2022年8月10日号掲載記事より
PALTAC、ベトナムに現地法人設立 海外事業を更に強化
PALTACは7月28日、ベトナム社会主義共和国(以下、ベトナム)に現地法人を設立すると発表した。
同社では、海外事業を更に強化すべき事業エリアであると判断、従来の貿易事業に止まらず、人材と資金を投じて現地法人を設立し、海外における情報収集力の強化や販売の強化を進めていくことを決定した。
今回、その第一歩として現地法人を設立するベトナムは、平均年齢が低く人口も増加傾向にあり、今後の経済成長が見込まれることに加え、日系の小売業も進出を図るなど事業拡大が期待できる半面、日本メーカーの進出地域としては、現地における許認可情報の管理やマーケティング、販路の確保などの課題もあり、香港や台湾などと比べ、進出の希望はあるものの未進出の企業も多い状況となっているという。
こうした背景のもと、同社現地法人はベトナムにおいて、日本からの商品輸入(許認可取得を含む)、マーケティング及び販促活動の強化による販売の拡大を担うことで、品質の高い日本製品を広く流通させることを目指し、日本及び現地小売業、メーカーの事業拡大とベトナムの人々の豊かで快適な生活の実現に貢献していく。
なお、同社は本件を海外事業の発展による新たな成長を視野に入れた挑戦と位置づけており、海外における卸売業としてのノウハウと経験を着実に蓄積することで、ベトナムのみならず他国への水平展開の礎としていく考え。
「第22回JAPANドラッグストアショー」3年振りにリアル開催
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS・池野隆光会長)は8月19~21日の3日間、東京ビッグサイト(東3~6ホール)で「JAPANドラッグストアショー」(大賀崇浩実行委員長)を3年振りにリアル開催する。22回目となる今回の「JAPANドラッグストアショー」は、会場がこれまでの幕張メッセから東京ビッグサイトに変更、会期が例年の3月から8月のお盆明けとなった。ドラッグストア業界が総力を集め、セルフメディケーションを支える様々な商品・情報・システムが一堂に集結するイベントは注目を集めそうだ。
「第22回JAPANドラッグストアショー」は、「ドラッグストアが目指す、持続可能な地域と街づくり~一人ひとりのセルフメディケーションから~」をテーマに、398社、1157小間(7月29日現在)が出展。東3ホールで行う「forビジネス会場」では19・20日の2日間、ビジネス商談に特化した専用会場を展開する。同開催はリアルとオンラインのハイブリッド開催としてオンライン展を8月12~28日の17日間開催する。
今回のショーでは、例年好評を博している「ライフスタイル ソリューション2022」は、「メンズビューティエリア」「SDGsエリア」「キッズエリア」を設ける。体験を交えて大人から子供まで“楽しく”“学べる”“役立つ”、暮らしに直結した様々な最新情報を発信する。
「JACDSテーマブース2022」では、地域と生活に貢献する、新しい役割・機能構築を実現するために「環境問題(SDGs)への取り組み」、「食と健康の実証実験報告」、「薬事関連制度と健康食品関連制度の動向」など、様々な協会活動を通した「進化するドラッグストア!」を多角的に紹介する。
この他、出展企業の新商品を一堂に展示して好感度投票を行う新商品コレクション、ビジネスや健康・美容に関する各種セミナー、元アスリートやお笑い芸人が登場するイベントステージなども予定している。
近年、順調に成長を遂げてきたドラッグストア業界は、10兆円産業化を目指している。今回のショーでは、超高齢化・人口減少化社会への対応や社会的な役割構築とドラッグストアが地域社会に貢献し進化成長するための、「SDGs推進活動」「薬事関連制度・健康食品関連制度の動向と課題」「食と健康の実証実験報告」や「受診勧奨ガイドライン」等の取り組み(紹介)は必見だ。
また、JACDS委員会活動や研究推進活動、実態調査などについて分かりやすくパネル等を展示し、多角的に紹介する。
花王、22年1~6月期は増収減益 国内トイレタリー攻勢で売上回復
花王は8月3日、2022年12月期第2四半期の連結業績を発表した。
同期の連結業績は、売上高7339億100万円(前年同期比8.7%増、実質4.2%増)、営業利益536億6100万円(23.9%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益388億8800万円(26.0%減)。
