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2022年4月27日号掲載記事より

都連、「フレイル予防対策勉強会」開催 シニアの生活習慣変えるサポート

都連、「フレイル予防対策勉強会」開催 シニアの生活習慣変えるサポート

 東京都化粧品日用品卸連合会(都連)は、4月19日、都内で合同支部会「フレイル予防対策勉強会」を行い、超高齢化社会の日本で、普及・拡大の必要性が高まっている「フレイル予防対策」について勉強するとともに、新たなカテゴリーとしての可能性について検討した。
 はじめに森友徳兵衛会長(森友通商)があいさつに立ち、「本日はフレイル予防対策について勉強するが、店頭でフレイル予防コーナーを仮に作ったとしてもあまりインパクトはないだろうが、アクティブシニアコーナーという前向きな発想なら違ってくる。つまり定年後のシニアが目標と生きがいをどう求めていくかがポイントだ。シニアのための男性化粧品は見当たらない。入れ歯を入れるお洒落なケースもない。シニアになると眉毛、耳毛、鼻毛の手入れに無頓着になるが、こうしたシニアの生活習慣を変えるサポートを地域卸とメーカーで提案していくことが主旨である」と述べた。
 次にユニ・チャーム首都圏営業1部長の坂本光利氏がフレイル予防対策についてのプレゼンを行い、フレイルとは健康な状態と要介護の間にある状態であり、適切なサポートにより健常状態の維持ができる状態を示していること、日本人高齢者のフレイルの割合は8.7%、プレフレイルは40.8%という調査結果(東京都健康長寿医療センター)が明らかになっていること、フレイルという概念は未だ一般には十分に認知されておらずターゲット層の家族を中心にした啓発がまずは重要になること――などが報告された。
 この後、自由討議が行われ、支部会員からフレイル予防に向けて取り組む課題など活発な意見交換が行われた。

花王、「アタックZERO」改良新発売 諸悪の根源“菌の隠れ家”ゼロへ

花王、「アタックZERO」改良新発売 諸悪の根源“菌の隠れ家”ゼロへ

 花王は4月21日、オンラインで「花王『アタックZERO』改良発表会」を開き、ニオイや菌などの隠れ家となっていた「バイオフィルム」が繊維の中に存在することを発見したことを発表するとともに、パワーアップした洗浄力と新処方により、ニオイや黒ずみの発生源となる手強い“菌の隠れ家”までアプローチ(※)する改良「アタックZERO」(5月14日発売)について説明した。
 それによると、家事の意識実態調査(2020年7月同社調べ)において洗濯への期待度は90%を超えているが、洗濯への満足度は「どちらでもない」が約50%で期待と満足にギャップがあることが分かり、ここに課題意識を持ったという。抗菌や除菌の性能が向上しているのになぜ満足しないのか、花王は本質研究から根本原因を追究し、ニオイ菌などの隠れ家となっていた「バイオフィルム」が繊維の中に存在することを発見した。
 この「バイオフィルム」は、菌自らが生成する多糖やタンパク質などの複合体で、非常に強い耐性を持っている。このため、「バイオフィルム」が形成されてしまうと除去することが難しく、「バイオフィルム」に包まれた菌や汚れは、除菌洗剤や漂白剤(同社除菌洗剤・酵素系漂白剤)、天日干しでは対処できていなかったこともわかった(2022年4月花王調べ)。
 改良新発売の「アタックZERO」は、パワーアップした洗浄力と新処方で、これまで除菌洗剤や漂白剤(同)でも落とせなかった手強い「バイオフィルム」に効果を発揮。新技術“バイオクラッシュ洗浄”により、直接塗布して洗うことで「バイオフィルム」を除去できる。また、普段の洗濯で「バイオフィルム」の形成を抑制する。
 今回の改良に併せ、積極的な広告、コミュニケーション活動を展開。ニオイ・汚れなどの諸悪の根源“菌の隠れ家”となる「バイオフィルム」の形成を抑制、除去する新次元の清潔アプローチをテレビCMやデジタル施策で伝えていく。
 ※多糖汚れ〈バイオフィルム〉の蓄積を抑える効果

