2023年6月14日号掲載記事より
小林製薬、秋の新製品内覧会を東京で開催 新製品17品目を発表
小林製薬は6月7~9日の3日間、都内で卸業者・小売業者ら1300名超を招いて「2023年秋の新製品内覧会」を開催。今秋発売する18品目の新製品をはじめ、既存ブランドのリニューアル品やアイテム追加品の数々を披露した。
今回内覧会の会場は、入口から左側のゾーンを「ヘルスケア」(医薬品/スキンケアなど)、右側のゾーンを「日用品」(芳香・消臭剤/トイレ用芳香・洗浄剤/桐灰カイロ・温熱製品など)に分け、ブランドごとに製品ブースをレイアウト。各ブースには説明員が配置され、製品の開発背景や特長について、直近の市場動向や調査データを交えた説明が行われていた。
今秋は、鼻の毛穴汚れを洗浄液でひたして洗う「ケアナボンひたし洗い液」(化粧品)、「香りで安眠空間をつくる」機能性芳香剤「Sawaday@Sleep」、声が出にくい「声がれ」を声帯の炎症を鎮めながら改善する医薬品「コエキュア(第2類医薬品)」――の3品目を注力製品に設定。これらの注力製品は特設ブースが設置され、製品への理解がより深まるよう体験・体感を交えたプレゼンテーションが行われた。
また、今回は同社が注力している取り組みのブースも設置。「フェムテック」のブースでは、今年9月に120周年を迎える「命の母」ブランドの紹介、TRULYとの協働による法人向けの健康経営プログラム事業の展開、フェムケアをオープンにする2つの取り組み(協業)を紹介するとともに、SDGsのブースでは「健康」と「環境」での取り組みを来場者にアピールした。
ライオン、第80回全国小学生歯みがき大会開催 約27万人の生徒が参加
ライオンは、「歯と健康週間」(6月4~10日)に合わせてオーラルケア啓発イベント「第80回全国小学生歯みがき大会」を1~10日の日程で開催。2日には同大会に参加した東京都台東区立蔵前小学校の実施内容を報道陣に公開した。
「全国小学生歯みがき大会」は、小学生の歯と口に対する健康意識を育てることを目的に、毎年「歯と口の健康週間」に合わせて、1932年から開催し今回80回目を迎える。2021、2022年は新型コロナ感染予防の観点から歯科保健指導を控えたり、昼歯みがきを中止したりする学校もあったが、今年は参加校数および参加人数とも過去最高で、国内小学校の約25%にあたる4934校・約27万人の生徒が参加。蔵前小学校で実施された歯みがき大会には5年生約100名が参加し、ライオンのキャラクター「ライオンちゃん」も会場に駆けつけ大会を盛り上げた。
主催は同社の他、ライオン歯科衛生研究所・日本学校歯科医会・東京都学校保健会。後援は文部科学省・日本学校保健会・日本歯科医師会など。
実施内容は、全国の参加校に配布しているDVD映像を生徒が視聴。映像は、「歯ぐきの病気(歯肉炎)について」「歯の表面についた白くネバネバしたものの正体」「歯ブラシでみがききれない場所」「歯みがきの基本とデンタルフロスの使い方」「大人になっても健康な歯ぐきを保つには」――で構成。生徒は歯みがき・デンタルフロスを手にしながら、正しい使い方とオーラルケアの基本的な知識を学んだ。
NSファーファ・J、23年下期新商品発表会で秋の新商品を披露
NSファーファ・ジャパンは6月6日、同社本社で関係業界紙を招いて2023年下期新商品発表会を開催。里村治社長は、製品価格改定を行ったことや物流コスト削減を図ったことにより、前期(2022年3月~2023年2月)業績は増収増益になったと報告。五感で差別化できる商品開発を引き続き行っていくことに加え、若年層の顧客獲得も図ることで、生き残りを図っていく考えを強調。この考えのもと今秋には、やさしい処方と〝絵本〟をモチーフにしたランドリーシリーズ「ファーファ ストーリー」から、0歳から家族まで安心して使える新ライン「ファーファ ストーリー ドリーミー」などを発売すると発表した。
