2022年11月23日号掲載記事より
プラネット、「ユーザー会2022」を3年ぶりにリアル開催
プラネットは11月9日、大阪市内のホテルで「プラネットユーザー会2022」を開催した。リアルでの開催は3年ぶり。
冒頭、玉生弘昌会長が開会のあいさつに立ち、その中で創業から37年となる同社の事業について、業界インフラとして現在はメーカーと卸を合わせると1400社ほどのユーザーがおり、業界のほとんどをカバーしていることや、この間安定した成長を続けていること、さらにはプラネットが筆頭株主となっているTrue Dataのサービスについても紹介し、今後も業界インフラであるプラネットを上手に活用してほしいと語った。
続いて基調講演に移り、プロノイア・グループ代表のピョートル・フェリクス・グジバチ氏による講演「最大の生産性を上げる最高のチーム創り~企業におけるパラダイムシフトの重要性~」が行われ、企業のパラダイムシフトの必要性やその方向性について、そして理想的なチームづくりについての説明を聴講した。
次に、プラネットから「ロジスティクスEDIを活用した物流業務改善の紹介」「外部環境変化に伴う対応とTrue Dataとの新しい取り組み」について報告があり、最後に坂田政一社長(写真)が閉会のあいさつを行い、次のように語った。
「日本の生産性の低さは以前から言われていたことで、本日の講演では、ソフト面から、どうすれば良いかということについて述べられていたが、一方ハード面からいえば、その要因の1つとして、ITネットワークの活用が不十分だということが指摘されている。
プラネットは、かねてからメーカー、卸間のように企業間取引のネットワーク化を推進してきた。プラネットのサービスを活用していただくことで、生産性の向上や業務の効率化が図られ、皆様の企業の貴重なリソースを本来の業務により集中させることができる。
プラネットは、業界の良きパートナーを目指し、ユーザーの皆様の声を丁寧に聞きながら、今後もユーザーの皆様、そして業界の成長、発展に向けて、様々なサービスを提供していく」
なお、同社は11月17日、東京国際フォーラムで「プラネットユーザー会2022」(東京会場)を開催した。
あらた、23年3月期第2四半期業績は増収減益 売上高は過去最高を達成
あらたは11月16日、2023年3月期第2四半期の決算説明動画を公開。同期の業績、下期施策、ESG活動などについて須崎裕明社長が説明した。
同期の業績は売上高4452億2000万円(前期比3.7%増)、売上総利益430億6500万円(1.3%増)、販売管理費366億9800万円(3.7%増)、営業利益63億6600万円(10.3%減)、経常利益69億1300万円(8.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益46億5100万円(10.8%減)の増収減益となった。
不透明かつ厳しい経営環境の中、売上高は第2四半期として過去最高を達成した。利益は売上総利益率低下の影響で減益となったが、販管費比率は効率化施策により抑制した。
下期は売上総利益改善と販管費抑制を両輪で推進する。具体的な施策は、新規小売業との取引開始、既存取引の拡大、アジアンコスメなど新規ブランド開拓による品揃え充実化、注力カテゴリー(H&B、ペット)の構成比拡大、単品別の利益管理手法による利益率改善、生産性向上策継続による販管費率抑制――など。
ESGの取り組みについては、環境面では気候変動への対応としてTCFD提言へ賛同、TCFDコンソーシアムへ参画し、4つの開示推奨項目について情報を開示。また、循環型社会の実現へ向け折り畳みコンテナのクローズドリサイクルを開始する。
社会面では、人財への取り組みとして営業社員の働き方見直しプロジェクトを発足。また、多様な働き方推進に向け男性社員の育休取得を奨励する。
サラヤ、「ソホロースリピッドによるファインバブル形成と応用」で講演
サラヤは、11月4日に大阪産業技術研究所森之宮センターで開催されたバイオ産業研究会主催の講演会において、「ソホロースリピッドによるファインバブル形成とその応用」のテーマで講演を行った。
