2023年7月26日号掲載記事より
粧工会、設立後初となる定時総会開催 「粧工会ビジョン2030」を策定
日本化粧品工業連合会(粧工連)と各地域工業会との統合再編により設立(4月1日)された日本化粧品工業会(粧工会)の「第1回定時総会」が7月18日、都内のホテルで開かれた。設立後初となる今総会では、オールジャパン体制の工業会組織のもと、グローバル競争力強化やサステナビリティ課題解決などの実現を目指して策定された「粧工会ビジョン2030」を全員一致で可決。Japan Beautyを世界に発信し、日本の化粧品産業を人々の幸せ(well-being)とサステナビリティに貢献する産業へと発展させるべく、大きな1歩を踏み出した。
冒頭、あいさつに立った魚谷雅彦会長(資生堂、写真)は、「コロナ禍により化粧品産業はかつてないほど厳しい状況に陥った。社会経済活動がようやく平常になりつつある中、我々は国内市場の活性化やインバウンド需要回復などを図っていく。そうしたターニングポイントとなる重要な時期に発足した粧工会は、会員の意見や要望に真摯に向き合い活動していくことも重要である。化粧品産業の健全な発展を目指し会員に役立つ工業会となるよう尽力する」と述べた。
引き続き魚谷会長を議長に選出し、各議案を審議・承認。総会終了後は別室で懇親会が開かれ、魚谷会長、西村元延副会長(マンダム)、水野真紀夫副会長(ホーユー)によるあいさつ、関係行政関係者の来賓あいさつ、外池榮一郎副会長(柳屋本店)の乾杯発声で開宴、相互に親睦を深めた。
製・配・販連携協議会、「総会/フォーラム」開催 活動成果など報告
消費財分野におけるメーカー(製)、中間流通・卸(配)、小売(販)の連携により、サプライチェーン・マネジメントの抜本的なイノベーション・改善を図り、産業競争力を高め、豊かな国民生活への貢献を目指す「製・配・販連携協議会」は7月14日、都内で「総会/フォーラム」を開催。2022年度の活動成果、23年度の運営方針を発表するとともに、「サプライチェーン イノベーション大賞」表彰授与式を行った。
はじめに、経済産業省大臣官房審議官(商務サービス産業担当)真鍋英樹氏があいさつに立ち、「本協議会は今年で13年目を迎え、これまでの活動の中で提言内容を実行し、拡大していただき、感謝申し上げる」とあいさつ。次にGS1 Japan会長の迎陽一氏が「近年、物流危機が叫ばれる中、昨年の総会/フォーラムでは、当協議会加盟企業45社により、フィジカルインターネット実現に向け、4つのワーキンググループを編成し、物流の優先課題解決に向けた議論を行ってきた。また、政府も3月に物流の革新に関する関係閣僚会議を開催し、6月には政策パッケージの取りまとめが行われるなど、物流の2024年問題に向け、各省の施策がスピード感を持って実行に移されている。当協議会も物流課題解決に向けた議論に着手し、スピードアップしていく必要がある」と述べた。
続いて2022年度活動成果報告、2023年度の協議会運営方針についての報告が行われた後、物流の2024年問題への対策について、経済産業省商務・サービスグループ消費・流通政策課長兼物流企画室長の中野剛志氏が説明。
休憩を挟み、「サプライチェーン イノベーション大賞」表彰授与式が行われ、総会/フォーラムを終了した。
コーセー、「コスメデコルテAQ」リニューアル発表会を開催
コーセーは7月12日、ブルガリホテル東京で報道関係者を対象にした「コスメデコルテAQ」リニューアル発表会を開催、ツヤ肌に導く新「AQ」の発売について発表した。
説明によると、今回発売する「コスメデコルテAQ」の新スキンケアラインは、“心の幸福感と美しい肌の関係”に着目し、“肌がリラックスした状態でスキンケアを行うと、効果が高まる”というこれまでの着眼点をさらに深く検証。AQ独自の「肌・感度(skin responsiveness)」を磨くアプローチを進化させ、心の幸福感が、美しく輝く肌へと生まれ変わる原動力になる可能性を追求し、スキンケアラインの開発に生かした。
肌と心の究極のリラクゼーションを叶える、厳選した素材、こだわり抜いた処方、独自の製法をアップデート。世界有数の植物研究施設との共同研究により開発した香り高い金香木の花から抽出した「金香木エキス」や、生体内に存在するプロテオグリガンの一種である「コンドロイチン硫酸」を新たに配合。肌そのものが光を放つような、いきいきとしたツヤをもたらす。ふっくらと柔らかに湧き上がるような、ハリと弾力感のある肌へ導く。
新スキンケアライン(6品目12品種/1万450円~3万3000円)は9月16日から全国の百貨店・化粧品専門店及び公式オンラインショップで発売。グローバルでは14の国と地域(中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、イギリス、イタリア、フランス、スペイン、アメリカ、カナダ、オーストラリア)で展開する(中国のみ9月1日発売)。
ピップ、「ウエルネスフェスタ2023」開催 フェムテック提案などが好評
