2024年6月5日号掲載記事より
ユニ・チャーム、24年秋の新製品発表会 市場創造・成熟市場を活性化へ
ユニ・チャームは5月30日、都内のホテルで「2024年秋の新製品発表会」を開催した。高原豪久代表取締役社長執行役員は出席した全国の販売店、卸店を前に現在の同社の状況と新需要創造を加速させる取り組みについて説明。注目の秋の新製品では、ワンランク上の睡眠に導く生理用品「ソフィ超熟睡おやすみプレミアム」、高齢者特有の足回りのモレを防ぐ「ライフリー夜用あんしんパンツ」など需要創造・拡大を図る商品を披露した。
高原社長は同社の企業ブランドエッセンス「Love Your Possibilities」(なんでもできそう。いつでも。いつまでも)について、これは全ての人々に対して自身の可能性を信じて大切にしていただけるような商品・サービスを提供するという意味であると紹介。続いてポストコロナの市場・消費者の変化について触れ、マスク市場はコロナ前の2.6倍、生理用品市場は外出活発化やプレミアム化の加速などでコロナ前の約2割増、ペットフードは約3割増となり、市場拡大している状況を説明した。
さらに高原社長は消費者の変化について、世界で消費トレンドを牽引しているのは女性であることを可処分所得予測から示し、成熟市場には安心・感覚・環境・健康といった軸でプレミアム化を推進し、成長市場には独自価値の先手提案・売場展開・生理教育・女性躍進といった軸で未使用者を使用者へ転換していく考えを示すとともに、女性を中心とした発想と女性の行動、価値観の変化を捉え、女性のライフステージに合わせた商品開発を行い、「Love Your Possibilities」を広く発信していく方針を表明した。
続いて2024年秋の新製品の説明に移り、担当者が「ソフィ超熟睡おやすみプレミアム」「ライフリー夜用あんしんパンツ」「デオシート キレイパッド」、同社とカルビーの共同開発商品「グラン・デリ ワンちゃん専用サッポロポテト」等を紹介。
最後に渡辺勉常務執行役員ジャパン営業統括本部長が営業方針について、「定番強化による業界資産拡大」と「購買者分析に基づく新商品活用によるカテゴリー最大化提案」を進めていく方針を説明し発表会を終了した。
日用品メーカー14社、「日用品サプライチェーン協議会」を設立
ライオン、ユニ・チャームなど日用品メーカー14社はこのほど、商品供給・物流に関わる社会課題に協働して取り組むことを目的に、「日用品サプライチェーン協議会」を設立した。
参画企業は、エステー、牛乳石鹸共進社、サンスター、大日本除虫菊、ダリヤ、デンタルプロ、日本香堂、日本サニパック、ユニ・チャーム、ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング、ライオンなど計14社。
人口減少・高齢化を背景とした物流の労働力不足に加え、昨今のエネルギー費、人件費の急激な上昇は、日用品業界における物流に大きな影響を与えており、従来のオペレーション費用を維持することが難しくなるだけでなく、日々の物流を継続することさえも困難になりつつある。
これらの課題に対して、各社の企業努力に加えて、日用品業界全体の問題と捉えた上で、日用品メーカー各社が連携して取り組むことが不可欠であると考え、日用品メーカー14社はこのほど、「日用品サプライチェーン協議会」を設立し、流通事業者及び物流事業者等と連携・協力しつつ、持続可能で生産性の高い日用品サプライチェーンの実現に向けた取組活動を行うことを通じて、将来にわたり生活必需品の安定した供給責任を果たすとともに、商品供給・物流に関わる社会課題の解決に貢献していく。
さらに、業界における円滑な物流データ共有を推進するため、プラネットのロジスティクスEDI基盤を活用しつつ、行政によるフィジカルインターネットの実現に向けた取組みと連動するとともに、隣接業界との連携においても日用品業界の窓口としての役割を担っていく。
