2023年7月5日号掲載記事より
ツルハHD、23年5月期業績は既存店好調と新規出店寄与し増収
ツルハホールディングスは6月26日、都内で「2023年5月期決算説明会」を開催。鶴羽順社長、村上誠執行役員管理本部長らが出席し、当期業績概要及び新中期経営計画(~25年5月期)の進捗について説明が行われた。
それによると当期連結決算業績は、売上高9700億7900万円(前年同期比5.9%増)、営業利益455億7200万円(12.3%増)、経常利益456億8900万円(14.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益252億5800万円(18.1%増)と増収増益であった。
村上本部長は当期について、「売上高ではコロナ商材と季節商品が好調。食品中心の値上げの影響と化粧品の回復から既存店売上げが伸長し、また140店舗の新規出店が前年比増に寄与した。粗利についても、PCR、抗原検査キット、OTC薬の好調やマスク等のPBブランド拡大に加え、食品の粗利率改善によって粗利額・率とも上昇した」と説明。
一方、新中計の進捗を説明した鶴羽社長(写真)は、特に売上構成比12%を目標とするPB商品展開では、「構成比9.6%、売上高821億円とほぼ計画通りで推移している。しかし前期は原材料の高騰等により、予定した商品開発の中止や廃番商品等の影響もあってSKU数自体は伸ばすことができなかった」と振り返った上で、「次期は売上比率10.3%を目標に、売上高929億円を計画する」と強調。次期での「くらしリズムブランド」のSKU数を今の910から1000SKUに拡大すると説明した。
日本DIY・HC協会、「JAPAN DIY HC SHOW 2023」記者発表会開く
日本DIY・ホームセンター協会は6月28日、千葉・幕張メッセで8月24~26日の3日間開催予定の「第59回JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2023」についての記者発表会を都内で実施。稲葉敏幸会長(ECN会長)、竹田光貴ショウ実行委員長(アクリサンデー会長)以下運営責任者が出席し、報道陣に対して開催への思いや概要、見どころなどを説明した。
冒頭、挨拶に立った稲葉会長(写真)はまず、「今回のテーマが、いつでも頼れるホームセンター~見て!さわって!みつけよう!」であることを披露した上で、「コロナ禍で生活環境が変化し、家庭内を充実させたいと望むユーザーが増えている。そこで『生活インフラ業界』と呼ばれる当業界が、その思いに寄り添い、実現に向けて頼れる存在であることを表現した」と、テーマに込めた意味を紹介するとともに、多くの生活者が会場で商品を実際に見て触って確かめられる内容となっていることを強調した。
今回の概要と見どころについて説明した竹田実行委員長は、「国内345社・887小間、海外156社・226小間、合計で出展社501社・1113小間と前年をかなり上回った。従って、より活気にあふれ、商談や交流、PRの場として相応しいものになるよう努めたい」と開催に向けての意気込みを語った。
会期は8月24~26日の3日間。会期中、24・25日はバイヤーズデー(商談日)、25・26日は一般・PRデー(一般公開日)となる。
会場は幕張メッセ国際展示場5~8ホール(千葉市美浜区)。
入場料は一般500円(税込み)、中学生以下は無料(但し、WEB事前登録者)。来場者数は約5万人を見込む(前回は2万447人)。
インテージ、最適な店頭価格を導き出す売価設定サービスの提供開始
インテージはこのほど、店頭小売業界向けの売価設定サービス「プライスポテンシャル・サーチ」の提供を開始した。
同サービスは、店頭小売企業の商品価格を検討している部門・担当者に向け、同社が独自開発した価格データ解析システムにより、顧客からの支持を損なわない適正売価を算出・提供することで、粗利高の改善を支援するというもの。
また、店頭小売業各社の保有するPOSデータだけではなく、国内小売店パネル№1(2023年4月現在)のサンプル設計数とチェーンカバレッジを誇る同社SRI+データを組み合わせることで、自社以外の設定価格分布や価格弾力性を把握し、妥当性を高めた適正売価探索や利益向上ポテンシャルのある商品選定を実現するものとなっている。
