2024年2月21日号掲載記事より
ライオン、記者懇談会開催 2024年度は「収益基盤再構築の年」に
ライオンは2月15日、都内で記者懇談会を開き、2023年度の連結業績、次期中期経営計画に向けた今後の方針などを説明した。竹森征之代表取締役社長執行役員は25年度からスタートする中期経営計画では「収益力強靭化」をテーマとすることを表明し、24年度は次期中計に向けた「収益基盤再構築の年」と位置づけ、一般消費財事業の収益構造改革、海外事業の成長施策の強化を進める考えを明らかにした。
次期中計に向けた今後の方針について説明した竹森社長は、中長期経営戦略フレーム「Vision2030」のゴール(目標値)である売上高6000億円水準、事業利益500億円水準等は変えずに、経営環境の変化に対し、戦略・方針のチューニングを図り、実行確度を高めていくと強調。
ライオンの「Vision2030」は、「成長加速へのギアチェンジ」をテーマとした1st STAGE〈1st〉(22~24年)、「変革・成長スピードの加速」をテーマとした2nd(25~27年)、「次の成長の起点の創出」をテーマとした3rd(28~30年)の3年間の中期計画を3回で計画達成を目指しているが、23年度末時点の実績は計画値に未達、このため1stの残り1年のテーマを「収益基盤再構築」に設定し、2ndのテーマを「収益力の強靭化」をテーマにチューニングした。
また、1stの最終年度となる24年度は、2ndに向けた「収益基盤再構築の年」と位置付け、「一般消費財事業の収益構造の改革」と「海外事業の成長施策の強化」に取り組む。
2023年12月期の連結業績は、売上高4027億6700万円(前期比3.3%増、実質1.3%増)、事業利益201億3300万円(14.5%減)、営業利益205億500万円(28.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益146億2400万円(33.3%減)の増収減益。
次期業績予想は、売上高4100億円(1.8%増)、事業利益230億円(14.2%増)、営業利益270億円(31.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益190億円(29.9%増)。
花王、湿度・温度ストレスから解放する新シリーズ「ビオレZero」発表
花王は2月14日、都内で報道関係者を対象に「花王ビオレ新シリーズ説明会」を開催。湿度・温度ストレスから解放するビオレの新シリーズ「ビオレZero」について説明した。
はじめに花王スキンケア事業部・小林達郎ブランドマネジャーがビオレのブランド戦略及び新シリーズの概要について説明。それによるとビオレは1980年の誕生以来、社会の潮流・ニーズに合わせて生活者の快適な生活を実現するために様々な商品を提案、世界62カ国・地域で事業を展開している。生活者の快適な生活を実現するユニークな商品提案を通じて2027年には23年比1.2倍、CAGR5%を目指している。
ビオレが注目する大潮流は「環境ストレスケア」で、「環境ストレス」から肌を守り、肌を通して人間らしい喜びを得られる社会をつくることを目指し、Clean(肌のオリジナルバリア機能の発動)&protection(肌にアフターバリア機能をまとう)という考えで取り組んでいる。それはUVケアや忌避剤に代表される。そして、花王は、高温多湿環境において生活者がかかるストレスの1つである「湿度・温度ストレス」に着目し、新シリーズ「ビオレZero」を開発、「ビオレZero シート」(20枚)と「ビオレZeroお風呂で使う汗ケアローション」(200ml)を3月2日に発売する。
「ビオレZero」は、新技術持続型パウダーヴェールによって、ずっと快適でいられる、快適を肌にまとうアウタースキン発想の新スキンプロテクションを提案する。
サンスター、Ora2 PREMIUM新製品発表会開催 新しいオーラルケア発信
サンスターグループは2月14日、報道関係者に向けて、「Ora2 PREMIUM 新製品発表会」を都内で開催した。
