2025年2月12日号掲載記事より
ライオン、「ライオン会」総会開催 社会価値と経済価値をイコールに
ライオンは2月4日、都内で同社と卸店とのコミュニケーション組織「ライオン会」の総会を開催。竹森征之社長は出席した卸店を前に「持続可能な未来に向けて『習慣づくり』による挑戦」をテーマに経営方針を説明、その中でヘルスケア分野ではアジアの全域で健康的な口腔習慣の定着を5億人に届けることを目指し、口腔衛生から口腔機能の維持向上、オーラルヘルスケアでの革新へ挑戦していく考えを表明した。さらにその実現にはバリューチェーン全体での協力体制、一貫した提案が重要との考えを示し、卸店との共存共栄を図る考えを強調した。
はじめに竹森社長が登壇して会務報告を行い、25年度の会員数はライオン会146社・薬品ライオン会5社計151社であることなどを報告。引き続き「持続可能な未来に向けて『習慣づくり』による挑戦」をテーマに、①市場の振り返りと今後の展望②日用品業界の課題③サステナビリティ戦略④業界の更なる発展に向けた考え――を伝えた。
その中で竹森社長は「社会価値」と「経済価値」をイコールにする提案の実現が不可欠との考えを示し、そのための活動を積極的に展開し、継続的な成長を図る考えを表明。さらに「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」のパーパスのもと、オーラルヘルスケア分野では包括的な取り組みを進め、2030年までにアジアの全域で健康的な口腔習慣の定着を5億人に届けることを目指し、従来の口腔衛生(むし歯、歯周病、口臭)だけでなく口腔機能(飲み込む力、噛む力、発音)の維持向上まで広げ、オーラルヘルスケアでの革新へ挑戦していく考えを示すとともに、それは1社だけでは成し遂げられないとの認識のもと、バリューチェーン全体を通じて様々な協力体制を構築、製・配・販が力を合わせた一貫した価値の提案が必要であると強調した。
JACDS、記者会見でセルメ推進有識者会議に言及 税制の恒久化実現へ
一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は1月30日、都内事務所で今年初となる「2025第1回JACDS記者会見」を開催した。(写真)
当日は、塚本厚志会長(マツキヨココカラ&カンパニー副社長)以下、亀ヶ谷博之副会長(カメガヤ社長)、貞方宏司副会長(サンドラッグ社長CEO)、関伸治副会長(セキ薬品会長)、関口周吉副会長(龍生堂本店社長)、根津孝一副会長(ぱぱす会長)が出席し、1月10日に公表された「厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会とりまとめ」や、1月8日開始の「セルフケア・セルフメディケーション推進に関する有識者検討会」などの案件について報告を行った。
「厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会とりまとめ」については、濫用の恐れのある医薬品の販売方法のルールが記載されたことに触れ、JACDSとしてこのルールに基づいた業界ガイドラインの作成に着手したことを報告した上で、「リーダーに森信副会長(ドラッグストアモリ社長)を据え、取り組みを開始している。この後、厚生労働省とも相談しながら完成を目指していく予定」と報告。亀ヶ谷副会長によれば、次回の検討会開催が3月末に予定されていることから、その期日までの完成を見込むとのこと。
同じく「セルフケア・セルフメディケーション推進に関する有識者検討会」においては、角谷真司理事(トモズ社長)が出席し、初回であったことから厚生労働省からのこれまでのセルフケア・セルフメディケーション施策の説明と、各委員の考えが披露されたという。
関副会長は検討会の本質が「2026年に期限を迎えるセルメ税制の継続か廃案するかを決定する会議」だとした上で、亀ヶ谷副会長がJACDSのスタンスとして「セルフメディケーション税制の対象範囲の拡大、差し引き金額と上限額の変更、制度の恒久化の3点の実現を目指している」と明言した。
あらた、代表取締役社長執行役員に東風谷誠一氏 4月1日付で就任
あらたは2月6日、取締役副社長執行役員営業本部長の東風谷誠一氏が4月1日付で代表取締役社長執行役員経営戦略本部長に就任すると発表した。現代表取締役社長執行役員の須崎裕明氏は取締役会長に就任する。
同社の2026年3月期は、中期経営計画2026の中で最も挑戦的な目標に向けて「成長を加速」させる計画の最終年度であり、また次の中期経営計画に向けた新たな戦略を構築する年度であることを踏まえ、新しい発想と新たな推進力による持続的で飛躍的な成長を図る。
東風谷誠一氏は1966年2月23日生まれ。1988年タナカ入社、2004年4月あらた関東支社マネージャー、18年4月執行役員首都圏支社長、20年4月常務執行役員首都圏支社長、23年6月取締役専務執行役員首都圏支社長兼営業本部副本部長、24年4月取締役副社長執行役員営業本部長(現任)などを歴任。
PALTAC、25年3月期第3四半期決算発表 増収増益で推移
PALTACは2月3日、2025年3月期第3四半期決算短信(24年4月1日~12月31日)を発表した。