都連、通常総会開催 森友会長「組合員の声を聞き、課題解決に取り組む」
東京都化粧品日用品卸連合会(都連)は5月24日、都内のホテルで2024年度第44回通常総会を開催。23年度決算関係書類承認の件、24年度事業計画、収支予算、理事及び監事選任の件など議案を審議・承認した。
総会後の懇親会は石川亨事務局長の司会で進行、130人を超える出席状状況が報告された後、4月1日に会長に就任した森友由会長(森友通商、写真)があいさつに立ち、今後の方針を表明。製配販の三位一体を重視し、課題解決に向けて一丸となって取り組むことを強調した。また、化粧品部会や日用品部会での議論を通じて課題を洗い出し、必要に応じて全卸連と協力し、関係諸団体、行政等と連携して対応する方針を示した。
次に賛助会員を代表して牛乳石鹸共進社・宮崎悌二社長があいさつし、日頃の卸店の協力に感謝の意を表すとともに、今後のメーカーの商品は機能性や性能、耐久性、コストだけでなく、環境負荷の低減やSDGsに貢献する新たな付加価値を提供していく必要があること、企業活動自体もそうした貢献が求められていること、競争が激化している中、卸店と意見交換しながら進んでいく考えを示した。引き続き、宮崎社長の発声で乾杯し、種々歓談。
益子政一副会長(中央物産)の中締め後、終了した。
イオングループ約6200店舗で「えらぼう。未来につながる今を」フェア
イオンは、5月30日~6月2日の4日間、全国の「イオン」「イオンスタイル」「マックスバリュ」などイオングループ16社、約6200店舗で「えらぼう。未来につながる今を」フェアを開催した。
この企画は6月の環境月間を機に、より多くの人に環境に配慮した買物を意識してもらいたいとの想いから、環境配慮型商品や環境をテーマとした商品、サービスの価値をサプライチェーン全体で伝える試みとして開催したもの。
フェア開催中は、対象商品の集合展開や共通POPの取り付けなどで、“より良い「えらぶ」”を生活者にわかりやすく提案したほか、全国10カ所から選べる取引先の施設見学に応募できるキャンペーンを実施するなど日々の何気ない買い物を通じて参加できる環境活動を推進した。
また、全国12カ所に設置した特別催事展開店舗では生活者参加型のステージイベントや各メーカーの出展ブースでのワークショップを開催するなど生活者とのコミュニケーションを強化した。
参加企業は、味の素、イオンアグリ創造、イオントップバリュ、伊藤園、花王グループカスタマーマーケティング、カゴメ、加藤産業、キッコーマン食品、キリンビール、キユーピー、コカ・コーラカスタマーマーケティング、サッポロビール、サントリーフーズ、敷島製パン、大商金山牧場、タカラトミー、ダノンジャパン、テーブルマーク、ニチレイフーズ、日清製粉ウェルナ、ニッスイ、バリラジャパン、P&Gジャパン、ひかり味噌、フンドーキン醤油、Mizkan、森永乳業、ユニ・チャーム(五十音順)。展示商品は、約2400種類の環境配慮型商品や環境をテーマとした商品。
ウエルシア薬局、新ヘアケアPB「イッツ」立ち上げ グループ店舗で展開
ウエルシア薬局はこのほど、ネイチャーラボの研究開発部門セルラボと共同開発した新ヘアケアブランド「IT'S WHAT'S INSIDE THAT MATTERS.(イッツ ワッツ インサイド ザット マターズ)」(略称「イッツ」)の立ち上げを発表。6月1日より全国のウエルシアグループ店舗で発売を開始した。
第1弾は「本物の美しさに、トレンドはない」をキャッチコピーに、頭皮環境や髪内部のケアに着目したヘアケアシリーズで、頭皮をケアする“薬用スカルプ”と、カラーやパーマで傷んだ髪を内側まで補修する”ダメージリペア”の2シリーズを展開する。“薬用スカルプ”は肌の変化を感じる30~40歳の女性がターゲット。“ダメージリペア”は炎症やふけへの効果が期待できる処方で、ヘアカラーやパーマを楽しむ20代前半から30代前半に向けたアイテムとなる。
