【速報】
旭化成HPがライオンの「リード」ブランドを取得へ
旭化成ホームプロダクツ(以下、旭化成HP)は6月30日、ライオンが展開する調理関連品ブランド「リード」および同ブランドを通じて提供しているキッチンペーパーなどの事業を取得すると発表した。ライオンも同日、「リード」の譲渡について発表した。譲渡・譲受予定日は10月31日。
旭化成HPは、「リード事業の取得は、当社の商品ラインナップをさらに充実させ、お客さまの食生活、くらしのより一層の利便性向上を目指すものである。また当社の既存商品と親和性の高いポートフォリオを形成することで、流通網の強化や店頭展開力の向上といった相乗効果により、キッチン消耗品市場における当社のプレゼンスを高めることができると考えている」としている。
ライオンは、「当社グループは、中期経営計画『Vision2030 2nd STAGE』において、『収益力の強靭化』をテーマとし、国内事業の収益構造改革と海外事業の成長加速に重点をおいた施策を推進している。このたび事業ポートフォリオマネジメント強化の一環として、本譲渡を決定した」としている。また、譲渡先を旭化成HPに決めた理由について「検討した結果、リードブランドの継続性において旭化成プロダクツ様がベストオーナーと判断した」としている。両社とも連結業績に与える影響は軽微という。
2025年7月2日号掲載記事より
花王「キュレル」新商品発表 乾燥性敏感肌市場のグローバル展開を加速
花王は6月23日、都内ホテルで「Curel 25年秋新商品発表会」を開催し、乾燥性敏感肌向けの新たなソリューションとして「キュレル潤浸保湿泡美容液」と「キュレル潤浸保湿泡ジェル洗顔料」を9月6日に発売することを発表した。これらの新製品は、乾燥による「くすみ」悩みにアプローチし、明るく透明感のある肌へと導く新しい提案である。
発表会では、キュレルブランドマネジャーの松倉申之介氏がブランド戦略について説明した。それによると、「キュレル」事業は2024年から27年にかけて年平均8%の成長を目指しており、過去25年間にわたり乾燥性敏感肌に特化したブランドとして育成してきた。日本のスキンケア市場が成熟期を迎える中、「キュレル」は日本市場において圧倒的なNo.1ブランドとしての地位を確立し、現在も成長を継続。昨年発売したパウダーバームや今年上市したファンデ負担防止ベースなどのヒット商品がその成長を後押ししている。花王は、2030年には売上高を現在の1.3倍に、そして海外売上比率を現在の3割から5割に引き上げるという意欲的な目標を掲げている。
発表会では、乾燥肌に関する世界的な肌悩みの調査結果が紹介され、日本とヨーロッパの両地域において、「乾燥」と「くすみ」が主要な肌悩みであることが判明。こうした世界共通の肌悩みに対応するため、今回発売されるのが「キュレル潤浸保湿泡美容液」と「キュレル潤浸保湿泡ジェル洗顔料」。これらの新製品は、乾燥性敏感肌特有の「くすみ」に焦点を当て、「明るく滑らかな肌」の実現を目指す。
花王は、セラミド成分と炭酸を組み合わせた泡美容液、そして化粧品成分100%で構成された炭酸泡洗顔料によって、乾燥性敏感肌のくすみ悩みを根本から解消していく。
宮城卸組合、令和7年度(第65回)通常総会開催 「卸の価値を高めよう」
宮城県化粧品日用品卸組合は6月19日、仙台市内のホテルで令和7年度(第65回)通常総会を開催。事業計画、予算などを審議・承認した。
総会は、柳川裕見代氏(柳川商店)の司会で進行。熊谷泰理事長(東流社)があいさつに立ち、出席者へのお礼を述べた後、全国化粧品日用品卸連合会(全卸連)の会長に4月1日付で森友通商の森友由社長が新会長に就任したことに触れ、若さと海外経験、行政とのつながりなどを持ち、業界内外からの期待が高まっているとの見解を示し、副会長に就任した自身も支援していく考えを示した。
また、熊谷理事長は「令和の米騒動」が取り沙汰されている中、この報道の中で、米卸売業の多段階構造、混乱期における転売ブローカーの介在など、卸売業に携わる者として驚くとともに、日用品・化粧品業界ではありえない構造だと指摘。一方で、今回の騒動により、通常はあまり注目されない卸売業に世間の目が向けられる形となったが、SNS上では「卸を通さなければ、もっと早く安く商品が手に入る」といった短絡的な「卸不要論」を誘発するコメントが散見され、流通経路を図式化した報道も、卸を省略することが良いかのような印象を与える傾向にあるという懸念を示した。
