2022年4月20日号掲載記事より
インテージ、店頭価格の現状を調査 生活雑貨は大きな変化見られず
インテージはこのほど、全国約6000店舗から収集している小売店販売データ、SRI+(全国小売店パネル調査)をもとに、原油や原料費の高騰が続き日用消費財メーカーなどが商品の値上げを発表する中で、生活者がどのような影響を受けているのか、実際に購入をする店頭販売価格の値上げについて調査し、その結果を公表した。
原油や原料費の高騰が続き、昨年から値上げを宣言するメーカーが増えている中、実際に生活者が商品を購入する店頭販売価格はどのように変化しているのか。大きな値上げの動きが見えたのは「食用油」であった。大手メーカー各社が2021年に4回の値上げに踏み切ったこともあり、昨年6月以降の店頭販売価格は大幅な値上がりが続いている。また、油を原材料に使う「マヨネーズ」は昨年7月から10%ほど、「マーガリン」も昨年10月から5%以上高い状態が続くなど、食用油高騰の影響が見られた。
一方、近年安定した価格が続いていた「食パン」では、輸入小麦価格の高騰などもあり、今年に入ってから値上がり感が顕著に見えてきた。飲み物では巣ごもり需要で大人気だった「レギュラーコーヒー」が、今年3月に前年同月比111%を記録。「砂糖」も昨年6月頃から高止まりが続くなど、食品・飲料などで上昇傾向が見られている。
一方、3月時点では「台所用洗剤」や「紙おむつ」、「ティッシュペーパー」などの生活雑貨については、店頭販売価格の大きな変化は見られなかった。ただ「シャンプー」「バス用クリーナー」「洗濯用洗剤」「トイレットペーパー」などは、高付加価値のものや新商品が売れていることもあり、平均価格が上昇している。
4月からメーカーが値上げを宣言している商品もあり、今後は幅広いカテゴリーで影響が出ることも予想される。
ウエルシアHD、22年2月期決算発表 DgS初の売上高1兆円超え
ウエルシアホールディングスは4月11日、「2022年2月期決算説明会」を開催。それによると当期連結業績は、売上高1兆259億4700万円(前期比8.0%増)、営業利益430億1800万円(0.1%増)、経常利益475億9000万円(3.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益264億5300万円(5.5%減)。売上高はドラッグストア業界初の1兆円越え、経常利益も25期連続での最高値更新となった。
松本忠久社長(写真)は、当業績を「調剤部門採用強化による人経費増やコロナ反動減の継続、季節商品の不調など厳しい環境下、ププレひまわりの子会社化、エリア戦略の深耕等を図り、売上高は増収だったものの、売上総利益は感染予防商品反動減が響いたが、調剤が受診抑制解消や長期処方の戻りなどから好調を維持、調剤粗利益が物販粗利益の不足をカバーした形で計画を達成した」と総括した。
また次期取り組みにも言及。「支社制導入による地域性対応の強化、福井で推進中の食品強化型フォーマット育成や調剤併設の加速、PB商品の拡充など専門性の追求と、自動発注システム導入等でのDX推進を図る」との考えを示した。
P&Gジャパン、「ファブリーズ」からお風呂用防カビ剤を発売
P&Gジャパンは、エアケアブランド「ファブリーズ」からシリーズ史上初となる、置くだけで24時間、風呂場の防カビ対策ができる「ファブリーズ お風呂用防カビ剤」を4月上旬から新発売した。
P&Gが行った調査の結果、75%の人が「家の中でカビ掃除に悩まされる場所」としてお風呂場を挙げていた。定期的に風呂場を掃除していてもカビの悩みが尽きない要因は、“カビの成長サイクル”にある。
風呂場には、適度な温度と湿度、そして石鹸カスや皮脂などの栄養分が揃っているため、空気中のカビの胞子が床や壁などの表面に付着すると、そこで根を張り、成長し、また新たな胞子を空気中に放出するという成長サイクルを繰り返していた。
この“カビの成長サイクル”に着目して開発したのが、新発想の「ファブリーズ お風呂用防カビ剤」。自然発想の防カビ成分「BIOコートテクノロジー」が、浴室内に行き渡り、天井や壁、床などの表面を防カビコーティング。そこに付着するカビの胞子を不活性化し、カビの成長をブロックする。
また、独自の容器設計により、自然な空気の流れを利用して防カビ成分をすみずみまで効果的に拡散させるので、浴室内に本製品を設置しておくだけで防カビ効果が24時間、6週間続く。
