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2024年6月26日号掲載記事より

日衛連、「日清工50周年式典」「日衛連第90回総会懇親会」開催

日衛連、「日清工50周年式典」「日衛連第90回総会懇親会」開催

 日本衛生材料工業連合会(日衛連)は6月18日、東京・大手町の経団連会館・国際会議場で第90回通常総会を開き、2024年度の事業活動計画、収支決算、補欠常任理事と担当委員会の変更などの議案を審議・承認した。今年度は加盟団体の日本清浄紙綿類工業会(日清工)が創立50周年を迎えたことから、総会、講演会の後、「日清工50周年式典」と「日衛連第90回総会懇親会」が同時開催され、約160人が参加した。
 はじめに日清工の大崎将男会長(オオサキメディカル)があいさつに立ち、日清工は1974年の創立以来、清浄綿、ウエットティッシュ、紙おしぼりなどを対象に安心・安全で一定した性能を担保し、国民衛生の向上に寄与すべく、自主基準や標準化、環境への啓発活動に一貫して取り組み、こうした活動を通じて会員各社の技術革新と品質向上を目指し、安心、安全な商品を届けることで健全な市場成長とともに環境にも優しい商品に取り組み、コロナ禍では業界一丸となって安定供給に取り組んできたことを紹介し、今後も平時のみならず有事への対応の重要性、安定供給、品質・技術の向上と環境に配慮した製品づくりを目指す考えを語った。
 次に日衛連の澤田道隆会長(花王、写真)があいさつし、日清工の50年は安心と信頼の商品づくりを目指してきた歴史であると日衛連会長として感謝の言葉を述べ、今後も日清工、日衛連ともに国民の保健衛生の向上に向け活動していく考えを表明。また円安・原材料高の影響、少子化、労働力不足などの諸問題、さらには環境対策も重要な課題と指摘した上で、24年度はコンプライアンス遵守をベースとして安心・安全で信頼される製品づくりに向け、①全国紙製衛生材料工業会、全国マスク工業会、日本清浄紙綿類工業会を中心とした日本産業企画JIS、国際標準ISO、そして自主基準制定の推進②薬機法における各施行規則への完全な対応③環境配慮活動としてのもの作り、消費者への働きかけ④国際連携による活動強化――を事業活動の主要テーマに、薬事行政の確実な執行につながる活動を重点に取り組むことを表明した。

P&Gジャパン、新製品「アリエールMiRAi」および新CM発表会開く

P&Gジャパン、新製品「アリエールMiRAi」および新CM発表会開く

 P&Gジャパンは6月20日、都内で新製品「アリエール MiRAi(ミライ)」および新CM発表会を開催。洗ったあとも菌を増殖させない新ジャンルの菌予防洗剤「アリエール MiRAi」を発表するとともにCMに出演する大泉洋が登場し、ユニークでインパクトのあるCMを披露した。
 はじめに主催者を代表してP&Gインターナショナル・オペレーションズシニアヴァイスプレジデントの木葉慎介氏があいさつし、「アリエール MiRAi」について説明した。それによると、洗濯時間の最適化を図る「時間効率」、どんな洗濯環境でも発揮できる「仕上がり効果」、使用中・着用中の「菌・ニオイ対策」といった洗剤が求められており、さらに自動投入用洗濯機の普及により濃縮液体洗剤も重要になる。また、消費者が益々多様化する中で未来の洗剤は「誰もが失敗しないお洗濯」を達成することがメーカーの使命。その考えの下で開発した「アリエール MiRAi」のコンセプトは「未来型洗剤」。多様化する消費者、洗濯環境に最適化した。従来の抗菌や除菌とは一線を画した洗った後も菌予防ができる技術を採用。洗っている間だけではなく、使用中、着用中まで洗濯し続けることが可能となった。
 種類は「漂白剤級の洗浄プラス」、「漂白剤級の消臭プラス」の2種。各ボトル2サイズ、つめかえ用3サイズで展開する。「アリエール MiRAi」は成功のために過去最大級のマーケティング投資を行う。それにより過去最大級の市場拡大が期待できる。
 続いてファブリックケア研究開発本部グループヘッド廣瀬貴史氏から「アリエール MiRAi」の技術についての説明があり、この後CMキャラクターの大泉洋が登場。新TVCM「なんで爽快!?篇」「いつの間に!?篇」の紹介とともにど根性ガエルのピョン吉との撮影エピソードを紹介。さらにゆうちゃみが登場し、菌対策にまつわるクイズや「アリエール MiRAi」の効果を実際に体験した。