その上で熊谷理事長は、卸売業は流通ネットワークにおいて重要な結節点であり、卸がなければ商品の供給が滞り、かえってコスト高になる。ただし、これは卸が適正コストで運営され、過剰な在庫を抱えない場合に限られると、卸の有用性とそのためにしっかりした経営をすることの重要性を強調した。
さらに熊谷理事長は今期の組合スローガン案「がんばろう宮城の卸売業、卸の価値を高めよう!!!」に、この課題への対応が反映されていることを伝え、加えて卸売業の存在意義と価値を社会に理解してもらうことも、卸の重要な役割の一つと認識していると述べ、スローガン実現に向け、組合員や賛助会員への理解と協力を求めた。
ユニ・チャーム、豊田通商とケニアで合弁会社設立へ 「Sofy」生産・販売
ユニ・チャームは、豊田通商および同社グループ会社のCFAO Kenya Limitedと協働し、今年1月からケニア共和国において生理用ナプキンブランド「Sofy(ソフィ)」の現地生産・販売を開始したが、6月18日開催の取締役会において、ケニアでの事業拡大を本格化し、女性の社会進出と社会課題の解決に貢献をすることを目的とした合弁会社「Sofy East Africa Limited」の設立を決議した。
今後、2025年内の登記完了および法人設立を目指すとともに、ケニアでの事業拡大を本格化していく。
社名「Sofy East Africa Limited」には、同社の女性ウェルネスケアブランドでもあり、生理用ナプキンブランドでもある「Sofy(ソフィ)」を起点として、東アフリカ地域の女性の健康と尊厳を守り、自信を持って活躍できる社会の実現に貢献したいという想いを込めている。また、“East Africa”という名称には、将来、ケニアだけではなく周辺国へも価値を届けていくという想いを込めている。
今後は、ケニアでの事業拡大を本格化し、持続可能で地域に根差した価値の提供を実現することで、ケニア地域における衛生用品の普及促進と女性の社会進出支援、そして社会課題の解決に貢献していく。
小林製薬、秋の新製品展示会開催 5カテゴリー12品目の新製品披露
小林製薬は6月25~27日の3日間、大阪市内で「2025年秋の新製品展示会」を開催し、同社取引先から400名超が来場。会期中の6月26日には報道関係者を集めて内覧会が行われ、今秋発売する12品目の新製品に加えて、既存ブランドのリニューアル品やアイテム追加品も合わせて披露した。
今回の会場は、1フロアを「医薬品」「オーラルケア」「芳香・消臭剤」「桐灰カイロ・温熱」の4つのゾーンで構成され、導線に沿って、ブランドごとに製品ブースをレイアウト(スキンケア〈オードムーゲ〉のブースのみ別室に設置)。各ブースには同社社員による説明員が配置され、製品の開発背景や特長について、直近の市場動向や調査データを交えた説明が行われた。
今秋は、激しい運動や加齢によって生じる「ひざの水たまり」に伴うひざの痛みやはれを改善する漢方薬「ミズナイン」(第2類医薬品)、乾燥やネイルなどの外部刺激が原因で、爪まわりの角質が白く硬くなる症状を、有効成分が角質をやわらかくし、血行を促すことでキレイに治す治療薬「チュメキュア」(第3類医薬品)、つらい腰痛・肩コリを、寝ている間に医療温熱がじんわり温めて和らげる就寝用医療温熱シート「血流改善 就寝ホットン」(一般医療機器)の3品目を注力製品に設定。
このほか、医薬品ドロップ「のどぬ~る 鎮痛ドロップ」(第3類医薬品)、命の母ホワイトシリーズの月経過多改善漢方薬「チラック」(第2類医薬品)、トータルケア歯磨き「ゼローラ+美白ケア」(医薬部外品)、トイレの5大悪臭を化学的に消臭する芳香・消臭剤「消臭元ZEROトイレ用」、フェムテック芳香剤「Sawaday+Woman's Aroma」、つらい「スマホ首」に直に貼れる首専用医療温熱シート「桐灰首ラクホットン」(一般医療機器)――などを披露した。
世界最大規模のおむつコレクション「O-MU-TSU WORLD EXPO」初開催
世界最大規模のおむつコレクション「O-MU-TSU WORLD EXPO 2025」(主催:日本福祉医療ファッション協会)が6月24日、大阪・関西万博のEXPOホールで初開催され、約1900名の観客を前に未来のおむつの可能性が華々しく披露された。(写真)
本コレクションは、全ての人が健康で自分らしく生きる社会の実現を目的に、おむつをトーク&ファッションショーというエンターテイメントに昇華させ、機能性とデザインを融合させた未来のおむつの可能性と、おむつが持つ負のイメージの払拭を全世界に向けて発信していくことを目指すもの。
