2025年6月4日号掲載記事より
都卸連、第45回通常総会開催 森友会長「長期的視野で取り組む」
東京都化粧品日用品卸連合会(都卸連)は5月23日、都内ホテルで2025年度第45回通常総会を開催。2024年度決算関係書類承認の件、25年度事業計画・収支予算、副会長及び理事選任の件など議案を審議・承認した。
総会後の懇親会は石川亨事務局長の司会で進行、130人を超える出席状状況が報告された後、森友由会長(森友通商)があいさつに立ち、組合員各社は目先の売上げや利益のみにとらわれることなく、長期的視点に立ったビジョンや業界としての社会的役割を念頭に事業を展開していく必要性を強調。また、都卸連としても、次世代に課題を先送りせず、継続的に組合活動を推進していく考えを示した。
次に賛助会員を代表して柳屋本店・藤田征也主席執行役員営業本部長があいさつし、厳しい市況が続く中、同じ物事でも“とらえ方”を変えることで短所が長所に転じる「リフレーミング」の実践が重要であるとの認識を示すとともに、今後は、この「リフレーミング」の視点を軸に、製・配がより強固に連携し、困難な状況の打開を図る考えを示した。引き続き、藤田本部長の発声で乾杯、種々歓談後、高瀬勝則副会長(あらた)の中締めで散会した。
東流社、なとわ会総会開催 第30期売上高は701億500万円達成
東流社(宮城県仙台市)は5月23日、仙台市内のホテルで同社とメーカーとのコミュニケーション組織「東流社なとわ会」の令和7年度(第26回)総会を開催。本年1月で終了した「第7次中期経営計画」(第28期~第30期)の最終年度の売上高が計画を上回り、701億円台に乗ったこと等を報告するとともに、第31期からスタートした「第8次中期経営計画」では、「環境変化に対応し、東流社の価値を向上させよう!」をスローガンに得意先から信頼される卸機能の充実、より効率化できる仕組みの構築、そのための人材育成に取り組んでいく方針を表明した。
東流社なとわ会総会は、はじめに同会会長の加藤進一郎ライオンヘルス&ホームケア営業本部北海道東北支店支店長があいさつ。同会長を議長に事業計画(案)、収支予算(案)、役員選出など議事を審議・承認した後、熊谷泰社長が経営方針を発表した。
説明によると第7次中計最終年度第30期の結果は、売上高701億500万円(前期比33億3300万円増、計画比20億2400万円増)と計画を上回った一方、経常利益は2億4300万円と前期比で1億500万円増加したが、計画比では1億2100万円の未達。棚卸高は29億4300万円で前期比・計画比とも増加。粗利率は計画には届かなかった。熊谷社長は、「コスト構造に見合った価格改定の浸透や粗利の確保が不十分であり、対応が遅れた」と総括した。
続く第8次中期経営計画の説明では、「環境変化に対応し、東流社の価値を向上させよう!」をスローガンに掲げ、①取引先から信頼される卸機能②業務の効率化を実現する仕組み③人材育成――を基本方針として打ち出した。
今後は売上高の増収維持を図り、最終年度には760億円を目指す。人材・システム・物流分野への投資を継続しつつ生産性を改善し、流通全体のコスト削減を推進。営業利益は黒字化を目指し、経常利益は投資後でも3億円以上を目指す。在庫日数は月末で14日以内、物流精度は99.99%以上、納品率は99.9%以上(自社責)とする。
熊谷社長は、「今期は下流からの大きな波に直面することが予想されるが、取引先との取り組みに当社の持つ資源を適切に配分し、提案を続けていくことで売上拡大を図る。なとわ会会員企業の協力をお願いしたい」と述べた。
ユニ・チャーム「ソフィ知ることから、はじめる。みんなの妊活研修」開催
ユニ・チャームは、渋谷未来デザインと共同で、「妊娠・出産」に関する正しい知識と理解を促進し、性別や年齢を問わず多様なライフプランの選択肢を広げることを目的としたプログラム「ソフィ 知ることから、はじめる。みんなの妊活研修」を、渋谷区在住・在勤の人を対象に5月23日、渋谷キャストで開催。当日は20代~50代の幅広い層から約60名が参加した。
このプログラムは、性別や年齢にかかわらず、すべての人が「妊活」に関する正しい情報を知ることで、将来の選択肢を広げられる社会の実現を目指す「妊活の選択肢を、もっと。」プロジェクトの一環として、企業・自治体・団体に向けて提供しているプログラム。「妊娠・出産」に関する正しい知識を学び、自身のキャリアやライフプランについて考えるきっかけを提供し、職場や家庭など周囲の理解を促進することで、1人ひとりが自分らしく生き、働ける環境づくりを目指している。
