今週の注目トピックス

2026年3月25日号掲載記事より

卸売業、進化の時代へ サプライチェーン改革と売り場提案力で新局面

 我が国の流通は、メーカーと小売業の店舗数が非常に多く、生活者が身近な場所で多様な商品を安価で購入できる世界的にも稀有な構造を有している。その中核を支えているのが、商品を集荷し必要な場所へ効率的に配荷する役割を担う卸売業であり、卸売業は社会インフラとして不可欠な存在である。だが、その役割の重要性とは裏腹に、卸売業を取り巻く経営環境は年々厳しさを増している。人口減少に伴う市場縮小、人手不足の深刻化、人件費や物流費の高騰など複合的な構造課題が顕在化しており、その機能を持続的に発揮してもらうにはメーカーや小売業が卸売業の現状と経営戦略を理解し、共存共栄を図ることが不可欠だ。
 卸売業の経営幹部が「今後はさらに厳しい環境になる」と口をそろえるように、業界には逆風要因が少なくない。とりわけ人手不足と人件費の上昇は深刻であり、営業職や物流職の採用難は常態化し、パート・アルバイトの賃金上昇も収益を圧迫している。
 卸売業の社会的価値は流通業界では広く認識されているものの、その役割は一般には見えにくい。人手不足が深刻な業界であるからこそ、社会的意義を明確に示し、社会に貢献する企業として認知されなければ優秀な人材からも選ばれにくくなるという現実もある。
 こうした中で、卸売業の企業価値向上に向けた取り組みは一段と重要性を増している。サステナビリティへの対応は小売業との取引においても不可欠な要素となっており、環境負荷低減や人権尊重、社会貢献といった取り組みは、企業価値と社会的信頼の双方を左右するテーマとなっている。卸売業には、環境負荷低減や社会的価値創出といった取り組みを「見える化」し、社会に対して明確に示していく姿勢が求められている。

イオン、ウエルシア薬局と東大、フレイル等の予防・対策の実証を開始

イオン、ウエルシア薬局と東大、フレイル等の予防・対策の実証を開始

 イオンとウエルシア薬局、東京大学高齢社会総合研究機構は3月16日、都内で記者説明会を開催し、産官学の連携によるフレイルおよびオーラルフレイル予防対策の実証研究を開始すると発表した。全国に広がるウエルシア薬局のネットワークを活用し、フレイル及びオーラルフレイルのチェック・簡易測定を行い、薬剤師が日常業務の中で介入するモデルの有効性を検証する。まずは4月から今後6カ月で約750店舗の薬剤師へのフレイル予防・対策に関する教育を実施する。
 具体的には、全国約750店舗の勤務薬剤師に対する教育と、千葉県内の20店舗における65歳以上で薬局を定期的に利用する高齢者への実証研究の二段構えで実施。店舗では処方箋受付、簡易テストによる筋肉量チェックや滑舌測定など、短時間で安全に実施できる項目を用いて利用者の状態を可視化し、適切な服薬指導や、歯科受診勧奨、生活習慣の改善提案につなげていく。
 今回の実証研究を通じて、従来の「薬を受け取る場所」という薬局のイメージを、科学的根拠に基づき「健康増進に寄り添う場所」へと進化させることが期待される。
 イオンの久木邦彦責任者ヘルス&ウエルネス事業担当は、フレイル予防は早期の気づきが重要であることから、生活産業としてイオンが貢献しうるテーマであり、日常訪れる場であるからこそ、気づきの機会を提供できるとその意義を強調した。

プラネット、26年7月期2Q業績は減収も利益伸長 4つの成長戦略を推進

プラネット、26年7月期2Q業績は減収も利益伸長 4つの成長戦略を推進

 プラネットは3月17日、都内で「2026年7月期第2四半期決算説明会」を開催し、坂田政一社長が決算概要と成長戦略、下期見通しを説明した。
 同期の業績は売上高15億7300万円(前期比1.2%減)、営業利益3億1600万円(10.7%増)、経常利益3億3300万円(11.3%増)、中間純利益2億2400万円(12.8%増)となり、減収増益で着地した。売上高の減少は、一部利用企業における商品アイテム数の削減や商品の大容量化、発注サイクルの長期化に伴うデータ量の減少が主因である。一方、利益面では一部施策の進行が期初計画より遅れたことで費用の発生が抑制され、計画を上回った。
 下期は既存事業の安定運用による収益基盤の維持と、新たなデータ基盤ビジネスの構築を両輪で進める方針。EDI事業では中長期的な収益の柱となるプラットフォームの信頼性を高めるとともに、自社開発体制の強化や外部知見の取り込みを進める。さらにM&Aも含めた多面的な成長戦略を展開し、事業領域の拡張を図っていく考え。

