2022年11月16日号掲載記事より
ライオン、22年12月期第3四半期連結業績 高付加価値品が好調で増収
ライオンは11月7日、記者懇談会をオンラインで開き、掬川正純社長、久米裕康取締役上席執行役員、福田健吾取締役執行役員が出席し、「2022年12月期第3四半期」の連結業績、2030年に向けた成長戦略について説明した。
それによると同期の連結業績は、売上高2861億4100万円(前年同期比6.9%増、実質3.9%増)、事業利益172億2500万円(32.2%減)、営業利益223億9600万円(12.1%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益171億700万円(10.1%減)の増収減益となった。
売上高はハンドソープ、ハブラシ、解熱鎮痛薬等が市場を上回って伸長し、増収。海外は東南アジアでマレーシアが好調、北東アジアで韓国が好調に推移し、増収。産業用品は化学品分野の需要増が牽引し増収となった。
2030年に向けた成長戦略の進捗状況について、掬川社長(写真)は「市場、経済、社会におけるプレゼンスの向上を経営テーマとして掲げ、積極的な投資により成長を加速し、キャッシュを創出、それを再投資、還元していく拡大スパイラルの流れをつくることで企業価値を高め、2030年売上高6000億円水準を目指す」と述べ、具体策としてオーラルヘルスと新規国進出について説明した。
オーラルヘルスについては、「LIONオーラルヘルスイニシアチブ」として展開する企業活動により、前向きな予防歯科習慣づくりに貢献。そのため家庭内だけではなく、企業や地域社会、歯科医院などをつなぎながら、予防歯科の習慣づくりを図る。
また、新規国・エリア拡大については、同社9カ所目の海外9拠点、バングラデシュ市場に進出したことを報告した。
PALTAC、23年3月期第2四半期は減益も計画上回る売上げを計上
PALTACは11月9日、オンラインで「2023年3月期第2四半期決算説明会」を開き、糟谷誠一社長、森谷晃佳専務執行役員管理担当、嶋田政治常務執行役員経営企画本部長が出席し、同期の業績、持続的成長に向けた取り組み、業績予想などについて説明した。
冒頭、あいさつに立った糟谷社長(写真中)は、「原材料価格高騰に伴う物価上昇による節約・買い控えが進行し、業界全体の利益が縮小する厳しい環境となっている」と言及。このような中で業界トップの生産性を高めた卸機能の得意先・取引先への活用を図ることで持続的成長につなげ、増収を確保できたとした。
同期の連結業績は売上高5548億9800万円(前期比4.4%増)、営業利益119億5900万円(10.4%減)、経常利益134億6900万円(8.5%減)、四半期純利益92億9300万円(11.3%減)で増収減益。ウィズコロナが新たな段階に移行する中で、同社の強みである化粧品・医薬品の使用シーンが増加し、売上高は計画対比で68億円の増加となった。
持続的成長に向けた重点取り組みとしては、第1に海外事業の発展による新たな成長を視野に入れた挑戦、第2にDX実現に向けた事業基盤の整備を着実に推進、第3に「栃木物流センター」稼働に向けた取り組みを着実に実行、第4に流通最適化によるCO2排出の削減をはじめ持続的成長に向けた取り組みを推進――を挙げた。
最後に糟谷社長は「厳しい市場環境にありながらも、先行投資を惜しまず、店舗支援本部やSCM本部をはじめすべての本部機能を総動員しながら売上・利益の拡大とローコスト経営を今後も追求していく」と述べた。
資生堂、新経営体制を発表 藤原憲太郎常務が社長COO就任へ
資生堂は11月10日、同社汐留オフィスで新経営体制に関する説明会を開き、来年1月1日付で中国地域担当の藤原憲太郎常務が社長COO(最高執行責任者)に就任し、魚谷雅彦社長が代表取締役会長CEO(最高経営責任者)に就く新経営体制を発表した。藤原常務は来年3月開催の株主総会、取締役会での決議を経て代表取締役に就任する予定。
