2022年9月21日号掲載記事より
P&Gジャパン、21/22年度は1ケタ台前半の伸長に 中核分野が牽引
P&Gジャパンは9月13日、記者懇談会を都内のP&G東京オフィスで開き、21/22ビジネス概況やコーポレートシチズンシップ活動、今後のビジネス展望などについて説明した。この中で山田敦執行役員営業本部長(写真)は、21/22事業年度(2021年7月~2022年6月)の業績にふれ、「中核カテゴリーでの伸長によりビジネスは成長、消費者ニーズを満たす高性能かつ高付加価値・高単価製品が牽引した」とし、業績(SK-Ⅱを除く)は1ケタ台前半の伸長で推移したことを明らかにした。
山田本部長はビジネス概況について、21/22事業年度ではまず、衣料用洗剤、柔軟剤、ホームケア、オーラルケアの4カテゴリーが牽引したことを紹介。また、洗剤(アリエール、ボールド)、柔軟剤(レノア)、ホームケア(ファブリーズ)、ベビーケア(パンパース)が各カテゴリーにおいてシェア№1を獲得していることを披瀝した。
続いてコーポレートシチズンシップ活動について、「平等な機会とインクルーシブな世界の実現」「サステナビリティ」「社会貢献」の3つに分けて紹介したのち、今後のビジネスの展望を新製品中心に報告した。
最後に本社(神戸市)にある神戸イノベーションセンターにおいて、リサーチ設備を拡大したことを報告。「ライブのオンライン会議なども活用し、更に消費者の生の声を聞くことで、より深い消費者リサーチを行い、日本におけるR&D活動の強化と世界に向けた大きな相乗効果を期待している」(山田本部長)とした。
粧工連、記者懇談会開催 新統一団体名は「日本化粧品工業会」に
日本化粧品工業連合会(粧工連)は9月8日、オンラインで記者懇談会を開催。魚谷雅彦会長(資生堂)、斉藤賢一企画政策会議委員長(同)らが出席して、東京化粧品工業会(東化工)、中部化粧品工業会(中化工)及び西日本化粧品工業会(西化工)との再編・統合により2023年4月1日に発足する新統一団体名称を「日本化粧品工業会(略称・粧工会、英語名Japan Cosmetic Industry Association〈JCIA〉」に決定したと発表、その概要を明らかにした。
説明によると粧工連はこれまで、傘下の地域工業会(東化工、中化工、西化工)と緊密に連携して日本の化粧品産業発展のため様々な活動を行ってきた。ポストコロナ社会を見据え、化粧品産業の新たな課題に果敢に取り組み、新時代の化粧品産業への変革を推進するべく、昨年10月、各団体の会長が新統一団体設立に関する合意確認書に署名。これに従い粧工連では先般開催した通常総会での承認をもって新統一団体の規約及び主な規程類を制定。2023年4月1日付けで粧工連を母体とするオールジャパンの「日本化粧品工業会」に再編統合し、工業会活動を推進していく。
粧工会会長に就任予定の魚谷粧工連会長は、冒頭のあいさつの中で「直近の国内化粧品出荷実績は前年増とはなっているものの、コロナ禍前の2019年には遠く及ばず、厳しい状況が続いている。また海外に目を向けるとデジタル化や規制変化、サステナビリティ対応など様々な環境変化が起こっており、その対応は待ったなしの状況にある。こうした状況に対応し、変革するために、粧工会発足に至った。日本の化粧品産業の国際競争力強化を加速させ、世界市場で日本の化粧品産業の存在感をさらに高める様々な活動を推進していく。また、日本唯一の化粧品産業を代表する新団体として化粧品産業の更なる発展のため尽力する」と述べた。
JAHI、定時記者会見開催 9月13日付で公益財団法人化が決定
一般財団法人日本ヘルスケア協会(JAHI)は9月13日、都内協会事務所で開催した定時記者会見において、長らく申請中だった公益財団法人認定が同日に認可されたと発表した。
