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2022年7月6日号掲載記事より

西化工、3年ぶりに通常総会をリアル開催 新統一団体への移行等を承認

西化工、3年ぶりに通常総会をリアル開催 新統一団体への移行等を承認

 西日本化粧品工業会は6月28日、大阪市内のホテルで「第72回通常総会及び講演会」を開催。3年ぶりのリアル形式となった今総会では、来年4月の新統一団体への移行などの各事項を審議・承認した。
 西村元延会長(マンダム)はあいさつで、「6月から入国制限が緩和され、インバウンド需要の回復が期待されるとともに、2025年の大阪関西万博を1つの起爆剤としてインバウンド需要の回復のみならず、化粧品が新たなステージに進むために、魅力的な製品やサービスを提供できるようチャレンジ精神をもってともに未来を切り拓いていきたい。
 西化工は昨年10月に、粧工連、東化工、中化工との再編・新団体設立に合意した。本日の総会では例年の決算・予算等に加え、新団体への移行に関する事項の審議も予定しており、忌憚のない意見をいただくようお願い申し上げる」と述べた。
 なお、新統一団体への移行については、昨年2、3月に開催された正副会長会議の結果、西化工として「自由な意思決定ができること」「事業実施に必要な予算が必ず確保できること」の条件を満たすことを前提に統合の議論が進められ、新統一団体設立の合意に至ったと説明。今後のスケジュールについては、新統一団体は来年4月1日を設立日としており、事前に各地域団体や粧工連の総会での議決を経る必要があることから、粧工連は7月開催の通常総会で議案を上程する予定であることが報告された。

西友、大久保社長が記者会見 「超 改革」を推進

西友、大久保社長が記者会見 「超 改革」を推進

 西友の大久保恒夫社長(写真)は6月24日、都内で記者会見し、新たな戦略・政策(中期経営計画)について説明した。その中で大久保社長は食品スーパー・ネットスーパーで№1を目指す考えを改めて強調、2025年流通総額(店舗とネットスーパーの売上)9000億円、営業利益5%、ネットスーパー売上げ1000億円以上を目指し、商品開発力、販売力を強化する改革に取り組んでいることを明らかにした。
 大久保社長によると、「ネット社会」の進行はネットスーパーの伸長やマーケティングの変化をもたらし、デジタルマーケティングがより重要になってきている。過去、小売業は店舗で商品を陳列し、安く売る販売業であったが、今後は、消費者の商品販売ニーズに対応するマーケティング業になるという。価値を創造することがこれからの小売業の重要課題となり、価値創造、お客様満足のために売り場での「商品開発力の強化」「販売力の強化」が鍵になり、そのための教育、情報システムの2つの基盤強化が重要となる。
 西友の2021年の業績はウォルマートの子会社になって以来、過去16年間で最高の利益を達成、EBITDAは419億円、売上比5.7%となった。コロナ禍での価格競争激化の中、利益を伴わない売上げを追わず体質を強化し、売上高は7373億円を達成した。2022年は業界トップレベルに入る計画を実行中、売上高7562億円(前年比2.6%増)、営業利益226億円(売上比3.0%)を目指す。
 前向きな投資による成長を図り、ネットスーパーをさらに強化、楽天と一体となりデジタルマーケティングを強化、日本を代表する「OMOリテーラー」を目指していく。

ツルハHD、22年5月期決算説明会開催 新たな中期経営計画を策定

ツルハHD、22年5月期決算説明会開催 新たな中期経営計画を策定

 ツルハホールディングスは6月21日、都内で「2022年5月期決算説明会」を開催。当期決算概況並びに新たに策定し直した中期経営計画などを説明した。
 当期連結決算業績は、売上高9157億円(前期比0.4%減)、営業利益405億6800万円(16.1%減)、経常利益400億5200万円(16.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益213億8800万円(18.6%減)の減収減益。村上誠執行役員管理本部長は今決算を「旧会計基準で増収減益、新会計基準では減収減益と、厳しい決算となった」と振り返った上で、その要因を「売上高ではコロナ商材の前期からの反動減、OTC薬・化粧品の回復遅れ、既存店売上高・客数とも前年割れとなったこと」と説明した。
 さらに今業績を受けて、新たな中期経営計画を策定したという鶴羽順社長(写真)は、「2024年5月期の売上高1兆円目標については、一昨年の時点では1年前倒し(2023年5月期)での達成を見込んでいた。しかし、外部環境の急激な変化に対応し切れず前期業績が悪化したため、2024年5月期での売上高1兆円目標は当初の計画通りとし、今回、新中期経営計画を2025年5月期までの3年間として、次なる成長に向け体制を整えることが今後の発展に寄与するものと判断した」と説明。今後3年間を収益改善フェーズと位置づけ、2025年5月期に売上高1兆600億円、営業利益率5%を、そして2029年5月期には売上高1兆5000億円、営業利益率6%を目指す考えを明らかにした。