今回は、渋谷区に在住・在勤の人を対象に、「ソフィ 知ることから、はじめる。みんなの妊活研修」と、トークセッションの二部構成で実施した。トークセッションには、渋谷区副区長の松澤香氏をはじめとする多様な登壇者が登場した。
第1部の「ソフィ 知ることから、はじめる。みんなの妊活研修」では、自分のカラダ、ライフプラン・キャリアプラン、妊活を知ることから始める意義、妊娠に向けた様々な選択肢などについて、ユニ・チャームグローバルフェミニンケアマーケティング本部の村上真菜氏が講義。
第2部のトークセッションは、河本伸明氏をモデレーターに松澤香渋谷区副区長・渋谷未来デザイン理事、伊藤寿和子・戦略コンサルタントWomentreneurship(合同会社Y COMPANY主催・代表)、長井千香子・ユニ・チャームグローバルフェミニンケアマーケティング本部ジャパンブランドマネジメント部長が登壇。各氏が自身の体験や考えを率直に語った。
さらにQ&Aセッションでは「生理や妊活の話題がオープンにしづらい」という参加者の声に対し、ユニ・チャームの長井氏が、同社のアプリ「ソフィBe」を活用して自分の体調や気持ちをパートナーと共有する工夫などを紹介した。
熱中症予防声かけプロジェクト「官民連携 暑さ対策シンポジウム」初開催
熱中症予防声かけプロジェクト事務局は5月20日、赤坂区民センター(東京都港区)で「官民連携 暑さ対策シンポジウム2025」を開催した。
主催の「熱中症予防声かけプロジェクト」は、全国の地方自治体や官公庁、企業、民間団体が官民一体で取り組む熱中症予防を目的とし、熱中症予防について「知識」と「交流」を深めながら熱中症患者を1人でも減らすことを目指している。
今回は「さぁ来い!暑い夏!」というテーマの下、“年々長く暑くなる夏”を楽しく乗りきるためのパネルディスカッションや、賛同会員による熱中症予防の啓発企画「ひと涼みアワード2025」で最優秀賞を受賞した取り組みをWEB投票により選出する「トップランナー賞」の発表・授賞式、各省庁からの最新情報、応援企業団体からの最新啓発活動の発表を実施した。また、最新の暑さ対策展示・情報コーナーが設けられた。
冒頭、来賓の浅尾慶一郎・環境大臣が「熱中症は最悪の場合は死に至るが、適切に予防すれば避けられる。国民1人ひとりが正しい知識を身につけられるよう、本イベントを通じて熱中症予防に関する取り組みが多くの方へ一層広がることを期待している」と挨拶。
次に、三宅康史・同プロジェクト実行委員長救急専門医が「気温が低くても湿度が高いと熱中症になる懸念がある。体調が悪い時は可能な限り外出を控え、外出する際は日傘を利用し暑熱順化の不足に備えてほしい」と話し、主催を代表して初夏以降の熱中症対策の重要性を呼びかけた。
なお、最新の暑さ対策展示・情報コーナーでは、花王やサラヤなど賛同会員が手掛けた暑さ対策グッズや啓発方法の展示、レジャーやスポーツなど各シーンに沿ってセレクトされたアイテムを陳列し、来場者へ熱中症予防対策の大切さを啓発していた。
サラヤ、「SARAYAウィーク」を万博「ブルーオーシャン・ドーム」で開催
サラヤは5月26日、同社更家悠介社長が理事長を務めるZERI JAPANが大阪・関西万博で出展しているパビリオン「ブルーオーシャン・ドーム」に取引先、報道関係者などを招いて、「SARAYAウィーク」を開催。同社が目指す海洋保全、持続可能性への取り組みや次世代の商品開発、未来を見据えたイノベーションを具現化したプロジェクトを紹介した。
最初に、「いのちをつなぐ」サラヤの取り組みを紹介する動画「いのちとうみのものがたり」が上映され、サラヤの環境保全に向けた取り組みが紹介された。
次に更家社長が登壇し、「よく質問されるのが、なぜサラヤがブルーオーシャン・プロジェクトを立ち上げたのかということだが、私どもとしてはプラスチック海洋汚染のみならず、持続可能な世界・地球というものにビジネスを通じて少しでも改善の方向に向けていきたいと思っている。
世界は混乱のなかにあるが、各国、様々な思惑のもと、二酸化炭素を排出する事象を推し進めている。世界が平和になることが願いであるが、万博はそういった思いを体現する場として成り立っている。こうしたことをビジネスの方に発展させていくことが大事になってくる。ブルーオーシャン・プロジェクトをこれから発展させていきたい」とあいさつした。
