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2022年7月13日号掲載記事より

経済産業省、第1回「物価高における流通業のあり方検討会」開催

 経済産業省は7月4日、同省国際会議室で第1回「物価高における流通業のあり方検討会」を開催した。
 この検討会は、小売業が生活必需品を安定的に供給し、事業を継続していくためには、まずデジタル技術の活用などを通じた効率化・合理化を徹底して行い、企業ごとの強みを活かした戦略的な経営につなげることが重要との考えのもと、我が国の流通業の現状や課題を踏まえ、DXをはじめとしていかに効率化・合理化を図るか等、物価高局面を乗り切るための方向性を議論するもの。併せて流通業におけるDXの加速化を目的としてスタートアップ等の流通テック企業から流通業やサプライチェーンが抱える課題の解決策となる提案を募集し、検討会の場で審査・表彰を行う「SUPER-DXコンテスト」を開催する。
 このところ国際情勢の悪化に起因した原材料・エネルギーコストの高騰により、企業物価が急激に上昇する中で、小売事業者は消費者価格への転嫁を最小限に抑えている。一方で、必ずしもその収益構造は強固とは言えず、このような状況が続けば国民の毎日の消費生活に多大な影響が及ぶ恐れがある。
 同検討会は、小売業が生活必需品を安定的に供給し事業を継続していくためには、まずデジタル技術の活用などを通じた効率化・合理化を徹底して行い、企業ごとに強みを活かした戦略的な経営につなげることが重要と捉えている。

麻友、「第110回麻友見本市」開催 ウェスタ川越に会場移し、73社出展

麻友、「第110回麻友見本市」開催 ウェスタ川越に会場移し、73社出展

 麻友は7月5~6日の2日間、“狭小商圏への対応2022 秋・冬”をテーマに「第110回麻友見本市」を開催。今回は川越駅西口のウェスタ川越に会場を移し、73社の取引メーカーが出展(うち新規出展12社)、コロナ禍以降麻友最大規模の見本市となった。
 「麻友見本市」は、これまで川越バンテアン組合会館(川越市)を会場とし、最大90社余の出展規模で開催してきたが、コロナ禍以降は充分な感染予防対策が必要となったため、60社程度の出展規模が限界だった。そこで会場を広く取るために、ウェスタ川越での開催に至った。展示会場は従来より150%増床となり、取引メーカーがワンフロアに一堂に会して出展。会場の両脇等には商談スペースとして椅子とテーブルが設けられ、商談や情報交換がじっくりとできるようになった。
 開催2日目には記者会見が開かれ、清水政弘社長はあいさつの中で、「会場をウェスタ川越に移したことで、出展社、来場者双方から『駅から近く、会場が広い』と好感触を得ている。また会場が従来の1.5倍になったことで、感染予防対策を行いつつも70社を超える規模で開催できることは大きな利点である。因みに出展社ブースのパーティションを無くして商談スペースのレイアウトを変更すれば、最大100社余りの出展も可能なので将来的にはその規模で開催したい。
 さて、直近の市場については行動制限の緩和に伴い、巣ごもり需要が下火となった一方、例年より早い梅雨明けとその後の猛暑で夏物商品の売れ行きが良い。そこで夏物商品の売り場作りを積極的に行い、得意先様の売上げ・利益に貢献していく」と述べた。