新旗艦店「薬マツモトキヨシSHIBUYA SCRAMBLE FLAG」誕生

新旗艦店「薬マツモトキヨシSHIBUYA SCRAMBLE FLAG」誕生

 マツキヨココカラ&カンパニーは3月7日、東京都渋谷区宇田川町の「薬マツモトキヨシ 渋谷Part1店」を全面改装し、フラッグシップストア「薬マツモトキヨシ SHIBUYA SCRAMBLE FLAG」としてオープンした。
 「SHIBUYA SCRAMBLE FLAG」は、同社にとって6店舗目のフラッグシップストア。1995年にオープンし、「マツキヨ」の愛称で女子高生をはじめ多くの人々に愛顧された「渋谷Part1店」が、新たな流行の発信基地へ生まれ変わった。
 渋谷で2店舗目の旗艦店となる同店のコンセプトは「Shibuya Alive ~Angels~」で、地下1階から地上2階までの3フロア構成。取扱製品数は約1万3400SKUで、そのうちの95%をヘルス&ビューティーが占める。店舗面積は約278㎡で以前と変わらないが、改装前と比較すると2000SKU増やした。
 同社担当者は、「渋谷は国内外・老若男女を問わず多くの人が行き交う街で、流行に敏感な人が多いと思うが、ヘルスケアやビューティーに関する最新トレンドの確かな情報を『SHIBUYA SCRAMBLE FLAG』から発信していきたい」と語った。

花王、姿勢のゆがみ解析アプリがローンチ約2カ月で10万DL突破

花王、姿勢のゆがみ解析アプリがローンチ約2カ月で10万DL突破

 花王が昨年11月26日に立ち上げたコンディショニング・ライフケアブランド「花王ライフケア研究所」の姿勢のゆがみ解析アプリ「my Symmetry」が、ローンチ約2カ月で10万ダウンロードを突破した(※)。
 「my Symmetry」は、歩行から姿勢のゆがみを解析するスマートフォン用無料アプリ。アプリを起動して、スマホをお腹にあてて8歩歩くだけ、20~30秒程度で、骨盤のゆがみ・傾き・ねじれ、股関節・膝・足首の関節動作といった6項目を解析し、姿勢のゆがみを推定、その結果をもとに、週に1度、今の身体の状態におすすめのエクササイズが300通りの中から提案される。
 アプリをダウンロードした人の男女比は約3:7で、幅広い年代の人に利用されている。また測定を実施した人の平均回数は約3回で、1度の解析にとどまらず、継続的な利用が進んでいることも確認しているという。
 同社では、アプリ利用実態データから、生活の中に、自分に向き合い整える習慣をつくることがセルフコンディショニング継続のカギだと推測している。
 ※2026年2月28日現在10万3000件


2026年3月25日号 記事一覧

会合・発表会

  • ファンケル、「更年期セミナー」開催 「FANCL MENOPOUSE ACTION」

経営・施策

  • PALTAC、環境配慮型素材「CR LIMEX」を使用した名刺を導入
  • 花王、山形県酒田市で使用済みつめかえパックの回収を開始
  • ユニ・チャーム、初経教育支援サイト「ソフィ からだの教室」公開
  • 花王、共感型フェムケアプラットフォーム「エールミー」をオープン