ユニ・チャーム、「つながるおむつボックス・おむつバンク」実証実験開始

 ユニ・チャームは、香川県観音寺市と協働して、子育て支援センターに「つながるおむつボックス・つながるおむつバンク」を設置・運営する実証実験を、6月中旬から9月末まで実施している。
 「おむつバンク」とは、子どもの成長によってサイズのあわなくなった紙おむつを回収し、経済的な事情などで紙おむつの入手に困っている家庭などに届ける活動。日本では、2017年に高知ロータリークラブにより開設され、乳児院「高知聖園ベビーホーム」が運営している。回収した紙おむつは、社会福祉法人などを通じて配布されることで、子育て世帯への人的支援にもつなげている。
 実証実験の実施目的は、①外出時に交換用紙おむつを携帯しなければならないという物理的負担および経済的負担を軽減する②子育て世帯同士や子育て支援センターの職員との交流によって孤立育児を防止する③デジタルサイネージ等の活用により「つながるおむつバンク」の認知度を向上し、持続可能な市民参加型の公民共創子育て支援事業モデルを構築する――の3点。
 設置場所は、香川県観音寺市子育て支援センター「ほっとはうす萩」。
 今回の実証実験では、「つながるおむつボックス・つながるおむつバンク」の運営における改善点などを抽出し、継続してサービス展開する上での課題を把握し改善策を検討することを目指している。また、同様のサービス展開を希望する自治体の視察を受け入れ、より多くの地域で同様のサービスが提供されるように情報発信に努める予定。

エステー、「福育」特設サイト開設 「拭く」ことで「福」を招く

エステー、「福育」特設サイト開設 「拭く」ことで「福」を招く

 業務用除菌剤「Dr.CLEAN+」(以下ドクタークリーン)を発売するエステーは、医療環境管理士・松本忠男氏とともに2021年8月から実施している「『ドクタークリーン』除菌応援プロジェクト」の一環として「福育」特設サイトを開設。また、ウィズコロナ・アフターコロナで求められる学校の衛生対策についてまとめた「ニューノーマルの学校の衛生対策」ガイドブックも同サイトで公開した。
 「拭く」ことは清掃の基本であり、拭き方1つ間違えるだけで、菌やウイルスを塗り広げることにつながる。「『拭く』ことで、社会に『福』を招く。人を育てる。人に寄り添う。」をモットーに、清掃をきっかけに社会をより良くすることを目指している。
 今回公開した「福育」特設サイトでは、小学校で行った「福育授業」の様子や、授業を導入した教育関係者や児童の声、「福育」で提唱している正しい拭き方などを掲載。また、サイト内に掲載している「ニューノーマルの学校の衛生対策」ガイドブックでは、ウィズコロナ、アフターコロナに予測される学校の衛生対策の変化について教職員への調査を元に紹介し、松本氏監修のもと、ニューノーマルでの新しい衛生対策のポイントについて紹介している。


2022年7月6日号 記事一覧

会合・発表会

  • コーセー、メイクトレンド予測、崩れない&すっきりテクニックを紹介

経営・施策

  • 30% Club Japan、企業・社会のダイバーシティ目指して新目標設定
  • マックス、教育ビジネスに新規参入 事業継承・経営戦略セミナー開始
  • 花王、ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」の進捗状況を公表
  • バスクリン、三枚堂社長が秋田県仙北市観光大使に就任 寄付金贈呈式開催
  • クラシエHP、渋谷キャットストリートでオリジナル自販機を設置
  • 牛乳石鹸共進社、「青箱シリーズ」9月1日から価格改定

製品・サービス

  • UYEKI、薬用入浴剤「百薬湯」が好調 温浴と生薬の効果で疲労回復

宣伝販促

  • 白十字「キズ処置シリーズ」、映画「ONE PIECE FILM RED」とコラボ
  • 日本香堂、「夢つむぐ、想い結ぶ夏キャンペーン」企画を実施
  • カメヤマ、「あの人との、ひとり言」コンクール 今年で7回目の実施
  • コーセー「雪肌精」、「#きき化粧水」WEB動画を公開 キャンペも実施

