2023年10月4日号掲載記事より
RX Japan、第4回「COSME Week大阪」開催 最新トレンド・新商品など提案
RX Japanは9月27日~9月29日の3日間、インテックス大阪で、第4回目となる化粧品総合展「COSME Week大阪 2023」を開催。コロナ禍がようやく収束傾向となる中での開催となり、国内だけではなく海外からの来場者も大幅に増加。業界の最新動向を掴み、情報収集や新たなビジネスチャンスを求めて初日から多数の来場者で賑わい盛況となった。
「COSME Week大阪」は、化粧品原料・OEM・容器・販促ツールなどが集まる「第4回化粧品開発展 大阪(COSME Tech 2023 OSAKA)」と、国内外の化粧品・美容・健康食品の最終製品が集まる「第4回国際化粧品展 大阪(COSME OSAKA 2023)」の2つの専門展で構成された化粧品の総合展だ。
2展の出展社数は昨年より50社多い合計270社、来場者数は1.2万人を予想しており、大阪会場としては過去最大級の開催となった。
今回の「化粧品開発展」では前回同様、国内外の最新技術や原料、パッケージなど化粧品開発に関するあらゆる商材が集結し、新製品開発のヒントや有効な販売促進の方法、仕入・調達先を探せる最適な場を提供。
また「国際化粧品展」では、化粧品に関するあらゆる製品や最新情報が集結し、国内・海外の最新コスメをその場で試して比較検討できる場として注目が集まった。
同展示会は、情報収集の効率の良さや、最新トレンドから話題の製品、研究開発や企画のノウハウまで、会場を見て回るだけで必要な情報が1日で手に入るのが最大のメリット。
会場では、気になる製品を実際に手にとって試したり、出展企業に直接相談する姿や、ビジネス上の課題を解決する方法・糸口を見つけようと、ネット検索では探せない出会いを求めてあちこちのブースに立ち寄る姿もみられ、特に研究開発・商品企画・マーケティング部門の担当者にとっては、ビッグチャンスを得る内容になった。
プラネット、「プラネットユーザー会2023」を東京、大阪で開催
プラネットは9月21日、都内で「プラネットユーザー会2023」を開催。基調講演、ユーザー事例紹介、最新のプラネットサービスについての報告など盛りだくさんのコンテンツで、出席したユーザー等、140社264名に有意義な情報を提供した。ユーザー会としては4年振りの懇親会も行った。
はじめに玉生弘昌会長(写真)があいさつに立ち、プラネットの設立から現在に至るまでの沿革を紹介し、9回の値下げ、7回のセンターマシンの入れ替えを実施するなど、業界インフラとしての役割を果たし、直近では「基幹EDI」の他、「ロジスティクスEDI」を稼働させ、物流効率化への利用拡大を目指していくこと、また、True Dataと共同で「POSデータクレンジングサービス」をスタートし、高度なデータ活用を広げていく考えを示した。
次に芝浦工業大学教授・マーケティングアナリストの原田曜平氏による講演「ヒット商品を生み出すインサイト思考」、ライオン執行役員サプライチェーン企画本部本部長の南川圭氏による「日用品メーカーのロジスティクスEDI構想の取組み」についての説明、同社ネットワーク推進本部ネットワーク管理部・村上真一氏による「インボイス対応」「商品データベースのリニューアル」、「POSデータクレンジングサービスを利用したデータ活用」の紹介が行われた。
最後に坂田政一社長が登壇し、「本日は『ロジスティックスEDI』と『POSデータクレンジングサービス』など新しい取り組みについて紹介させていただいた。これらをユーザーのために、業界のために、必要不可欠なサービスにブラッシュアップし、それをユーザーともに作り上げていく。このことが大変重要であり、より一歩ステージを上げた高度化した消費財流通を皆様と一緒になって実現させていきたい」と力強く語った。
また、9月26日には大阪でも同ユーザー会が開催され、67社115人が参加した。
東海卸組合、化粧品・トイレタリー合同部会開催 商品値上げ動向を共有
東海化粧品日用品卸組合(今村佳央理事長)は9月21日、名古屋市内で「令和5年度化粧品・トイレタリー合同部会」を開き、加盟組合卸・賛助メーカーら51名が出席した。合同部会のリアル開催は4年ぶり。
今回は、①2023年度上期の実績動向と秋の新製品②商品値上げ動向と返品削減③卸への要望/メーカーへの要望――の3つの議題が設定され、司会の岡本義一氏(PALTAC)が議題ごとにメーカーを指名。各社は約5分の持ち時間の中で、参入カテゴリーの市場動向や、自社での取り組みや現状について報告を行うとともに、メーカーへの要望については、あらたと内金の2社が発表を行った。