キリン堂協栄会、第33回総会を開催 「6つの大玉課題」の進捗を報告

キリン堂協栄会、第33回総会を開催 「6つの大玉課題」の進捗を報告

 キリン堂ホールディングスは4月15日、キリン堂と取引先の医薬品・日用品・化粧品メーカー、卸売業者との親睦を目的に運営するキリン堂協栄会の「第33回総会」を帝国ホテル大阪で開き、会員企業210社340名(オンライン出席除く)が出席した。
 キリン堂協栄会・杉本雅史会長(ロート製薬)のあいさつの後、キリン堂HD・寺西豊彦社長が登壇して①前期取り組みと実績②お客様に支持される店舗モデル③今後の計画――の3点について説明。
 はじめに、同社の成長戦略「6つの大玉課題」についての成果(2022年2月期時点)として、①公式アプリを活用した顧客戦略=公式アプリ会員135万人獲得②未病対策提案を軸としたH&BC強化=PB構成比11.0%③お客様の利便性向上のための売場改装=改装数62店舗/年(食品強化)④関西ドミナントの深耕=DgS出店16店――などについて報告し、2022年2月期実績は減収増益(売上高1348億円)となったこと、2023年2月期は、売上高1461億円、EBITDAマージン5.6%を目標に設定していることを明らかにした。
 また、今後の計画について、「我々はMBOをチャンスであると考えており、『6つの大玉課題』で成果を出し、新しいキリン堂ならではの新しいサービスの提供を行っていきたい」と述べた。
 続いて、寺西忠幸会長が、「今後ドラッグストアは『生活ストア』として存在していくことになる。その上でH&BCもカバーしながら、『気持ち良い生活のために何ができるのか』、協栄会の皆様のご協力をいただきながら、地域社会に貢献していきたい」とあいさつし、総会を終了した。

ハリマ共和物産、コロナ対策を講じて春の見本市を開催

ハリマ共和物産、コロナ対策を講じて春の見本市を開催

 ハリマ共和物産の恒例の春の見本市が4月20、21の両日に開催された。同見本市は当初、2月9~10日の開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、リアル開催は延期となり、4月開催となった。一方、「WEB見本市」は、予定通り2月9日から5月まで実施している。
 リアル開催となった同見本市は、検温をはじめ、密を避けるために広いスペースを確保し、ブースの間隔も開けるなど、感染対策を講じて催され、「Be The Light~流通で繋がる希望の光~」のテーマのもと、新規出展メーカー6社を含め108社が出展し、来客数は145社479名となった。
 見本市会場には、同社ならではの店頭活性化に向けた様々な企画提案コーナーも設けられ、4月から実施となったプラスチック新法やSDGsの観点も取り入れた「プラスチック資源循環への取り組み」の新企画コーナーや、他のメーカーのどういう商品とコラボしたいかを調べたユニークなクロスMDの事例紹介をした「勝手に片思いコーナー」、さらに「ハリマ開発商品」の展示なども行なわれた。
 津田信也社長(写真)は、今回の見本市に際して、「無事にリアル開催もできてほっとしている。今回も新しい企画提案コーナーを設けており、積極的に売り場の活性化、お得意先の収益拡大に貢献できればと考えている。また、プラスチック削減やCО2につながる取り組みやそれを後押しする商品を提案するなど、卸売業としてもSDGsをはじめ、持続可能な社会に向けた取り組みを積極的に行っていきたい」と述べた。

JACDS、DgS市場・調剤事業の概況発表 調剤総計1兆1738億円に

JACDS、DgS市場・調剤事業の概況発表 調剤総計1兆1738億円に

 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は4月15日、都内事務所で「定例合同記者会」を開催。先般公表した「2021年度日本のドラッグストア実態調査」における、ドラッグストア(DgS)業界の調剤事業の概況についてその結果を発表した。
 それによると、2021年度全国総売上高(推定値)8兆5408億円のうち、調剤額は1兆1738億円で、初めて1兆円を超えたことが明らかとなった。金額は前年度より1045億円増加し、伸び率も9.8%となり、平均値よりも高い伸びを示した。
 また、調剤医療費総額に占める比率は暫定値で15.6%となった(21年度の調剤医療費総額は未公開のため、2020年と同額で計算)。2020年度は14.2%、2019年度は12.7%だった。
 池野隆光会長(写真)は、「売上構成比は13.7%となったが、昨今、各社併設率を高めているので、業界全体でみれば20%程度までは伸長していくとみている」との認識を示した。
 またJACDSの見解として、「将来的に調剤比率をさらに高めようとは考えていない。しかし、今後の薬剤師採用や地域薬局の承継等の問題を考えると、DgSの取扱高シェアは高まっていくだろう」との考えを示した。


