2022年3月9日号掲載記事より
花王、ベビー用紙おむつ「メリーズ」を4月1日出荷分から価格改定
花王は3月4日、ベビー用紙おむつ「メリーズ さらさらエアスルー」「メリーズパンツ さらさらエアスルー」(計8製品)の出荷価格を4月1日出荷分から改定すると発表した。
花王では、昨今の原油、パームオイル、パルプ等の原材料価格高騰に対し、高付加価値製品の拡大や、事業活動・販促費の効率化など、あらゆる企業努力を進めてきたが、それだけでは原材料価格高騰の影響を吸収することが極めて厳しい状況となっていることから、このままでは花王の目指す価値ある製品をサステナブルに提供し続けることが難しくなると判断し、4月から原材料価格高騰の影響を最も受けているカテゴリーのひとつ、ベビー用紙おむつ「メリーズ」の一部製品の出荷価格改定を実施する。
花王は、「今後も企業としてあらゆる視点から努力し、お客さま皆さまに、よりご満足いただける製品づくりに全力を尽くしてまいりますので、ご理解を賜りますよう何卒お願い申し上げます」としている。
花王とPFN、「仮想人体生成モデル」共同開発 新規事業の開始を目指す
花王は2月28日、Preferred Networks(以下、PFN)と「仮想人体生成モデル」のプロトタイプを共同開発したと発表した。今後、協業する複数の事業者とともに、同モデルの実用化に向けた検証を行う。さらに、花王はPFNの協力のもと、同モデルをAPI経由で提供する新規デジタルプラットフォーム事業の開始に向けて準備を進める。
「仮想人体生成モデル」とは、健康診断などで得られる身体に関する項目から、ライフスタイル(食事、運動、睡眠など)や性格傾向、嗜好性、ストレス状態、月経などの日常生活で関心の高い項目まで、幅広く多種多様な1600以上の項目を網羅的に備え、これらがどのようなパターンで現れるのかを示すことができる統計モデル。ある項目のデータを入力すると、別の項目の推定データを出力することが可能で、入出力する項目は、備えられたすべての項目から自由に設定することができる。
同モデルは、花王がPFNの協力のもと、協業する事業者や研究機関などにAPI経由で提供し、各事業者がエンドユーザーに対して様々な価値創造や提案をする際に活用することや、各研究機関が仮説構築の際に使うことなどを想定。同モデルを使って推定する際に入出力したデータを、花王及びPFNが収集・蓄積し、二次利用することはない。また、個人情報の入力も必要ない。
同日開催された花王とPFNの共同記者説明会で、花王・長谷部佳宏社長は、「世界は悲鳴を上げながらスピードを上げて変化している。これからの世界にムダなモノづくりが許されるはずがない。今と未来の笑顔のために、垣根なくすべての力を結集して、よく知ること、深く関わること、そして共に発展することを目指したい。プレシジョン・ライフケアはその道しるべと考えている」と語った。
貝印、グルーミングツール新ブランド「オーガー」を発売
貝印は、ワンランク上のグルーミングツールを取り揃えた新ブランド「AUGER(オーガー)」を3月1日、発売した。
同品は、刃物のスペシャリストである貝印が、「身だしなみを整える時間」をより豊かで、より心地よいものへと導くべく誕生させたグルーミングツールブランド。乱雑になりがちな洗面台をすっきりと統一するスタイリッシュなブラックのデザインを採用したカミソリやツメキリ、ハサミなど全9商品のグルーミングアイテムで構成している。
中でもカミソリは、貝印の最高スペック刃体を採用した替刃式5枚刃。弾力性のある素材を使用した独立サスペンションや3D首振り機能を搭載した“シームレスフィッティングシステム”の採用で業界№1首振り可動域を実現した。首まわりからあご下付近へかけて、凹凸のある肌の面にも自然にフィットする。これまでにないスムーズな剃りごこちと、やさしい肌あたりで、快適な深剃りができる。