会見で魚谷社長(写真右)は、「藤原を選任した背景は、社内人材から選ぶということを優先し、複数のリーダー人材の育成をしてきたこと、また、当社が掲げているミッション『BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD』、『PEOPLE FIRST』といった企業理念、価値観の理解が深いこと、さらに入社以来、欧州、韓国、中国など主に海外事業に従事し、多様な文化、人材と交流してきた経験から当社の更なるグローバル事業の発展が期待できることなどである。当社は新体制の下で本社役員、地域会社の役員、全世界の社員が一体となってブランド力の強化とイノベーションにより持続的な成長を確実なものとし、ステークホルダーの期待に応えていく」と述べた。
藤原常務(写真左)は、「私は1991年に入社し、海外事業が10%に満たない時期からその事業に携わり、当社は世界中の人々に美を持って喜びと感動を与えられる企業ということを実体験してきた。長年海外事業に携わってきた経験から日本事業をより強化し、成長させることが今の当社に最も必要なことだと考えている。海外事業ではオペレーション、デジタル化など世界で戦える基盤が整ってきた。海外で共に未来へ向かう仲間もいる。当社の強みをより進化させ、世界で勝てる日本発のグローバルビューティカンパニーを目指していく」と述べた。
花王、「第5回中国国際輸入博覧会」に出展 「同美共生」をテーマに
花王は、11月5~10日に中国・上海で開催された、「第5回中国国際輸入博覧会」に出展した。
2018年に始まった同輸入博は、中国の貿易自由化と経済のグローバル化、そして中国市場の世界への開放を促進する役割を果たしており、花王は第1回から参加し、中国の人たちに向け花王の考え方や最新の商品を紹介し、毎回大きな反響を得てきた。
今年の輸入博の花王のテーマは、「同美共生(共に美しく生きる)」。
今年9月、花王(中国)は新たなESGビジョン「同美共生」を発表し、生態、生活、未来の3つの重点分野に向けた目標を打ち出した。人々の行動は環境と密接に関わりあっており、その1つひとつの行動には、世の中をより良く変えていく力がある。持続的社会に欠かせない企業となるため、ビジネスパートナーや生活者など様々な人たちと手を取り合い美しい未来を共につくっていくといった想いを込めている。
輸入博では「同美共生」をメインテーマとし、それぞれ「生態環境」「生活」「未来へのテクノロジー」をあらわしている、「和美自然」「予美生活」「創美未来」の3領域で理念と革新的な取り組みを具体的に展示した。
ホーユー、「ビゲン グレイスタイル」新CM発表会開催
ホーユーは11月9日、都内で「ビゲン グレイスタイル新CM発表会」を開催。「ビゲン」ブランドから、新たにグレイヘアをお手入れするためのシリーズ「ビゲン グレイスタイル」の今秋発売(既報)に伴い、中尾ミエと近藤サトを起用した新TV-CMビゲン グレイスタイル「グレイヘアを楽しもう」篇(15・30秒)を同日から放映すると発表した。
新CMでは、グレイヘアの先駆的存在である中尾ミエと近藤サトが「ビゲン グレイスタイル」とともに世の中の女性たちを牽引。同品のトリートメントとスプレーを使用し、簡単・綺麗にグレイヘアをケアできることを紹介しており、グレイヘアを楽しむ女性たちのキラキラした表情が印象的なCMとなっている。
発表会では、林洋行取締役常務執行役員コンシューマービジネスカンパニープレジデントがあいさつに立ち、「『ビゲン』は65年の歴史を持ち、常に時代のトレンドにあったカラーリング文化を提案してきた。今日から放映する新CMは、自分らしくグレイヘアを楽しむ人たちを応援する内容になっている。当社では、『COLOR YOUR HEART 心に彩りを』をコーポレートスローガンとしているが、『ビゲン グレイスタイル』を通して、皆様の心にも彩りを届け、イキイキ・ワクワクとした自分らしい素敵なグレイヘアを楽しんで欲しい」と述べた。