同社では発売に先立ち都内で、桐澤英明副社長(当時)出席のもと新商品発表会を開き、商品概要や開発意図、販売方針等について説明。「当社では特定のターゲットに特化して開発した商品を新ターゲットブランドと呼んでいるが、この『イッツ』もそのカテゴリーとなる」と述べるとともに、ブランド名の和訳が“大切なものは中身”であることを紹介し、「一過性のブームではなく、信頼性を最優先に考え、何よりも内容にこだわった」と述べ、開発に至る経緯などを説明した。
発表会ではブランドアンバサダーに起用されたモデル・在原みゆ紀が登場してトークセッションが行われ、会場を盛り上げた。
2024年6月5日号 記事一覧
会合・発表会
- 大衆薬卸協議会、「OTC医薬品卸協議会」に名称変更
- 東海卸組合、令和6年度総会を合併記念総会として開催 50名が出席
- 全日本ブラシ組合、第55回通常総会開催 「健康意識の高まり更に向上へ」
- 家同連・東家同、総会開催 「配送を効率的に行いながら適正利益確保を」
- ライオン、オーラルケアメディアセミナー開催 ウェルビーイング実現へ
- 大王製紙、「エリエールPet キミおもい」ブランドソング完成で披露
経営・施策
- 小林製薬、製品の出荷価格改定を発表
- ファンケル、直営店舗の制服刷新、PETボトルをリサイクルし一部に利用
- リブドゥコーポ・宇田新社長インタビュー 「存在感ある企業へ飛躍」
- ユニリーバ・J、創立60周年機に本社オフィスを全面改装
- 牛乳石鹸共進社、「認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク」に支援
- 花王、水平リサイクルによる化粧品ボトルの再生・商品化を実現
- 花王、経営戦略と連動した人財戦略公表 「未来のいのちを守る」実現へ
製品・サービス
- PRページ ライオン 「ソフラン プレミアム消臭」改良新発売
- 休日ハック、新感覚の体験型エンタメ「メトロタイムゲート」実施
- 花王、「ビオレ 冷シリーズ」今年も日本の夏をひんやりサポート
- 花王、「サクセスRESIL」新ヘアケアシリーズを一部チェーンで限定発売
- ユニリーバ、「LUX」新習慣「輝く髪のビューティーサイクル」を提唱
- コーセー、「薬用雪肌精 ブライトニングエマルジョン」発売
- ナリス化粧品、ポイントメーキャップ「ヴィータ」から2品発売
宣伝販促
- サンスター「サンスタートニック」、QB HOUSEとキャンペーン共同働実施
人事・組織
- PALTAC、伊東章文氏が顧問に就任へ
決算
- 大木ヘルスケアHD、24年3月期決算は連結・単体共に2ケタ増収
調査・統計
- 経済産業省 24年3月度洗浄剤統計 数量92%・金額97%で縮小傾向に
イベント・展示会
- ライオンハイジーン、世界最大級食品製造総合展「FOOMA JAPAN」出展
施設・店舗
- ミニストップ、ファストフードとコンビニエンスを融合した新店舗開店
時評・コラム
- 転新欄万 三方良しの提案で攻める100円ショップ
特集 【薫香・ローソク】
- 薫香市場 23年市場規模は300億円 値上げの影響受け微減に
- ローソク市場 円安に伴う原材料高騰が業界を直撃
- 日本香堂 土屋社長インタビュー 2025年はグループ創業450周年の節目に
- カメヤマ 竹中取締役インタビュー 伝統と革新で事業を展開
- こもりコーポレーション 小森社長インタビュー 24年度は前年微増に
- ローソク工業会 塩田会長インタビュー 原料価格高騰で業界は苦境に
- 天昇堂 「和花ごこち」「白檀乃木」が好調に推移
- 誠寿堂 「ことのは」「うらわか」など好調な売れ行き
経営・施策
製品・サービス
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