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2025年4月23日号掲載記事より

イオン、ツルハ、ウエルシア 今年12月に統合 日本最大のDgS連合に

イオン、ツルハ、ウエルシア 今年12月に統合 日本最大のDgS連合に

 イオン、ツルハホールディングス(以下、ツルハ)、ウエルシアホールディングス(以下、ウエルシア)は4月11日、都内で3社統合に関する記者会見を開き、当初予定の2027年から2年前倒して今年12月1日に3社を統合すると発表した。イオンがツルハの株式50.9%を取得、ツルハは株式交換によりウエルシアの株式100%を取得し、完全子会社化する。グローバル規模で人々の未病・予防・治療に従事し、健康寿命の延伸に貢献することにより地域生活者の高次なヘルス&ウエルネスの実現を図り、アジア№1のグローバル企業を目指す方針を示した。
 説明によると、ツルハの国内店舗数は2658店、売上高は1兆274億円、ウエルシアは3001店、1兆2850億円(2月28日現在)。単純合算で国内5659店舗、売上高2兆3124億円の巨大ドラッグストア連合が誕生する。「この経営統合により獲得する圧倒的なスケールメリット、各社グループが保有する店舗、ノウハウ、調達網、物流システム、顧客データ基盤を最大限活用する新たな需要に応える新業態の開発や出店が可能となる」(鶴羽社長)。アジアでも高齢化が進展、健康保険制度が未発達な地域があることから海外出店も加速、イオングループの海外事業拠点調達のシステム、ノウハウ等の海外基盤を活用し、ツルハ、ウエルシアの経験や知見を結集し、将来的にはアジア№1のグローバル企業への成長を目指していく。
 中長期目標は、統合から6年後の2032年2月期に売上高3兆円、営業利益率7%、営業利益2100億円と設定。売上規模が拡大することから利益改善を重視する経営を進めていく。PBについては3社のノウハウ・知見を結集し、開発・マーケティングを強化する。今後、両社のPBブランドの統合・再編により強力なブランド戦略を構築する。

薬王堂HD、5カ年の中期経営計画発表 売上高3000億円、CAGR17%を目指す

薬王堂HD、5カ年の中期経営計画発表 売上高3000億円、CAGR17%を目指す

 薬王堂ホールディングスは4月14日、都内で25年2月期決算説明会及び中期経営計画説明会を開き、西郷孝一常務取締役(写真)、西郷泰広経営企画部長が出席して、通期業績と2026年2月期を初年度とする5カ年の中期経営計画を説明した。注目の中計について西郷常務は、これまでのゆっくりした成長から速いスピードへ転換する必要性を強調、5年後に売上高3000億円、営業利益100億円の数値目標を示し、その成長の源泉となる450店の新規出店計画を発表した。
 「売上高2兆円超のドラッグストアができる現状、規模がなければ生き残れない」と西郷常務はそう危機感を口にした。こうした状況認識の下、中計のテーマを「前進」に設定。「出店数も増やし、エリアも拡大する」と前進していく考えを強調した。数値目標については5年後30年2月期に売上高3000億円、売上高平均成長率17%、営業利益100億円、営業利益率3%超、ROE12%超――を示した上で、5年間のキャッシュアロケーションについても言及。営業キャッシュフロー492億円と有利子負債による資金調達543億円を計画し、成長の源泉となる450店舗の新規出店に990億円、AI開発投資に15億円、累進配当に30億円を充てる考えを明らかにした。
 重点戦略は、①出店戦略②店舗戦略③物流戦略④採用とMANAVI戦略⑤DX戦略の5つ。うち物流戦略については、24年にPALTACと南東北で行った改革、食品と非食品のセンターの統合、一括物流はトラック・ドライバーの削減、センター運営費の削減、カテゴリー納品精度向上につながっており、北東北、関東でも実施する計画。また、新低温物流センターの再構築も進める。
 なお、薬王堂HDの2025年2月期の業績は、売上高1519億5700万円(前期比6.8%増)、営業利益54億8100万円(5.2%増)、経常利益57億7800万円(2.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益42億7500万円(11.8%増)。

