2024年11月6日号掲載記事より
JACDS、規約並びに組織を変更 事務総長職を廃止、権限を分担
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は10月18日、日本医薬品登録販売者会(日登会)との合同会見を行い、塚本厚志会長(マツキヨココカラ&カンパニー)、根津孝一副会長(ぱぱす)、森信副会長(ドラッグストアモリ)、貞方宏司副会長(サンドラッグ)、関口周吉副会長(龍生堂本店)、関伸治副会長(セキ薬品)、亀ヶ谷博之副会長(カメガヤ社長)が出席し、①JACDS規約の変更並びに組織変更について②顧問就任について③第50回衆議院議員総選挙の推薦について④第24回JAPANドラッグストアショー報告書⑤第17回OTC医薬品普及啓発イベント出展⑥キャンペーン――などについて報告した。
そのうち規約、組織変更については、同日の理事会で事務総長職を廃止し、その権限を会長と新たに定義する事務局長に分担、「検討会・委員会 管理統括」を設置する。前事務総長の田中浩幸氏は「検討会・委員会 管理統括」の職務を担う。事務局長には本吉淳一氏が就任した。
この件について塚本会長(写真)は、「JACDSが発足して25年が経ち、この間にドラッグストアの売上高は10兆円近くまで成長したが、現在も発足時の規約を活用している。これが支障を来しているわけではないが、今回、関係省庁、行政、関係団体等との連携、更なる社会貢献に向け、よりスピードを持った意思決定、目標実現を図る組織編成にした。また、これが規約変更のゴールではなく見直さなければならないところは事務局改革プロジェクトで進めていく」と述べた。
新設した「検討会・委員会 管理統括」は、関係省庁から招聘される検討会や委員会、ワーキンググループ等での決定事項、あるいは決まりそうな案件等が会員に十分に周知、情報共有されていないという現状の解決のための役職となる。
麻友三愛会第50回総会&講演会開催 「共に学び連携深め難局乗り越える」
麻友と取引先メーカーの親睦会・麻友三愛会は10月30日、川越プリンスホテルで令和6年度第50回総会及び講演会を開催した。
総会でははじめに、小仲正克三愛会会長(日本香堂ホールディングス)があいさつに立ち、「麻友三愛会はこのたび、記念すべき第50回を迎えることができ嬉しく思う。麻友ではコスパ・タイパを重視するYZ世代への品揃えの提案や気候変動に対応した売り場づくりなど、さまざまな変化に対応して積極的に卸売業を展開している。まさにパラダイムシフトへの対応といえるだろう。こうした環境の変化に迅速かつ的確に対応していくことが、今後の成長にとって欠かせない要素だと感じている」と述べた。
続いて小仲会長を議長に選出し、各議案を審議、全議案滞りなく承認。この中で役員人事案では、伊藤秀隆副会長(クラシエホームプロダクツ販売)が退任し、後任に臼田光芳氏(同)を選出。新幹事として小堀健司氏(小林製薬)、田畑浩一郎氏(旭化成ホームプロダクツ)、高山幸宏氏(エステー)の就任を決議した。また報告事項として、あずさ監査法人、アスコット、イシダ、つばめ急便の4社が新規入会したことを発表した。
議案審議終了後には清水政弘社長(写真)があいさつに立ち、業績について「第71期(24年6月期)は売上高前期比102.95%、経常利益77.32%、当期純利益90.74%の増収減益となった。第72期第1四半期売上高は106.64%の増収で推移しており、通期では104%を見込んでいる。引き続き、会員各社との取り組みをさらに強化して増収増益の達成を目指していく」と述べた。
小休憩を挟み、原田教育研究所・原田隆史氏による「『できる人』『できる組織』を育てる方法」を聴講。講演会終了後には別室で懇親会が開かれ、小仲会長、清水社長、三國正晴副会長(ライオン)によるあいさつ、乾正孝幹事(エビス)による乾杯発声で開宴。歓談後、クラシエホームプロダクツ販売・伊藤秀隆常務の中締めで散会した。
セブン&アイHD、CVS事業集中へ 2030年グループ売上高30兆円目指す