製品・サービス

  • カネボウ化粧品「スイサイ ビューティクリア ペーストウォッシュ」好調
  • コーセー「雪肌精BLUE」、国際的デザイン賞「iFデザインアワード」受賞
  • 花王、「ビオレUV アクアリッチ アクアプロテクトミスト」数量限定品
  • 花王「ビオレ ザ ハンド」、ミネラルムスクの香り、ほうじ茶の香り発売
  • カネボウ化粧品「SENSAI」、モイスチャーインテンスリップスティック発売
  • アテニア、大人の毛穴ケアにこだわりぬいた“黒のスキクレ”登場
  • クラシエ「旅の宿」、涼夏の湯クールアソートを数量限定で発売
  • ユニ・チャーム、「デオシート 貼るだけキレイパッド」に刷新
  • ユニ・チャーム、猫用「デオトイレ 快適ワイドリラックス+」発売
  • P&Gジャパン、プラグ型芳香剤「eファブリーズ」新発売
  • 白元アース、「アイスノン シャツミストSTORONG COOL」など春の新製品
  • G-Place、「NaturaMoon」からTバックショーツ専用おりものシート発売
  • サンスター、金の「ガム・プレミアム」シリーズ新発売
  • UYEKI、10種の美容成分を配合した柔軟剤「ハレモア」発売

宣伝販促

  • 牛乳石鹸共進社、新プロモーション「銭湯サ活」を実施
  • 日本ゼトック、新キャッチフレーズ「みつけてみて!」策定
  • コーセーコスメポート、新「ビオリス」新TVCM「秘密は花蜜。」篇放映
  • ファンケル、「無添加スキンケア」新TVCM放映 浜辺美波さん出演
  • エステー、「消臭力DeoPitaトイレ用」新CM「浮遊」篇の放映開始
  • サンギ、「アパガードクリスタル歯ブラシ」発売記念キャンペーン開催中
  • コーセー、「スティーブンノル」インバスシリーズ刷新 新WebCM公開

人事・組織

  • クラシエ、同社及びクラシエホームプロダクツ販売の人事異動を発表

研究・開発

  • ライオン、アジア初、世界最大級の歯科学会IADRで最上位企業会員に

調査・統計

  • 粧工会 25年1~12月化粧品統計 1.2%増で終了、4年連続で市場拡大
  • 大王製紙「エリス」、「奨学ナプキン」アンケート調査 交換頻度が改善
  • KSP-POS 2026年2月 カテゴリー別ランキング

イベント・展示会

  • 伊勢半「ヒロインメイク」、東京・表参道でPOP UPイベント開催
  • 「第102回東京ギフト・ショー」9月2~4日、東京ビッグサイトで開催
  • コーセー「雪肌精BLUE」、代官山 蔦屋書店でPOP UPイベント開催

時評・コラム

  • 時評 地域を支える「最後の砦」――地域卸が担う公共性を守り抜け
  • 転新欄万 春を愛でる季節も燃料高騰に募る憂鬱
  • らいたあ ドライシャンプーのアイテム数増加 猛暑や残暑長期化で
  • 日雑談 韓国コスメ躍進の背景とは? 国策と産業構造が後押し

その他

  • ライオン、サステナビリティ評価で「Yearbook Member」2年連続選定

特集 【卸流通・春】

    会合・発表会

    • 東海卸組合 「2025年度青年部会 勉強会」を名古屋で開催

    経営・施策

    • 全卸連・森友会長インタビュー 新スローガンは「卸が繋ぐ、共栄の未来」
    • PALTAC 「つなぐ力」を最大化、持続可能で効率的なネットワーク構築
    • あらた・東風谷社長インタビュー 卸の本質見据え、攻守両面で体質強化
    • 東流社 信頼される卸機能の確立、業務効率化、人材育成が基本方針
    • 中央物産・提坂社長インタビュー CBCのDNAと最新の経営手法が融合
    • ときわ商会・相澤専務インタビュー 地域卸機能の再定義で次の成長へ
    • J-NET 「全国をカバーする高度な地域密着型サービス」を目指して
    • シンタクス 「アウトバウンド事業」除く売上高は前年比10%増に
    • サプリコ 「共同企画販売」「商品開発」「共同納入」の3事業が順調

    時評・コラム

    • 【寄稿】「蕎麦屋で再出発した元業界リーダー」 ときわ商会・相澤専務

    その他

    • 【新刊紹介】 「なぜ野菜売り場は入り口にあるのか」(白鳥和生著)


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。