なお、貝印は「AUGER」の発売を記念して、「代官山 蔦屋書店」「TRUNK(HOTEL)」「b8ta Tokyo-Shibuya」「EQUALAND SHIBUYA」「CHOOSEBASE SHIBUYA」の計5カ所で、ポップアップストアを開催中。
日本香堂、新製品発表会をオンライン開催 新ブランド「香結び」など
日本香堂は2月24日、「2022年春発売 新商品オンライン発表会」を開催。普段使いの線香としての手頃感と使い心地を追求した「夢の夢」から2つの香りの追加品とともに、けむり極少の新線香ブランド「香結び(こうむすび)」を3月1日、それぞれ発売すると発表した。
近年の家庭用線香市場は2度の消費増税による生活防衛意識から、「普段使いのコスパ重視」の傾向が強まっている。加えて、この10年間の線香ニーズの変化については、「煙の量はできるだけ少ない方がいい」という声は依然として多い一方、「『〇〇の花の香り』など分かりやすいコンセプトの商品が欲しい」「香りはできるだけ控えめが良い」というニーズが高まっていることが分かった。そうした中、同社は昨春、「夢の夢」を上市したところ、同社既存品とのカニバリを起こすことなく、実績は好調に推移。発売半年にしてバラ詰3品はトップ30入り(販売数量ベース)を果たし、新規顧客を獲得することができた。
そこで日本香堂では、「普段使いのコスパ重視」に敏感な顧客(エントリーユーザー)の囲い込みを図り、同社主力ブランド(青雲、毎日香等)へのトレードアップを図るべく、「夢の夢」の追加品として透明感と清涼感に優しい甘味が感じられる香りの「白梅の香り」と、リアル感があり瑞々しく甘い香りの「フリージアの香り」の2品を、また微香・けむり極少を求めるユーザーに向けて、けむり・香りも慎ましやかに、手を合わせこころ結びあうひとときの清涼感を大切にした線香シリーズ「香結び」を提案する。
坂出市・ライオン「キレイキレイのまち坂出プロジェクト」活動内容報告
香川県坂出市、ライオン、ライオンケミカル・オレオケミカル事業所の3者による共同プロジェクト「キレイキレイのまち坂出プロジェクト」のマネジメントレビューが2月24日、オンラインで行われた。
このプロジェクトは、衛生習慣の浸透・定着を通じて、坂出市民の健康増進に貢献することを目的にスタートし、第一期(2014年1月~2019年3月)は「手洗い」、第二期(2019年4月~2023年3月)は「手洗い・オーラルヘルスケア」をテーマに目標を設定。今回、第二期目3年目(2021年)の活動を報告するとともに2022年の活動について説明した。
第二期は、大目標として「生涯にわたって自分の歯で食べよう」、小目標として「自分の歯や口の中の健康に関心を持つ」「丈夫な歯と歯ぐきを守る」が設けられ、数値目標は①1日3回以上の歯みがき率目標50%②小学生のデンタルフロス使用率40%③デンタルリンス使用率36%④歯の定期健診受診率55%⑤小学生のむし歯がない者の割合78%――となっている。
市民アンケートの結果、プロジェクトの認知は約80%まで浸透しているが前年比では横ばいに。オーラルヘルスケアの目標値に対する進捗は、デンタルリンス使用率以外は順調に推移し、「定期健診率」は目標に到達した。手洗いについては、子供たちの自主的な手洗いは家庭・学校ともに定着しているが、外から帰った時の手洗いは拡大してきたものの、トイレの後、食事の前は横ばいとなった。
第2期は坂出市自走で健康増進活動を実施し、ライオンは随時支援する活動を計画していたが、コロナの影響で、活動の縮小・中止を余儀なくされたため、2022年度までの協定期間を2023年度まで1年間延長する。
2022年3月9日号 記事一覧
会合・発表会