今回の講演会では、「ファインバブルの活用」のテーマのもと、「ファインバブル」の特性と動向について専門家が講演を行ったほか、会員企業による話題提供(製品・技術紹介)があった。
この「ファインバブル」とは、直径100nm(0.1μm)より小さな泡で、泡の大きさにより「マイクロバブル」と「ウルトラファインバブル」の2種類があり、「マイクロバブル」は非常にゆっくりと水中を浮上し、溶解が進むと収縮して消滅するが、「ウルトラファインバブル」は水中で浮上せず、刺激を与えなければ半永久的に存在する特性を持つ。
直径が1μm未満の気泡であるウルトラファインバブルは、発生装置を用いて生成され、洗浄、農業、水産業および美容などの幅広い分野で活用されている中、サラヤでは、糖と油を酵母で発酵させて得られるバイオサーファクタントであるソホロースリピッドを含む製剤を水に溶解するだけでウルトラファインバブルを発生させる技術を開発したことを受け、同技術の開発方法やウルトラファインバブル形成メカニズムの検証などを解説した。
講演会後、サラヤ取締役商品開発本部本部長でバイオケミカル研究所所長の平田善彦氏は「ソホロースリピッドの技術は現在も進化を続けていて、近年では土壌洗浄の分野でも活用が始まっている。ソホロースリピッドを更に活用していくことで、人・環境へのやさしさを追求して、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進していく」と語った。
イオンタウンとダイエー、「イオンタウン豊中庄内」12月2日開業
イオンタウンとダイエーは12月2日、大阪府豊中市庄内に、ショッピングセンター「イオンタウン豊中庄内」をオープンする。
同SCは、2020年まで阪急バスの本社があった大阪府豊中市庄内西町5-1-22に出店。阪急宝塚本線の大阪梅田駅から約10分の庄内駅から徒歩圏で、国道176号線と府道三国塚口線に隣接し、公共交通機関や車での来店もとても便利な立地。大阪都市圏へのベッドタウンとして人口が密集するエリアで、駅前の商店街などは徒歩、自転車客で賑わう活気ある場所となっている。商圏は車で5分圏内、世帯数約3万2000世帯、人口6万人を想定している。
同SCは「コモディティ」と「食・サービス」のワンストップSCとして、核店舗の「イオンフードスタイル豊中庄内店」をはじめ、商業施設初出店の飲食店、ドラッグストア、サービス店舗など日々のくらしに利用できる16の専門店が出店し、おいしく、楽しく、わくわくする毎日を提供していく。
また脱炭素社会の実現をめざした環境負荷低減の取り組みとして、屋上に太陽光発電設備を導入し、年間最大6万1000kWhの電力を発電する見込みで、CO2フリー電気の活用により、使用電力の100%を再生可能エネルギーでまかなうほか、2023年度中には電気自動車充電器も設置する予定。
そのほか、ESL(電子棚札)や、レジ時間が約6割短縮される「レジゴー」、レジ処理速度が有人レジの約1.6倍のセルフレジなど、最新のデジタル設備を導入し、快適・便利・楽しい買物ができる店づくりで、地域に住んでいる人たちの日々の暮らしをより豊かにする店舗を目指す。
11月10日にはオンラインで概要説明会を開き、イオンタウンの加藤久誠社長、ダイエーの西峠泰男社長が出席して前述の概要を説明した。
コーセー「コスメデコルテ」、宮下公園をパープルカラーでライトアップ
コーセーのハイプレステージブランド「コスメデコルテ」は、内閣府が毎年11月に推進する「女性に対する暴力をなくす運動」に賛同し、女性を取りまく社会課題を解消する活動の一環として、「コスメデコルテ パープルリボンプロジェクト」を立ち上げ、11月12日~12月25日まで、渋谷区立宮下公園にて「DECORTÉ Purple Lightup 2022」を開催している。初日の12日には、「DECORTÉ Purple Lightup 2022」点灯式を開催した。
