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2022年5月18日号掲載記事より

ライオン、22年度第1四半期業績は一般消費財、産業用品、海外事業が好調

ライオン、22年度第1四半期業績は一般消費財、産業用品、海外事業が好調

 ライオンは5月11日、記者懇談会をオンラインで開き、「2022年12月期第1四半期」の連結業績、連結業績予想、同期のトピックスについて説明した。
 同期の連結業績は売上高870億3000万円(前期比5.5%増)、事業利益55億2000万円(31.8%減)、営業利益104億8900万円(26.7%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益78億9100万円(32.5%増)と、増収減益(事業利益)となった。
 決算について掬川社長(写真)は「計画に対しては概ねオンラインである」とし、売上高では「国内一般消費財はハンドソープ・解熱鎮痛薬等が増収となり、海外は東南アジアではマレーシアが洗剤、北東アジアでは韓国が洗剤・ハンドソープが好調となり、産業用品は化学分野の需要増が牽引し増収となった」と述べ、利益については、「事業利益ではトータルコストダウンを推進するも、原材料価格の上昇と減価償却費の増加等により減益」となったものの、営業利益・親会社の所有者に帰属する四半期利益では1月に連結子会社が所有していた土地の譲渡益を計上したこと等から増益となったと説明した。
 なお、原材料価格上昇の影響については「年初の想定水準を大幅に上回り、東南アジアを中心に影響大」として、①特売頻度の見直しによる販売促進費のコントロール②販売価格の値上げ(主に海外)③追加コストダウン施策の推進④経費の効率化――などで対応することを示唆。
 今後の施策におけるトピックスでは、パーパスを“ReDesign(より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する)”とし、既存事業では高付加価値品の導入・育成(新生活習慣・価値提案による市場活性化)、新規事業では新たな生活習慣を創出する「企業向け新規ビジネス」、事業基盤の変革ではDXによる生産性向上への取り組み、サステナビリティでは「エコの習慣化」への取り組み――を掲げた。

あらた、22年3月期決算は増収増益 売上高7期連続最高を更新

 あらたは5月12日、2022年3月期の決算説明動画を公開。同期の業績、成長戦略・生産性向上施策、ESG活動などについて須崎裕明社長が説明した。
 それによると、同期の連結業績は売上高8570億8700万円(前期比3.2%増)、売上総利益844億4000万円(2.9%増)、販管費716億9700万円(1.6%増)、営業利益127億4300万円(11.3%増)、経常利益137億4500万円(13.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益90億900万円(9.7%増)の増収増益、売上高は7期連続、経常利益は3期連続で最高を更新した。売上高の伸びより利益の伸長が大きく、さらに収益性が向上した。
 売上高の増加は営業活動の積み上げによるインストアシェア拡大、グループペット卸ジャペルの専門性の高い提案による売上拡大などが要因。販管費比率は業務改善、物流センターの人員配置見直し等による人員減少、物流効率化等により前期から0.13ポイント改善、8.37%となった。
 成長戦略については、消費者ニーズの高まるヘルス&ビューティーとペットカテゴリーを継続強化。生産性向上施策は、約3500社の小売業の要望にきめ細やかに対応する地域特性に合わせた全国物流ネットワークを構築しつつ、現場からの改善提案、ロジスティクス本部で投資対効果などを検討し、更なる改善へつなげる。
 ESGへの取り組みについては、CO2排出量を2030年に50%削減する目標を設定。今後はTCFDに沿った情報開示を実施する中、グループ連結でのCO2排出量算定、スコープ3の特定を進め、CO2排出量削減へ向けた施策を実施し、その成果を開示する。

