つ」と語り、アマゾンジャパンやエイベックス・ライヴ・クリエイティヴ、サンゲツ、バンダイナムコテクニカといった有力企業が初出展することを明らかにした。
 また、業界の垣根を越えた新たな取り組みとして、スクウェア・エニックスとコンビの共同出展も実現するという。
 「矢野経済研究所によれば2023年度のペット関連総市場規模は前年比4.5%増の1兆8629億円に達したと推計されている。『インターペット』でも、ペットフードのみならず、インテリアやファッション、ヘルスケア、IT家電、防災、旅行など多彩な製品やサービスを提供する企業が増加している」
 そう話す同社では、そうした潮流を鑑み、今回新たに「ペットテック」と「ペット防災」のゾーンを新設し、ペットと暮らす未来の提案や防災対策を紹介する予定だ。
 また近年、犬よりも飼育頭数が増加した猫に特化した企画も用意。こうした新たな提案から同社では今回、過去最大となる8万5000人の来場者を見込んでいる。


2025年3月26日号 記事一覧

会合・発表会

  • イオン、「トップバリュ」新製品&事業方針発表会開催 日用品の評価向上
  • キリングループ、「ヘルスサイエンス事業戦略説明会」を開催

経営・施策

  • 花王芸術・科学財団、芸術文化活動、花王科学奨励賞等25年度助成先決定
  • ファンケル、更年期世代の悩みに寄り添う取り組み WEBで教材公開等
  • ライオン、「令和6年度東京都スポーツ推進モデル企業」に初認定
  • マックス、創業120周年記念して大阪・関西万博への出展など実施

製品・サービス

  • 休日ハック、新感覚の体験型エンタメ「メトロタイムゲート」第2弾開催
  • ウエルシア薬局、ヘルスケアサービス「ケアカプセル」本格始動
  • 花王、「キュキュット ゴシゴシいらずの泡パック」新発売
  • ユニ・チャーム、「グラン・デリ おかず仕立てパウチ」発売
  • ユニ・チャーム、「デオトイレ」消臭・抗菌サンド、シートから追加発売
  • UYEKI、水のいらない「ボディーシャワータオル」2種発売
  • グリーンベル、2WAYタイプの「足のツメ垢取り&ヤスリ」新発売
  • ライオンペット、「PET KISS Toy発想のデンタルトリーツ」新発売
  • クラシエ、宿泊・温浴施設向け「いち髪アメニティシリーズ」発売
  • 東洋アルミエコーP、「パッと貼るだけスーパーフィルター30cm」新発売
  • 貝印、「シナモロール」「クロミ」チャーム付きツメキリ発売

宣伝販促

  • サンスター「Ora2」、新アンバサダーにFANTASTICSが就任
  • サンスター、長距離外洋ヨットレース出場者へのスポンサーシップ決定

研究・開発

  • エステー、「ネコ尿臭」関連の東京農工大との共同研究が国際学術誌に掲載

調査・統計

  • 東家同 25年2月度市況概況価格調査 望まれる4月以降の価格修正実施

イベント・展示会

  • 花王が参画「健康の日コンソーシアム」が4月4日にフォーラムを開催
  • マンダム、専門学生の「なりたい自分」身だしなみセミナー開催
  • コーセー、「コスメデコルテ」表参道でポップアップショップなど展開
  • 第一三共ヘルスケア、「語ろう!ハミガキプロジェクト」イベント開催

施設・店舗

  • イトーヨーカ堂、同社初のエンタメ特化型店舗を原宿に出店

時評・コラム

  • 転新欄万 原料価格上昇の再燃に募る不安

特集 【卸流通・春】

    経営・施策

    • 厳しさ増す卸売業の現状と課題 サプライチェーンの最適化に向けて
    • メディパルHD 「空飛ぶクルマ」で実証実験 航空医療で医薬品輸送活用
    • PALTAC 吉田社長インタビュー シームレスなサプライチェーン目指して
    • あらた 東風谷次期社長インタビュー 生産性向上へ向けた改革を推進
    • 都卸連 森友会長インタビュー 価格設定の構造的な問題の解決へ
    • 中央物産 井上取締役インタビュー セールス&マーケ機能をさらに強化
    • 東京堂 中嶋社長インタビュー 徹底した「採算管理」通じて利益確保を
    • 東流社 消費者起点からのカテゴリーコーディネーターとして提案営業推進
    • カルタス 小澤社長インタビュー 家庭紙の価値を更に高めて貢献
    • サプリコ 地域卸の共存共栄を目指し、活発な活動を推進
    • シンタクス 今年度は「既存取引先の深耕」に注力

    決算

    • ハリマ共和物産 25年3月期も堅調推移 愛知県小牧市に新センター建設

    イベント・展示会

    • トゥディック 春の商談会で2テーマによる企画提案を披露


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。