大王製紙、「奨学ナプキン」開始 学生に生理用ナプキンを1年間無償提供
大王製紙は、多様性のある社会で1人ひとりの生理に寄り添うプロジェクト「meet my elis」を4月7日に始動。「だれかではなく、あなたのそばに。」のメッセージのもと、より多様なニーズに応えるべくブランドを刷新した「エリス」の新プロジェクトの一環として、さまざまな理由から生理用品の入手に困っている学生の人を対象に、生理用ナプキンを1年間無償でプレゼントする「奨学ナプキン」を開始し、特設サイト(https://www.elleair.jp/elis/meetmyelis-shogaku/)にて奨学生を募集している。
また、生理用ナプキンをプレゼントするだけではなく、奨学生に選ばれた人にモニターになってもらい、エリスを使った感想や生理に関する悩みをアンケートにて回答してもらうことで、より多様なニーズに応えた商品を展開するブランドを目指す。
プロジェクトの発足に合わせ、「エリス」の想いをより多くの人に知ってもらうために、リニューアルしたエリスの生理用ナプキンのサンプリングイベントを4月11日から東京・大阪を皮切りに全国10都道府県で実施している。
シック・ジャパン、“ムダ毛”表現やめます宣言 今年末を目途に順次変更
シック・ジャパンは、シック(4・9)の語呂に合わせて4月9日から、時代とともに変化する「毛」に対する考え方に寄り添うべく、展開するすべてのチャネルで「ムダ毛」という表現の使用を廃止すると発表した。
シックによれば、剃る、整える、残すなど自分らしさを表現するための多様な選択肢がある中、シックとして「ムダ毛」という表現を使用することは適切ではないと考え、この表現の廃止に至った。
現在「ムダ毛」という表現を使用しているSchickの各種WEBサイト・印刷物などに関しても、今年末を目途に順次表現を変更していく。
2022年4月20日号 記事一覧
経営・施策
- サンスター、北大阪健康医療都市に大阪サテライト研究所を開所
- ユニ・チャーム、5工場で再生可能電力へ切り替え 非化石証書を活用
製品・サービス
- PRページ ライオン 「キレキレイ」から生活者ニーズに応える新製品
- 王子ネピア、ミスチルとコラボ 「鼻セレブティシュ/マスク」限定品発売
- マンダム、新パーツデザインコスメ「CYQ」第1弾商品を発売
- 貝印、「カイ サロンセレクト」から理美容カットレザー発売
- 花王、機能性表示食品「リファイン」2品をスギ薬局の一部で先行発売
- 日本製紙クレシア、「スコッティ カシミヤ」などリニューアル発売
- 資生堂×ローソン、「インテグレート」共同企画品数量限定で発売
- ライオン、「ルック+バスタブクレンジング銀イオンプラス」新製品発売
- コーセーコスメポート、「モイスチュアマイルドホワイト」に大容量タイプ
- UYEKI、「カビトルデス」シリーズで家中まるごとカビ対策を提案
宣伝販促
- 花王、「トイレクイックル」新WEBCM公開中 阿佐ヶ谷姉妹を起用
- ライオン、「NONIO」新CM放映中 「#世界をちょっと気持ちよく」
- デンタルプロ、「磨くを変える。春のキャンペーン」5月21日から実施
- エステー、「ムシューダ」新CM2作品の放映開始
人事・組織
- ファイントゥデイ資生堂、高橋友樹氏が副社長執行役員COOに
決算
- イオン、22年2月期は営業収益が過去最高を更新 デジタルシフト進む
- セブン&アイHD、22年2月期業績発表 国内CVS事業は減益に
- スギHD、22年2月期決算は増収減益 27年売上高1兆円目指す新中計発表
- ライフ、22年2月期は18期連続増収も販管費増響き減益に
- U.S.M.H、22年2月連結決算は減収減益 ウエルシア薬局と協働開始
- イオン九州、22年2月期決算は食品売上好調で増収増益
- フジ、スーパー事業が好調に推移 22年2月期決算発表
- イズミ、22年2月期業績は2年連続減収に まん防による店舗休業が影響
研究・開発
- 小林製薬など3社、尿から健康状態を見える化し行動変容促す実証実験開始
時評・コラム
- 泡沫 進む円安・原料高が業界全体を巻き込む?
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。