富士薬品、「富士共進会総会」3年ぶりリアル開催 21年度は減収減益に

富士薬品、「富士共進会総会」3年ぶりリアル開催 21年度は減収減益に

 富士薬品グループの取引先関係企業で構成される富士共進会の「第17回総会」が4月27日、都内ホテルで開催された。リアル開催は3年ぶり。当日は企業412社・関係者758名が参集した。
 冒頭、基本方針説明を行った高柳昌幸社長は、まず2021年度の業績見通し(決算確定前、単体+グループ)が、売上高3715億円(前年比3.6%減)、経常利益34億円(37.4%減)と減収減益の予想を示した上で、各事業の現況について解説。
 配置薬事業ではニーズの変化に合わせての健康食品提案へのシフトや定期購買(通販)という新販売方式導入などを、医薬品製造・開発事業では注射剤等受託の好調、自社開発の痛風・高尿酸血症治療薬の海外展開などを説明。ドラッグストア(単体+グループ8社、以下DgS)事業では、売上高3408億円(2.5%減)、経常利益67億円(30.1%減)となる見通しを明らかにした。
 高柳社長は今後について、「店舗事業のみならず配置薬・医薬品製造事業を一社で持つ独自性を活かすため、この新たな価値をDXを活用して生んでいく」と語り、規模の追求より新価値創造に注力する意向を示した。またDgS事業の方向性にも言及。「より調剤併設型展開に注力する」とし、22年度では50店舗ほど増設する考えを示した。
 DgS事業については羽田洋行取締役執行役員DgS事業本部長が別途詳細に解説。収益力の強化と完全なチェーンオペレーションの実現を目指し、次期では品揃え・価格の見直し・既存店の活性化をテーマに、次世代セイムス戦略として「『Google以上、Doctor未満』への挑戦」を掲げて取り組む考えを示した。

セブン&アイHD、セブン-イレブン商品政策説明会を開催

セブン&アイHD、セブン-イレブン商品政策説明会を開催

 セブン&アイホールディングスは、4月28日、オンラインで「2022年度セブン-イレブン商品政策説明会」を開き、セブン-イレブン・ジャパン取締役執行役員商品部長兼物流管理本部長兼QC室管掌・青山誠一氏が2021年度の検証、2022年度商品政策(新商品〈サービス拡大計画〉、セブンプレミアム、コスト上昇対応)などについて説明した。
 それによると同社の2021年度の実績は日販平均売上高64万6000円(前年比100.7%)で前年を上回ったものの、コロナ前2019年度の売上げには届かなかった。客数は同98.8%、客単価は同101.9%となった。
 2022年度の商品政策は、「顔が見える野菜」「DAISO(ダイソー)商品」「カレーパン」「スムージー」「新マルチコピー」の展開をさらに拡大。ダイソー商品の展開については2021年12月時点で4段展開75店、3本展開175店となっているが、様々な商品が売れている状況から2022年度はまずは4段を中心に取り扱い店舗を拡大する。
 「セブンプレミアム」については、2021年度には4000アイテム、1兆4600億円を記録したが、厳しい状況で推移していたため10月に取引先説明会を実施して実態を共有。数値検証・単品精査と主力商品の磨き込みを最優先に「セブンプレミアムゴールド」の進化、健康商品、環境配慮型商品など開発領域の拡大を進め、同質化している商品はNBとの入れ替えを検討する。

UYEKI、「美フェスKANSAI」に出展 「美香柑生せっけん」訴求

UYEKI、「美フェスKANSAI」に出展 「美香柑生せっけん」訴求

 UYEKIは5月4日に大阪市中央公会堂で開かれた、美容と健康体験型イベント「美フェスKANSAI 2022」に出展。“香り弾む洗顔せっけん”である美香柑シリーズの実演販売を行い、会場を盛り上げた。
 49回目となる中之島まつりの一環として開かれた同イベントは今回で5回目。美容や健康に興味がある人を対象に、「医療美容鍼灸体験」「教えて東洋医学ミニ講座」「東洋医療個別カラダ相談&ツボ教室」をはじめ、美容と健康をテーマにさまざまな団体・企業が出展するユニークなもの。初参加のUYEKIは、生せっけんの魅力を多くの人に知ってもらおうと、人気の「美香柑」シリーズを前面に押し出した実演販売を展開した。
 ブースでは、従来の固形石鹸でも洗顔フォームでもない「なめらかな」「ペースト状」の新しいタイプの洗顔料であることを強力にアピールするため、1人ひとりの来場者に、生せっけんの泡を手の甲や手のひらに乗せ、きめ細やかな弾力性、洗い流した後のすっきり感と、良い香り(みかん・レモン・抹茶)を実体験できるように工夫し、来場者からは予想を超える泡の弾力性に驚きの声が上がっていた。


2022年5月18日号 記事一覧

M&A・設立

  • アインHD、ファーマシィHDを完全子会社化

会合・発表会

  • 千葉卸組合、「第54回通常総会」開催見送りを発表

経営・施策

  • メディセオ、「えるぼし(3つ星)」取得 女性活躍推進優良企業に認定
  • GS1 J、プラネット、JII、国内最大の商品情報レジストリーを構築へ
  • ウテナ、高知県北川村、ウエルシア薬局、よどやと包括連携協定を締結
  • フマキラー、「走れ!2022プロジェクト」参加の子どもたちを募集
  • ファイントゥデイ資生堂「フィーノ」、医療用ウィッグの輪広げる活動始動
  • ウエルシア薬局、静岡県島田市で移動販売車の運行を開始
  • マツキヨココ、専売品に新ロゴマーク「マジココ」マークを採用
  • スギ薬局、歩数記録アプリ「スギサポwalk」の活用でアストラゼネカと協働
  • サンギ、「つきじおから茶アンバサダー」始動 アンバサダー4名を任命
  • 小林製薬、大阪大学、タニタがライフスタイル提案パンフレットを制作