伊勢半、「ヒロインメイク」20周年記念イベント 特別ムービー初公開

伊勢半、「ヒロインメイク」20周年記念イベント 特別ムービー初公開

 伊勢半は、化粧品ブランド「ヒロインメイク」が今年ブランド誕生20周年を迎えたことを記念して4月16日、都内で報道関係者を対象に「『ヒロインメイク20周年Anniversary~天まで届いた~』PR取材会」を開催。ブランドアイコンのエリザベート・姫子が宇宙の入り口(成層圏)まで届いたスペシャルムービー「ヒロインメイク20周年記念動画『姫子が天まで届いた』」を初公開するとともに、イメージキャラクターの山本舞香も登場し、会場を盛り上げた。
 はじめに、コミュニケーション本部広報宣伝部松本智子氏があいさつに立ち、「ヒロインメイクは今年ブランド誕生20周年を迎えたが、発売当初から、美しいまつ毛への願いを込めて『天まで届け!』をブランドのモットーとして掲げてきた。2014年から販売しているマスカラ『スーパーWP』シリーズは、これまでの販売個数を積み上げると地上約4000kmの宇宙空間に到達し、名実ともに“天まで届いたマスカラ”といえる。また昨年には、エリザベート・姫子の2D/3D動画を本格的に稼働させ、ダンス動画やYouTuberとのコラボレーションを行うなど、新たな取り組みも強化している。今回のイベントを機に今後の展開に注目していただきたい」と述べた。
 続いて山本舞香が登場し、「ヒロインメイク」ブランド誕生20周年への思いについて、「自分のことのように嬉しく思います。イメージキャラクターに就任して8年経ちますが、あっという間でした。これからも、このブランドの魅力を多くの人に伝えていきたいです」と話した。
 この後、エリザベート・姫子が天まで届いたスペシャルムービーが初公開され、山本舞香が会場から“天にいる姫子”と生中継風にやりとりするトークが繰り広げられ、会場を沸かせた。また、ヒロインメイク20周年の歩みとあわせ、山本自身のターニングポイントを振り返るトークセッションも行われた。

アイスタイル、新イベント「TOKYO BEAUTY WEEK」を11月下旬開催決定

 アイスタイルは4月15日、美容業界内外との共創を通じて最新のビューティー体験を提供する新イベント「TOKYO BEAUTY WEEK 2025」を11月下旬に開催すると発表した。
 開催場所は、ビューティーの激戦区であり、流行の発信拠点である表参道・青山・原宿エリアを中心に、原宿駅前のイベントスペース「ヨドバシJ6ビル」での体験型のPOPUPや、美容業界の様々な注目トピックスを取り上げるビジネスカンファレンスなどを予定。また例年12月に発表している「@cosme ベストコスメアワード」及び「トレンド予測」の発表も本イベント期間中に行う。
 本イベントでは、ブランド、メディア、街、他産業、行政などとのコラボレーションを通じて、@cosmeのプラットフォーム内にとどまらない、より多様な生活者とブランドとの出会いを創出するとともに、東京をグローバルにおける「ビューティーの聖地」として確立し、業界活性に寄与することを目指す。
 同社代表取締役社長・遠藤宗氏は「@cosmeのプラットフォーム外での生活者とブランドの出会いを生み出す仕掛けづくりや、様々なステークホルダーとの共創も積極的に推進していく。その第一歩となる本イベントにぜひ期待してほしい」とコメントしている。

小林製薬、梅丹本舗製品の製造販売休止継続と「紀の川工場」閉鎖を発表

 小林製薬はこのほど、同社の連結子会社「梅丹本舗」において製造する製品の製造販売の休止を継続するとともに、和歌山県紀の川市にある工場施設(以下紀の川工場)について6月30日で閉鎖することを明らかにした。
 同社は、2019年に梅丹本舗の株式を譲り受け、同社グループ企業として梅肉エキスを使用した製品の製造販売を行ってきた。その後、同社グループ企業の経営資源の最適化のため、紅麹原料の製造設備を紀の川工場へ移設。しかし、紅麹関連製品の回収事案の発生を受けて2024年8月に紅麹事業の撤退を発表し、現在、紀の川工場は操業を停止し、梅丹本舗の製品に関しても販売を休止している。
 こうした状況の中、同社は改めて梅丹本舗製品の製造販売事業の成長性や採算性及びその実現に伴う各種投資等を検討した結果、現時点では事業としての見通しが立たないため、当面の間、梅丹本舗製品の販売休止の継続を決議。同製品の専門生産工場である紀の川工場においても、操業再開の目途が立たないことから、事業所として閉鎖することを決定した。
 なお、梅丹本舗製品に関して同社では、「一部の消費者からの販売再開の問い合わせもあり、『梅』という素材の持つ可能性を精査することを含め、中長期的には新製品としての可能性を検討していく」としている。