待ち望んだ認定を受け、新たに代表理事・会長に就任した今西信幸氏(写真)は、「設立から7年が経過したが、この時期にJAHIが公益化を認められた背景には、時代の流れ、そして期待の表れがあると捉えている。これまで活動を援助していただいた多くの関係者に感謝するとともに、JAHIに寄せられる期待の高さを胸に刻みながら運営に当たっていきたい」と語り、業界関係者に向けての感謝とともに、今後の協会活動に対してあらためての協力を求めた。
会見では佐藤聖常務理事が公益財団法人化後の事業方針・展開についても言及。大きな柱として3つの事業を推進していくことを明らかにした。
1つ目の柱は、公益財団法人として寄付金を集めて、助成金として公募された研究に対して助成していくこと。2つ目の柱は、研究調査結果を中心とする成果を用いたセミナーを実施すること。3つ目の柱は、ヘルスケアに関係する情報の収集と提供する事業を推進していくこと。佐藤常務理事によれば、先般WEB配信された「年次大会2022(on the Web)」(JAHI主催)など、協会が取り組む様々な活動の報告・発表を実施していく考えという。
佐藤常務理事は最後に、「今後も変わりなく、現在進めている『野菜のチカラを知る』『健康でまちづくり推進』など、多岐にわたる協会活動を余すところなく紹介していく」考えを示した。
資生堂、「エリクシール」新製品発表会開催 新化粧水&乳液を発売
資生堂は9月14日、都内に報道関係者を招いて新製品発表会を開き、15年連続売上金額№1エイジングケアブランド「エリクシール」から、新化粧水・乳液「エリクシール リフトモイストローションSP/エマルジョンSP」(医薬部外品)を21日、発売すると発表した。
「エリクシール」は1983年のブランド誕生以来、肌のエイジングと向き合いコラーゲン研究と共に進化を続けてきた。今回、39年にわたるコラーゲン研究から最新の知見のエッセンスとして、肌が本来持つハリ保湿機能、コラーゲンの代謝正常化と免疫細胞「マクロファージ」バランスに着目。新化粧水・乳液には、新たに独自研究に基づいた厳選成分「M-バウンサーCP」を配合し、ふっくら満ちるハリを与える。さらに、「ディープモイストインCP」を配合し、50年以上にわたる角層研究の集大成による知見を搭載した浸透処方で、うるおいが肌すみずみまで深く浸透する。これらの“肌のハリ保湿機能”に着目した2つの独自アプローチにより、生き生きとしたハリとうるおいに満ちた「つや玉」が続く肌へと導く。
発表会では、冨田千晶グローバルプレミアムブランド本部長があいさつに立ち「『エリクシール』は2016年以降、ターゲット層を『若年層(20代後半)』と『エイジングケア層(30代中盤~45歳)』『エイジング本格層(45歳~60代)』の3つに分けてそれぞれシリーズを展開してきたが、今後は『25~34歳』『35歳以上』の2つのターゲット層に見直し、特に45歳以上にマーケティング投資を集中する。また売上構成比・愛用率の高い製品開発に重点を置くことで新規顧客獲得を図っていく。その第1弾となるのが、『リフトモイストローションSP/エマルジョンSP』である。積極的なコミュニケーションによるトライアル促進で新規顧客獲得昨対比40%増を目指す」と語った。
コアレックス、ウクライナ民族楽器奏者招いてチャリティーコンサート開催
コアレックスグループが主催し、ウクライナの民族楽器バンドゥーラ奏者のカテリーナさんを招いてのチャリティーコンサートが9月8日、静岡県富士宮市のフォレストヒルズで開かれ、昼・夜の部に合計400名が参加した。