トークショーでは前半はテリー伊藤氏を、後半は宇宙飛行士・金井宣茂氏をスペシャルゲストに招き、日本福祉医療ファッション協会代表理事の平林景氏とおむつの可能性について意見を交わした。
テリー伊藤氏はおむつを「ペーパーブリーフ」と呼び替えることを提案するとともに、スポーツやトラベル、イベントの際のオケージョン利用から一般化への道が拓けるのではないかとの持論を展開。
一方、金井氏は「宇宙では尿も再利用して飲料水を作り出すなど資源循環を大切にしている。今後、人間が宇宙に進出する際、排せつ物の循環は重要なカギとなる。その役割をおむつが担える可能性は十分あり得る」と希望を語った。
小憩の後、ファッションショーに移り、「ROCK&MODE」のテーマのもと花王、光洋、大王製紙、日本製紙クレシア、白十字、ユニ・チャーム、リブドゥコーポレーション、ワコールの8社(50音順)に加え、木村染匠とNOB MIYAKE、同協会がデザインした計30種類の“アウターとして使える未来のおむつ”がファッションショー形式で披露された。カラフルなもの、フリルのついたもの、上着とのセットアップ提案など様々に工夫された“未来のおむつ”を、健常者モデルだけでなく、プラスサイズモデルや車いすモデル、義足のモデルらが装着してウォーキングするショーはまさに、未来のおむつの可能性を提示するにふさわしいイベントとして成功裡に終了した。
2025年7月2日号 記事一覧
会合・発表会
- JADMA、第14回定時総会記念会員懇親パーティー開催 課題に対応へ
経営・施策
- ニチリウグループにJA全農が加盟 チェーン17社、3生協の規模に
- ユニ・チャームグループ、「統合レポート2025」を公開
- 花王「ビオレ」、横浜ベイ「スタジアム衛生・快適パートナー」契約3年目に
- 花王「KATE」、「陰影メイク」を軸に新たなグローバル戦略を発表
製品・サービス
- コーセー、「アディクション」単色アイシャドウを5年ぶり刷新 全60色
- エステー、福井県と「恐竜時代のかおり」製作 万博等恐竜関係事業で活用
- アインHD、公式アプリに「マイナポータル情報」機能を追加
- ファンケル、直営店舗に肌状態を可視化「スキンチェックスコープ」導入
- 小林製薬、秋の新製品12品目発表 無香空間から初のデバイスタイプ発売
- バスクリン、アロマスパークリング南国リゾートSPAいやしのアソート発売
- クレハ、「NEWクレラップ」からポケモンデザインパッケージ数量限定発売
- クラシエ、「ディアボーテHIMAWARI」ムーミン80周年限定品発売
- クラシエ、「肌美精CHOI薬用マスク」サンリオキャラとコラボ限定品発売
- マンダム、「ルシード薬用アドバンスドリペアシリーズ」新発売
- マンダム、ルシードエル「Re:(アールイー)シリーズ」新発売
人事・組織
- 油脂工業会館、濱逸夫氏(ライオン)が新理事長に就任
研究・開発
- サンスター、日本歯周病学会学会賞SUNSTAR Award受賞者を発表
- バスクリン、継続的な入浴で夏バテ・熱中症の重症化リスク軽減の可能性
調査・統計
- スーパー3団体、25年5月度統計調査 米高騰・値上げ背景に好調維持
- バスクリンが調査 夏でも浴槽浴がリフレッシュ・健康維持の手段に
- カイロ工業会、令和6年度カイロ数量動態調査 実売数量は微増に
- True Data、食品SM・DgS25年4月対前年伸び率TOP20カテゴリ発表
- アイスタイル、「@cosme2025下半期トレンド予測」発表 6のワードを紹介
- インテージ、「推し活」調査 物価高・円安の影響「受けない」5割超に
イベント・展示会
- 日本DIY・HC協会、「JAPAN DIY HC SHOW 2025」開催説明会開く
- ピップ、「ウエルネスフェスタ」7月9,10日開催 事前記者会見開く
- アース製薬、「アース虫ケアセミナー×虫ケアのサバイバル」開催
- 伊勢半HD・紅ミュージアム、グループ創業200周年記念企業史展を開催
- 「第3回インターペット大阪」盛況のうちに閉幕 ペット防災企画など実施
- アース製薬、「世界一!?不快なイルミネーション」 ダニを可視化し対策訴求
- ファンケル、“更年期”テーマにセミナー実施 「周りも一緒に理解を」
- ライオン、「ハブラシ・リサイクルプログラム」ポスターデザイン募集開始
施設・店舗
- 東京堂、本社を東京都中央区八丁堀に移転 7月22日から通常業務
時評・コラム
- 時評 日衛連 異例の親子三代会長就任と業界の未来
- 転新欄万 都議選が示した女性活躍の希望
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。