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2024年8月14日号掲載記事より

ライオン、24年12月期2Q決算説明会開催 売上高、利益とも計画上回る

ライオン、24年12月期2Q決算説明会開催 売上高、利益とも計画上回る

 ライオンは8月8日、都内で「LPC合同決算説明会」を開き、2024年12月期第2四半期の連結業績、下期の取り組み等について久米裕康取締役兼上席執行役員、福田健吾取締役兼上席執行役員が説明した。
 同期の連結業績は、売上高1986億3400万円(前年同期比3.0%増、実質0.2%増)、事業利益95億5400万円(50.2%増)、営業利益133億5700万円(113.9%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益99億3100万円(131.0%増)の増収増益、売上高、利益ともに計画を上回った。
 一般用消費財事業はオーラルケアと薬品が増収となったがファブリックケアは昨年発売した柔軟剤「エアリス」の反動もあり、売上高は1262億800万円で2%減少(事業譲渡・ブランド譲渡の影響を除いた実質0.7%減)したが事業利益は値上げ効果やコスト効率化等により394.4%増と大幅増の36億2800万円となった。
 通期業績予想は売上高4100億円(1.8%増)、事業利益230億円(14.2%増)、営業利益270億円(31.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益190億円(29.9%増)。「このところ急激に円高が進んでいるが年間平均では昨年より円安傾向であり、年初予想で原材料価格の影響はイーブンと見ていたが上期末では11億円あると見ている。下期も引き続き、収益構造改革を推進し、計画を上回りたい」と意欲的だ。
 次期中期経営計画に向けた施策の進捗及び下期の取り組みについては、中期経営計画「Vision2030 2st STAGE」に向け、一般用消費財事業では収益構造改革、海外事業で成長施策の強化を推進。収益構造改革ではポートフォリオ改革と事業構造改革を進めている。2027年に向けた施策KPI(23年比)としてポートフォリオ改革では事業分野の峻別(重点分野の強化、非注力分野の整理)、高付加価値化・値上げ(150億円規模)、SKU削減(SKU数30%削減)、競争費用の効率化(売上高競争費率2pt減)を設定した。
 なお、次期中期経営計画「Vision2030 2st STAGE」は25年2月に発表予定。

第24回JAPANドラッグストアショー 8月30日~9月1日に開催

第24回JAPANドラッグストアショー 8月30日~9月1日に開催

 一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(塚本厚志会長)は、生活者のセルフメディケーションを支える様々な商品・情報・システムが一堂に集結する展示会「第24回JAPANドラッグストアショー」を8月30日~9月1日、東京ビッグサイトで開催する。
 今開催のテーマは「これからの多様性のある社会に向けたドラッグストアの挑戦~自分にあったセルフメディケーションを探して~」。
 SDGs、女性活躍、リスキリングなど1人ひとりの生き方や働き方が多岐にわたって尊重される時代になっている中、ドラッグストアの最近の新商品でもSDGs、フェムケアなどを意識した商品が増え、今までとは違った売り場づくりや接客環境、エコ意識が求められている。ドラッグストアの店頭では、赤ちゃんから高齢者までの多様な商品を取り扱っていることなどから、今回のテーマとなった。業界の課題や今後の取り組みに関する紹介のほか、出展商品の注目をより高める施策や来場者へセルフメディケーションを効果的に推進していくイベントを企画している。
 出展ゾーンでは「フェムケアゾーン」(東4ホール)が注目を集めそうだ。政府の女性活躍の提唱により、女性の健康促進を行うことで経済効果も期待され、この数年でこの産業は加速的に伸びている。ドラッグストアでは女性の生理用品等は既存品が多く扱われてきたが、業界独自の「フェムケア」カテゴリーを設定することで新しい製品・システム・サービスを持つ新規事業者の参入や、異分野との協業など今後拡大の期待が見込める産業と考え、さらなる市場の拡大および新規出展促進ゾーンとして展開する。そのテーマを「女性の健康は社会の未来~ありのままの私へ、Love Your Own Choice!~」と定め、各種体験やミニセミナーを通してドラッグストアの「フェムケア」を提案する。
 その他、食と健康ゾーン、ヘルスケアゾーン、ビューティケアゾーン、SDGsゾーン、ライフケアゾーン、ホームケアゾーン、ペットケアゾーン、エンジョイライフゾーン、フーズ&ドリンクゾーン、ストア&ファーマシーソリューションゾーンなどでも魅力的な展示が行われる。