トイレタリーにおける戦略的値上げ、コスト構造改革・TCRを積極的に実施し、国内トイレタリーの攻勢も始めたが、同社想定の上限となる原材料価格高騰や中国での都市封鎖の影響等で増収減益となった。原材料価格高騰の影響はグロス520億円、ネット180億円。
コンシューマープロダクツ事業のハイジーン&リビングケア事業は売上高2383億円(1.5%増)、営業利益131億円(130億円減)。ヘルス&ビューティケア事業は、売上高1768億円(1.6%増)、営業利益182億円(81億円減)。ライフケア事業は売上高258億円(3.8%増)、営業損失1億円(17億円減)。化粧品事業は、売上高1160億円(4.9%増)、営業利益22億円(27億円増)。
ケミカル事業は売上高1991億円(32.4%増)、営業利益201億円(34億円増)となった。
なお、通期業績予想は、売上高1兆5700億円(前期比10.7%増)、営業利益1450億円(1.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1110億円(1.2%増)に修正する。
Genky DrugStores、22年6月期決算は低価格戦略奏功して増収に
Genky DrugStoresは7月29日、「2022年6月期決算説明会」をオンライン開催。藤永賢一社長と常見武史執行役員財務・IR部長が登壇し、当期決算概況と振り返り、今後の事業戦略について説明した。
同社の当期連結決算業績は、売上高1546億3900万円、営業利益56億7500万円(前期は62億9400万円の利益)、経常利益60億8700万円(前期は66億100万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純利益44億2000万円(前期は48億3100万円の利益)であった(新会計基準採用のため、前年比記載なし)。
会見で常見氏は今業績について、「新会計基準により約27億円ほどの影響が出たが、生活必需品を中心に積極的なディスカウント戦略と新規出店の加速で増収となった。客数は0.7%減、客単価は1.8%増であったが、粗利益率はほぼ横ばいの推移となった」と総括した。
新規出店も、計画の60店舗には未達だったが43店舗を出店し、メインフォーマットの転換策による大型店からレギュラー店への改装を21店舗で実行した。
藤永社長(写真)はこの改装から「7000人商圏でも集客と収益を確保できる店舗づくりを目指す」とし、さらなる作業効率化につなげ、ローコスト経営実現する構想を説明。また、今後の事業方針として「ディスカウント戦略と自前主義の徹底から、地域のディスティネーションを目指す」と明言。強みを訴求して1万店舗チェーンストアを実現させる考えをあらためて披露した。
ハリマ共和物産、コロナ対策講じ「第109回見本市」開催 109社出展
ハリマ共和物産は7月27、28の両日、神戸国際展示場1号館で恒例の秋の見本市(第109回)を、サーモグラフィによる検温や、手指消毒、更にブースの間隔も開けるなど感染対策を講じて開催。同じく27日から「WEB見市」も併せて実施している。
見本市のテーマは「Be The Light~流通で繋がる希望の光~」。出展社数は、新規出展メーカー3社(コスメステーション、錦尚金、メニコン)を含め109社、来客数は145社530名となり、見本市2日間の売上げは15億9677万円を見込んでいる。
会場には、各メーカーの出展ブースとともに、恒例の「新製品コーナー」、「ハリマ開発商品コーナー」など同社ならではの様々な企画提案コーナーが設けられ、注目を集めた。
津田信也社長は、今回の見本市や今期の取り組みなどについて以下のように語った。
「今回の見本市では、様々な売り場提案の実施に加えて、新しい試みとして、環境配慮型商品をPOPの設置などを通じて積極的にアピールしている。
また、今期の業績については、ほぼ計画通りで、増収微減益のかたちで推移している。
現在、原材料価格高騰の影響などで、多くの商品の値上げが進んでいるが、我々卸売業も配送コストをはじめ、様々な面でコストが上昇しており、返品削減など得意先との取り組み強化も含め、コストアップを少しでも吸収できるよう効率化に向けた取り組みを推進している」
2022年8月10日号 記事一覧
会合・発表会
