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2024年12月4日号掲載記事より

ユニ・チャーム、25年春の新製品発表会開催 プレミアム化を推進

ユニ・チャーム、25年春の新製品発表会開催 プレミアム化を推進

 ユニ・チャームは11月27日、品川プリンスホテルアネックスタワーで「2025年春の新製品発表会」を開催。全国の卸店、小売店等、438名が出席した。
 発表会の冒頭、あいさつに立った高原豪久社長(写真)は、まず同社の目指す「世界一」について触れ、「共生社会の実現」「SDGsの達成」に貢献するべく、2030年までに「相対的価値」でも「絶対的価値」でも「世界一」を目指す考えを示し、「相対的価値」では、30年度売上高1.5兆円、コア営業利益率17%、世界シェア№1の目標値を示した。さらに高原社長は「絶対的価値」では使用済み紙パンツ・紙オムツの水平リサイクル「RefF」プロジェクトをそのシンボルとして活動をしていく考えを示した上で、映像を交え鹿児島県志布志市のプラントでのリサイクルの流れを紹介しつつ、それと同様のプラントを全国に10カ所設置する考えを示し、王子ネピアとの同プログラムでの連携についても紹介。25年春は「RefF」プロジェクトのマテリアルを使用した「ライフリーのびーるフィットうす型テープ止めRefF」、「デオサンド香りで消臭する猫砂RefF」を発売することを伝えた。
 また、「新需要創造」について高原社長は、24年秋の新製品は早期展開により市場・売上創造に貢献していることを紹介するとともに、25年春の新製品は“10種の自然素材と栄養”と“食事の吐き戻し軽減”を提供する「AllWell 10種の自然素材」、食のヒューマニゼーション化に対応した「グラン・デリ 肉じゃが仕立て」、“絡め取りとベタベタ拭き”を1度にできる「ウェーブ1枚完結フロア用ウェット」などを発売し、プレミアム化・新需要を創造する考えを披露した。
 最後に高原社長は、来年の1文字として「U」を発表。Unique, Universal, Unitedの浸透を図る考えを表明し、流通と一緒に2030年まで「世界一」を目指していく考えを語った。
 続いて各担当者から新製品の説明があり、最後に渡辺勉常務執行役員ジャパン営業統括本部長がライフタイムバリュー最大化による業界総資産拡大に向けた営業方針について説明。既存領域では顧客の購買実態に応じて常に進化した提案を継続し、新需要創造のカテゴリーにおいては新習慣や生活の質の向上を捉えた新たな需要を創造する提案を行っていく方針を発表した。

アイリスオーヤマ、赤ちゃん用紙おむつ市場に参入 発表会開く

アイリスオーヤマ、赤ちゃん用紙おむつ市場に参入 発表会開く

 アイリスオーヤマは11月27日、都内で「ヘルスケア事業戦略発表会」を開催し、このほど王子ネピアから国内赤ちゃん用紙おむつの一部の生産設備を取得したこと、また王子ネピアが国内で販売する「Genki!」ブランドのライセンス契約を締結したことを発表した。
 会見で大山晃弘社長は、自社ヘルスケア事業のさらなる強化のために、①王子ネピア所有の国内赤ちゃん用紙おむつの生産設備の一部取得〈売買契約日:11月21日〉②王子ネピアが国内販売する赤ちゃん用紙おむつ「Genki!」ブランドのライセンス契約〈締結日:11月25日〉を行ったことを教示。その上で、今回、このために自社富士裾野工場を改修し、25年上半期を目途に紙おむつの生産を開始することを明らかにした。
 「Genki!」のラインアップは、M(52枚)・L(44枚)・Big(38枚)・Bigサイズより大きいサイズ(26枚)の4サイズ。パッケージのみ変更、仕様は従来品のまま。まずは自社の強みとするECモール〈自社通販サイト・Amazon・楽天等〉から販売を開始するとし、併せて良好な関係を築いているドラッグストア・ホームセンターでも展開していくという。
 今事業展開について大山社長は、「当社は新型コロナ流行を契機として2020年7月にマスク生産設備を導入。国内に月2億3000万枚のマスクを供給できる体制を構築した。5類移行後も不織布製品の生産技術を活用した商品開発を行い、マスク以外の除菌ウェットシートやフローリングシートなどの新商品を発売してきた」とした上で、「赤ちゃん用紙おむつをヘルスケア事業の中心に据え、かつ、マスク等不織布生産で培った技術を活用することで、今後、衛生用品のラインアップを拡充し、経営基盤の強化につなげたい」と語った。
 なお同社では、この赤ちゃん用紙おむつ展開では、2030年時点で売上高100億円、市場シェア10%を目指すとしている。

