2024年11月27日号掲載記事より
花王、2025年度方針説明会開催 超高速「よきモノづくり」のために
花王は11月20日、東京国際フォーラムで「花王2025年度方針説明会」を開催。創業135年を迎えた花王の歴史と根源を紹介するとともに、超高速「よきモノづくり」のためのマーケティング、最小のコストで最大の利益を創出するバリューチェーン改革などの方針を出席した流通関係者に説明した。
はじめに長谷部佳宏社長(写真)が花王の歴史、根源、経営方針について説明した。それによると花王は今年創業135年を迎えたが、過去40年間で売上高は6倍に成長。花王の根源は「よきモノづくり」が中核である。日本が直面する課題は、過剰消費、資源枯渇、温暖化、超高齢化等で、これらの課題を踏まえた上で、花王は「よきモノづくり」のステージを「量の経済」から「質の経済」へ移行。そこで重要となるのが「商品力」(選び続けて頂ける理由)と「マーケティング力」(買い続けて頂ける仕組み)で、その両方を実現することでブランド力を高め、「欠かすことのできない価値」の提供を目指す。花王は「先進性と先見性」「創造と革新」「経営精度」「自前主義脱却」をベースに、2025年度は、ヘアケア・シャープトップ、ソフィーナ・リステージ、タンジブル・ボディケアによるビオレの新提案を行う。そして花王は「生活」「生命」「生態」のすべてに貢献していく。
次に西口徹専務コンシューマープロダクツ事業統括部門総括が「DXで創造する、生活者との新たな絆と超高速よきモノづくり」について説明し、「花王版マーケティング5.0」を超高速で回し、生活者の24時間に寄り添う「よきモノづくり」を推進していることや、DXに長けた人財の育成のために全社員にDXスキルアッププログラムを実施、さらにAIを活用して生活者ニーズの高速分析に取り組んでいることなどを紹介した。
また花王グループカスタマーマーケティング(KCMK)の中尾良雄社長は「最小のコストで、最大の利益を創出するバリューチェーン改革」について説明し、リテールメディアまで含めた一貫したマーケティングプランをつくり、ターゲティングと販促の一体化を進める考えを示した。
アースグループ、25年度発表会開催 来春の新製品など紹介
アース製薬並びに、バスクリン、白元アース、アース・ペット、アース環境サービスのアースグループ各社の新製品や取り組みを紹介する「2025年度アースグループ発表会」が、11月12、13の両日、大阪市内のハービスホールにおいて開催され、卸店や小売店など得意先から630人が来場した。
従来年明け早々に行われていた同会だが、売り場展開の早期化にも対応するため、開催時期を早めての開催となった。
会場では肌へのやさしさにこだわった新ブランドの虫よけ「はだまも」をはじめ、グループ各社の新製品や注力品を一堂に集め、それぞれのブースごとに展示し、来場者に商品の特長などを説明。更に、商品展示に加えて体験型の展示も充実させ情報発信の強化を図った。
例えば、一般家庭のリビングやキッチンなどを再現した体験型展示コーナーでは、キッチンのどういったところにゴキブリが潜んでいるかを、実際に体験できるようになっており、冷蔵庫の裏側や観葉植物の鉢の下、あるいはキッチンの流し台の引き出しといったところが要注意となっていて、実際にその場所を見てみると、本物のゴキブリがいて、訪れた人もより実感させられるといった趣向が凝らされていた。
また、人気商品となっている「ゴキッシュ」の優れた効果を、映像で確認したり、実際に同品を噴霧し、その状況を目に見えるようにした体験コーナーもあったり、住居内で、ゴキブリやダニなど、どういった虫がどういった場所にいて、どの虫ケア用品を使うのが適切かといったことも分かりやすく紹介されていた。
なお、大阪に続き、翌週の20、21日には東京会場(品川インターシティ)でもアースグループ発表会が開催され、多くの来場者で賑わった。
マンダム、新ヘアケアブランド「レバタ」発表 現代人の“頭疲れ”に着目