その後、中尾ミエと近藤サトが登場してトークショーが行われ、「昔とは違ってグレイヘアが良い意味で注目されるいい時代になったと思います」(中尾)、「『ビゲン グレイスタイル』はこれからグレイヘアに挑戦したい人にとってとても良い商品だと思います」(近藤)などと述べた。
2022年11月16日号 記事一覧
会合・発表会
- ペットとの共生推進協議会、シンポジウム開催 “同行避難”がテーマ
- ナリス化粧品、最高級スキンケア「セルグレース」10年ぶり全面改良
- JAHI、「第25回定期記者会見」開催 研究助成公募始まる
- ライオン商事、来年の社名変更に伴う新戦略発表会を開催
経営・施策
- ファイントゥデイ資生堂、来年から社名変更「㈱ファイントゥデイ」に
- アース製薬、「兵庫県歯及び口腔の健康づくり推進大会」に協賛
- エステー、ネオパラエースの内容量とドライペットの出荷価格を改定
製品・サービス
- 明色化粧品 DETクリアからディズニーデザイン限定企画品発売
- UYEKI「スーパーオレンジ」、強力多目的クリーナーに期待
宣伝販促
- ビームス×牛乳石鹸共進社「銭湯のススメWEST」 11月17日から
- ユニ・チャーム、「シルコットウエットティッシュ」新WEB動画を公開
- バスクリン、「きき湯ファインヒート」×「呪術廻戦」巨大広告が登場
人事・組織
- エステー、執行役の管掌変更を発表
決算
- エステー、23年3月期第2四半期決算発表 円安によるコスト上昇などで減益
- ユニ・チャーム、22年12月期第3四半期連結業績発表 売上高は過去最高
- アルフレッサHD、23年3月期上期連結決算は増収増益に
研究・開発
- 花王×キリン、内臓脂肪と免疫の関連について共同研究を開始
調査・統計
- KSP-POS 2022年10月 カテゴリー別ランキング
イベント・展示会
- 全卸連、「CSSカップ」東北地区大会・中部地区大会を開催
- J&J、「リステリン オーラルヘルスアライアンス第4回イベント」開催
- 貝印、「いい刃の日」PRイベント開催 「アートは問、デザインは解。」
訃報・葬儀
- 訃報 清水信次氏(ライフコーポレーション名誉会長) 96歳
時評・コラム
- 泡沫 スーパー草創期の巨人逝去に思う
- らいたあ 日経TRENDYヒット商品30で「流行のアンテナ」感度を自己採点
特集 【歳末用品】
- いよいよ歳末商戦の幕上がる 価値ある商品の積極展開で需要喚起
- 大日本除虫菊 お風呂の防カビムエンダーとティンクルを組み合わせ提案
- ジョンソン 「スクラビングバブルバスクリーナーこすらずバリア」新発売
- ハイネリー マルチクリーナー「ハイネリー」大掃除に八面六臂の大活躍
- エステー 「洗浄力シュワッと洗たく槽クリーナー」が好調
- クレハ 「NEWクレラップ」品質・利便性の良さを伝達
- ユニ・チャーム 「ウェーブ」シリーズの拡販に向け全力
- ウエ・ルコ 好評の洗濯槽クリーナーから数量限定企画品を発売
- ミツエイ 更なる成長を目指して トイレタリー製品の拡充図る
- 小林製薬 「消臭元」「Sawaday」から新たなニーズに対応した新製品
- エビス 「プレミアムケア ウルトラマン」数量限定発売
- 白元アース 新感覚のバスソルト「汗だしJUWA」新発売
- クロバーコーポレーション 「アロマデュウ」「ローズスパ」販売強化
- FDK 富士通アルカリ乾電池「Premium S」など拡販
- 丹羽久 「住まいの魔法のスプレー 過酸化水素水」発売
- 花王 「花王×鬼滅の刃 大そうじキャンペーン」を展開
- 旭化成HP 「冷凍貯金キャンペーン」スタート 多彩な店頭企画を用意
- ライオン 「ルックプラス」展開を強化 消費者キャンペーンで拡販へ
- サンスター 「HUNTER×HUNTER」コラボキャンペーン実施中
- 白十字 「サルバ笑顔倍増キャンペーン」をスタート
- デンタルプロ 「磨くを変える。秋のキャンペーン」実施中
経営・施策
製品・サービス
宣伝販促
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