エビス、事業方針説明会開催 「尽未来」をテーマに掲げ躍進誓う

エビス、事業方針説明会開催 「尽未来」をテーマに掲げ躍進誓う

 エビスは11月28日、全国の取引先卸業者の首脳・幹部34社67名を都内の東京ドームホテルに招き、128周年のテーマに「尽未来」を掲げた事業方針説明会を開いた。
 乾正孝社長(写真)は2024年5月期の業績について、前年比で売上高106.1%、営業利益63.5%、経常利益84.9%、当期純利益152.0%となり増収も営業・経常減益になったと報告。減益要因としては、原材料価格の高騰に加え、工場棟増設等の投資での減価償却費の増大などが影響したと説明した。
 続いて新中計「V2026」(24~26年)を紹介。基本テーマは①不変の経営理念(お客様の感動と信頼を獲得する企業を目指す)②エビスの志(オーラルケアサイエンス〈感染予防・口臭予防・楽しい会話・豊かな表情・おいしく食事・丈夫なからだ〉で健康寿命の延伸に貢献する)③ありたい姿(モノをつくる会社から笑顔をつくる会社へ)であり、ビジョンは①個性を磨き上げ、お客様にとってディファレントな存在になる②お客様の心に響く事業活動を展開する③多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす――とした上で、2025年5月期は基本方針を「会社の質」の向上と設定。基本戦略は「会社の質」の向上の中身として、「ブランド力」「顧客信頼度」「業務スキル」を掲げた。更に重点課題は、強固なブランド構築と集中戦略で持続的成長とした。25年5月期の業績目標は、売上高102.7%、営業利益148.7%、経常利益120.1%、当期純利益101.3%を見込む。
 続いて鈴木浩二取締役営業本部長が営業方針について、荒川将之執行役員営業統括部長が新製品についてそれぞれ説明した後、あらた取締役副社長執行役員の東風谷誠一氏のあいさつで終了。懇親会に入り、乾社長のあいさつに続いてPALTACの山田恭嵩取締役専務執行役員が乾杯を発声。宴半ば、プレミアムケアでCM起用の黒谷友香氏が登場。会場は大いに盛り上がりをみせ、最後に中央物産の井上善裕取締役M&S本部本部長が中締めを行い閉会した。

