2024年11月13日号掲載記事より
花王、24年12月期3Q決算は増収増益 営業利益は303億円増の1010億円
花王は11月7日、2024年12月期第3四半期の連結業績を発表した。それによると売上高1兆1900億1100万円(前期比5.7%増、実質2.1%増)、営業利益1010億5500万円(99.3%増)、税引前四半期利益1040億1600万円(90.6%増)、親会社の株主に帰属する四半期利益710億2700万円(118.3%増)となり増収増益。構造改革効果が顕著に発現する中、コアブランドの競争優位性が向上、国内トイレタリーとケミカルの貢献等により売上高が増加し、売上総利益率が2.3ポイント(36.3→38.6)改善した。これにより営業利益は前年同期に比べて303億円増加の1011億円を達成した。
セグメント別の概況では、ハイジーン&リビングケア事業は売上高3930億円(3.7%増)、営業利益542億円(対前年同期323億円増)。ヘルス&ビューティケア事業は売上高3147億円(9.1%増)、営業利益256億円(47億円減)。ライフケア事業は売上高406億円(0.4%減)、営業利益56億円(68億円増)。化粧品事業は売上高1732億円(1.1%減)、営業利益は79億円(対前年同期51億円減)の損失。ケミカル事業は売上高3016億円(9.7%増)、営業利益251億円(66億円増)となった。
通期業績予想は、売上高1兆6000億円(4.4%増)、営業利益1400億円(133.2%増)、税引前利益1470億円(130.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1040億円(137.1%増)。前年に比べた原材料価格の見通しは、原油、天然油脂に加え、人件費、物流の上昇を見込んでいる。これに対し、価格転嫁とTCRによる原価低減でコスト上昇分を吸収し、さらに高付加価値化による価格改定で計画利益を達成する方針。
ライオン歯科衛生研究所、60周年記念セミナー「オーラル未来会議」開催
公益財団法人ライオン歯科衛生研究所は、10月27日、JPタワーホール&カンファレンスで、財団設立60周年記念セミナー「オーラル未来会議」を開催した。人生100年時代に向けたヘルスケアの未来について予防歯科や医療に携わるトップランナーと考えるこのセミナーには歯科医師、歯科衛生士、看護師、栄養士、介護士などのオーラルケアに携わる多職種の方々が多数参加した。
はじめに濱逸夫理事長(写真)があいさつに立ち、人生100年時代のオーラルヘルスについて、ライフステージごとに異なる課題に対応した予防歯科習慣が重要であり、それには生活者、地域の歯科医院、栄養士、介護士、保健師など様々なステークホルダーとの連携により予防歯科習慣のゴールデンゾーン化を促し、口腔から全身健康へ導いていくことが必要との考えを強調。また今回のセミナーについて、各界の専門家を招き、講演を聞き、超高齢社会におけるオーラルケアと健康寿命延伸について、生活者視点からの意見も取り入れながら議論し、人生100年時代のヘルスケアについて考えていきたいと述べた。
次に特別ディスカッション「これを聞けばヘルスケアの未来がわかる!―各領域の先端研修者が考える、100年時代の口腔と健康の在り方―」が行われ、江草宏東北大学大学院歯学研究科分子・再生歯科補綴学分野教授/東北大学病院総括副病院長、早野元詞慶應義塾大学医学部整形外科学教室特任講師、タレントの関根麻里氏が登壇、西沢邦浩サルタ・プレス代表取締役/日経BP総合研究所メディカル・ヘルスラボ客員研究員をモデレーターに人生100年時代における口腔健康の役割について議論した。
この後、第1会場では「脳科学の専門家が語る科学的コミュニケーション」、「患者・歯科衛生士、全方位コミュニケーションのお悩み相談会」、「ライオン歯科衛生研究所お口の未来トーク」が、第2会場では「最新研究に基づくフレイル予防」、「各分野の専門家と考えるフレイル予防のカタチ」が行われた。
また、会場外のホワイエでは、ライオン歯科衛生研究所の活動の歴史を記録した写真や同財団の活動を紹介したパネルなどが展示され、来場者の関心を集めていた。
日石工組東日本支部第4回研修会、物流博物館・ヤクルト化粧品工場見学
日本石鹸洗剤工業組合東日本支部(稲岡幸久支部理事長/ミマスクリーンケア)は11月6日、「2024年度第4回研修会」を開き、物流博物館(東京都港区)とヤクルト本社湘南化粧品工場(神奈川県藤沢市)を見学。組合員や賛助会員など計22名が参加した。