「商品値上げ動向」については、「主力商品の価格改定実施後、売上金額は前年比110%と伸長した一方で、売上数量は90%で推移している」「値上げによる増収効果だけではなく、大容量品への移行が売上金額の伸長に寄与した」という報告や、「一部製品では、価格改定後金額・数量ベースとも前年割れが続いている」といった価格改定により消費が低迷した事例も報告された。
また、「商品の価格改定直後は売上金額が10~15%減となり、カテゴリーシェアも縮小したが、現在の売上金額は一昨年に近いレベルまで回復している」といったケースや、「価格改定と同時に発売した高単価・高付加価値品が好調で小売から高い評価を獲得した」「値上げによる増収が一巡し、今後は売上減少に転じると予想されることから、高付加価値品の導入を予定している」といったメーカーもあった。
部会発表の終了後は同会場で懇親会が催され、今村理事長(元三)はあいさつのなかで、「生活防衛意識が高まっているが、生活者の心に刺さる商品が上市されれば売れる可能性は十分あり、我々も知恵を出して販売していきたい。また、現状の企業の状況を考慮しつつ、業界全体で部分最適から全体最適になるような物流の協働や協調が必要になっていくだろう」と語った。
小林製薬、米国でのカイロ売上成長へ 米国拠点の生産/倉庫エリアを拡張
小林製薬は、経営計画の達成に向け、米国カイロの売上成長を見据えた生産効率の最適化を目的に、米国ジョージア州に有する同社100%子会社「小林ヘルスケア インターナショナル インコーポレーティッド」(以下KHI)の営業倉庫および「小林アメリカ マニュファクチュアリング エルエルシー」(以下KAM)の製造エリアにおいて10月12日から拡張建設を行う。
小林製薬グループは、2030年グループ連結売上高2800億円(内国際事業900億円)を目指し、海外への製品提供力の強化を含め、多岐に渡り取り組みを強化している。中でも同社の海外事業売上の約半分を占める米国での事業活動は重要な位置付けとなっている。
米国では日本と比べカイロ未認知者が多いため、配荷チャネルを拡大するとともに、新製品開発を積極的に推進することで、更なる市場拡大を図るため、米国カイロの売上成長を見据えた生産/物流効率の最適化を目的に、KHIの営業倉庫、およびKAMの製造エリアを拡張建設することとなった。
同社では、米国内における継続的な製造労働人口の減少および人件費高騰を見据え、人手に極力頼らない製造・出荷フロー構築の必要性から、この拡張建設によって、2040年までの供給に対応可能な製造エリアを確保するとともに、生産工場と新設する営業倉庫を直結させることで構内物流自動化を計画。
これにより、生産ラインから営業倉庫の保管・出荷までシームレスなデータ管理を行えるようになり、高精度の在庫マネジメントが実現可能となる。
セブン-イレブン・J、2023年度秋期商品展示会開催 健康領域へ取り組む
セブン-イレブン・ジャパンは9月20日、都内で加盟店を対象とした「2023年度秋期商品展示会」を開催。併せて秋期の商品政策に関する記者説明会も開き、その席上、青山誠一・取締役常務執行役員は、商品施策の柱の1つとして「健康」領域への取り組みを加速させると宣言。その一環として今秋、我が国初の機能性表示食品のおにぎりを上市すると発表した。
機能性表示食品発売の背景について青山常務は、「健康に関するお客様の意識調査を見ても、たんぱく質や食物繊維等健康に配慮した商品へのニーズは高く、かつ多様化も顕著だ。そこで“健康とおいしさ”という確かな機能性と新たな価値訴求という意味合いから、既存シリーズで人気のもち麦に含まれるβ-グルカンに着目、その配合量を1.4倍とした機能性表示食品としてリニューアルした」と説明。また一部のチルド弁当についても白米からもち麦入りご飯に変更することで、同様に機能性表示食品として展開することを明らかにした。
また青山常務は、全会員平均の来店回数を100とした時の指数として、「健康系商品群を月2回以上購入した会員の来店回数が全会員平均の2.2倍となっている」と指摘。その上で、「健康系商品は来店頻度を高めることに有効だ。目指す店舗利用の習慣化につながる」との見解を示した上で、現在好調の野菜・果実スムージーの販促を含めて展開をさらに強化していく考えを強調した。