2025年4月23日号 記事一覧

経営・施策

  • ライオン、ベトナム関連会社を100%子会社化 海外成長施策強化の一環
  • ファンケルグループ、神奈川県から感謝状 自社製品を県内各施設に寄贈
  • エステー、九州工場製造の「消臭力」2品がエコレールマーク認定商品に
  • セブン-イレブン・J、医療関連サービスのUbieと資本業務提携契約を締結

製品・サービス

  • pdc、「ピメル」から「あざむきライン」誕生 ベースメイク2品新発売
  • サンスター、歯科保健支援サービス「SmileScan」提供を開始
  • エステー、製品の取り換え時期を登録できるスマホ専用サービス開始
  • 牛乳石鹸共進社、ポータブル洗髪デバイスセット「SUSUGU」開発
  • ユニ・チャーム、「ライフリー」からうす型軽快テープ止めRefF発売
  • ユニ・チャーム、「シルコットフェイシャルタオル」改装 機能性を訴求
  • 牛乳石鹸共進社、「ミルキィボディソープ」から青箱の香り限定発売
  • エステー、「消臭力PA」から限定品「紫陽花」の香りを今年も発売
  • 小林製薬、30周年を機に「無香空間」リニューアル 車用新製品も発売

宣伝販促

  • 王子ネピア、「ネピア プレミアムソフト」シリーズ改良 新TVCM発表
  • ダリヤ、「サロン ド プロ」新商品CM放映中 高岡早紀を起用

人事・組織

  • キリン堂HD・キリン堂、取締役候補者、執行役員を決定

決算

  • イオン、25年2月期通期業績は営業収益で初の10兆円超えも減益に
  • ツルハHD、25年2月期連結決算は増収減益に 中計の重点施策の順調さ強調
  • ウエルシアHD、25年2月期連結決算発表 販管費増・特損計上で減益
  • スギHD、25年2月期決算は増収増益 売上高・利益とも過去最高
  • メディカル一光グループ、25年2月期は増収に M&Aによる規模拡大策奏功
  • ライフコーポレーション、25年2月期は増収増益 首都圏売上が近畿上回る
  • ミニストップ、25年2月期は売上高増も34億円の営業赤字

研究・開発

  • ライオン、日本水環境学会「ライオン賞」発表 最優秀賞・優秀賞を決定
  • 油脂工業会館、第57回油脂産業論文募集要項を発表

調査・統計

  • 東家同 25年3月度市況概況価格調査 月間通して安定的に販売
  • プラネット、「インバウンド消費を拡大させる意識と行動2025」発行

イベント・展示会

  • 牛乳石鹸共進社、「がもらぼのまつり」でシルクスクリーン印刷体験実施
  • サラヤ、万博で大阪外食産業協会パビリオンに出店 「ラカント」訴求

施設・店舗

  • アイスタイル、東海地方初の旗艦店「@cosme NAGOYA」6月19日開店
  • 薬王堂、栃木県に「黒磯鍋掛店」オープン 関東初出店で記念セール実施
  • 森川産業、本社を東京都中央区日本橋小伝馬町に移転

時評・コラム

  • 時評 市場10兆円超え ドラッグストアはどう動く

特集 【男性化粧品&カミソリ】

    経営・施策

    • 男性用化粧品市場 24年は19年比1.8倍に拡大 基礎化粧品が牽引
    • ウェットシェービング市場 製品価格値上げや高付加価値品で前年上回る

    製品・サービス

    • 花王 「メンズビオレ 顔もふけるボディシートPRO」発売
    • コーセーコスメポート 「マニフィーク」ブライトニングシリーズ発売
    • マンダム 全身洗浄料「ルシード 全身デオウォッシュ」が登場
    • P&Gジャパン 「ジレット」初のボディ用「フュージョンボディ」発売
    • シック・ジャパン 初の男性用除毛クリーム「ボディヘアリムーバー」発売
    • 貝印 「miness」「AUGER」から春の新商品 顧客ニーズ捉えた特長
    • クラシエ 「エピラットオム 薬用除毛クリーム」改良発売

    宣伝販促

    • ファイントゥデイ 「エージーデオ24メン」新CM放映中


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。