人事・組織

  • CBグループマネジメント、役員人事を発表
  • ユニリーバ、ジョイ・ホー氏が新社長に就任
  • キリン堂、6月28日付人事異動を発表
  • メディパルHD、持株会社・事業会社の役員を改選
  • 資生堂グループ、人事異動を発表
  • エステー、取締役および執行役を選任
  • フマキラー、役員異動を発表
  • リブドゥコーポレーション、役員を選任

決算

  • サツドラHD、22年5月期連結決算は増収増益 生鮮・調剤強化で大幅増益

研究・開発

  • 油脂工業会館、「脱炭素社会と油脂産業」研究報告書を公開

調査・統計

  • 経済産業省 22年1~4月度洗浄剤統計 合成洗剤が堅調な動き
  • 西化工 22年1~3月化粧品統計 化粧水、美容液が活況、口紅も好調
  • マンダム、清涼部通信②を発行 「暑さとイライラ」の関係性をリポート

イベント・展示会

  • 大木HCHD、カテゴリー提案商談会を開催 多彩なソリューション提案
  • 日本DIY・HC協会、「DIYホームセンターショウ」を8月開催

施設・店舗

  • オカモト、岡山県井原市に工場・物流倉庫用地を取得

時評・コラム

  • 泡沫 最長の猛暑懸念に広がる電力不足への不安

特集 【H&BC/AT】

    特別企画

    • 総論 2021年トイレタリー・化粧品市場はマイナス成長に
    • 固形石鹸 21年は前年の特需から反動で減少傾向に
    • ヘアケア 市場は減少トレンドもプレミアムヘアケアは好調に推移
    • ヘアカラーリング 21年は白髪用・黒髪用とも前年下回る結果に
    • ウェットシェービング コロナ禍の影響で低迷 女性用はVIOケアなど好調
    • 制汗剤 行動制限の影響で市場はマイナス 22年は巻き返しに期待高まる
    • スキンケア化粧品 新生活様式の定着で使用頻度の減少響き市場は縮小
    • ハンドソープ 21年市場は600億円台から急降下、377億円に
    • 洗顔・ボディ用身体洗浄剤 ボディソープ市場は1.5%伸長
    • オーラルケア 堅調な推移続く 高付加価値品が市場を牽引
    • 保存・調理関連品 家庭用ラップ、調理関連品の需要は高止まり傾向に
    • 洗濯用洗剤 21年は2000億円回復 高付加価値化進むも活性化に課題
    • 洗濯仕上剤 コロナ禍を機に衣類の「抗菌・除菌ニーズ」が高まる
    • 住居用洗剤 21年はコロナ特需の反動減も19年比では高止まり
    • 台所用洗剤 21年も外出自粛の継続で家庭内需要が堅調
    • 電池 21年市場は前年の家庭内需要の反動が発生して減少
    • 繊維製品防虫剤 21年は巣ごもり特需の反動で前年割れに
    • 家庭用殺虫剤 21年は前年割れも市場規模は高止まり
    • 芳香消臭剤 21年も部屋用・トイレ用は堅調に推移
    • 線香 コロナ禍の影響受ける薫香市場 お盆シーズンに期待
    • ローソク 若年層の使用機会や業務用需要の減少響き減少傾向に
    • 子供用紙おむつ 少子化など構造問題抱えて減少に歯止めかからず
    • フェミニンケア 21年はコロナ禍特需からの反動で減少傾向に
    • 家庭紙 コロナ禍で高付加価値・高価格帯の製品価値が見直される
    • 大人用排泄ケア 21年は前年の落ちこみから持ち直し、総計で1712億円に
    • ガーデニング 在宅時間の増加などで引き続き好調
    • コンドーム 2年連続で市場減少 業界は付加価値品など積極展開
    • OTC医薬品 コロナ禍での外出自粛・在宅時間増加で市場は微減
    • 入浴剤 コロナ禍による在宅時間の増加で引き続き市場が拡大
    • カイロ 市場はコロナ禍以降2年連続で拡大傾向
    • 健康食品 人気の機能性表示食品が市場をけん引
    • 家庭用手袋 21年はコロナ特需は落ち着くも需要は高止まり
    • ペット関連用品 猫人気を背景に、フード・用品とも好調を維持


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。