ライトアップは、「MIYASHITA CHRISTMAS PARK 2022」と連動し、テーマ「#LOVE PURPLE」に合わせ、同運動のシンボルである「パープルリボン」と、ブランドを代表する“リポソーム美容液”を象徴するパープルのカラーで宮下公園を彩る。
「#LOVE PURPLE」には、赤色と青色が混ざり合ってできるパープルのように、ダイバーシティの街・渋谷の中心であるMIYASHITA PARKで、多様な人が混ざり合い、認め合い、大切にしあう。というメッセージが込められており、女性に対するあらゆる暴力の根絶を広く呼びかける。
点灯式であいさつに立ったコーセーの小林一俊社長は、「当社のグローバル展開においてハイプレステージ領域を担う『コスメデコルテ』では、世界共通の社会課題であるジェンダーギャップの解消など、女性を取りまく社会課題の解決につながる活動に取り組んでいる。その一環として『コスメデコルテ パープルリボンプロジェクト』を立ち上げ、今回、『女性に対する暴力をなくす運動』に賛同し、このライトアップへの協賛を行うこととした。宮下パーク様、渋谷区様と協力しながら、このパープルライトアップを通じ、情報発信基地である渋谷の宮下パークを起点に、未来を担う若年層をはじめとする多くの生活者の皆様にパープルリボンの活動を幅広く知っていただければと思っている」と述べた。
2022年11月23日号 記事一覧
会合・発表会
- ライオン、「オーラルケアメディアセミナー『歯科検診とは』」開催
- 白十字、「Dケアセミナー」開催 高齢者へのスキンケア学ぶ
- 大阪卸組合、卸活性化セミナー開き104名が出席 河野景子氏を講師に
経営・施策
- 小林製薬、大阪工場を閉鎖 協力会社に生産委託で生産効率を改善へ
- 紙関連大手3社、来年1~2月に紙製品の価格改定を実施へ
- ユニ・チャームと緑の循環認証会議、持続可能な森林の利用と保護を推進
- ウエルシアHD、来年から「WAONポイント」の取り扱い開始
- アインHD、「グループCSR調達方針・ガイドライン」制定
製品・サービス
- ライオン、「部屋干しトップ除菌EX」改良発売 つめかえ用も新発売
- 貝印、「ホットアイラッシュカーラー」から限定色を数量限定発売
- サンギ、「アパガードロイヤルコフレセット2022」限定発売
- 花王、「KANEBO」から23年春節限定デザイン洗顔料を発売
- 大王製紙、「キレキラ!ワイパー」から防ダニできるウエットシート発売
宣伝販促
- コーセー「ファシオ」、今田美桜を起用した新ビジュアルを公開
- エステー、「消臭力PA」新CM 「かおりラヴソング」編を放映
人事・組織
- コーセー、役員異動・人事異動を発表
- コーセー化粧品販売、組織変更・人事異動を発表
決算
- P&G米国本社、22/23事業年度第1四半期業績 純売上高が1%増
- 資生堂、22年1~9月業績発表 増収減益で推移
- 東邦HD、23年3月期第2四半期連結決算は増収増益 経常利益53.9%増に
- バローHD、23年3月期第2四半期決算 営業収益は過去最高に
- クオールHD、23年3月期第2四半期連結は増収減益 在宅調剤に注力
研究・開発
- 花王、フローティングリニア技術利用の新システム開発 発表会開く
調査・統計
- 西化工 22年1~7月化粧品統計 皮膚用・仕上用は堅調も頭髪用が不振
- サンスター「お口の健康に関する調査」 約4割が「自分が歯周病」と認識
- クラシエHP、「親子のアウトバスヘアケア」調査で親子の髪悩みなど発表
- エステー、コロナ禍の「在宅介護」調査 約半数が在宅介護の時間が増加
イベント・展示会
- ライオンと兵庫県歯科医師会、キッザニア甲子園で歯科検診の体験イベント
- 貝印、渋谷都市フェスに参加 トークイベント&試食会を実施
- コットン・ラボ、「Femtech Tokyo 2022」にブース出展
- ウテナ、高知・北川村産ゆず石けん発売 アンテナショップでPRイベント
訃報・葬儀
- 訃報 宮崎仁之氏(牛乳石鹸共進社前社長) 75歳
時評・コラム
- 時評 価格改定の連鎖は起きるのか
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