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2024年1月24日号掲載記事より

日衛連、新年業界意見交換会開催 「活動の重点テーマは環境と標準化」

日衛連、新年業界意見交換会開催 「活動の重点テーマは環境と標準化」

 一般社団法人日本衛生材料工業連合会(日衛連)は1月16日、東京・大手町の経団連会館で「2024年新年業界意見交換会」を開催。澤田道隆会長(花王会長)は挨拶の中で、今年の日衛連の活動における重点テーマに“環境”“標準化”を掲げたことを明らかにし、コンプライアンスが根付いた事業活動をさらに推進する方針を語った。
 澤田会長は会の冒頭、能登半島地震について亡くなられた方々へのお悔やみと被災され、不自由な生活をされている方々へのお見舞い、また被災地で救援活動に携わっている方々への感謝を述べた上で、日衛連としての対応について触れ、「発生当初より厚生労働省と連動しての政府プッシュ型支援を開始し、1月2日には現地に向け、紙おむつや生理用品などの支援を開始した」と報告。今後も日衛連挙げて、被災者及び医療機関に向けた支援を継続するともに、衛生用品、医療材料の安定供給に取り組む考えを示した。
 また市場を取り巻く環境についても言及。「昨年から続く地政学上のリスクはさらに拡大、深刻化し、直接的間接的に私たちの事業及び日衛連の活動に大きな影響を及ぼしている。地球環境問題も大きなインパクトがあり、特にCOP28で討議されたグローバル・ストックテイクには目を離せない状況で、資源循環や脱炭素といったテーマはその活動レベルが企業価値にも結び付くものと考えている。また現在、いろいろな製品がいろいろな形に出てくる中で、しっかりと品質を担保して標準化を図っていくことも重要となる」と語り、環境そして標準化への取り組みは日衛連の活動とも大きく重なるだけに、今年の日衛連活動での重点テーマを、“環境”“標準化”とし、取り組みを強化していく姿勢を示した。

JACDS、定例合同記者会見開催 能登半島地震の被災地支援開始を報告

 一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は1月12日、都内事務所で1月度の定例合同記者会見を開催。その中で田中浩幸事務総長が年始に起きた能登半島地震について、会員企業の被災状況及び協会としての対応と支援の内容について報告を行った。
 田中事務総長によれば、1月4日より、以前から会員企業店舗で実施している、難病小児を対象とする自然体験施設の運営を支援する「そらぷちキッズキャンプ」募金を、この度の被災地支援募金に順次切り替えての実施を開始したという。
 一旦の目途として1月31日までを実施期間としているが、JACDSとしては延長も視野に入れ、柔軟に考える意向を示している。
 また物資支援の対応については、厚生労働省からの要請に基づき、石川県内の避難所へのOTC医薬品、衛生用品(1月5日:マウスウォッシュ・ボディシート・消毒液各6000、花王が調達)の供給にあたり、厚労省、石川県薬剤師会と共に医薬品集積地での薬箱作成のための仕分け作業(10日:延べ16名)及び仕分け後、供給拠点から避難所への配送作業(13・14日:延べ34名)を実施した。
 被災地支援の在り方について池野隆光会長は、「いまさらながら商業は大切な社会のインフラであり、被災地がどんなに遠くとも物が届くということがどんなに大切かということを痛感した。従って、この社会インフラがより発展していかなければ高齢社会を支えることはできないだろう」と述べ、特に我が国には離島や山間部など多くのへき地があることを鑑み、「これら地域に居住する人たちへの支援についても商業の立場から考え直す必要がある。また、全国に会員企業店舗を持つJACDSとしても、さらに一歩踏み込んだ施策を講じる必要性がある」との認識を示した。