2022年4月27日号 記事一覧

会合・発表会

  • JAHI、定期記者会見開催 「中野クリエイティブ祭り」への協力を報告
  • 石洗工、定時総会後の懇親会の中止を発表
  • 日本浴用剤工業会、定期総会開催見送りを決定
  • 宮城卸組合、第62回通常総会開催を中止
  • サラヤ、グループ創立70周年記念式典開催「世界の衛生環境、健康に貢献」
  • シオノギヘルスケア、「シナール」でスキンケア化粧品市場参入
  • イオンリテール、新コスメブランド「コペルニカ」をお披露目

経営・施策

  • ライオン、香料開発に自動化技術導入で開発期間をスピードアップ
  • ライオンと日立製作所、DXでハミガキ製品開発時間を短縮
  • フェニックス、奈良県御所市の観光まちづくり事業に参画 銭湯再生を軸に
  • ユニ・チャーム、中国の天津工場、江蘇工場で再生可能電力を導入
  • 小林製薬、グループの特例子会社が大阪府茨木市で事業開始
  • シック・ジャパン、SDGsアクションプロジェクトを始動

製品・サービス

  • PRページ 花王 食器用洗剤「キュキュット」シリーズを大幅刷新
  • I-ne、夜間美容シャンプー「YOLU」からうねり髪ケアする新シリーズ発売

宣伝販促

  • クラシエHP、WEB動画「いち髪 ING de CHANGING」公開

人事・組織

  • ウエルシアHD、HD及びグループ子会社・新経営体制発表

決算

  • 薬王堂HD、22年2月期決算発表 売上高1200億円越え 新店39店舗出店
  • アークス、22年2月期決算は増収減益 次期はグループ結成20周年
  • メディカル一光グループ、22年2月期業績は処方箋応需枚数増で増収
  • ローソン、21年度業績は増収増益に 本社組織フラット化で現場強化

研究・開発

  • コーセー、脳波と心身の変化を左右する「ホルモン」に着目した研究実施

調査・統計

  • KSP-POS 2022年3月 カテゴリー別ランキング
  • 東家同 22年3月度市況概況価格調査 月間通して安定的な販売継続

イベント・展示会

  • 麻友、「第109回麻友見本市」再々延期で開催 次回は会場変更へ
  • 牛乳石鹸、梅小路ポテル京都とコラボ「ソープカービング教室」開催
  • 香・未来の会、「お香の日」PRイベント3年ぶりに高島屋大阪店前で実施
  • 桃谷順天館、大阪企業家ミュージアムの特別展示で創業者の「信條」採用

訃報・葬儀

  • 訃報 野村岩男氏(トゥディック元社長) 84歳

時評・コラム

  • 時評 小売決算から見えてくるもの

特集 【H&BC/男性用化粧品&カミソリ】

    経営・施策

    • 男性化粧品、コロナ禍でスキンケアニーズさらに高まる
    • ウェットシェービング市場 新たなシェービング習慣根付かせる取り組みを

    製品・サービス

    • 花王 「サクセス24 シャンプー&コンディショナー」改良
    • ファイントゥデイ資生堂 「ウーノ」積極展開 未使用者層に向け展開強化
    • 桃谷順天館 「オードメディカオム」発売 シンプルで高機能な6SKU
    • マンダム メンズコスメライン「ギャツビー ザ デザイナー」から新製品
    • P&Gジャパン 「ジレット PROシェービング剤」今春発売
    • 貝印 新ブランド「AUGER」使用機会向上へコミュニケーション展開
    • フェザー安全剃刀 ピアニィVIOデリケートゾーン用が好調に推移
    • BULK HOMME 「バルクオム」シリーズ累計出荷1000万本突破
    • ライオン 「PRO TEC」“男性のカラダの変化”に着目して開発
    • クラシエHP 男性用除毛剤「エピラットオム」敏感肌用アインアップ拡充

    宣伝販促

    • ニベア花王 「8×4MEN薬用ボディウォッシュ」コラボ広告を展開
    • シック・ジャパン 「整えよう、自分らしく。」テーマの動画公開中


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。