マンダムは11月19日、都内で報道関係者を対象に、「新ヘアケアブランド発表&新メソッド体験会」を開き、スカルプスパ発想の男性向け新ヘアケアブランド「Levätä(レバタ)」をAmazon、楽天、ロフト(一部店舗除く)およびロフトネットストアで12月2日、発売すると発表した。
会ははじめに、森健太プロダクトマーケティング一部マネジャーが、「レバタ」の開発背景と製品特長について説明した。
それによると、約7割弱の人が日常生活でストレスや頭の疲労感を感じており、「なんとなく頭がダル重い」や「なんとなくモヤモヤが取れない」といった自覚症状を訴えている。さらに20~30代男性のバスタイムの所要時間を調査したところ、残業が多い人ほど入浴に時間をかけていることが分かった。
そこでマンダムは「シャワー時間」を活用して頭皮の疲れを癒やす心地良い体験を提供するべく「レバタ」を開発・発売。「明日のために、休める大人に。」をブランドメッセージに掲げ、忙しい現代人の“頭皮疲れ”に着目した新ヘアケア習慣を提案し、没頭したくなるような開放感でその日の疲れやモヤモヤの解消を後押しする。ブランド名はサウナ発祥の地であるフィンランドの言葉で“休息”を意味する。
またマンダムでは「レバタ」の発売に伴い、毎日のシャワータイムに手軽に頭皮の疲れを解消できる「瞑想シャンプーメソッド」を開発。①しっかり予洗い②瞑想泡立て③瞑想ほぐし④瞑想まわし――の4ステップで、頭がほどけていくような心地よさを感じるとともに、ストレスまで洗い流せる感覚を体験できる。
なお、発表会では、「瞑想シャンプーメソッド」の監修を務めた頭のほぐし専門店「悟空のきもち」金田淳美代表による同メソッドの実演と体験会が行われた。
ときわ商会、秋の講演会&製配懇親の夕べ開催 約140名が出席
ときわ商会は11月21日、東武ホテルレバント東京で、「令和6年 TOKIWA 秋の講演会&製配懇親の夕べ」(後援・ときわ会)を開催。仕入先メーカー、同社従業員など約140名が出席した。
会は2部構成で進められ、第1部ははじめに相澤隆史社長(写真)があいさつに立ち、例年、製配販一体となった交流の場として開催してきたこの会を、今年はメーカーとの懇親に重点を置いた内容に変更したことを説明するとともに、同社上期(4~9月)業績は増収増益を記録したことを報告。さらに、自社商品や専売品の開発・販売、NBの拡販に引き続き注力し、厳しい市況下において付加価値を提供することで、その対価を得られる卸売業への変革を目指す考えを示した。
次にメーカーを代表して、ライオン・三國正晴上席執行役員ヘルス&ホームケア営業本部本部長があいさつ。続いて講演会に移り、三陸鉄道元社長・望月正彦氏による講演「東日本大震災と三陸鉄道~復旧・復興の取組~」が行われた。
第2部は懇親会が開かれ、メーカー営業担当者の表彰が行われた後、日本香堂・土屋義幸社長の乾杯発声で歓談。途中、福引き抽選会やウクライナ出身の歌手・バンドゥーラ奏者のナターシャ・グジー氏によるミニコンサートが行われるなど盛会となり、エビス・乾正孝社長の中締め、相澤昭三会長の御礼で終了した。
イトーヨーカ堂、今季の「BLACKFRIDAY」期間延長&イベントで集客増へ
イトーヨーカ堂は11月13日、同日から開催された「イトーヨーカドーBLACKFRIDAY」展開について、今季の企画内容を披露する記者説明会を都内店舗で実施した。
当日は、同社執行役員営業企画室長・加藤聖子氏が出席し、専用売り場を前に今季の「BLACKFRIDAY」企画の主な内容を説明した。
それによると、“3週連続お宝!お買い物リレー”のテーマのもと、①過去最長となる17日間の実施〈前年より5日増〉②対象商品の拡大〈前年比1.5倍の358アイテムを取り扱う。特に注力分野の食品は2.5倍〉③イベントの開催〈「宝くじ3万円分or現金3万円」が当たるレシートキャンペーン他〉の3企画を軸に実施する。
内容について加藤氏は、「円安や資源高の影響で商品原価が高騰、食品や日用品など日常生活に欠かせない商品の値上がりにより、消費者の生活防衛意識が例年以上に高まっていることを鑑み、そうした消費者の期待に応えるべく最新のニーズを捉えた形で商品を提供していく。また来店動機につながるイベントを盛り込むことで来店時の楽しみを増やす」と実施背景を含めて説明。そのため今回は、日常での必需品のみならず、プチ贅沢なアイテムまでのバリエーションある品揃えにしたという。