あらたグループ会社・ジャペル、経産省公募の補助事業者に決定

あらたグループ会社・ジャペル、経産省公募の補助事業者に決定

 あらたのグループ会社・ジャペルは11月15日、丸紅、丸紅ロジスティクス、およびジェックス(金魚・メダカ・熱帯魚などの飼育用品の総合メーカー)と共同で、経済産業省が公募した「運輸部門エネルギー使用合理化・非化石エネルギー転換推進事業費補助金(新技術活用サプライチェーン全体輸送効率化・非化石エネルギー転換推進事業)」に対し、「ペット卸の発注まとめによる配送効率化実証事業」を提案し、当該事業の補助事業者に決定した(10月2日付)と発表した。
 現状のペットフード・用品業界において、小売業者の卸業者に対する少量・多頻度発注、同様に卸業者からメーカーへの少量・多頻度発注により、メーカー・卸業者間の輸送効率化が悪化し、配車台数とGHG(温室効果ガス)排出を増加させているという課題に直面している。
 この課題を解決するため、同事業では輸送効率化を高めるための「配送最適化発注システム」をジャペル、丸紅、丸紅ロジスティクス、ジェックスが共同で開発する。
 これは、メーカー側の輸送効率を卸業者にフィードバックし、需要予測・許容欠品率等様々なパラメータを鑑みた適切な発注量の積み増しを行うことで、卸業者の在庫量を適正水準に維持し、輸送効率改善・サプライチェーン効率化の実現を目指すもので、今回、経産省が公募する補助事業の目的に同事業が合致したことが認められ、補助事業者の決定を受けた。

アインHD、新業態の展開開始「アインズ&トルペFamily」1号店オープン

アインHD、新業態の展開開始「アインズ&トルペFamily」1号店オープン

 アインホールディングスは11月18日、グループ会社・アインファーマシーズが展開するコスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」の事業展開で、従来の「アインズ&トルぺ」ユーザーに加え、家族皆で楽しんでもらえる、より身近な存在を目指した新業態「アインズ&トルぺFamily」を開発。11月23日に1号店として「シーナシーナ屯田店」(北海道札幌市)をオープンさせたと発表した。
 「アインズ&トルペFamily」について同社では、「この新業態は、コスメの最新トレンドを発信する従来店『アインズ&トルぺ』の品揃えの強みを活かすとともに、さらに幅広いお客様の日常生活に深く関わる商品を加えて充実させた店舗となる。より便利になるよう、多様な商品を展開していく」と話している。
 具体的には、“キレイ、楽しい、お買い得”をコンセプトに、化粧品・医薬品の他、日用品まで幅広く品揃えをすることで、“からだの中から外から美しくなる”最新トレンドをいち早く発信していく構え。


2024年12月4日号 記事一覧

会合・発表会

  • サンスター、サステナビリティ合同取材会開催 環境対応の成果を報告
  • 日石工組東日本支部、2024年度第6回研修会に60名出席
  • 近石工、技術部会・環境保全部会で大塚製薬の工場など見学会実施

経営・施策

  • True Data、東京海上スマートモビリティと業務提携で基本合意を締結
  • ファイントゥデイHD、ベトナム子会社の商号を変更
  • 貝印、「刃物回収再資源化PJ」資源の循環利用目指す取り組み実施
  • バスクリン、「日本の名湯」応援企画 全国21温泉地に2100万円寄付

製品・サービス

  • PRページ ライオン 高付加価値ハミガキ「システマ ハグキプラス」好調
  • ファイントゥデイ、「+tmr with ME:I」コラボ品発売 イベントも開催
  • ニベア花王、「8×4」からパフで“塗りこむ”制汗パテ新発売
  • ユニリーバ「クリア」、モンハンとコラボ 限定デザインボトル発売
  • エステー、「消臭力PA」から数量限定品 イニシャルブルームの香り発売

宣伝販促

  • サンギ、「ハップアール」W受賞記念してプレゼントキャンペーン実施

決算

  • オカモト、25年3月期2Q業績発表 産業用製品・生活用品とも好調に推移

研究・開発

  • ファンケル、子どもの肌研究で新知見 3~12歳は抗酸化機能が低下

調査・統計

  • スーパー3団体 24年10月度・全店既存店売上高20カ月連続昨対超え
  • 経済産業省 24年1~9月洗浄剤統計 酸・アルカリ洗浄剤が堅調
  • 粧工会 24年1~8月化粧品統計 ヘアケア3品が堅調な動き

イベント・展示会

  • ライオン、親子で体験「キレイキレイ」マイボトルワークショップを開催
  • 牛乳石鹸共進社、「いいふろまつり2024」開催 銭湯ギャラリーなど展示

時評・コラム

  • 転新欄万 黒船小売業の置き土産


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。