製品・サービス

  • 牛乳石鹸共進社、全国小学校の先生に向けて手洗い学ぶ教材の提供を開始
  • クロバーコーポレーション、「敏感なお肌のためのシリーズ」が根強い人気
  • 花王、根本消臭する柔軟剤「ハミング消臭実感Wパワー」新発売
  • サンギ、「アパモイスト」タブレット新発売 「アパデント」初の食品
  • シャボン玉石けん、無添加石けん48周年「アニバーサリー缶」発売
  • 日本製紙クレシア、ペーパーふきんを「スコッティファイン」ブランドに
  • UYEKI「ダニクリン」、ダニが増殖しやすい季節に欠かせないと人気
  • 小林製薬「コバガード」をデュプロ精工が活用 使用済み紙を抗菌再生紙に
  • アイリスオーヤマ、カラーマスクに夏の新色4種追加

宣伝販促

  • シック・ジャパン、5月10日は「VIOケアの日」テンプレート無料公開
  • エステー、キッチンの不快感ゼロへ!キャンペーンを実施

人事・組織

  • キリン堂、取締役、執行役員人事を発表
  • 東流社、役員を選任 寺嶋大祐会長は相談役に就任
  • あらた、畑中成乃助相談役が退任へ
  • 資生堂グループ、人事異動を発表
  • ユニ・チャーム、人事異動を発表

決算

  • 花王、22年1~3月期業績は売上・営業利益ともに計画上回る
  • ユニ・チャーム、22年12月期第1四半期連結決算発表 売上高2043億円に
  • PALTAC、22年3月期決算 売上高、営業・経常利益は過去最高更新
  • エステー、22年3月期連結決算を訂正
  • 小林製薬、22年12月期第1四半期は増収減益 春秋の新製品が好調に推移
  • マンダム、22年3月期決算説明会 夏シーズン品不調とコロナ禍響く

調査・統計

  • KSP-POS 2022年4月 カテゴリー別ランキング

イベント・展示会

  • 日本香堂、「母の日参り 俳壇」入選作品4句を発表 335作品が集まる
  • 花王、「第13回国際こども環境絵画コンテスト」募集開始
  • ライオン、日本歯科医師会とキッザニア東京でスペシャルイベント実施

訃報・葬儀

  • アース製薬、大塚正富特別顧問のお別れの会を開催

時評・コラム

  • 泡沫 メーカー決算発表に見える今どきの変化

特集 【H&BC/ヘアケア】

    経営・施策

    • ヘアケア市場 市場は縮小傾向もプレミアムヘアケアの構成比が高まる
    • ヘアカラーリング市場 21年の白髪用はカラートリートメント以外前年割る

    製品・サービス

    • 花王 「Essential THE BEAUTY」髪のキメ美容シリーズ発売
    • I-ne 「ボタニスト」改良が好評 21年の売上げ前年比は114%に
    • ユニリーバ 2年ぶりの新シリーズ「ラックス バスグロウシリーズ」発売
    • ライオン 「ソフトインワン」展開 1本で洗髪&コンディショナー効果
    • マンダム 「gatsby THE DESIGNER」ヘアカラーリングなど新発売
    • コーセーコスメポート 美しく健やかな髪へ「ジュレーム iP」新発売
    • ファイントゥデイ資生堂 「フィーノ」がヘアトリートメント市場席巻
    • ダリヤ 「サロンドプロ」ニオイのない泡のヘアカラーがリニューアル
    • ヘンケルジャパン 「サイオス カラートリートメント」から新色&男性用
    • クラシエHP 「いち髪」スタイリングシリーズ積極展開
    • ホーユー 「ビューティラボ ホイップヘアカラー」新色2色が登場
    • グリーンベル 「洗う」「マッサージ」のW機能「シャンプーブラシ」提案
    • 資生堂 「ベネフィーク」から新ヘアケア&ボディケアを発売
    • 三宝 白髪用ヘアカラー「テンスターヘナ カラートリートメント」に新色
    • サンスター 「MAGMASボリュームアップトニック」通販で展開
    • 日本石鹸 「WINSリンスインシャンプー」大容量1000mlサイズ発売中


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。