それによると、売上高9110億6400万円(前期比3.2%増)、営業利益224億3900万円(2.1%増)、経常利益254億1700万円(3.1%増)、四半期純利益182億8200万円(6.6%増)の増収増益となった。
売上高は外出の増加やインバウンド需要の高まり、生活者ニーズの多様化に対応した新規商材の拡充など、環境変化を捉えた売上拡大施策が奏功し増収を確保。売上総利益は売上拡大や売買差益の改善により額では増加するも、食品物流受託開始に伴う初期費用や価格競争の激化、物価高騰などの影響を受けて、率では前期を0.05%下回った。また販管費は人財投資により額は増えたが、改善取り組みや固定費吸収効果により率で0.03%改善した。
なお、25年3月期の通期業績予想は、売上高1兆1900億円(3.3%増)、営業利益280億円(3.0%増)、経常利益317億円(3.8%増)、当期純利益220億円(6.6%増)を見込む。
さとふる、24年ふるさと納税人気お礼品ランキング発表 日用品が新定番に
ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営するさとふるは1月23日、「さとふる」における2024年の人気お礼品ランキングを発表した。
最も人気の高かったお礼品は、年間人気お礼品ランキングで19年から6年連続1位を獲得している北海道紋別市の「オホーツク海産ホタテ」。2位には岩手県花巻市の「厚切り牛タン」がランクイン。3位の北海道根室市の「カット済み生ずわいがに」は、昨年11月上旬に発表した「年間ランキング(速報)」で48位だったが年末の約2カ月間で大きく順位を伸ばした。
また、4位と8位には、日用品であるボックスティッシュ(クラリスボックスティッシュ60箱〈1箱220組440枚、5個入り×12セット〉栃木県小山市、寄付金額1万4000円)とトイレットペーパー(エコロジープレミアムトイレットペーパーダブル 12R×8パック〈納期最長2カ月〉「備蓄」、静岡県富士市、同1万2000円)がそれぞれランクイン。日用品が全国版年間人気お礼品ランキングのTOP10にランクインするのは今回が初。これらのお礼品は、24年の「上半期ランキング」「年間ランキング(速報)」でもTOP10にランクインしており、同年を境として、ふるさと納税の代表的なお礼品の1つになった。
2025年2月12日号 記事一覧
M&A・設立
- CBGM・中央物産、日本政策投資銀行主導のTOBに応じる
会合・発表会
- 東京医療用品卸組合、第70期通常総会開催 「価値ある商品を届ける」
- 25年新年会 日石工組 「様々な課題に対応できるよう支援継続して発展」
- クレハ、25年度販売方針説明会開催 事業部一丸で変革へチャレンジ
- 白元アース×アース・ペット、「新製品提案会」規模を拡大して開催
経営・施策
- 小林製薬、「トイレその後に」などの出荷価格を改定
- 大日本除虫菊、創業の地・和歌山での森づくり「企業の森」事業に参画
製品・サービス
- 花王「職場のロリエ」、ナプキン備品化プロジェクト導入企業数が300社に
- 大島椿、大島椿「オイルシャンプー」改定 容器を環境に配慮した素材に
- 花王、ポイントプログラムアプリ「Kaoコレモ!」β版の提供を開始
- ニベア花王、メイク落とし「ニベア肌磨きジェルクレンズ」新発売
- クラシエ、「肌美精CHOI」から薬用化粧水と薬用大容量シートマスク発売
- P&Gジャパン「Oral-B by Braun」、新webツール「歯チェックAI」公開
- 貝印、「日焼け止めクリーム用パフ」“多層構造”にリニューアル発売
- ファイントゥデイ、シーブリーズ「デオウォーター」ミストタイプ発売
- ユースキン製薬、超敏感肌用「ユースキン シソラUVミルク」発売
- High Link、「カラリア」から初のオリジナルブランド発売
- ライオン、「hadakara泡ボディソープ」クールアクアミントの香り限定発売
- 牛乳石鹸共進社、三菱鉛筆関西販売とコラボ品を数量・エリア限定発売
- エステー、「消臭力PAサボンシリーズ」新発売 上質で特別なサボンの香り
- 日本製紙クレシア、「クリネックス」「スコッティ」からスヌーピー企画品
- クロバーコーポレーション、固形石鹸「Daily Care」シリーズ全8種新発売
宣伝販促
- 貝印「miness」、ワークショップ開催 SNSでの発信をオフラインで体験
- 新報メディア、「第4回業界発展戦略セミナー」開催
- コーセーコスメポート、「サンカット」アンバサダーに髙橋藍選手
人事・組織
- ホーユー、役員を選任
決算
- CBGM、25年3月期3Q決算は大幅な増収増益 通期業績予想を上方修正
- ジョイフル本田、25年上期決算は既存店業績が伸長し増収増益に
調査・統計
- サミット、第45回「新商品人気コンクール」入賞商品を発表
- True Data、DgS・食品SM12月の対前年伸び率TOP20カテゴリを発表
- 粧工会 24年1~10月化粧品統計 化粧水と美容液が2ケタ増
時評・コラム
- 転新欄万 迫る小売業の決算期、前期を上回れるか
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