小林製薬、24年12月期2Q決算は減収減益に 紅麹関連製品事案が大きく影響

小林製薬、24年12月期2Q決算は減収減益に 紅麹関連製品事案が大きく影響

 小林製薬は8月8日、大阪市内で2024年12月期第2四半期決算説明会を開き、連結業績が紅麹関連製品の回収等に伴う特別損失(上期計79億円)の計上などにより、売上高731億3600万円(前年同期比0.7%減)、営業利益94億7100万円(9.0%減)、経常利益104億3400万円(6.6%減)、親会社株主に帰属する中間純利益14億3600万円(81.7%減)の減収減益となったことを発表した。
 会見には、同日付けで就任した山根聡社長(写真)と小林章浩取締役補償担当、また、中川由美執行役員CFOユニット長らが出席。決算説明の前に、山根社長が同社紅麹関連製品によって健康被害を受けた人たち、取引先、医療関係、関係省庁、大阪市、業界各社に対して謝罪した。
 今回の事案発生について、「なぜもっと早く公表できなかったのか。今から思えば、経営陣以下が原因究明に傾注し、目前の事態が誰にどのような結果をもたらすのか、その『想像力』を働かせることが弱かった。それが真の原因でないかと思う。健康に貢献することを存在意義とする当社が、他者を慮る想像力を弱くしていた現実に直面した今、当社の歴史において最大の難局にある。
 これから当社が経営を続けていく上での考え方を根本から入れ替えなければならない。他者を慮る、想像力を発揮するという当たり前を、経営陣が先頭に立ってその想いをやりきる。そして、再び、『あったらいいなをカタチにする』ことが許していただける会社にしたい」と述べた。
 続いて、紅麹コレステヘルプ等に関する事例の8月4日時点での「死亡が関連する問い合わせ数」(計319件)の内訳について、「摂取の実態なし」(207件)、「摂取実態確認中」(5件)、「詳細調査対象」(107件〈うち調査継続32件、調査完了21件、その他54件〉)であることを報告。
 また、今後の主要取り組み課題を、①被害者の方々への謝罪と補償②品質安全確認と再発防止③企業理念、企業風土の見直し④経営体制の抜本的改革⑤従業員との対話――とし全社をあげて取り組むことを強調した。
 続いて、小林取締役が補償の方針について説明。「紅麹事案の補償を最後までやりきることが、これからの当社の大前提となる。本件発生時の社長であった私が、責任をもって最後までやりきることが課せられた使命である」と述べ、健康被害の補償内容について、①医療費・交通費②慰謝料③休業補償④後遺障害による逸失利益について、適切な補償を行っていくことを明らかにした(8月19日受付開始予定)。
 なお、同社は同日付けで紅麹事業から撤退することを発表した。

伊勢半、「ヘビーローテーション」眉マスカラ ポップアップイベント開催

伊勢半、「ヘビーローテーション」眉マスカラ ポップアップイベント開催

 伊勢半が展開する眉メイク専門ブランド「ヘビーローテーション」は、人気眉マスカラ「カラーリングアイブロウ」の改良発売(8月9日)に伴い、8月8~12日の期間、一般客を対象としたポップアップイベントを東京・表参道にて開催。期間中、多くの客で賑わった。(写真)
 イベント会場では、新しくなった「カラーリングアイブロウ」と店頭用フロア什器を展示するとともに、その場で商品が試せるタッチアップスペースを設置。また男性ファッション誌「smart(スマート)」とタイアップし、ダンス&ボーカルグループ・THE RAMPAGEメンバーの神谷健太、長谷川慎両名が同品を手にしたサイン入り等身大パネルも設置した。さらに来場者には同品のミニサイズを無償配布したほか、抽選で現品もしくは前出2名のチェキが当たる抽選会も実施し、注目を集めた。
 今回のポップアップイベントについて伊勢半担当者は、「2008年に誕生した『ヘビーローテーション』は、処方はそのままに何度かパッケージを改良したことはあったが、今回は処方を初めて改良した。現在、『ヘビーローテーション』の実績は好調に推移しているが、眉マスカラ市場は新規参入ブランドが相次ぎ競争が激しくなっている。そこで今後もシェアを盤石なものとするために、顧客のニーズに耳を傾けて処方を改良し、そのアピールを兼ねて今回のポップアップイベントの開催に至った。このイベントを機に、多くの人にさらに使い勝手が良くなった『カラーリングアイブロウ』を知ってもらい、店頭で手にとってもらえたら嬉しい」と話した。

ユニ・チャーム、AI活用のキャットフード提案「ごはんマッチング」公開

ユニ・チャーム、AI活用のキャットフード提案「ごはんマッチング」公開

 ユニ・チャームは、愛猫の食べ悩みの解決策として、AIを活用してキャットフードを提案する「ごはんマッチング」サービスを、7月31日にユニ・チャームペットホームページで公開した。
 ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査によると、2023年の猫飼育頭数は900万頭を超え、前年よりも約20万頭増加するなど、愛猫との生活を楽しんでいる人は増えている。しかし、同時に「食べ飽き」や「食べムラ」「好き嫌い」などからくる愛猫の“フード選び”は大きな悩みとなっている。
 そこで今回、飼い主の“フード選び”に貢献するべく、質問に答えるだけでAIが愛猫に合ったキャットフードを提案する「ごはんマッチング」サービスを開始。同社独自のAIにより1兆通りを超える回答の組み合わせの中から、おすすめのフードを提案する。
 ◎推奨対象商品(ドライキャットフード)
 AllWell/銀のスプーン/銀のスプーン三ツ星グルメ/Physicalife(フィジカライフ)※副食・おやつは含まない。