花王、タイ保健省・武田薬品工業らとともにデング熱啓発イベントを開催

花王、タイ保健省・武田薬品工業らとともにデング熱啓発イベントを開催

 花王は6月15日、タイ・バンコク郊外のパンヤピワット・コンベンションホールで、タイ保健省、武田薬品工業らとともに、“デング熱被害を削減するイノベーションの活用”をテーマとするデング熱啓発イベントを開催した。
 タイ政府は、「2026年までにデング熱を撲滅する」という目標を打ち出している。このイベントで花王は、タイでデング熱被害を削減するための花王インダストリアル(タイ)を中心とする取り組みとその意義を説明。さらに、タイで販売を開始する花王独自の蚊よけ技術を応用した商品「ビオレガード モスブロックセラム」を紹介した。
 イベントは2部制で、午前に行なわれたセッションでは「デング熱イノベーション―デング熱ゼロの地域社会を実現するサステナブルアプローチ」をテーマにパネルディスカッションが行われ、午後のセッションでは、梨田和也駐タイ特命全権大使がタイのデング熱削減に向けて日本の企業が精力的に取り組んでいることへの期待を表明。続いて花王の長谷部佳宏社長(写真)が登壇し、花王の取り組みとその意図について語った。
 また、会場ではデング熱への理解を深めてもらうための関連情報を提供する様々なブースも設けられた。花王は、独自で見いだした新しい蚊よけの技術を研究員らが説明するとともに、これを応用しタイにて販売を開始する「ビオレガード モスブロックセラム」を紹介。参加者からは、新しい技術の着眼点に対する驚き、使用感の心地よさに関するコメントや「タイで新たなデング熱対策品になる」という期待の声が寄せられた。

大王製紙、「奨学ナプキン」の対象奨学生を計2000名に増加

大王製紙、「奨学ナプキン」の対象奨学生を計2000名に増加

 昨今、経済面や環境面などさまざまな理由で生理用品を手にすることが難しい「生理の貧困」が注目されている中、大王製紙は、生理用品の入手に困っている学生を対象に、1年分の生理用ナプキンを3回に分けて無償提供する「奨学ナプキン」の取り組みを開始している。
 同社では、多様性のある社会で1人ひとりの生理に寄り添うプロジェクト「meet my elis」を今年4月に始動。プロジェクトの一環として、さまざまな理由から生理用品の入手に困っている学生の人を対象に、生理用ナプキンを1年間無償でプレゼントする「奨学ナプキン」を開始し、4月7日~5月20日にかけて奨学生を募集したところ、SNSを中心に「素敵な取り組み」「必要な人に届いてほしい」など多くの賛同や応援の声を得て、1000名の募集に対して応募総数は9000件を突破。生活者からの反響と多数の企業・団体からの賛同を多く得たことを受け、1人でも多くの人に寄り添うため、さらに1000名を追加奨学生とし、対象となる奨学生を計2000名に増やすことを決定した。6月30日から1回目の生理用ナプキンの送付を順次開始している。
 なお、奨学生に選ばれなかった人には、「エリス」のサンプルと割引クーポンを送っている。

イトーヨーカ堂、「幕張店」改装、衣食住をワンフロア展開

イトーヨーカ堂、「幕張店」改装、衣食住をワンフロア展開

 イトーヨーカ堂は7月6日、大幅な改装を施した「イトーヨーカドー幕張店」(千葉県)をグランドオープンした。前日に、マスコミ対象の店舗内覧会を開き、同社執行役員ライフスタイル事業部長・梅津尚宏氏がリニューアルの狙いと内容、進める施策等について説明した。
 梅津氏は「改装で衣食住全ての品揃えの拡充を図ることを目指したい。同時にニーズの高い“時短ワンストップショッピング”が可能な売り場と家族で楽しめるシーンの提案を前面に出すため、2フロア構造の店舗でテナントを2階に上げ、1階を当社初、直営での衣食住・生活必需品をワンフロアで提案するレイアウトにした」と、今改装における基本方針等を紹介した。
 また、今改装での最重要強化部分は「食品売り場の前に価格訴求した医薬品・健康食品・日用品、いわゆるドラッグストア商材売り場を持ってきたこと」とし、これが現在、全社で進めるドラッグストア戦略となる取り組みの一例だと解説。「自社のドラッグ商材展開について顧客調査を重ねたところ、『品揃えが少ない』『価格が高い』など、特に医薬品販売に対する信頼度の低さが明確となった」(梅津氏)ことから、同社は近年、自社店舗周辺のドラッグストアより品揃えを拡充させ、かつ価格を下げる戦略を打ち出している。
 梅津氏によれば、「ある店舗では約1年で売上金額が120%(昨対、以下同)、粗利金額も118%、坪売上げ127%となり、価格を下げることでシェアを取れることが分かった」という。