当日、東京駅前に集合した一行は、専用バスで物流博物館を訪問。同館の特徴や展示物について担当者から説明を受けた後、館内を見学した。
物流博物館は物流の歴史や現代の物流に関するさまざまな展示を通して、その役割を広く一般に紹介する国内初の物流専門の博物館(運営・公益財団法人利用運送振興会)で、身近な宅配便から国際物流まで物流のさまざまな姿が分かるようになっている。
続いて一行は、ヤクルト本社湘南化粧品工場に移動。担当者から工業の概要や同社の化粧品事業の歴史について説明を受けた。同工場では厳格な品質管理のもと乳酸菌研究から生まれた約50種類の化粧品を生産している。ヤクルトの化粧品事業は1950年代に同社の創始者で医学博士の故・代田稔氏によって開始され、「予防医学」のテーマに基づき乳酸菌の力を活用した化粧品の製品開発が行われてきた。現在、ヤクルトは「Yakult Beautiens」というブランド名で化粧品事業を展開しており、乳酸菌生まれの成分を配合したスキンケア商品により、からだの内側と外側の両面から健康と美しさをサポートすることを目指している。代表的なブランドはヤクルトビューティエンス最高峰のエイジングケアシリーズ「パラビオ」や美白シリーズ「リベシィホワイト」など。(販売はEC及びヤクルトレディ)
その後一行は化粧品の展示コーナーや製造ラインを見学した。
ローソン、二子玉川駅構内にウォークスルー決済導入店舗を開設
ローソンは、2024年10月18日~2025年3月14日の期間、東急電鉄二子玉川駅構内〈改札外〉にウォークスルー決済導入店舗「ローソンS LawsonGo+toks二子玉川店」を開設。営業を行っている。
ウォークスルー決算導入店舗について同社は、「これまでオフィス立地の限定した利用者のもと開設した事例はあるが、今回のように地域の一般生活者が対象の店舗開設は初となる」と話す。
同社ではオープン前日の17日に報道関係者向けの内覧会を開き、店内を披露した他、担当者による開設経緯や店舗特性などについて説明を行った。
それによると、同社と東急は駅型コンビニ店舗開発で業務提携契約を締結しており、今回もその取り組みの一環で、同店は東急ストアがローソンのフランチャイジーとして運営する。同社では「この3社が連携し、駅構内における買い物時間の短縮と店舗運営の効率化、来店客の利用状況などを検証し、今後の拡大を検討する」としている。
今回導入した仕組みはNTTデータと店舗DXソリューションを手掛ける海外スタートアップ・Cloudpick(クラウドピック)が協働で開発したシステム「Catch&Go」を採用。利用方法はLINEでクレジットカードを登録してQRコードを取得し、それを入口ゲートでかざして入店、商品を手に取って出口ゲートを出ると自動的に決済が終わる流れ。店内に設置された15台のカメラと各商品棚に設置された重量センサーで入店者の動作を確認し、どの客がどの商品を何品手にとったのかをAIが判別する仕組みとなっている。
今後について同社では、「通勤通学中で買い物に時間をかけたくない人たちがターゲットとなる。特に二子玉川駅は毎日多くの人が忙しく利用することが予想されるので、年代層の利用状況や生活者ニーズなどを検証していきたい」と話している。
サンスター 「年末の大掃除」意識調査 年末大掃除しない人が約5割
サンスターグループは、近年の年末大掃除の実施状況を把握するため、自分で自宅の掃除をしている全国の20歳から69歳の一般男女1000名(性年代均等割付)を対象に「年末の大掃除に関する意識調査」を実施した。(インターネット調査)
その結果、年末に大掃除をしない人が約5割(46.2%)と半数の人が大掃除をしていないことがわかった。大掃除をしない理由として、多くの人が「普段こまめに掃除をしているため必要ない」と回答しており、年末大掃除の習慣が薄れてきている傾向が見受けられる。
さらに、きれいに保ちたいと感じる場所として「水まわり」があげられており、頻繁に掃除を実施している人が多い半面、掃除についての悩みも抱えやすい場所であることが今回の調査で明らかになった。
【調査結果】
1.〈年末大掃除実施率〉年末に大掃除をしない人が約5割(46.2%)と約半数占める
2.〈大掃除をしない理由〉1位「普段こまめに掃除をしているため必要ないから」(58.0%)、2位「面倒だから」(34.2%)、3位「時間が無いから」(19.5%)
3.〈掃除の頻度〉2日に1回以上掃除をしている箇所は、1位「お風呂」(43.5%)、2位「キッチンのシンク」(40.2%)で水まわりを特にこまめに掃除をしている人が多い
