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2023年12月6日号掲載記事より

ユニ・チャーム、24年春の新製品発表会 新企業ブランドエッセンスを披露

ユニ・チャーム、24年春の新製品発表会 新企業ブランドエッセンスを披露

 ユニ・チャームは11月29日、都内で「2024年 春の新製品発表会」を開催。エンドユーザーのライフタイムバリュー最大化と新たな需要創造に貢献を図る来春の新製品を発表した。高原豪久代表取締役社長執行役員は、「ユニ・チャームの想い」と「新市場創造提案の進捗」について説明、その中で、新たな企業ブランドエッセンス「Love Your Possibilities(自らの可能性を慈しみ、そして利他の心をもって、共生社会の実現を目指す)」を策定したことを発表。来年度は、この言葉で「共生社会の実現」を目指す姿勢を広く、明快に伝えていく考えを表明した。出席者は全国の卸売業、小売業など430人。
 高原社長の説明によると、同社は「共生社会の実現」を存在意義として社内外に発信しているが、現在同社には1600人の日本人の正社員とその10倍の外国籍の社員がおり、20年以上前に策定したコーポレートビジョン「NOLA&DOLA」はその意味を伝えるのに時間がかかるため、新たに「Love Your Possibilities」の企業ブランドエッセンスを策定した。これは多種多様なあらゆる可能性を自身でしっかり見つめなおし、自分を慈しみ、愛するというスタンスで進むことが社会課題の解決につながるという企業としての想いであり、2024年度は、このメッセージを社外に発信していく。
 また高原社長は、ライフタイムバリューの最大化について、女性を起点に発想し、独自の技術で解決するため、7月にライフタイムバリュー推進部を組織したことを明らかにし、前述の企業エッセンス「Love Your Possibilities」について、共生社会の実現を社外に発信していくには大変わかりやすい言葉であり、いくつになっても自分の可能性を信じることは重要であるとの考えを示した。
 続いてペットケアとウェルネスケアの商品政策について、それぞれの担当者が説明を行い、最後に渡辺勉常務執行役員ジャパン営業統括本部長が、人とペットの「共生社会実現に向けた定番売場の進化による市場創造」と「消費者購買変化を捉えた分析力・提案力の進化と店頭実現への拘り」について詳細な説明を行った。

JACDS、政策セミナー開催 医療関係者からDgSに苦言・提言続々

JACDS、政策セミナー開催 医療関係者からDgSに苦言・提言続々

 一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は11月24日、都内で「2023年政策セミナー」を実施。そこではドラッグストア(DgS)の現況について、講演を行った3名の行政担当者、医療関係者から相次いで厳しい意見と現状への苦言が呈された。
 当日は、現在JACDSが目指す「健康生活拠点化推進計画」実現の可能性を探りつつ、DgSの在り方や課題について提言や意見交換が行われた。
 冒頭、田中浩幸JACDS事務総長が、前段としてDgSが現在総売上高8兆7934億円と高い成長率を見せる業態であり、将来的に地域の健康生活拠点となることで2030年には13兆円規模の成長を予測する旨紹介。その後3名の識者による講演が行われた。
 講演者は、認定NPO法人理事長の山口育子氏、日本医師会常任理事の宮川政昭氏、厚生労働省医薬局薬事企画官の太田美紀氏。いずれも現在開かれている「医薬品の販売制度に関する検討会」の構成員となる。
 3名ともDgSの核となる医薬品販売での問題点を指摘。「薬剤師・登録販売者の役割と存在意義が購入者、地域住民に理解されていない」「医療機関であると認知されていない」など厳しい意見を投げつけた。
 これら歯に衣着せぬ提言を受けてのパネルディスカッションでは、今後求められる“医療機関につなぐDgSの可能性”について各人が言及。特に宮川氏は「日常生活を通じて地域生活者のセルフケアを支援し、医療機関につなぐ役割こそDgSに求められる機能」と主張。それには薬剤師・登録販売者の質の向上、DgSは医療機関だという経営者の意識改革こそ不可欠だと結論付け、今後のJACDSの舵取りに期待の意を表した。

第一石鹸とミツエイが業務提携締結 より効率的な生産体制目指す

 第一石鹸(群馬県邑楽郡、神谷哲也社長)とミツエイ(福島県いわき市、安部徹社長)は12月1日、生産体制や原料・資材調達、物流業務の効率化を目的に、業務提携を締結したことを発表した。
 業務提携の内容は、効率的な生産体制確立を目指すべく、両社間の製造委託拡大や製品相互供給、生産技術の融合を進め、製造の効率化、コスト低減の強化と品質向上を図る。また原料・資材の効率的調達実現のため、共同調達によるコスト低減を両社で検討していく。さらに、物流拠点の共同活用により物流業務の効率化やコスト低減について両社で検討していく。
 今回の業務提携の理由について両社は、「地政学的リスクの顕在化や円安の進行などにより、原料・資材・エネルギー価格が高騰している。また2024年に施行される働き方改革関連法案や生産年齢人口減少に伴う物流費、労務費の上昇が予想される。こうした外部環境の変化を受け、より一層の効率的な生産体制の確立が必要との考えが両社で一致し、洗剤、化粧品及び医薬部外品事業において、共同で取り組むこととした」としている。