同サービスの対象となるのは、スーパーマーケット・コンビニエンスストア・ドラッグストア等の業態で店頭販売される消費財商品(販売量が十分でない商品については、分析精度の観点から分析実施不可となる場合もある)が対象。
NB商品だけでなく小売業で独自展開しているPB商品(小売業のPOSデータを受領した分析・診断)についても、対象カテゴリーや製品特性を鑑みた適正価格の診断ができる。
ファンケル、視覚障がい者向けメイク・スキンケアセミナーを対面式で再開
ファンケルはこのほど、社会活動の一環として実施している視覚障がい者を対象としたメイクやスキンケアのセミナー活動を、7月から4年ぶりに対面式で再開すると発表した。
再開第1弾は、山形市視覚障害者福祉協会・山形県立点字図書館と共に、7月6日・7日の両日、山形市内で実施する。
今セミナーでは、同社の無添加化粧品を使用したスキンケアや紫外線ケア、メイクアップ方法の実習を行う。講師は同社従業員が担い、視覚に障がいがある人であれば誰でも参加できる。
同社では、「1988年からこのセミナー活動を開始し、2013年からは視覚に障がいのある人に寄り添った自立支援の一環として全国で実施している。また、2020年からはコロナ禍の影響で対面式からオンライン式に変更していたが、このほど感染症の位置付けが5類に移行されたことや世の中の状況変化を受け、対面式で再開することとした」と説明する。
同社によれば、2013~2022年までの開催実績は104回、延べ1174人以上の人が参加したという(そのうちの48回は、2020年からのオンライン式での実績)。
同社では視覚に障がいがある人への取り組みについて、「視覚障がいと聞くと生まれつきや全盲の人を想像することが多いが、実は中途視覚障がいの人が大半を占めている。視力が落ちる前は身だしなみに気を付けていた人も、見えなくなってから身だしなみを整えることを諦めてしまう方や、家にひきこもりがちになる人もいる」とした上で、「外出して人に会うことやおしゃれを楽しんでもらいたいという想いから、メイクサービスではなく、参加後に自身でメイクできる内容にしている」と説明。具体的には、半顔は講師がサポートしながら、半顔は自身のみでの実習を通して、メイク技術を習得できるセミナーとなっているという。
「第1回おふろ屋会議 in 大阪」開催 銭湯の魅力を銭湯経営者が語り合う
日本の伝統文化である銭湯の在り方や銭湯を取り巻く経営環境を考えるべく、銭湯経営者や銭湯サポーターが集って銭湯の魅力を語り合う「第1回おふろ屋会議2023 in 大阪」が6月26日、大阪市浪速区のYOLO BASEイベントスペースで開かれ、協賛企業として牛乳石鹸共進社などが参加した。
今回のイベントは、銭湯経営者とパートナー企業、銭湯サポーターの交流、そして銭湯利用者の拡大と定着を図るムーブメント創出の場と位置付け、銭湯の価値を再定義し、これからの時代にフィットした意義深い場へと昇華することを目的にして企画された。
イベントは初めに、おふろ屋会議実行委員長・森川晃夫氏(森川商事社長、昭和湯店主)が挨拶し、「銭湯を盛り上げるためには、皆が同じ場所で顔を合わせて情報交換を行うことが大事だと考え、今回の会議を企画した。交流を通して、銭湯の明るい未来を語り合いたい」と述べた。
来賓として、鹿児島県阿久根市西平良将市長が同地域の特産品であるぼんたんをPRするべく挨拶。また、同市のぼんたん農家Bプロジェクトも挨拶し、お風呂にぼんたんを浮かべる「ぼんたん湯」を推奨するなどの紹介を行った。
続いて、銭湯応援隊として、協賛企業の牛乳石鹸共進社と産経新聞社が銭湯の未来を育むための取り組みを紹介。
牛乳石鹸共進社は、石鹸を取り巻く市場の変化や同社の主力商品である「カウブランド赤箱」復活プロジェクトで実践した、新たな価値を創造するファンづくりのポイントを紹介。また、銭湯ファンを沸かす具体的な共創策として、WEB、SNSの活用やコラボ展開、そして新たなコミュニティの構築を挙げ、産経新聞社が取り組むオンラインコミュニティ「銭湯にゆこう」に繋いだ。
2023年7月5日号 記事一覧
倒産・廃業
- セキヅカ商事、5月末で卸売事業から撤退 千葉卸組合も脱退
会合・発表会