4.〈きれいにしておきたい場所〉常にきれいにしておきたい場所の上位も水まわりが独占
5.〈水まわりの掃除悩み〉水まわりの掃除について約9割(88.4%)が悩みがあると回答
2024年11月13日号 記事一覧
会合・発表会
- ユニ・チャーム、「GHG排出量の可視化に関する情報交換会」第5回目開催
経営・施策
- エステー、消臭力トイレ用スプレー、ドライペットなどの出荷価格改定へ
- アインHD、全国初「異なる法人間における調剤業務の一部外部委託」実施
- コーセー、2024年「雪肌精 SAVE the BLUE~Snow Project~」開始
- ファミリーマート、「フードドライブ」取り組みで4000店舗達成
- 神戸プラスチックネクスト、「つめかえパック」リサイクル傘を披露
製品・サービス
- ファンケル、「モンポケ」デザイン数量限定発売 泡洗浄料など3品目
- サンスター、「カラダにおいしいファスティング」25年ヒット予測5位に
- イオンペット、年末商戦に冷凍クリスマスケーキ・おせちを投入
- UYEKI「カビトルデスPROグリーンジェル」今春改良・アイテム追加
- フマキラー、園芸ユーザーに感動と驚きを 新製品・リニューアル品発売
- 日本製紙クレシア、クリネックス・スコッティからクリスマスデザイン発売
- サンスター、「輝き洗剤キーラ」を展開 “こまめ掃除”の強い味方
宣伝販促
- ウテナ、高知・北川村産ゆず使用のハンドクリーム発売でPRイベント実施
- エステー、「洗浄力水のいらないスニーカークリーナー」でキャンペ実施
- クラシエ、「ディアボーテHIMAWARI」ムーミンとコラボ 限定品発売
- ユニ・チャーム、「マナーウェア」着用した犬と買い物楽しむキャンペ開催
- 日本製紙クレシア、「スコッティファイン使うとイイことキャンペ」実施
- 日本製紙クレシア、「ディスカバー!クレシアキャンペーン」展開中
- True Data、DgS、食品スーパー9月の対前年伸び率TOP20カテゴリを発表
人事・組織
- エステー、取締役執行役副社長の辞任及び執行役の管掌変更発表
決算
- メディパルHD、25年3月期2Q決算は全事業セグメントで増収、大幅増益
- クオールHD、25年3月期2Q決算 売上高、営業・経常利益共過去最高に
- マンダム、25年3月期2Qは過去4年の四半期業績で最高の売上高
- エステー、25年3月期中間期はペットケア事業拡大とエアケアの伸長で増収
研究・開発
- 小林製薬と近畿大学東洋医学研、日本医学学会「2023年度水沼賞」を受賞
調査・統計
- 経済産業省 24年1~8月洗浄剤統計 酸・アルカリ洗浄剤の好調続く
イベント・展示会
- 第128回新報クラブゴルフ大会 35社45名が出席して開催
- ニベア花王、「NIVEA WEEK」六本木ヒルズで開催 ニベアの世界観を堪能
施設・店舗
- 伊勢半、本社オフィスをリニューアル 来年創業200周年迎えるにあたり
時評・コラム
- 転新欄万 冬に入る日の備えが商戦の幕開けに
特集 【歳末用品】
- 歳末商戦は早期展開、積極的な提案で拡販へ 魅力的な売り場づくり進めて
- 花王 「1カ所から始めよう年末大そうジム」特設サイト&動画公開
- 旭化成HP 「冷凍貯金」更なる認知拡大へ スポットCMを放映
- ハイネリー 大掃除には「ハイネリー」 アイデア次第で活躍の場は無限大
- ライオン 年末需要期に向け「ルックプラス」シリーズを積極展開
- ユニ・チャーム 「ウェーブ」コンフォート・カラー×吸盤フック付企画品
- エステー 歳末期に「消臭力コンパクト トイレ用」の企画品を投入
- エビス 「ゼロプレミアムケア」新製品が好調 シリーズトータルで訴求
- 白元アース 好調な「いい湯旅立ち」ブランドを更に拡大 新製品発売
- FDK 「防災備蓄せんのかい!乾電池」歳末もアルカリ乾電池を積極展開
- カネヨ石鹸 「カネヨン」今秋改良 LIMEX製ボトルに切り替え
- コアレックス信栄 環境に配慮した花柄のセット「Smart Flower」改良発売
- 大日本除虫菊 「お風呂の防カビムエンダー」「ティンクル」を拡販
- ジョンソン 「LINEで応募」レシートキャンペーン実施中
- デンタルプロ 「DENTALPRO磨くを変える。キャンペーン」実施中
- サンスター ペコちゃんとコラボキャンペーン実施 数量限定品も発売
経営・施策
製品・サービス
宣伝販促
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