第一三共ヘルスケア、肝斑改善薬「トランシーノEX」新発売

第一三共ヘルスケア、肝斑改善薬「トランシーノEX」新発売

 第一三共ヘルスケアは11月27日、都内で「トランシーノ24年シーズン新製品発表会」を開催。そこで来年3月8日に、しみケア総合ブランド「トランシーノ」から、肝斑改善薬「トランシーノⅡ」を処方強化し、新たに「トランシーノEX」(第1類医薬品)として発売すると発表した。
 しみの一種“肝斑”の効能・効果が認められた唯一のOTC医薬品として2007年に上市された「トランシーノ」。今回、新たに有効成分「ニコチン酸アミド」を追加配合し、処方強化に努めた。
 同剤の主な特長は、①メラニンを作り始める前にブロックする有効成分・トラネキサム酸の他、L-システイン、ビタミンCを配合②サポート成分としてビタミンB6、パンテトン酸カルシウムに加え、ニコチン酸アミドを新配合③続けやすい1日2回・1回2錠の服用、など。
 特にニコチン酸アミドは、ナイアシンアミドとも呼ばれるビタミンB群の一種で、細胞賦活や新陳代謝の正常化、細胞間におけるメラニン受け渡しの抑制に関与するとされている成分。同社によれば、「今リニューアルではこの成分の働きに着目し、処方強化と優れた品質を両立すべく製剤面での工夫を施すことで配合を実現した」と説明する。
 発表会ではブランド推進本部トランシーノブランドマネージャー統括・倉本菜々子氏が登壇。しみ悩みをトータルでケアするしみケア総合ブランドとしての歩みを説明した上で、「24年も1つのカテゴリーで身体の内側と外側双方から変化をもたらす」と強調。「今回の改良・刷新がその多くの悩みの改善に『トランシーノ』ブランドが貢献するための前進、医薬品・化粧品の垣根を超え、さらなる高みを目指す」と宣言した。

I-ne「YOLU」、DgS市場でヘアケアブランド別売上げシェア1位に

I-ne「YOLU」、DgS市場でヘアケアブランド別売上げシェア1位に

 I-neはこのほど、ナイトケアビューティーブランド「YOLU」が、2023年9月のドラッグストア市場におけるヘアケアブランド別売上げシェアにおいて日本1位(ドラッグストア市場における単体企業別のシャンプー・リンスカテゴリー販売金額〈自社調べ〉)となったことを発表した。
 同品は、睡眠中の髪ダメージに着目した夜の間にキレイをつくることを目指したブランドで、「夜」を切り口とした、プロダクトコンセプトやネーミング、パッケージ、商品使用感の一貫性を備えることで、新たな「夜間美容」という市場をつくり出すことに成功。
 通常ラインの好調を受け、その後コラボアイテムやヘアミスト、ジェルヘアマスクなど新たなカテゴリーの商品を導入し、ブランドローンチから2年で累計販売数2500万個(YOLU全カテゴリーの累計販売数実績〈2021年8月~23年6月26日/自社調べ〉)を突破している。


2023年12月6日号 記事一覧

M&A・設立

  • ウエルシアHD、とをしや薬局の株式取得 長野県西部エリアの基盤強化へ

会合・発表会

  • ユニ・チャーム、第3回「GHG排出量の可視化に関する情報交換会」開催
  • DHC、「オリーブバージンオイル」1万人の働く女性に贈る取り組みを開始

経営・施策

  • ファンケル、「リサイクルプログラム」全直営店舗で実施 PET容器を回収
  • センシアコスメティック、「センシア製薬㈱」に社名変更

製品・サービス

  • クラシエ、「マー&ミー ラッテ」マザーズセレクション大賞2023受賞
  • 花王、「アリィー クロノビューティ ラスティングプライマーUV」新発売
  • ニベア花王、「ニベアUVウォータージェルEX」など新発売
  • ナリス化粧品、「薬用リンクルクリアハンドUVトーンアップ」店舗限定発売
  • 貝印、「FEMINICARE 音波振動カミソリ」3種類のニュアンスカラー登場
  • 横井定、メガネ曇り対策マスク「イーズマスクゼロ」改良発売
  • ユニ・チャーム、「ライフリーさわやか男性用快適シート」10cc5枚入発売
  • エステー、「消臭力PA」から季節限定「イニシャルブルームの香り」発売
  • バスクリン、「和漢植物」研究活かしたクラフトコーラを限定発売
  • 大王製紙、「キレキラ!」から浴室用徹底キレイウエットシート2品発売
  • サンギ、「アパガードセレナ」10%増量品を数量限定発売

宣伝販促

  • コーセー、「ヴィセ」新商品発売 新WEBCM配信中
  • 白十字、「サルバ家計応援!笑顔倍増キャンペーン」を開始
  • 明色化粧品、合格祈願祈祷済の「美顔水」を受験生に配布

人事・組織

  • 小林製薬、24年1月1日付け人事異動・組織変更を発表
  • ライオン、24年1月1日付け人事異動・組織改正を発表

研究・開発

  • 花王とキリン、内臓脂肪と免疫活性に関する日本初の発見を発表
  • 大日本除虫菊、近畿地方発明表彰で日本弁理士会会長賞、実施功績賞を受賞

調査・統計

  • SM3団体 23年10月度統計調査発表、既存店売上高8カ月連続で昨対超え
  • プラネット、「インバウンド消費を拡大させる意識と行動2023」発行
  • 経済産業省 23年1~9月洗浄剤統計 石けん、柔軟仕上げ剤等が堅調
  • エステー、「睡眠習慣やリズム」実態調査実施 平休日で睡眠時差ボケ

イベント・展示会

  • ピジョン、「#ちいさな産声サポートプロジェクト展」開催
  • フマキラー、「第20回虫や植物とふれあうコンテスト」最終審査会開催

時評・コラム

  • 転新欄万 市場では金額伸長も数量減が気がかりに


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。