また2023年度上期業績にも触れ、「人流回復・天候にも恵まれ、上期累計売上高では過去最高となった」と説明。引き続き、価値訴求・経済性対応・健康&環境対応・地域対応という、掲げる4つのビジョンの実現に向けて取り組む意向を示した。
2023年10月4日号 記事一覧
会合・発表会
- 花王、BtoB衛生事業概況説明会を開く 「未来のいのちを守る」に貢献
経営・施策
- セブン&アイHD、食品用プラ容器の店頭回収実証実験を開始
- I-ne、東証プライム市場へ上場市場区分を変更
- ユースキン製薬、「ハンドケア」学べる教材を小学校に提供中
- あらた、「あらた統合報告書2023」を発行
- ライオン、「ハブラシリサイクル」活動 東京・板橋区における実績を報告
製品・サービス
- プラネット、True Data、「POSデータクレンジングサービス」リリース
- クラシエ、パッケージコンテストで「いち髪THE PREMIUM」と他1品が受賞
- 花王、「バブ あふれるのはきっと、お湯だけじゃない」新発売
- エステー、消臭力PAから初のトイレ用スプレー 新香調も導入
- バスクリン、「ソフレ マイルド・ミー ミルク入浴液」金木犀の香り発売
- クラシエ「いち髪」、日本の四季をたのしむシリーズ冬限定の香り発売
- ナリス化粧品、「セルグレース クリームファンデーション」新発売
- 明色化粧品、DETクリアからビタミンC配合「ピーリングジェリー」発売
- ライオン、「ソフラン アロマリッチ」メッセージ・パッケージ一新
- サンギ、「アパガードプレミオ」からラベンダーブーケ数量限定発売
- 小林製薬、鼻用洗浄料「ケアナボンひたし洗い液」など新発売
- ユニ・チャーム、「ソフィ シンクロフィット特に多い昼用」発売
- P&Gジャパン、「レノアハピネス夢ふわタッチ」シリーズリニューアル
宣伝販促
- コーセーコスメポート、「クリアプロ」がパワーアップ 新CM放映中
- 小林製薬、協業でデリケートゾーン専用コミュニティを開設
- クラシエ、「いち髪」ガシャポンに登場 再現度高いと話題に
人事・組織
- キリン堂、組織変更・人事異動を発表
決算
- ツルハHD、2024年5月期1Q決算・売上高は6.8%増
- プラネット、2023年7月期決算説明会開く 基幹EDI事業の売上高0.5%増
研究・開発
- 花王、「ムスクの香り」を網羅的に認識する嗅覚受容体を発見
調査・統計
- SM3団体 23年8月度統計調査発表 既存店売上高は6カ月連続昨対越え
イベント・展示会
- JACDS、DgSショー・新商品コレクション2023受賞社を発表
- 第16回スイーツ甲子園、飯塚高等学校チームが「貝印賞」を受賞
時評・コラム
- 泡沫 ことわざ通りの季節感にほっと一息も
特集 【家庭紙】
- 家庭紙市場 2022年は前年上回る メーカー各社の価格改定が影響
- コアレックス信栄 「CORELEX」ブランド前面に環境保全の取り組み全力
- 日本製紙クレシア 「スコッティ フラワーボックス250組」新発売
- 丸富製紙 「芯なし超ロング5倍巻きシリーズ」モンポケデザイン新登場
- 王子ネピア 「ネピア 鼻セレブティシュ」20周年でデザインリニューアル
- 大王製紙 「エリエールウエットティシュー 純水タイプ 贅沢保湿」発売
- ハンドソープ 2022年は数量・金額とも前年上回る 手洗い行動の啓発推進
- 固形石鹸 スキンケア用途でのマイソープ志向に期待
- マスター 奥中社長インタビュー 「筋肉質」な企業を目指して
- 花王 「ビオレu自動で出る泡ハンドソープ」専用ディスペンサー発売
- バーモントソープJ こだわりのオーガニックボディソープをイチ押し
- ライオン 「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」改良新発売
- ハイネリー 「泡の手洗いせっけん」で手洗いの重要性を再啓発
- 澁谷油脂 「SHIBUYA OLIVE SOAP」が好調 バーソープタイプも人気に
- クロバーコーポレーション 「アロマデュウ」コンセプトが受け好評
- シャボン玉石けん 「バブルガード」シリーズが好調 容器リサイクル実施
- アルボース バイオマス減容ボトル採用の泡ハンドソープを発売
- フェニックス 東京・荒川の銭湯で皆様石鹸のコラボイベントを開催
- 牛乳石鹸共進社 「赤箱AWA-YA in YOKOHAMA」が盛況
経営・施策
製品・サービス
特集 【石鹸・ハンドソープ】
経営・施策
製品・サービス
イベント・展示会
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