大木ヘルスケアHD、「2024 OHKI秋冬用カテゴリー提案商談会」開催

大木ヘルスケアHD、「2024 OHKI秋冬用カテゴリー提案商談会」開催

 大木ヘルスケアホールディングスは6月18・19日の両日、「2024 OHKI秋冬用カテゴリー提案商談会」を都内で開催。期間中、2406人の取引先関係者が来場し、盛況となった。
 同提案商談会は、会場に個々のメーカーブースを置かず、最新の市場動向を掲示するコーナーを除いて医薬品・健康食品・コスメ&バラエティ(C&V)など、7つのカテゴリーごとに自社独自の提案を施していることが特長。今回は同社の70の提案に対して、共同提案出展メーカー80社、商品協力メーカー267社がサポートし、他社にはないオリジナルな売り場を提案し、注目を集めた。
 今期間中に行われた記者会見で松井秀正社長は、ドラッグストア関係者だけでなく、調剤薬局チェーン、スーパーやホームセンター、EC、海外事業者など異業種の来場者も増えており、今後同社が中核となってヘルスケア市場の拡大を牽引していくとの考えを示すとともに、今回の見どころであるフェムケア提案について「売り場づくりもそうだが、生理や更年期など、女性のヘルスケアに関する適正な情報提供の場がないところから変えていく必要がある。そこで現在、当社は『企業のフェムケア推進チーム』を立ち上げ、女性特有のヘルスケアの課題について得意先様とテーマを設けて情報共有を図っており、得意先女性従業員の情報リテラシー向上を図っている」と同社の取り組みを紹介した。
 さらに松井社長は、大木ヘルスケアHDでは今後、ヘルスケアのカテゴリーを深化させていくと言及。医薬品だけでなく、健康食品、化粧品などでも新カテゴリーやサブカテゴリーの提案を、この提案商談会を通じて行っていくと述べた。

西友・大久保社長が中期経営計画(~2025年度)の進捗を報告

西友・大久保社長が中期経営計画(~2025年度)の進捗を報告

 スーパーマーケット・西友の大久保恒夫社長は6月12日、都内で開かれた流通報道記者会主催の懇談会に出席し、西友が現在、“食品スーパー№1”を目標に推進する中期経営計画(~2025年度)の進捗と、目指すデジタルマーケティング業化について、現状報告や今後の展望などを報告した。
 大久保社長は現在、「小売業の経営改革で、社会的評価を上げる」ことをライフワークとしている旨強調した上で、「現状、小売業の社会的評価は低いが、根本原因である営業利益の低さを是正すべく、価値の創造から営業利益を高め、顧客満足度向上を図ることが必要。そして地域の顧客ニーズに対応するため商品・価格・売り場・販促を最適化するマーケティング業となるべき」との方針を掲げ、経営改革を進めていると近況を語った。
 大久保社長はその小売業の価値創造につながる2本柱として具体的に商品力と販売力を挙げ、「商品力・販売力の強化で利益を創出し、その利益を人財・IT・店舗に投資することで、さらなる商品力と販売略の強化につながるという前向きな投資のサイクルを生み出す」ことを目指す考えをあらためて示した。
 中計最終年・2025年度を“絶対飛躍の頂”とする大久保社長は、23年度までの取り組みについて「六合目だろうか、小売史上最大難易度を誇るシステムの切り替えを完了させたことは大きい。これでデジタルマーケティング業化、質を提供する販売店化につながる商品力強化が前進した」と総括。そして店舗の生産性と標準化がさらに向上したことで「生み出した利益をビジネス基盤の強化など前向きな投資に使える」などと説明した。
 最後に大久保社長は24年度の目標にも触れ、「データ活用による利益水準維持と売上げ・客数増加の両立を図る。既に実験では粗利率を維持しつつ客数を増やすことに成功している」と述べ、達成に自信をみせた上で、「一方で価値創造への有効な施策として、オリジナル・セレクト商品強化による質の販売店化、新価格プログラムの立ち上げ、生産性向上・コスト削減の進化などに取り組み、八合目到達を目指す」との姿勢を示して報告を終えた。