発表会では、美白ハミガキ売上本数No.1のオーラルビューティケアブランド「Ora2(オーラツー)」から今春、なりたい自分に近づくための自分磨きをサポートする「Ora2 PREMIUM(オーラツー プレミアム)」シリーズの新製品を発売するにあたって、製品特長や「タイパ時代の自分磨きに関する意識調査」から導かれる生活者トレンド、誤解しがちなオーラルケア、歯の着色汚れの原因について紹介した。
それによると、まずターゲット(消費者)を象徴するキーワードとして、①自分に合うか、心地よいか②楽に、自分の気分を上げる③タイムパフォーマンス(タイパ)=「使った時間に対する満足度」という価値観と“Feel the Joy”がマッチしていることを挙げ、タイパについても2人に1人がタイパを意識していることや、「美容や見た目などの自分磨き」に最もタイパが求められていること、自分磨きのために行っていることでは21%の人が「オーラルケア」を挙げていることを紹介。
新製品の「オーラツー プレミアム マウスウォッシュ ダブルクレンジング」は、おくちのキレイのために重要な口臭&ステインの元を同時ケアするお口まるごとWクレンジング。すすぐだけで、手間と時間をかけずに、1日を通した自分みがきが叶う=タイパの良さを提案する。
「オーラツープレミアム ハブラシ なめらかフィット」は、毛が歯に心地よくフィットして、ツルツルの磨きあがりとなめらかな磨き心地を体験できる。
プロモーションでは、永野芽郁を起用したTVCM・WEBCMの放映や、インフルエンサーによるPR投稿も展開する。
東京医療卸組合、「第110回東京医療衛生用品フェア」開催 1094人が来場
東京医療用品卸商協同組合(東京医療卸組合)は、医療衛生用品の総合展示会「第110回東京医療衛生用品フェア」(以下、東京医療品フェア)を2月8~9日、東京・浅草の東京都立産業貿易センター台東館で開催。取引先メーカー110社が出展、販売店関係者など576社・1094人が来場した。
今回は、「セルフケアからサポートし ヘルシーライフをお手伝い!身体と心のシナジー効果!」をテーマに企画コーナーは、①メノテック(年齢による女性特有の悩みやトラブル)商材展示②調剤薬局向けの自立介護を支援する商材展示③シーン別の販売チャネルにおける熱中症対策商材展示④加齢による心身の衰えを予防するための健康増進、運動、長寿、栄養補給などの商材展示⑤心肺蘇生訓練機器商材展示・カメラを使った防犯監視、業務効率化システム⑥自立介護の生活補助具商材展示⑦新商品紹介――の7つで構成した。
会期2日目の午後2時からは記者会見が開かれ、冒頭あいさつに立った岡本正俊理事長(森川産業)は、「コロナ禍の収束に伴い、今回の東京医療品フェアはコロナ禍前のレイアウトに戻しての開催となり、来場者数もまずまずといったところだ。先週、関東は雪が降ったが、この冬、気候は暖冬傾向のため冬物商品の売れ行きは芳しくない。そうした中、来場者は『厳しい市況の中、売れる商材はないのか?』とさまざまな商品を注意深く見て熱心に商談する姿があちこちで見られた。また、先般、能登半島地震が発生したが、われわれ卸店はこうした大規模災害の時こそ、生活者だけでなく被災者にもしっかり商品が届くよう商品供給に努めていかなければならない」と述べた。
サミット、「新商品人気コンクール」入賞商品発表 モニター約90名が投票
スーパーマーケットのサミットは、2月7日、第44回「サミット新商品人気コンクール」入賞商品を発表した。
この入賞商品はサミットで昨年1年間に販売した新商品の中から、サミット消費者モニター約90名による人気投票で順位を決定したもの。コンクールは“メーカーと消費者を結びつけること”が小売業の大切な役割であるという同社の考えに基づき、1人でも多くの生活者に優れた新商品を紹介し、各メーカーの新商品の開発努力に感謝することを目的に1981年のスタートから継続・発展させ、今年で44回目を迎えた。