冒頭あいさつの中で里村社長は、「原材料価格高騰であらゆるモノの値段が上がる中、生活者の節約意識が高まり、ランドリー製品に至っては買上点数だけでなく使用量も減少しているようだ。そうした中、当社前期の業績は増収増益を達成できた。主な要因は値上げと物流コストの削減である。
今後の展開については、以前から取り組んでいる五感で差別化できる商品開発を継続していくと同時に、若い人が支持してくれるブランド開発にも力を入れ、例え小さな市場でも〝細く長く生きる〟考えで経営戦略を展開していく」と述べた。
続いて笠原秀郎専務が経営状況について説明した後、和智真理子マーケティング・ディべロップメント1部部長が、今秋発売する「ファーファ ストーリー ドリーミー」と「ファーファ ストーリー クマ型ボトル」(数量限定企画品)の特長を説明した。
フマキラー、23年3月期決算発表 海外売上高が大幅に増加
フマキラーは6月6日、オンラインで決算説明会を開き、「2023年3月期」の連結業績を発表した。
同期の業績は売上高617億1200万円(前期比17.0%増)、営業利益18億9400万円(13.2%減)、経常利益23億1500万円(8.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6億6800万円(51.9%減)の増収減益となった。
円安により海外売上げが拡大し、大幅増収だが原材料費の高騰により減益、当期純利益は役員退職慰労金、FSブルームののれんについての減損損失により前期比半減となった。
国内売上高は最盛期の5・6月の気温が平年より低い日が続き、主力殺虫剤市場が前年を割り込んだことから3.1%減の278億5600万円となった。海外売上高は東南アジア各国の売上げが前期を上回ったこと、欧州の連結子会社が連結に加わったこと、円貨ベースでは円安の影響を大きく受けた結果、前期比41.2%増の338億5600万円。海外売上高比率は54.9%となった。
大下一明社長は、今後について「国内は昨年天候不順により減収になった殺虫剤の売上回復に全力を挙げる。外出機会の増加、外国人観光客の増加を追い風と捉え、販売体制を強化していく。海外については国内と海外子会社の連携強化、シナジー効果を創出し、事業拡大と収益力強化を図る」と述べ、積極的な展開で計画達成を目指す。
日本ボランタリーチェーン協会、新会長に伊原實氏(セルコチェーン)
日本ボランタリーチェーン協会は6月1日、都内のホテルで「第57回通常総会」を開催、記念講演会と懇親会を行った。
第1部の記念講演会は中津伸一常務理事の司会で進行。はじめに同日開かれた通常総会で泉田幸雄会長(オールジャパンドラッグチェーン)に代わって新会長に井原實氏(セルコチェーン)が就任、泉田氏は名誉会長に就任したことが報告された。
この後、流通経済研究所理事・拓殖大学名誉教授の根本重之氏が「消費と流通の今を捉え、明日を読む」のテーマで講演。根本氏は日本の人口推計から2045年に向けボリューム層は団塊から団塊ジュニアに一層シフト、人口減により数量は減少が前提で1商品当たりの付加価値額を大きくすることが基本、若年市場の開拓も重要だが長期的に拡大する高齢市場の開拓は最重要課題と指摘した。
講演終了後には懇親会が開かれ、あいさつに立った井原新会長(写真)は「当協会はボランタリーチェーンの本部の集まりであり、会員のニーズをいち早くつかみ、応えていくことが使命だと捉えている。かつては共同仕入、共同物流により原価低減を図り、大手に伍して販売していくことが中心だったが、デジタル化の進展、災害の多発、パンデミックなどの社会の変化を受け、会員のニーズも変化している。そのために協会活動そのものを変えていく必要があると考え、今期の事業計画のテーマを〝パーパス〟とし、基本に戻り、パーパスを構築していく」と述べた。