ピップグループは7月12・13日の両日、東京流通センター第一展示場で「ウエルネスフェスタ2023」を開催。2日間で小売業はじめ業界関係者1202人(前年比115.6%)が来場、盛況となった。
今回は「FIT YOUR LIFE~一人ひとりの理想を創造~」をテーマに、従来とは違う“体験型”“実践型”の展示会を目指した同社。会場では、同社の強みであるベビー・ヘルス・シニア・コンフォートの4カテゴリー提案と、新商品・専売品メーカーが軸のMD提案とのハイブリッド型展示という構成に。それぞれ、ヘルス・シニア・ベビー・コンフォートの各カテゴリーで同社ならではの売り方と注目商品を展示。市場動向や商品などの情報提供だけでなく、健康測定機器や調乳、おむつ替えなど実際に体験する機会を交えての提案は斬新で、来場者の足を止めるのに効果的だった。
特に話題の「フェムテック」展示では、単なるデリケートゾーン&妊活提案ではなく、同社が競合卸との差別化を図るために、生理痛の体験、“メンテック”なる男性の悩み解決まで含めた、より踏み込んだ提案となっていた。
松浦由治社長は会期中に行われた記者会見で、その手応えについて、「新製品・専売品関連32社を含め150社を超える出展メーカーでの提案となった。今回最も注力した『MD提案コーナー』も盛況で、多くの来場者が時間をかけてみていたとの報告もあった。実際、丁寧な説明とサンプル配布を交えたことで一定の成果が上がるものと確信している」と語り、総評として「情報発信の場としてリアル開催は有効だったのではないか。マッチングの場として良い機会の提供ができたと自負している」と述べ、来年度はさらにパワーアップしたものを見せたいとして会見を締めた。
キリン堂とコーナン商事が9月からPBの相互供給を開始
ドラッグストア・調剤薬局を展開するキリン堂と、ホームセンターを展開するコーナン商事は7月19日、両社のプライベートブランド商品(PB商品)の相互供給を9月から開始することを発表した。
今回の商品供給開始の目的についてキリン堂は、「当社の強みである未病対策商品を始めとしたヘルスケア商品と、利便性や使いやすさを追求したコーナン商事の日用雑貨商品を中心に、同じ関西地盤の企業として、それぞれの専門性を生かしたPB商品の相互供給を行うことで、多様化する顧客ニーズに対応し、更なる競争力の強化を行うため」としている。
商品供給の内容は、キリン堂が「医薬品」「ヘルスケア商品等」、コーナン商事が「日用消耗品」「ダイニング用品」「家庭雑貨品等」で、取り扱い店舗はキリン堂が全店舗、コーナン商事が薬局設置店舗を中心に取り扱う予定としている。
2023年7月26日号 記事一覧
M&A・設立
- ホーユーと博報堂、ホームプロケア市場開拓目指す新会社「イロップ」設立
会合・発表会
- エビス、協力会総会開催 CM出演の黒谷友香さん招きトークイベントも
- OTC薬協、セルメ税制の活用拡大を報告 22年分は申告者1.5万人増に
- ファンケル、腸内ケアテーマに森永乳業と初コラボ メディアセミナー開催
経営・施策
- 小林製薬、9月及び10月から製品の出荷価格改定
- ユニ・チャーム、住友林業グループが組成する森林ファンドの運用を開始
- 香椎化学工業、看板ハンドクリームの価格改定を8月に実施
製品・サービス
- 花王、「エスト セラム ワン アドバンスド」リニューアル
- ナリス化粧品、日本初の直接顔に吹き付けられる乳液状スプレーを新発売
- ナリス化粧品、ジェル状ハンドクリーム「セラミュ ハンドジェリー」発売
- コーセーコスメポート、「コエンリッチ」からディズニーデザイン限定発売
- ライオン、デイサービス向け口腔ケアサポートサービスの提供開始
- エステー、「クルマの消臭力クリップタイプ」から秋の数量限定品
- エステー、「消臭力PA」からふわり秋めく「金木犀の香り」限定発売
宣伝販促
- コーセー、「ファシオ ウルトラWP マスカラ」新ビジュアル公開
- ダリヤ「パルティ」、玉城ティナ起用の新CM公開中
- サンスター、新サイト「サンスター サステナビリティクリップ」公開
- エステー「消臭力」、新CM「清き空気」編の放映開始
人事・組織
- カルタス、役員を選任
- コスモス薬品、役員人事
決算
- コスモス薬品、23年5月期決算説明会 関東で100店舗達成を報告
調査・統計
- ライオン、衣類のロングライフ化調査 7割以上が色変化理由に衣類を廃棄
- インテージ、「今年の夏休みの予算・予定」調査 平均予算は前年の1.2倍
イベント・展示会
- サプライチェーン イノベーション大賞が決定 ユニリーバが大賞に
- 全卸連、ボウリング大会「CSSカップ」の今年度開催を中止
- AJD、「2023年商品フェア(秋・冬)」開催 約200社が出展
- 貝印、インド大学生を招いて小屋名工場で見学ツアーを実施
- 伊勢半「ヘビーローテーション」、初の中高生向けイベント開く
時評・コラム
- 泡沫 猛暑と降雨災害に立ち尽くす
その他
- 花王、GPIFが採用するすべてのESG指数の構成銘柄に継続選定
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。