2022年7月13日号 記事一覧

会合・発表会

  • 日本卸売学会が解散 卸売・流通問題を7年間にわたり研究
  • JSA、「22年度通常総会」「記念講演会」開催 新たに役員を選任

経営・施策

  • クレハ、「NEWクレラップ」「キチントさん」10月から価格改定
  • マツキヨココ、5つのフォーマットで新ブランディング戦略開始
  • シャボン玉石けん、9月出荷分から価格改定を実施
  • ファンケル、環境配慮型什器を全国直営店舗に導入 紙パウダーが主原料
  • 大王製紙、「ハートサポート2021」ザンビアでの布ナプキン作成支援決定
  • コーセー、「KOSE Green Bazaar」収益の一部を寄附
  • コーセーコスメポート、「ビオリス」収益の一部を南アルプス市に寄附
  • ライオン、「LION Scope」公開 パーパスをインタビューやコラムで伝える
  • イオン、循環型プラットフォーム「Loop」京都の8店舗で展開開始
  • ファイントゥデイ資生堂、パーパス&バリュー制定 中長期ビジョン策定
  • 花王×カインズ、循環型梱包材として折りたたみコンテナをテスト導入

製品・サービス

  • 花王、「エスト バイオミメシス ヴェール」が進化 化粧液など改良発売
  • ニベア花王、「ディープモイスチャーリップメルティタイプ」新発売
  • 伊勢半、「ヒロインメイク」人気アイラッシュカーラー限定発売
  • サンスター、女性用薬用育毛剤「エクイタンス ふわりエール」新発売
  • マンダム、22年秋の新製品発表 「ギャツビー」からスキンケア品など
  • コーセーマルホファーマ、「カルテHD」から全身用ローションなど発売
  • クラシエHP、「マー&ミー ラッテ」からスキンケアシリーズ発売
  • UYEKI、「美香柑の生せっけん」でクラウドファンディング実施
  • P&Gジャパン、「アリエール部屋干しプラス」5年ぶり大改良発売
  • 日本製紙クレシア、「スコッティ」からヒマワリデザイン限定品発売
  • サンスター、「QAIS」からペットのトイレ臭に着目した除菌脱臭機発売
  • 大王製紙「ナチュラ」、日比谷花壇とのコラボ企画品発売
  • 大王製紙「エリス」、「M/mika ninagawa」とコラボ 数量限定品発売

宣伝販促

  • サンギ、「歯が命の日」記念キャンペ実施 60名に歯みがき剤プレゼント
  • コーセープロビジョン、「米肌男子」14日間スキンケアプログラム開始
  • 貝印「AUGER」、プロeスポーツチームとスポンサー契約締結
  • コーセー「ヴィセ」、NiziU出演の新ビジュアルを公開
  • ファイントゥデイ資生堂、子ども向け体験アプリに「ウーノ」新ゲーム公開
  • コーセー「雪肌精」、「#きき化粧水」に永野芽郁も挑戦
  • サンギ「ハップアール」、プレゼントキャンペーン実施 各種プロモも
  • 日本香堂、ふるさとのお盆の味を募集 「#盆ごこちキャンペーン」実施中

人事・組織

  • キリン堂HD、上場準備室を新設
  • 牛乳石鹸共進社、役員を選任
  • クレハ、役員を選任
  • 住友化学園芸、人事異動を発表
  • 日本製紙クレシア、役員人事を発表
  • ハリマ共和物産、役員を選任
  • ちふれグループ、役員人事を発表
  • ベイシア、相木孝仁氏が代表取締役社長に就任

研究・開発

  • 桃谷順天館グループ、慶大と「Well-being経営」の共同研究を開始
  • 花王、日常歩行モニタリングのさらなる進化に向け研究を推進

調査・統計

  • 日本カイロ工業会 令和3年度カイロ数量動態調査 実売は2ケタ超の伸長

イベント・展示会

  • 貝印、帽子デザインコンテスト開催 8月10日は「ハットの日」

時評・コラム

  • 時評 値上げラッシュも冷静な対応を

その他

  • プラネットVANVAN第135号


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。