続いて、特別ゲストの環境系エンターテイナー・WoWキツネザルが登場して、自身の活動内容を紹介したほか、サラヤとの交流が始まったきっかけやサラヤが推進している環境保全に関する取り組み内容を紹介。「サラヤは社会貢献に本気なんだ!」と感じるに至った点として、ロングセラー品「ヤシノミ洗剤」の環境先進性やサラヤ創業時からの水を守るということの重要性、海を守ることへの使命感、海のごみが流れ着く対馬でごみ汚染などの問題の解決に向けて立ち上げた「ブルーオーシャン対馬」の取り組み、安全性が高い未来の洗浄成分「ソホロ」が生み出す再生医療の未来などを紹介した。
2025年6月4日号 記事一覧
会合・発表会
- 製薬協、新会長に宮柱明日香氏(武田薬品工業)が就任
- 家同連・東家同、定時総会 「力合わせながら製品供給に努めていく」
- OTC薬協、新会長に上原茂氏(大正製薬社長)を選任
経営・施策
- 花王、インドネシアの工場でグループ最大規模5.0MW太陽光発電設備稼働
- アルフレッサHD、「25-27中期経営計画」概要発表 利益拡大へ重点投資等
- ユニ・チャーム、全国発明表彰「朝日新聞社賞」「発明実施功績賞」初受賞
- ライオン、「ハブラシリサイクル」埼玉県私立幼稚園・認定こども園と開始
- セブン-イレブン・J、商品お届けサービス「7NOW」で屋外配送始動
製品・サービス
- 花王、ビオレ誕生45周年記念 品川駅に「ビオレ自販機」設置
- 花王、「ビオレ冷タオル」から「子どもも使える冷タオル」限定発売
- サンスター、「MAGMAS育毛剤」ネット通信販売で新発売
- ファンケル、キリン「プラズマ乳酸菌」配合の顆粒サプリメント発売
- バスクリン、「きき湯ファインヒート 爽快メンテ」数量限定発売
- エビス「プレミアムケア」、サンリオキャラクターとのコラボ商品発売
- 大王製紙、「キレキラ!トイレクリーナーすみっコぐらしデザイン」発売
宣伝販促
- ファイントゥデイ「SENKA」、グローバルアンバサダーに「GISELLE」起用
- コーセー「雪肌精」、高橋藍選手ファンミーティング招待キャンペ実施中
人事・組織
- クロバーコーポレーション、新社長に田中正蔵氏が就任
- メディパルHD、長福恭弘副社長に代表権 病気療養中の渡辺社長の業務代行
- ファンケル、組織改正および人事異動を発表
研究・開発
- サンスターが共同研究、歯間清掃具の使用年数長いほど歯の喪失リスク低下
- ファンケル、マイクロRNA「miR-365a」を化粧品開発に応用
調査・統計
- 花王、「こすらんDay」提案 「しんどい」日のお風呂掃除サポート
イベント・展示会
- アース製薬、「虫よけ研究所」キッザニア東京に期間限定で登場
- ライオンハイジーン、世界最大級の食品製造総合展「FOOMA JAPAN」に出展
施設・店舗
- アイスタイル、「@cosme STORE ニュウマン高輪店」9月12日オープン
訃報・葬儀
- 【追悼】 永井正一氏 独特の感性とアイデアで事業を牽引
時評・コラム
- 転新欄万 令和の米騒動は旧態依然の政治責任
特集 【薫香・ローソク】
- 線香(薫香) 24年市場規模は300億円 国内は緩やかなダウントレンドに
- ローソク 市場は若干の縮小傾向に 防災用品としての役割に注目も
- 日本香堂 土屋社長インタビュー 世界見据えたフレグランス企業へ進化
- カメヤマ 竹中本部長インタビュー 生活者の「供養に対する変化」に対応
- 全日本ローソク工業会 塩田会長インタビュー 公式HP全面リニューアル
- こもりコーポレーション 小森社長インタビュー 市場は厳しい局面に
- 誠寿堂 「ことのは」「うらわか」など好調 新規ルートでの販売も伸びる
- マルエス お地蔵さんをモチーフに進物セット2種発売
- ニホンローソク 本物の蝋燭と変わらない質感「本灯Real」新発売
- 日本薫物線香工業会 ホームページを刷新 お香の魅力を発信強化
- はせがわ 25年3月期決算説明会 市場縮小で既存領域に限界感
経営・施策
製品・サービス
宣伝販促
決算
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