今回のコンサートは、同グループのコアレックス三栄(旧三栄レギュレーター)が、36年前に当時旧ソ連の一共和国であったウクライナへ国際入札を経て、世界最大級の家庭紙製造設備を設置した経緯があり、今回のロシア軍によるウクライナ侵攻を受けて、少しでも支援になればとの思いで実現したもの。
昼の部では、初めに黒﨑暁社長(コアレックス信栄)が、コアレックスとウクライナとの関わりも含めてあいさつ。このあと、36年前にウクライナにトイレットペーパー製造設備を導入した際のビデオ上映、黒﨑昇会長(同)から当時の状況についての説明があった。
続いてコンサートに移り、日本に2人しかいないバンドゥーラ奏者のカテリーナさんが、美しい音色の演奏とともに「金色の花」「母への道」などを澄みわたる声で歌い上げ、「ひどい戦争はまだ終わっていない」とウクライナの現状を訴えた。
カテリーナさんは最後に、「イマジン」を熱唱し「ウクライナを守り誰にも渡さない。ずっと平和で、青い空でありますように」と語り、「日本に感謝している」と支援への思いを伝えた。
2022年9月21日号 記事一覧
経営・施策
- 粧工連、「将来ビジョン2022」活動実績を報告
- コーセー「コスメデコルテ」、女性を取り巻く社会課題解消する活動を開始
製品・サービス
- シック・ジャパン、「ハイドロシルク」からフェイシャルシェーバー発売
- ユニリーバ「ドメスト」、「すみっコぐらし」とコラボ限定品発売
- ニベア花王、「ニベアメン アクティブエイジ 集中ケアクリーム」新発売
- ファンケル、「ピュアモイスト泡洗顔料」ウエルシア店舗で発売開始
- 明色化粧品、明色美顔シリーズから薬用洗顔フォーム新発売
- クラシエHP「いち髪」、日本の四季を楽しむシリーズから数量限定品発売
- ダリヤ、「モモリ」ヘアケアシリーズから濃厚しっとりヘアクリーム新発売
宣伝販促
- コーセーコスメポート、「グレイスワン」米倉涼子出演新CM先行公開
人事・組織
- メディパルHD、組織変更・人事異動を発表
- アース製薬、グローバル海外統括本部の新設など機構の変更を決議
調査・統計
- KSP-POS 2022年8月 カテゴリー別ランキング
イベント・展示会
- ときわ商会、11月25日開催予定の「秋の講演会&懇親の夕べ」中止を決定
- ライオン、「GOOD LIFEフェア2022」SDGsマーケットエリアに出展
- サンギ、恒例の将棋イベント「アパガード杯」に特別協賛
時評・コラム
- 時評 企業の生き残り考える局面に
特集 【わが社の一押し】
- 消費を喚起する一押し商品の展開が重要 連携して価値伝達に取り組む
- 花王 「ピュオーラ」リニューアル 新アプローチで提案
- 旭化成HP 「フロッシュ」と「ヴェレダ」がコラボ キャンペーン実施中
- ジョンソン 「パイプユニッシュ ブリーチフリー」発売
- ライオン 「NONIO」美白ケア洗口剤から「つめかえ用eco PACK」発売
- 牛乳石鹸共進社 「バウンシアボディソープ」しっとりタイプ新発売
- P&Gジャパン 「パンテーン マカロン ヘアマスク」発売
- コーセーコスメポート 「ビオリス ボタニカル」をリニューアル
- 第一石鹸 「ピュアフィール・ボタニカルボディソープ」好調な売れ行き
- ユニ・チャーム 「ソフィ超熟睡ショーツオーガニックコットン」新発売
- フマキラー 殺虫剤シーズンの長期化に対応 秋冬もマーケ施策を強化
- 大日本除虫菊 「ダニがいなくなるシート」などダニ対策製品が好調
- バスクリン 「日本の名湯」シリーズを強化 「修善寺」を追加発売
- 白元アース 次世代除湿剤「ドライ&ドライUP NECO」発売
経営・施策
製品・サービス
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