セブン&アイ・ホールディングスは10月24日、機関投資家向けのオンライン説明会「IR DAY 2024 Autumn」を開催。今後について、グループ構造の最適化のため、グローバルCVS事業を中心に成長を加速させることで、2030年度にはグループ全体売上げを現在の17兆7800億円から30兆円以上に伸長させるビジョンを表明した。
当日は、井阪隆一社長がグループの成長戦略を、またセブン-イレブン・ジャパンの永松文彦社長が国内CVS事業の戦略・目標等について説明を行った。
井阪社長は説明の中で、先般公表した社名変更・中間持株会社設立などを踏まえ、グループ構造の最適化に向けた施策内容を紹介。その上で、「当社はグローバルCVS戦略にフォーカスするとともに、スーパーストア事業・金融事業それぞれが財務的・戦略的な自立性を有し、事業がそれぞれの成長スピードや課題に合わせた成長戦略に邁進していく。今後はスピード感をもって実行していきたい」と強調し、CVS事業以外を中間持株会社の統括下に置き、あらためて経営資源をCVS事業に集中させる方向性を示した。
また今後の国内CVS事業の戦略について語った永松社長は、まず直近での環境変化への対応策として、「コロナ禍でのワンストップショップニーズに対応したように、商品の磨き込みやフェア開催等の価値訴求に価格戦略を絡めて価値と価格の両立を図っていく。今後もこうした変化への対応と基本の徹底を価値観として、将来の構造変化にも対応していく」との考えを示すとともに、「これら戦略を実践することで、経済的価値と社会的価値を両立させ、2030年に平均日販75万円以上・粗利率32.5%以上・店舗数2万3000店以上、そして年間売上高6兆円以上を目指す」とした。
ショーワグローブ、国内最大のニトリル手袋生産拠点「坂出事業所」開所
ショーワグローブは10月25日、香川県坂出市の番の州工業団地内に建設した「坂出事業所」に、池田豊人香川県知事、有福哲二坂出市長、同社取引先関係者ら約50名を招いて開所式を行った。同事業所は、ニトリルゴム製使いきり手袋の国内安定供給体制の構築と、感染症対策の強化に貢献することを目的に建設され、「ニトリルゴム製使いきり手袋」の国内最大の生産拠点となる。
開所式は、瀬戸内海の美しい景色が一望できる事務所棟の食堂スペースで行われ、はじめに坂出事業所の建設に至った背景や生産能力、設備の特長について紹介したプロモーション映像を放映。続いて星野達也社長が登壇し、同社の創業と製品に込めた想いを説明するとともに、坂出事業所を建設した理由について、「今回の新型コロナウイルスによるパンデミックにより、国内で使い切り手袋が品不足となり、医療機関で大きな問題となった。この背景には当時国内には使いきり手袋を作る生産拠点がなかったということもあり、我々がその1番目になろうということで、坂出に生産拠点を建設するに至った。今後のパンデミックに備え、『有事の際には国を守る』という想いで頑張っていきたい」と述べた。
続いて、池田豊人香川県知事、有福哲二坂出市長の両氏が祝辞を述べた後、登壇者全員が坂出事業所で製造する青いニトリゴム製の使いきり手袋を着用して、テープカットが行われ、開所式を終了。当日は生産ラインの一部を稼働し開所式の出席者を対象にした見学会も行われた。
今回披露された坂出事業所は、敷地面積は約9万7000㎡、工場面積は約1万7000㎡で、5つの生産ラインを持ち、生産能力は、360万枚/日(11億8,800万枚/年)で、国内消費量の約6%をカバーする。
ナリス化粧品、「心人(こころびと)」ボランティア活動 3回目を実施
ナリス化粧品は、2011年の東日本大震災以降、被災者に対して主にハンドマッサージのトリートメントやメーキャップのサービスを提供する「心人(こころびと)」と名付けたボランティア活動を継続して実施している。今年1月1日に発生した能登半島地震後の「心人」の活動は、1回目を6月16日に輪島中学校と輪島高等学校の避難所で合計52名を対象に実施。2回目は輪島高等学校とふれあい健康センターの避難所で7月27日に実施し、合計32名の被災者と触れ合った。
3回目となる今回は、10月5日に輪島市小伊勢町の大屋小学校の避難所で、27名の被災者を対象に実施した。
