2023年1月25日号掲載記事より
日衛連、「新春記者会見」で活動計画を発表 発展できる事業モデルを構築
日本衛生材料工業連合会(日衛連)は1月16日、東京・丸の内の東京會舘で「2023年新年賀詞交歓会・表彰式」を開催。今年は、新型コロナ感染予防の観点から人数を制限して実施、会員企業関係者のみの参加とし、恒例の講演会は中止とした。
当日は、表彰式の前に澤田道隆会長(花王会長)以下常任理事出席のもと記者会見が開かれ、席上、澤田会長(写真右)は今開催の経緯等を説明した上で、「私ども会員企業が提供するマスクを始めとした命を守る製品の安定供給を通じた業界の対応は、あらゆる場面で役立つことができた。企業価値を重視する時代において、我々の活動はコロナ禍であらためて重要な役割として認識されているが、使命でもあり、社会的意義を認識した私たち衛生材料業界の活動は、今後も大きく期待されるものだ」とコメントした。
また2023年における主な活動として、①感染対策や大規模災害に対する備えと安定供給及び品質向上②環境政策の推進③消費者・利用者に安心・安全の信頼をいただく標準化(ISO・JIS)の推進④日衛連及び会員企業のコンプライアンス遵守⑤国際連携の推進、の5項目を挙げ、「重要な使命となる国民の保健衛生の向上という責務を果たすことを最重点としながら、コロナの環境下でも事業を維持、発展できるモデルをしっかり構築し、兎年にあやかり、業界の飛躍に向けた積極的な活動を進めて成果を出したい」との決意を語った。
ライオン、「春のプレゼンテーション」開催 春の新製品を紹介
ライオンは1月17・18日、都内で東京地区の「ライオン 春のプレゼンテーション」を開催。「ソフラン エアリス」、「ストッパNOM」、「スマイル40ゴールドコンタクト」など春の新製品を紹介した。
「ライオン 春のプレゼンテーション」は、同社のマーケティング戦略説明とブランドプレゼンテーションの2部で構成され、マーケティング戦略では、人口、世帯減少等で商品の使用量、購買量が縮小する中、同社の新経営戦略である「Positive Habits」(ポジティブ ハビッツ・気の進まない生活習慣を楽しい習慣に変えていく)により市場を大きく成長させていく考えを説明。例えば、歯みがき市場に「Positive Habits」を持ち込み、昼歯みがきの提案、付加価値の高い商品の提案などで市場を現在の約1400億から約700億円上乗せすることを目指すという。
また、「Positive Habits」を実現するための要件は「Effective(性能・期待を超える効果)」、「Emotional(前向きな気持ち)」、「Ethical(社会や地球全体へのよい効果)」の「3E」であり、この3つをバランス良く組み合わせた商品、提案を行っていくことを紹介した。
一方、ブランドコーナーによるプレゼンテーションでは、「Positive Habits」第1弾となる「ソフラン エアリス」の技術、プロモーション施策を詳細に説明したほか、薬品の新製品「ストッパNOM」、「スマイル40ゴールドコンタクト」などを研究員、マーケティング担当者が実験等を交えて詳細に紹介した。
なお、同社の春のプレゼンテーションは、東京地区の他、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡でも開催。合計約1100人が来場する予定。
東流社、「春の商談会」3年ぶりリアル開催 130社が出展
東流社は1月18~19日、仙台卸商センター産業見本市会館サンフェスタで、「2023年春の商談会」を開催、新製品や東流社独自の販促企画など様々な提案を行った。出展メーカーは130社(内新規出展7社)。2日間で取引先小売業、関係会社等、145社・約550人が来場した。
今回の「春の商談会」は、コロナ禍で求められる商品や購買行動が変化する中、東流社にとってどのような提案が出来るかが問われると捉え、「探す・選ぶ・お届けする~新たな真価へ原点回帰~」をテーマに掲げた。
会場は「東流社提案コーナー」「メーカーコーナー」「商談コーナー」で構成。今回は、感染対策のため東流社提案コーナーを別会場(4階)に移し、前回(2020年1月)より各コーナーともに広くスペースを取るなど感染対策を徹底した。
注目の東流社提案コーナーでは、「2023年春の新製品」、「化粧品売場提案」、「ペット売場提案」、「女性目線売場提案」、「値上げを乗り越える!」、「ストレス解消にいかがですか?」、「激甚化する自然災害!!解決策はSDGs!!」、「トレンドのこの商品」、「東流社オリジナル商品」、「イチ押し商品」、「販促ツール・POP」、「エンドサイド吊り下げ商材」など売上・利益アップを図る様々な売り場提案によって来場者の関心を集めた。
これらの提案コーナーは、全て東流社の各支店・営業所・オフィスの社員のアイデアによる提案だ。
会場では、得意先販売店の幹部、バイヤー、店舗担当者、出展メーカーのトップ、営業責任者、支店・支社長、担当者ほか、東流社が参加しているJ-NETのメンバー社、仲間卸店のトップの姿もあり、熱心な商談、情報交換が行われた。
トゥディック、「春の商談会」3年ぶりに開催 太田商事グループ参画後初
トゥディックは1月18日、金沢市内の金沢問屋センターで「2023年第28回トゥディック春の商談会」を開催。出展メーカー68社による春の新製品や同社の企画提案などを一堂に披露し、販売業者ら約200名が来場した。