小林製薬、24年春の新製品内覧会を東京で開催 「消臭元ZERO」など発表

小林製薬、24年春の新製品内覧会を東京で開催 「消臭元ZERO」など発表

 小林製薬は1月10~12日の3日間、東京交通会館12階ダイヤモンドホールに卸業者・小売業者ら約1500名を招き、「2024年春の新製品内覧会」を開催。今春発売する18品目の新製品をはじめ、既存ブランドのリニューアル品やアイテム追加品を披露した。
 会場は、「ヘルスケア」(医薬品/食品/口腔衛生品/スキンケアなど)と、「日用品」(芳香消臭剤/衛生雑貨品〈おりものシート・暑さ対策製品〉など)の2つのゾーンに分け、ブランドごとに製品ブースをレイアウト。各ブースには説明員が配置され、製品の開発背景や特長について、直近の市場動向や調査データを交えた説明が行われた。
 今春は、10大悪臭に対応したブランド史上最強の化学的消臭パワー(消臭元ブランド史上、最も化学的消臭できる悪臭の種類が多い)の無香タイプの消臭剤「消臭元ZERO」、香りで気持ちを整える機能性芳香剤「Sawaday+ &Emotion」、過敏になった気管を正常化することで「長引く咳」を治療する漢方薬「ゴホナース」(第2類医薬品)と、「梅丹梅肉エキス(機能性表示食品)/同粒」を含めた4品目を注力製品に設定。
 これらの注力製品は特設ブースが設置され、既存他社品を交えた消臭効果の比較体験コーナー(消臭元ZERO)、香りの体感ブースの設置と海外企業の香りの機能についての研究事例紹介(Sawaday+ &Emotion)など、製品への理解がより深まるよう体験・体感を交えたプレゼンテーションが行われた。
 中でも、会場の入口正面で披露された「消臭元ZERO」は、ブース内で対応する10大悪臭の紹介や既存品との違い、製品の詰め替え方法を現品とともに説明しながら、同社がこれまでに培った「消臭技術の集大成」を投入した新製品として来場者から多くの注目を集めていた。

24年新年会 キリン堂HD 新しい発想での取り組みを継続することに注力

24年新年会 キリン堂HD 新しい発想での取り組みを継続することに注力

 キリン堂ホールディングス傘下のキリン堂が取引先メーカー・卸売業との親睦を目的に運営するキリン堂協栄会は1月12日、大阪市内のリーガロイヤルホテルで「2024年度キリン堂協栄会新年会」を開き、275社481名が出席した。
 定刻、キリン堂協栄会・杉本雅史会長(ロート製薬)があいさつに立ち、コロナ禍を経て健康意識が高まっていることからセルフメディケーションの価値がより一層認知されつつあるとし、「キリン堂様の企業価値を更に上げていくための優れた店舗づくりへのお手伝いに我々メーカーが寄与できるよう全力を挙げたい」とあいさつ。
 続いて、キリン堂HD・寺西豊彦社長が登壇。「MBOを起点にこれまで過去を断ち切るという意味での『断』を掲げシステムの変更、制度の変更、組織の変更――など仕組みの大変革を決断し、断行してきた。今年は『断』から継続の『継』を前面に出し、新しい発想での取り組みを継続することに力を入れる」と言及。
 キリン堂の強みである未病の提案や顧客への親切な応対などを基礎とした上で、各店舗の個性を生かした自主自立型のチェーンストアとして、顧客1人ひとりの個性に寄り添える組織にしていくことを明示した。
 更に昨年11月29日に発表したサンドラッグとの資本業務提携についてふれ、「MBO以降、フード&ドラッグと調剤併設型強化では一定の成果を出せた」とし、今後は「①再上場②関西№1のドラッグストアをつくる――という目標に向かって、今回の提携をチャンスとして生かせるよう社員一丸となっていく」と述べた。