また今季は“日常生活支援サポート”という観点から、日用品アイテムも拡充させたといい、中でも特に注目を集めそうなのが「ブラックフライデーびっくりボックス9点入」(1650円)の名称で販売される日用品詰め合わせだ。ケースに入浴剤、浴室用洗剤、歯みがき剤、歯ブラシ、台所用洗剤、ボディソープ、食品ラップの9アイテムが入ったセットもの。
なお加藤氏は今季の「BLACKFRIDAY」企画での売上げ目標について「前年比105%を目指す」と話している。
2024年11月27日号 記事一覧
M&A・設立
- マツキヨココカラ、化粧品メディア運営企業「AppBrew」を子会社化
会合・発表会
- プラネット、「ユーザー会2024」大阪で開催 82社130名が参加
- 関西卸組合、「全卸連後援セミナー」開催 政治ジャーナリストを講師に
- BCLカンパニー、「乾燥さん」来春新商品発表 薬用美白美容液など紹介
経営・施策
- アインHD、「アインズ&トルペ」と「Franfran」で新展開を実施
- メディパルHD、連結子会社のアトルがMVCを統合
- ライオン、名古屋オフィスが「あいち生物多様性認証企業」に認定
- 日本ヘルスケア協会、立冬の日を「感染症に備える日」に制定
- ライオン、中高生向けの授業用教材の学校関係者への無償提供開始
- P&Gジャパン、「P&Gビジネススクール」第四期参加者の募集を開始
製品・サービス
- コーセー、「コスメデコルテAQオードパルファン」がPentawards賞受賞
- ユニ・チャーム、「ムーニー オヤスミマン」フルカラー・デザインへ一新
- サンギ、「アパガードプレミオ」10%増量品を限定発売
- コーセーコスメポート、「ソフティモ」から夜桜の香りの数量限定品発売
- クラシエ、「いち髪」から「春めきの香り」数量限定発売
- 貝印「紙カミソリ」、「ヘラルボニー」の異彩作家とコラボ
- 小林製薬、「消臭元」「Sawaday」から「さくらの香り」数量限定品発売
- 小林製薬、「消臭元パルファム玄関用」HOTEL MOOD玄関・部屋用発売
宣伝販促
- 電話応対コンクール全国大会でエステー・沼田三枝氏が準優勝
- クラシエ「プロスタイル」、架空の韓国ヘアオーデ特設サイト公開中
- ファイントゥデイ「+t m r」、「ME:I」とコラボ コンセプト動画公開
人事・組織
- コーセー、25年1月1日付役員人事、組織の変更、人事異動
- コーセー化粧品販売、25年1月1日付組織変更・人事異動
決算
- P&G米国本社、24/25事業年度第1四半期業績 純売上高前年同期比1%減
- マツキヨココカラ、25年3月期中間決算・売上高は重点戦略が機能し増収
- バローHD、25年3月期中間決算発表 営業収益は過去最高に
調査・統計
- 東家同、24年10月度市況概況価格調査 月間を通して安定的に販売
イベント・展示会
- ライオン、「ハブラシ・リサイクル」ポスターデザインコンテスト入賞発表
- 白十字、“皮膚をまもる排泄ケア”をテーマにセミナー開催
- 牛乳石鹸共進社、「COWDAY STREET」開催 大阪・北御堂にスノーパーク
- ピップ、イオンファンタジーと勤労感謝イベントを実施
施設・店舗
- I-ne、新本社オフィスにバイオフィリックデザインを採用
時評・コラム
- 転新欄万 各小売業態の堅調さが明らかに
その他
- サラヤ、更家専務が在大阪チュニジア共和国毎夜領事に就任 交流会開催
特集 【世界エイズデー】
- 12月1日は「世界エイズデー」 エイズ・性感染症予防意識の向上が重要
- オカモト 「リラックマ」コンドームをデザイン改良
- 相模ゴム工業 「サガミオリジナル」プロモーション展開を実施
- 不二ラテックス 新素材コンドーム「SKYN(スキン)」積極展開
- ジェクス 満足度の高い「ZONE Premium」にLサイズ導入
経営・施策
製品・サービス
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。