今回の活動は、能登半島地震発生以降3回目の開催となったが、豪雨などの重なる災害での疲労や、長引く避難所生活や仮設住宅生活、また仮設住宅から再度避難所生活に戻るといった被災者の心の負担を少しでも和らげたいと考え、同社が設立した一般社団法人日本介護美容セラピスト協会のビューティタッチセラピストと北陸地域のナリス化粧品販売員の有志の参加で被災者のケアに当たった。
サービスを受けた被災者からは、「話を聞いてもらえるだけでも、少し落ち着けた」「豪雨で流れ込んだ自宅の土砂を掻き出してきたので、マッサージが気持ちよかった」といった声が聞かれたという。
2024年11月6日号 記事一覧
特別企画
- 【いい歯の日】 ライオン オーラルケア市場の更なる活性化へ積極展開
- 【いい歯の日】 サンスター ペコちゃんとコラボキャンペーン実施
- 【いい歯の日】 デンタルプロ 「磨くを変える。」キャンペーン展開
M&A・設立
- I-ne、東亜産業の子会社を連結子会社化
会合・発表会
- 全家協・協力会、「24製・配・合同フォーラム」開催 年末商戦に向け拡売
- DECENCIA、プレミアムケア「ディセンシー」クリーム来春改良発売
経営・施策
- 兵庫県明石市とライオン、「ハブラシリサイクル」事業連携協定を締結
- エステー、サウナの新たな体験を提供する共同プロジェクトを開始
製品・サービス
- 牛乳石鹸共進社、「赤箱AWA-YA ONLINE SHOP」オリジナルグッズ販売
- ユニ・チャーム、「ウェーブ」から「吸盤フック」付属した企画品を発売
- バスクリン、「ちいかわ」コラボ第2弾 フレッシュないちごの香り発売
- クラシエ、「肌美精CHOI薬用マスク」クロミ・マイメロディとコラボ
- クラシエ、「旅の宿」全種類入った「湯ったり周遊パック」限定発売
- 第一石鹸、超濃縮衣料用洗剤「ノヴァージュ」大容量詰め替えサイズ発売
- 貝印、「ファンデーションが染みこみにくいパフ」4色限定カラー発売
- 貝印、「minessうで・あし用カミソリ」などグッドデザイン賞受賞
- 日本製紙クレシア、クリネックス日本発売60周年記念デザインを限定発売
- ファイントゥデイ、「uno」からカラーコンタクトレンズ発売
- UYEKI、「加湿器の除菌タイム」15周年でパッケージ・中身をリニューアル
宣伝販促
- ファンケル、「プレミアムカロリミット」新CM発表会を開催
人事・組織
- クラシエ、新社長に草柳徹哉氏 来年1月1日付けで就任
- ユースキン製薬、新社長に野渡毅之氏 野渡和義社長は取締役会長に
決算
- PALTAC、25年3月期2Q決算発表 売上高・営業利益とも過去最高を更新
調査・統計
- スーパーマーケット3団体 24年SM年次統計調査の概要報告
イベント・展示会
- インテージ、「INTAGE FORUM 2024」11月25日から開催
- 大阪府、「薬と健康の週間」に合わせたイベントを大阪・難波で開催
訃報・葬儀
- 訃報 石田潔氏(グリーンベル相談役) 91歳
時評・コラム
- 時評 全卸連の価値を再認識
特集 【シニア・ヘルスケア】
- 大人用排泄ケア関連製品市場は増加続く 品揃え、男性専用品の浸透も重要
- フェニックス・中野社長インタビュー 導入事例とメリットを自社HPで公開
- 日本製紙クレシア 「アクティ」においが良い香りに変わるおしりふき注目
- 花王 「リリーフ 上げ下げらくらく うす型パンツ」を積極提案
- ロート製薬 「なみだロートファイブ」新発売 やさしく瞳をうるおす
- 小林製薬 かゆみを伴うのどの痛みの改善薬「カユノード」新発売
- リブドゥコーポレーション 介護施設・病院向けオンラインセミナーが好評
- シャボン玉石けん せっけんハミガキシリーズをリニューアル
- ライオン 「デントヘルス薬用ハミガキDX」弱ってきた歯と歯ぐきを守る
- 大王製紙 大人用紙おむつ「アテント」から新商品・リニューアル品発売
- ユニ・チャーム 「ライフリー」夜間の排泄トラブルに対応し良眠を実現へ
- グリーンベル 軽くてよく切れる「アルミ製爪切り」新発売
経営・施策
製品・サービス
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