商品決定方法は、23年1月から12月の期間中に新発売された商品の中から、新商品人気コンクールの候補商品として、対象期間中における売上上位商品を部門ごとに選出し、同社お客様モニターにより全候補商品を試食・試用してもらった後、投票で決定した。
家庭用品部門の入賞アイテムは、1位=「クイックルマグネットワイパー」(花王)、2位=「トイレマジックリンこすらずスッキリ泡パック」(花王)、3位=「スコッティファイン洗って使えるペーパータオル」(日本製紙クレシア)、4位=「フライパンを汚さないクッキングシート26cm用」(パール金属)、4位(同票)=「アクロンスマートケア グリーンシトラスの香り」(ライオン)となった。
2024年2月21日号 記事一覧
M&A・設立
- アイスタイル、トレンダーズと資本業務提携 新たな顧客体験創出目指す
会合・発表会
- マツキヨココ×伊勢半、新コスメブランド「nake(ネイク)」共同開発
- 日本生協連、地域生協の事業概況と事業方針発表 商品総供給高は上昇
経営・施策
- イトーヨーカ堂、北海道・東北・信越の9店舗を譲渡
- 日本ヘルスケア協会、鳥取県江府町とヘルスケア連携協定を締結
- ライオン連結子会社のLSCがタイ石油化学大手IRPCとMoUを締結
- ライオン、「グロンサン」「グロモント」「ハリックス」を譲渡
- ユニ・チャーム、「スポーツエールカンパニー2024+」に認定
- 神戸プラスチックネクストつめかえパックリサイクルPT、回収実績報告
- ユニ・チャーム、“脱炭素チャレンジカップ”に協賛 賞を選出・表彰
製品・サービス
- クラシエ、「いち髪 THE PREMIUM」美容オイルマスク容器が包装賞受賞
- MAISON BLOOM、新柔軟剤ブランド「FADRIC HOTEL」先行発売開始
- P&Gジャパン、「パンテーン」ベーシックライン2年ぶり全面リニューアル
- コーセーコスメポート、ヘアケアブランド「キラージュ」から新シリーズ
- 桃谷順天館、ピンクリボンハンドクリームのキャンペーン実施中
- pdc、「ピュア ナチュラル」から新シリーズ「プレミアム」発売
- コーセー「エスプリーク」、厚塗り感のないパウダーファンデーション発売
- コーセー、「メイクキープミストEX+」パワーアップリニューアル
- ファンケル、マイルドクレンジングオイル〈コンフォートシトラス〉発売
- ナリス化粧品、「ワンリストオールインワンデイクリーム」チューブ容器に
- ウテナ、「プロカリテ カラーヘアメンテナンスエマルジョン」新登場
- ライオン、「ソフラン プレミアム消臭」改良新発売
- ライオン、「スマイル40プレミアム ザ・ワン」シリーズ新発売
- エステー、エステーペット実感消臭から猫専用の置き型タイプ消臭剤発売
- エステー、地球に優しい「ファミリープレミアム ビオ 極うす手」新発売
- カメヤマ、お香にもお線香にも使い勝手の良い「香立て」新発売
- クラシエ、「いち髪スタイリングシリーズ」から新ミスト発売
宣伝販促
- カメヤマ、「カメヤマローソクタウンオープン記念キャンペーン」実施
人事・組織
- マツキヨココカラ&カンパニー、役員・執行役員異動、組織変更を発表
- ライオン、役員人事を発表
決算
- コーセー、23年12月期業績発表 日本・タルト売上高貢献で増収
- I-ne、23年12月期決算発表 売上高・営業利益とも過去最高更新
- アース製薬、23年12月期決算は増収減益に 原材料高や為替変動など響く
- 小林製薬、23年12月期連結売上高は前年比4.3%増 純利益は26期連続増益
イベント・展示会
- 富士薬品、3月17日に「お客様感謝フェスタ」開催 メーカー96社が出展
- 転新欄万 リアルの良さ満喫の展示会に
- D-Neeコスメティック、東京・原宿にポップアップストア期間限定オープン
施設・店舗
- ライフコーポレーション、東京本社を品川区に移転
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