- DMS、「上半期政策セミナー」を2年半ぶりリアル開催
- エステー、秋の新製品説明会開催 「消臭力Natulief」発表
- 小林製薬、22年秋新製品オンライン発表会 注力製品4品目含む10品目発表
- エステー、近畿支店が秋の新製品商談会開催 今年で5回目の開催に
経営・施策
- 資生堂、パーソナルケア製品生産事業をFT資生堂親会社に譲渡
- PALTAC、DXに向けた取り組みプロジェクト組織「DDI」を始動
- ライオン、キッザニア福岡に「歯科医院」パビリオンを開設
- バスクリン、「日本の名湯 修善寺」を伊豆市と観光協会に贈呈
製品・サービス
- ナリス化粧品、敏感肌用スキンケアブランド「アトデリエ」全面刷新
- ニベア花王、アトリックスビューティチャージプレミアム瞬感つや美肌改良
- ユニリーバ、「ダヴ」からコメ発酵液配合のボディウォッシュ発売
- コーセーコスメポート、「セラミエイド」から薬用スキンミルク発売
- ウテナ「前髪グルー」、計画比4.5倍のヒット バラエティで販売開始
- 貝印「KOBAKO」、アイラッシュカーラー限定デザイン発売
- バスクリン、理想の湯を提案「極みの湯」新発売 10%増量企画品も
- ユニ・チャーム、15年連続で活動支援「ピンクリボン」デザイン限定品発売
宣伝販促
- サンスター、企業広告が第36回読売広告大賞Health部門優秀賞受賞
- 資生堂、創業150周年記念コンテンツを「ワタシプラス」で公開
- 牛乳石鹸共進社、Webムービー「穴があったら」篇が部門賞を受賞
- クラシエHP、「ディアボーテHIMAWARI」新TVCM放映開始
- 日本製紙クレシア「ポイズ」、えらべるPay200円分プレゼントキャンペ実施
人事・組織
- シック・ジャパン、後藤秀夫氏が新社長に就任
決算
- メディパルHD、23年3月期第1四半期決算は増収・営業増益
- PALTAC、23年3月期第1四半期業績は増収減益に
- マンダム、23年3月期第1四半期決算は各段階利益で黒字回復を達成
- ポーラ・オルビスHD、22年1~6月業績は減収減益に
調査・統計
- 流通BMS協議会、流通BMS導入企業数は1万6656社に
- エステー、「家庭のダニ対策」調査 コロナ禍で4割が意識向上
イベント・展示会
- サンギ、「歯が命アワード2022」開催 受賞者にデヴィ夫人を選定
特集 【ドラッグストアショー/新製品・販促特集】
- DgS店舗レポート スギ薬局新宿三丁目店 同社最大級ビューティ売り場
- スギ薬局・澤田取締役インタビュー 「プリエクラU」が大反響
- 花王 「エッセンシャル」から「髪のキメ美容」新トリートメント発売
- マンダム、「ビフェスタ クレンジングバーム」など秋の新製品発表
- コーセーコスメポート 「ビオリス ボタニカル」リニューアル発売
- 伊勢半 「キスミーフェルム」「ヒロインメイク」注力商品を訴求
- ユニリーバ ラックス2年ぶり新シリーズ「ラックス バスグロウ」発売
- クラシエHP 「いち髪」インバスシリーズ全面改良 新ライン追加
- ライオン 「クリニカPROハミガキ」新発売 口腔全体の健康を保つ
- エステー 「消臭力Natulief」新発売 本格ボタニカルアロマ処方
- 白元アース 猛暑に大活躍の「アイスノン」シリーズが好調
- 小林製薬 22年秋の新製品発表 敏感鼻の人に向けた芳香消臭剤など
- フマキラー 成長カテゴリー強化で店頭拡販をバックアップ
- 大日本除虫菊 「お風呂の防カビムエンダー」が好調 簡単防カビ習慣提案
- 旭化成HP 「フロッシュ名水百選応援キャンペーン」展開中
- エビス 「ザ・プレミアムケアすき間プラス」新発売
- P&Gジャパン 「レノア超消臭1WEEK」から新香調を追加発売
- リブドゥコーポ 「リフレ超うす安心パッド」改良 トライアル喚起に注力
- ホーユー 「シエロ カラートリートメント」新発売
- グリーンベル ズレずに抜ける「驚きの毛抜き」が好調
- PRページ NSファーファ 「ファーファ パワフル濃縮粉末洗剤」販売
- 最新DgS市場レポート 調剤から生鮮までのトータルな店舗づくり加速
- プラネット 「夏の過ごし方」意識調査実施 「お盆期間」の夏休みが最多
- 大賀実行委員長が語るドラッグストアショーの見どころ
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