コスモス薬品、24年5月期2Q業績 売上高は既存店好調で2桁増収に

 コスモス薬品は1月17日、「2024年5月期第2四半期決算説明会」をオンライン開催。当日は、横山英昭社長と柴田太取締役経営企画部長が出席し、当期概況並びに出店動向などを説明した。
 同社当上期連結決算業績は、売上高4764億3000万円(前年同期比17.9%増)、営業利益158億3600万円(2.9%増)、経常利益173億4600万円(2.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益115億8700万円(2.6%増)と増収増益であった。
 横山社長は今業績について、「昨年の年初よりディスカウント戦略を一層強化した結果、3月から既存店売上げが上昇し始め、効果が出てきた」と分析。この傾向は今期に入り、6月以降継続していることが大きいと総括した。
 また出店施策の現状についても、「今や新規出店の中心は関東・中部地区に移っている。当社店舗は開店後2~3年で売上高が上昇、その後安定的に推移するのがその特長。よって店舗年齢の若い店舗ほど売上高は大きく伸びる。より東に行くほど既存店売上高が伸びている」と説明。現時点では発祥の九州地区の売上高が全体の半分を割っていることを提示し、もはや“九州のコスモス”ではない旨を強調した。
 通期予想では、売上高9160億円(10.7%増)、営業利益302億円(0.2%増)、経常利益332億円(0.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益238億円(0.0%増)を見込む。


2024年1月24日号 記事一覧

会合・発表会

  • フマキラー、「24年度政策共有会(製品発表会)」開催 新製品27SKU発表
  • 24年新年会 ブラシ組合 甲辰の年に自らが動いて良い年にしていきたい
  • 24年新年会 東北三県卸組合 協調と絆を深める組合活動を展開
  • 24年新年会 日家工・家同連 24年は「成功・発展の年」にしてきたい
  • 24年新年会 九州卸組合 卸店、メーカーなど130人余りが参加
  • 24年新年会 JADMA 通販は消費者の日常生活支える重要な社会インフラ
  • 24年新年会 白十字グループ 丁寧な商談から相互理解高めていく
  • アースグループ、24年度方針発表会開く グループ各社の取り組みなど紹介
  • 大日本除虫菊、東日本金鳥製品商談会開催 「シンカトリ」など紹介

経営・施策

  • 花王がENEOS、サントリーHDとともに和歌山県と包括連携協定を締結
  • ユニ・チャーム、「再生パルプ」を原材料に用いた名刺の利用を開始
  • ライオン、データドリブン健康経営の促進へ部門横断プロジェクトを開始
  • ファイントゥデイHD、温室効果ガス削減目標SBTイニシアチブ認定取得
  • サンギ、創業50周年新スローガン“あなたと輝く明日へ”を発表

製品・サービス

  • 大日本除虫菊、24年春の新製品22SKU 次世代型蚊取り「シンカトリ」など
  • 白十字、「FC モイストヒーリングパッド」S/M/Lお徳用新発売
  • ライオンハイジーン、「野菜キレイSaOシステム」が好評 初号機稼働開始
  • 花王、「8×4」日本発売50周年 パウダースプレーとロールオン改装
  • コーセーコスメポート、「デオカラット」薬用デオドラントシリーズ発売
  • マンダム、「ハッピーデオ」から「デオドラントミスト」数量限定発売
  • クラシエ、「ディアボーテHIMAWARI」ムーミンコラボ限定品発売

宣伝販促

  • 牛乳石鹸共進社、24年度「銭湯暖簾」配布 のれんで街のおふろ屋さん彩る

人事・組織

  • 薬王堂HD、薬王堂・西郷孝一常務が社長に昇格

調査・統計

  • 東家同 23年12月度市況概況価格調査 安定的に販売するスタイルは継続
  • 粧工会 23年1~10月化粧品統計 仕上用が引き続き堅調
  • KSP-POS 2023年12月 カテゴリー別ランキング

イベント・展示会

  • RX Japan主催「COSME Week 東京 2024」盛況に 過去最多総計750社が出展

施設・店舗

  • 貝印、会社創立115周年機に東京本社をフルリニューアル

訃報・葬儀

  • 訃報 熊倉貞武氏(メディパルHD名誉会長) 79歳

時評・コラム

  • 転新欄万 日本品質の継続こそが問われている


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。