- 資生堂ジャパン、「がん外見ケア」社会貢献活動で発表会 専用商品を披露
- ファンケル、最新のアクネケア知見を公表 毛穴蓋作らせない新製品を開発
経営・施策
- 三宝、グループ傘下の本島椿を吸収合併
- ライオン、プラスチック・サーキュラー・チャレンジ2025に参画
- ユニ・チャーム、プラスチック・サーキュラー・チャレンジ2025に参画
- 花王とドコモ、ヘルスケア領域での協業に合意 両社の持つ基盤を活用
- コーセーコスメポートが戦略説明、顧客重視のマーケティングを展開
製品・サービス
- ユニ・チャーム「顔がみえマスク」、消費者志向活動章を受章
- ユニ・チャーム、ピカチュウ採用の「ムーニー水あそびパンツ」を発売
- ユニ・チャーム、「SOFY無漂白ナプキン」紙製パッケージを韓国で発売
- 日本製紙クレシア、「スコッティ ナチュラル3倍長持ち4R」発売
- クラシエHP、「いち髪スタイリングシリーズ」改良発売
- バスクリン、「バスクリン」発売92年迎え10%増量数量限定品を発売
- ファイントゥデイ資生堂、「シーブリーズ デオ&ウォーター」改良発売
- P&Gジャパン、「ジレット PROシェービング剤」発売
- バスクリン、「日本の名湯 澄みわたる豊潤」数量限定で再発売
- シック・ジャパン、日本人男性向けカミソリ「ハイドロ5ナチュラル」発売
- マンダム、「ギャツビー極冷タオル」数量限定で発売
- 大王製紙、「グーンプラス 汚れすっきりおしりふき」発売
- 王子ネピア、「ネピア ネピecoバイオマスマスク」発売
- ブラウン、光美容器「ブラウン シルクエキスパート」改良発売
- ユニ・チャーム、「ソフィ センターインコンパクト1/2」を4年ぶり改装
- ライオン商事、「ミトンでらくらくシャンプータオル」など新発売
宣伝販促
- ユニリーバ、「ドメスト」「ジフ」選べる運気UPキャンペーン実施中
- 大王製紙「リラカラ」、「ラブ・ライナー」とコラボキャンペーン実施中
- 貝印、グルーミング新ブランド「オーガー」で2つのコラボ施策を展開
人事・組織
- エステー、執行役新役職名変更、人事異動を発表
- クラシエHP、人事異動を発表
- マンダム、4月1日付人事異動、機構改革を発表
研究・開発
- 花王、ファインファイバー技術応用、どこから見てもなめらかな肌に見せる
調査・統計
- 経済産業省 21年1~12月洗浄剤統計 数量横バイも金額微減で終了
- SM3団体 22年1月度販売統計調査 売上昨対で7カ月連続減少
イベント・展示会
- ダリヤ「サロン ド プロ 白髪川柳」、2021年の最優秀賞を発表
- 麻友、「麻友見本市」を4月14~15日に再延期
時評・コラム
- 泡沫 ロシアのウクライナ侵攻の影響は
特集 【防虫・消臭・芳香剤】
- 芳香消臭剤市場 2021年も部屋用・トイレ用は堅調に推移
- 繊維製品防虫剤市場 2021年は巣ごもり特需の反動で前年割れに
- エステー 「消臭力DEOX」から「玄関用」「クルマ用」導入
- 花王 「リセッシュ除菌EX プロテクトガード」新発売
- ライオン 「ソフラン アロマリッチ香りのミスト」販売
- 小林製薬 「除菌」「防臭」ニーズに対応した新製品を導入
- 大日本除虫菊 「ゴンゴン クローゼット用」をメインに展開
- 晴香堂 「アロマスト」シリーズのラインアップ拡充 新香調を導入
- アース製薬 自動車用「クルマのスッキーリ!」新発売
- 白元アース 「ミセスロイド」をリニューアル 4in1の多機能を訴求
- 日本香料工業会 2020年1~12月香料統計 国内生産総計は数量減、金額増
経営・施策
製品・サービス
調査・統計
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