日本生協連、組合員数は3063万人・世帯加入率は39.5%に

日本生協連、組合員数は3063万人・世帯加入率は39.5%に

 日本生活協同組合連合会(日本生協連)は6月18日、先に実施した通常総会を受けて記者会見を開き、全国生協と日本生協連の23年度事業報告、並びに24年度の事業方針などを発表した。
 冒頭、挨拶に立った土屋敏夫代表理事会長は、「生協では今、コストの上昇や物流の2024年問題による人手不足など多くの課題に直面しているが、事業では継続のために様々な最大限の工夫をし、一方で地域社会での助け合いやフードバンク等様々な活動を地域の人たちと共に推進していくことは変わらない」と語り、生協としての役割と方向性をあらためて提唱した。
 また土屋会長は、2025年が国連総会の定めた国際協同組合年の2回目の年となることに触れ、「国連がより良い経済・社会の実現に協同組合の役割は非常に重要との考えから生まれたもの。今こそ協同組合の特性である“助け合い”の役割を発揮することが期待されている」と述べ、生協連としては「国際協同組合年」を通じて、多くの国民に協同組合の価値を理解してもらうため、精いっぱい取り組むことで社会的な認知度をさらに上げていく考えを示した。
 なお、全国生協の概況は2023年度(推計)で組合員数3063万人(前年比100.7%)、総事業高3兆7408億円(100.8%)、供給高3兆2367億円(100.9%)、世帯加入率39.5%(+0.2pt)。地域生協では、総合供給高3兆123億円(100.7%)・総合経常余剰率2.37%(0.24%)。
 藤井事業担当専務は今業績について、「地域生協の供給高は前年比で伸長を維持した。店舗事業はコロナ5類移行による人流回復や新規出店、既存店改装の効果もあって伸長したが、宅配事業は前年並みで、利用単価は3.0%増だったものの、利用人数・利用点数共前年値をクリアできなかった」と総括。その上で、24年度の事業方針として、「先行き不透明・不安視の対応→ふだんのくらし応援」を掲げ、組合員の日常を支えるために選んでもらえるコープ商品を目指すことに取り組んでいく考えを説明した。


2024年6月26日号 記事一覧

M&A・設立

  • ファンケル、キリンHDのTOBに賛同、完全子会社へ

会合・発表会

  • 浴用工、第36回定期総会開催 新会長に宇津木彰氏(クラシエ)を選任
  • 宮城卸組合、通常総会を開催 熊谷泰氏(東流社)を新理事長に選出
  • 傘のシェアリングサービス「アイカサ」、2030年使い捨て傘ゼロへ成果発表
  • 機械すき和紙連、日家工、合同プレス懇談会を開催
  • 日石工組東日本支部、第2回研修会開き43名出席 東邦・西本社長が講演

経営・施策

  • コーセーと山梨県、豊かな水資源活用と持続可能な社会構築で合意
  • ライオン、JICAと協働でバングラデシュの衛生教育支援を強化

製品・サービス

  • 貝印、「AUGERシステムカミソリ」がプロダクトデザイン賞を受賞
  • サンスター、「BUTLER」ブランド100周年で新コンコプトに改良発売
  • 花王、「ビオレガード モスブロックセラム」マレーシアで発売
  • ライオン、「おくち育まほうハブラシ」新発売 子どもの成長に合わせて
  • 東洋アルミエコー、「ホコリとりフィルター サーキュレーター用」発売
  • ファンケル、「カロリミット」など特長分かりやすいパッケージに変更

宣伝販促

  • 牛乳石鹸共進社、駅媒体企業広告を刷新 「思いをぎゅうっと」
  • サンスター、「ora2」×「【推しの子】」プレゼントキャンペーン実施中
  • 白十字、「FC処置シリーズ」キャンペーン実施 「ブルーロック」とコラボ
  • P&Gジャパン「パンテーンミラクルズ」、BTS「TinyTAN」コラボキャンペ

研究・開発

  • 花王、花王科学賞受賞者決定 贈呈式・受賞記念講演会を開催
  • 花王、蚊の観察に特化した仮想空間を理研とともに構築
  • サンスター、日本歯周病学会学会賞(SUNSTAR Award)など受賞者表彰

調査・統計

  • インテージ「店頭販売価格と値上げ」調査 食品は1~2割の販売数量減

イベント・展示会

  • ジェクス、「エシカルエキスポ」に出展 若年層にコンドームの使用を啓発

時評・コラム

  • 時評 19年超え市場に脱コロナを実感

特集 【新生活様式】

    経営・施策

    • “新生活様式”のバージョンアップが必要 社会生活の変化に対応を
    • 森友通商 森友社長インタビュー 「困りごとを発見し、解決策を提案」

    製品・サービス

    • 花王 「ビオレu 泡ハンドソープ」専用オートディスペンサー発売
    • 旭化成HP 「ジップロック」からディズニーキャラクターシリーズ登場
    • ライオン 「キレイキレイ薬用ハンドコンディショニングソープ」限定品
    • ジョンソン 「カビキラーPRO最強ジェル」新発売
    • 第一石鹸 「第一 食器用洗剤泡スプレー」が好調な売れ行き
    • シャボン玉石けん 「全身ケアソープ バブルガード」防災関連品としても
    • フマキラー 「キッチン用アルコール除菌スプレー」大容量詰替品発売
    • NSファーファ・J 乾燥機使用者のための洗たく用洗剤を9月上旬新発売


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。