2024年8月14日号 記事一覧

会合・発表会

  • サンギ、「サンギ歯が命アワード2024」表彰式開催 ウエンツ瑛士を表彰

経営・施策

  • 小林製薬、「タフデント」など製品出荷価格を改定
  • ライオン、「キレイキレイのまち坂出」プロジェクト 衛生授業を開催
  • マンダム、全159SKU対象に3~20%の価格改定を実施
  • ユニ・チャーム「ソフィ」、17年連続で「ピンクリボン活動」を応援
  • 牛乳石鹸共進社、高島屋大阪店に「せっけん工場のおしごと」出展

製品・サービス

  • 花王、密着泡洗顔料「メンズビオレ THE FACE」発売 13年ぶり新シリーズ
  • クラシエ、「ナイーブ」「旅の宿」から金木犀の香り数量限定発売
  • ユニリーバ、クリームタイプの「ダヴ クリームボディウォッシュ」発売
  • ランコム、美容液「ジェニフィック アルティメ セラム」発表
  • I-ne、「BOTANIST」エイジングケアラインをリニューアル
  • ウテナ、「ミーアンドハー」から「フェザリーオイルフォーム」新登場
  • pdc、「ピュア ナチュラルプレミアム」シワ改善・シミ予防の新ライン
  • pdc、「ワフードメイド」から「酒粕先行美容液グロー」発売
  • 明色化粧品、「DETクリア」シリーズからエインジングケア成分配合新製品
  • サンギ、「ハップアール」から洗顔パウダー「パウダーウォッシュ」新発売

宣伝販促

  • 日本製紙クレシア、「マグネットバー“くっつくん”」プレゼント企画

決算

  • ユニ・チャーム、24年12月期2Q決算 売上高・コア営業利益で過去最高更新
  • エステー、25年3月期1Q決算はペットケア及び主力カテゴリーの伸長で増収
  • コーセー、24年12月期2Q業績は売上高10.3%増 日本、タルトが牽引
  • 花王、24年12月期2Q決算 コアブランド強化、構造改革奏功し大幅増益
  • マンダム、25年3月期1Qは増収も各段階利益で減益 日本で夏季商品が好調
  • あらた、25年3月期1Q業績は売上高・経常利益が過去最高を更新

時評・コラム

  • 時評 卸業界にも巡るか再編の波

特集 【ドラッグストアショー/新製品・販促特集】

    特別企画

    • ウエルシアHD 店舗見学会を開催 関東の3店舗を見学
    • 【DgS新店レポート】スギ薬局 SUGI+羽田イノベーションシティ店
    • 【DgS新展開レポート】サツドラHD「EZOHUB TOKYO」

    会合・発表会

    • DgSMD研究会 「フェムケア」意見交換実施 取り組み事例を公開

    製品・サービス

    • 花王 「Essential」リブランディング第2弾 ベーシックシリーズ改良
    • ミヨシ石鹸 全商品リパッケージ実施 第1弾商品をこの秋改良発売
    • ユニリーバ 「ラックス バスグロウ」リペア&シャイン等をリニューアル
    • エステー 「消臭力トイレ用 携帯タイプ」リニューアル発売
    • フマキラー 「ドラ ネズミバリア ワンプッシュ」新発売
    • コーセー 「薬用雪肌精 ブライトニング クリーム」発売
    • コーセーコスメポート 「ビオリス ピュアレタッチ」誕生
    • クラシエ 「いち髪」新ライン「ダメージリペア&カラーケア」発売
    • ライオン 「クリニカアドバンテージ ハブラシ」4列レギュラー追加
    • ウエ・ルコ 衣料用消臭・抗菌剤「消臭専用ボール」を一新
    • エビス 極上の磨き心地で白い歯へ「ゼロプレミアムケア」ハブラシ新発売
    • PR ライオン 「ストッパ」「スクラート」消化器系薬需要拡大へ積極展開
    • 大日本除虫菊 「シンカトリ」「ダニムエンダー」が好発進
    • 王子ネピア 「ネピアよそいき」立ち上げ 保湿ソフトティシュが好調
    • 晴香堂 室内用芳香剤「アロマスト」シリーズから新製品発売
    • グリーンベル 「調理のミカタキッチンバサミ」新発売
    • リブドゥコーポレーション 「リフレ超うす安心パッド」が市場上回る成長
    • シャボン玉石けん 昨年に続きドラッグストアショーに出展
    • NSファーファ・J 「乾燥機対応洗剤」9月上旬発売

    宣伝販促

    • 旭化成HP 「サラン&ジップ『冷凍〇金』でゆとりが貯まる!?」キャンペ

    調査・統計

    • ピップ 「今夏の節電と服装、コリ」調査実施 コリケア商品を紹介

    イベント・展示会

    • JACDS 佐藤実行委員長が語るドラッグストアショーの見どころ


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。