- 宮城卸組合、令和5年度通常総会をリアル開催 仙台育英・須江監督が講演
- 千葉卸組合、4年ぶりに通常総会開催 組合オリジナル主要3事業を復活
- 白元アース、秋季新製品提案会開催 次世代型除湿剤など新製品を積極展開
経営・施策
- ライオン、ハブラシリサイクルプログラムポスターデザインコンテスト開催
- ファイントゥデイ、「フィーノ」医療用ウィッグプログラム新キャンペ開始
製品・サービス
- 花王、美容液ファンデ「カネボウ コンフォートスキン ウェア」発売
- ニベア花王、「ニベア クリームケア ボディウォッシュW保水美肌」発売
- コーセー、薬用高保水密封バーム「ワンバイコーセーセラムシールド」発売
- クラシエHP、「いち髪 THE PREMIUM」シャンプーなど限定品発売
- クラシエHP、「The Naive」パッケージデザイン一新
- サンギ「アパガード」、ブランドサイトを9年ぶりにリニューアル
- インターナショナルコスメティックス、ヘアケア「アグリー」リニューアル
- UYEKI、「美香柑 レモンの生せっけん」が人気 香り弾む洗顔石鹸
宣伝販促
- ホーユー、創立100周年記念企画「#髪を染めた日」エピソード募集
- ファイントゥデイ、「シーブリーズ」新WEB CM放映中
決算
- サツドラHD、23年5月期決算説明会 全フォーマットで増収に
研究・開発
- 花王、表皮ヒアルロン酸産生向上、ハリに満ちた表皮の形成に
- 油脂工業会館、「世界的リスク多発時代における油脂産業」報告書を公開
調査・統計
- 経済産業省 23年1~4月度洗浄剤統計 石けん堅調 柔軟仕上げ剤前年割れ
時評・コラム
- 泡沫 上半期から見えた何かが変わる予感
特集 【H&BC/AT】
- 総論 22年日用品・化粧品市場は回復傾向に 市場規模は4兆1635億円
- 固形石鹸 市場は微減で推移も根強い殺菌・消毒用途の有効性認識
- ヘアケア 市場は縮小トレンドもプレミアムタイプが好調に推移
- ヘアカラーリング 一般市場は900億円で推移 各社トレンドカラーに注力
- 制汗剤 22年市場は約636億円、今夏も行動制限緩和で期待高まる
- ハンドソープ、ボディソープ 手洗い用液体石けんは前年上回る
- OTC医薬品 健康志向の高まり・インバウンド需要復活で市場は2ケタ増
- スキンケア化粧品 長いトンネル抜け市場は復活の兆し
- 入浴剤 在宅時間が増加した中、価値再認識で市場は順調に推移
- オーラルケア 衛生意識、未病予防への関心高まり市場は堅調に推移
- 保存・調理関連消耗品 家庭内使用増でラップ、ジッパーバッグ需要は堅調
- 線香 22年市場は3年ぶり増加 コロナ禍前の水準にまで回復
- ローソク コロナ禍と原材料高騰で厳しい状況は継続
- 大人用排泄ケア 2022年度は外出自粛緩和で2ケタ増に
- 子供用紙おむつ 金額減少は継続も一般市場は最小限に止まる
- フェミニンケア 若年層への高機能品提案と大容量パックがカギに
- コンドーム 3年連続で減少 付加価値商品の開発に注力で市場活性化へ
- 家庭紙 市場は2ケタ増、全分野で前年をクリア
- ウェットシェービング 行動制限の緩和などで市場の復調に期待
- 洗濯用洗剤 高付加価値商品が市場を活性化も適正価格での販売が課題に
- 洗濯仕上剤 柔軟仕上剤、衣類用漂白剤は22年も概ね堅調
- 住居用洗剤 浴室用・カビ防止剤が市場を牽引 22年市場規模は1493億円に
- 繊維製品防虫剤 22年も回復ならず2年連続で前年割れに
- 家庭用殺虫剤 2年連続前年割れも市場規模は高止まり
- 芳香消臭剤 22年は部屋用・トイレ用が前年割れに
- 台所用洗剤 内食化の特需は収束傾向も市場規模は高止まり
- 家庭用手袋 22年市場はコロナ特需落ち着くも需要は高止まり
- カイロ 2020年のコロナ禍以降3年連続で市場規模が拡大
- ペットフード・用品 関連市場は1兆7500億円越え、拡大傾向続く
- ガーデニング 巣ごもり需要は落ち着くも堅調に推移
- 電池 防災・防犯用品需要として拡大続く 小型家電用途の伸びにも期待
- 健康食品 市場は堅調に推移 男女とも平均購入金額は増加
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