同社では新型コロナウイルス感染拡大の影響により、昨年、一昨年の商談会の開催を見送っており、2020年8月の太田商事グループ参画後としては今回が初となる。感染予防対策の一環として今回は会場スペースを拡大。出展メーカーのブースや通路幅を拡大するなど、ソーシャルディスタンスを確保したレイアウトを採用。また、開催期間も従来の2日間から1日のみに変更となった。
なお当日は、宮越一郎社長と宮越公一郎常務の出席のもと会見が開かれ、宮越社長は「太田商事グループに参画したことで、今後の事業拡大に向けた資金面および商品開発力が向上することとなった」と述べ、今回の「TODIC提案コーナー」での家庭紙の提案では、同グループの家庭紙卸・花岡が協力するとともに、今後両社での独自の商品開発も計画していることを明らかにした。
また、宮越常務は今年の見通しについて、「昨年来、商品が相次ぎ値上げとなっているが、今のところ概ね値上げ分の価格転嫁はできている。
北陸エリアではようやく昨年から人流も活発となり、お盆や年末の帰省や旅行客も回復傾向にある。今後はインバウンド需要も期待されるなど明るい要素も出てきおり、自社商品開発も進めながら更なる成長を図っていきたい」と語った。
ウエルシアHD、23年2月期第3四半期連結決算は増収増益
ウエルシアホールディングスは1月12日、「2023年2月期第3四半期決算説明会」をオンライン開催。松本忠久社長が当期決算の総括、各施策の進捗等について説明した。
同社第3四半期連結決算業績は、売上高8459億8600万円(前年同期比11.8%増)、営業利益314億6800万円(5.5%増)、経常利益365億6800万円(11.0%増)、親会社株主に帰属する四半期利益211億3600万円(4.6%増)と増収増益であった。
当業績について松本社長は、「ププレひまわり、コクミン・フレンチの連結子会社化と、コロナ感染患者数増加による医薬品の伸長から2桁の増収となった。また、売上高の伸長、販管費のコントロールが奏功し、水道光熱費の上昇等を吸収できたことで増益につながった」と総括。引き続き、重点施策である調剤併設の推進、PB商品開発・拡売の加速、業務効率化に向けた人時数の適正化やDX推進などに取り組む意向を示した。
グループ企業別動向では、ウエルシア薬局が抗原検査キットの需要拡大による医薬品の伸長と販管費コントロールで増収増益に。コクミンは売上総利益が改善傾向、ププレひまわりは、商品施策の見直し等から売上総利益率の改善が見られ、営業利益が黒字化した。
物販では化粧品が前同比112%と回復基調に。外出機会の増加からメイクアップ関連商品が持ち直しているという。また調剤事業も、調剤併設数の増加(現在1982店舗)による処方箋応需枚数増加により、前同比114%と伸長が続いている。
2023年1月25日号 記事一覧
M&A・設立
- ライオン、ベトナム・メラップ社の株式取得を決議
会合・発表会
- JILS、記者発表会で活動方針公表 2024年問題、SDGs対応を強化
- フマキラー、23年度政策共有会を開催 ベープ誕生60周年の施策も発表
- 23年新年会 日家工、家同連 今年も価値ある商品を生活者に届ける
- 23年新年会 全日本ブラシ組合 新しい高付加価値商品の開発に挑戦
- 23年新年会 白十字グループ 「自社ポジションをより強固に」
- 23年新年会 日本ボランタリーチェーン協会 適切な業務改革が必要
- アースグループ、23年方針発表会開催 取り組みや新商品を紹介
- 大日本除虫菊、東日本金鳥製品商談会開催 春の新製品・改良品など発表
経営・施策
- サツドラHD、北海道・小清水町と包括連携協定を締結
- フマキラー、広島県・福山港で確認されたヒアリの調査防除に参加協力
- ナリス化粧品、「プラチナくるみん」に認定 独自の育児支援制度など実施
製品・サービス
- 花王、新発想の蚊よけ商品が「日経優秀製品・サービス賞最優秀賞」受賞
- 花王、「ビオレUV アクアリッチ アクアプロテクトミスト」発売
- ニベア花王、「8×4アロマスイッチ」シリーズ新発売
- 花王「アルブラン」、象徴アイテムの炭酸泡の美容液をリニューアル
- クラシエHP、むだ毛処理剤№1ブランド「エピラット」改良発売
- コーセー、「エスプリーク トリプルラスティングプライマー」発売
- コーセー、驚きのテカリブロック「メイクキープパウダー」発売
- P&Gジャパン、「ボールドジェルボール4D」リニューアル発売
- 王子ネピア、「ネピアテンダー」パンツタイプ大幅改良
- ライオンペット、動物病院向けオーラルケア製品からサプリメント発売
- 大王製紙、「ハイパーブロックマスク贅沢保湿」大容量20枚入を追加発売
宣伝販促
- ライオン、日本語字幕付きCMへ完全移行 国内で放映の全TVCMで
- 牛乳石鹸共進社、「競技かるた名人位・クイーン位決定戦」に協賛
研究・開発
- サンスター財団、ハーバード大などへの海外留学生募集
- 医薬基盤・健康・栄養研究所、ヒトの体の水の代謝回転量予測式を発明
調査・統計
- 東家同 22年12月度市況概況価格調査 月間通して安定販売 値上げ浸透
- 経済産業省 22年1~10月洗浄剤統計 洗顔・ボディ用身体洗浄剤が伸長
- 西化工 22年1~10月化粧品統計 仕上用化粧品は美容液が大きく伸長
イベント・展示会
- ライオン、「食事(減塩)とオーラルケア」テーマに社内健康セミナー実施
- ファンケル、「22年度接客ロールプレイングコンテスト」決勝大会を実施
時評・コラム
- 泡沫 賃上げの前に政府は真の景気浮揚策を
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。