2023年6月14日号 記事一覧
会合・発表会
- ライオン、オーラルケアメディアセミナー開催 歯科検診のメリットを紹介
経営・施策
- ファンケル、子ども食堂での食育活動を開始 発芽米や青汁通して社会貢献
- 小林製薬とTRULY、更年期・生理に悩む女性従業員のサポートを協業
- 小林製薬青い鳥財団、23年度の助成事業・顕彰事業の公募を開始
製品・サービス
- サンスター財団、歯科ドックプログラムを会員制人間ドックに導入へ
- サンスター、健康食品シリーズ「健康道場」等6品目が日本災害食認証取得
- ライオン、心の不調に悩んでいる女性へ新習慣提案 「ココリー」提供開始
- バスクリン、夏の肌ダメージに優しい入浴法を紹介
- 桃谷順天館、顔の傷痕を目立たなくするペン型薬用クリームを発売
- 貝印、「紙カミソリ」L字版を「Pretty」から限定販売
宣伝販促
- フマキラー、ももクロと子どもたちのおそとダンスMovie公開中
- ユニリーバ「クリア」、「ストリートファイター」とのコラボ広告を展開中
- カメヤマ、第8回「あの人との、ひとり言」コンクールを6月1日から実施
人事・組織
- 伊勢半グループ、グループ各社役員人事を発表
- ペットフード協会、新役員人事を発表
研究・開発
- 花王芸術・科学財団、「花王科学賞」受賞者決定 贈呈式・記念講演会開催
イベント・展示会
- アース製薬、モンダミンセミナー開催 「健康は健口から!」
施設・店舗
- 白元アース、本社機能を足立ビルに移転
- アース・ペット 体験型研究施設「徳島ペットランド」を徳島市に開設
時評・コラム
- 時評 新段階に入るSDGsの行方
特集 【SDGs・ESG】
- 高まるSDGsへの関心 持続可能な社会の実現へ不可欠な取り組み
- 花王 ESG戦略「キレイライフスタイルプラン」を積極推進
- ユニリーバ 「ユニリーバ・コンパス」を導入 サステナブルなリーダーへ
- ライオン 「健康な生活習慣づくり」など最重要課題に取り組む
- サス研、武蔵野大学と連携プロジェクトを始動 花王・ライオンが参画
- フマキラー、「企業活動そのものがSDGs」を合言葉に活動
- サラヤ・更家社長インタビュー 「世界と自分はつながっている」
- 太陽油脂 SDGsに基づく8つの重点テーマを設定
- エステー 「みんなでエコ」マーク表示製品 今春で39品目に
- ユニ・チャーム 使用済み紙おむつのリサイクルを積極推進
- 牛乳石鹸共進社 昨年に「SDGs宣言」を発表
- KAIグループ 製造時の価値の流れのバリューチェーンを推進
- 桃谷順天館 化粧品の力で医療をサポート 「ウェルネスケアラボ」始動
- シャボン玉石けん 「サステナビリティ中期計画」策定で活動を推進
- 旭化成HP 「まいにちを、たいせつに。」サステナブルアクションを推進
- アース製薬 「CSV経営」を推進 グループの活動推進と情報共有図る
- コーセー 「雪肌精」のCO2排出量を可視化
- コアレックス信栄 G7広島サミットの使用済紙容器をTP原料に再資源化
- 東邦 「ウタマロ石けん」定番商品として好調 BtoB向けルートも開拓
- ミマスクリーンケア バイオ洗剤「緑の魔女」大容量タイプが人気
- バーモントソープ・J オーガニックブランド「バーモントソープ」に注目
- 小林製薬 大容量の「消臭元」シリーズ初の詰め替え仕様を採用
- 澁谷油脂 オリーブオイル70%無添加石けん「SHIBUYA OLIVE SOAP」好評
- ハイネリー おしゃれ着洗い「ふわっと」で石けんクリーニングを提案
- サバ 植物洗剤「エコシャボン」安全性・環境配慮・洗浄力で高評価
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