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2021年12月8日号掲載記事より

21年9~10月度小売各業態販売統計 緊急事態宣言等解除で10月は回復傾向

21年9~10月度小売各業態販売統計 緊急事態宣言等解除で10月は回復傾向

 9~10月の各小売業団体による販売統計調査をみると、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が27都道府県で延長されたものの、10月以降は全面解除となり、各業態では少しずつ回復傾向がみえる動きとなった。コロナ感染者数が少しずつ減少する中で、消費者マインドに変化が表れた結果と推測できる。ただ19年同月との比較ではまだまだ厳しい環境でもあり、11~12月にかけてどこまで需要回復が本格化するのかがカギになりそうだ。
 各小売業団体販売統計調査による9月と10月は、明らかに緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の影響が各業態の明暗を分けたと言える。
 図表の通り、9月は、前月からプラスに転じたチェーンストア、スーパーマーケット(スーパー)、コンビニエンスストア(コンビニ)に対し、SCと百貨店は苦戦を強いられた。ただSC・百貨店ともに前年の減少幅からみると改善の傾向がみられる。
 緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が全面解除された10月は、チェーンストア、スーパーマーケットとともに百貨店が3カ月ぶりにプラスに転じた。SC、コンビニは前年割れとなったが減少幅を1%台前半で抑えている。
 全国スーパーマーケット協会の増井德太郎副会長は11月24日の記者会見で、10月の状況について「生鮮3品、特に青果と水産は天候不順が響き、品薄状態の商品が目立った」との見解を示し、マスクやハンドソープ、除菌用アルコール消毒剤、紙製品では引き続き昨年の特需の反動減が出ていると分析した。

ユニ・チャーム、「2022年春 成長戦略共有会」をオンライン開催

ユニ・チャーム、「2022年春 成長戦略共有会」をオンライン開催

 ユニ・チャームは12月1日から10日まで、「2022年ユニ・チャーム成長戦略共有会」をオンライン形式で開催。高原豪久社長執行役員による全社方針説明、渡辺勉上席執行役員ジャパン営業統括本部長による営業本部方針説明のプレゼン映像のほか、22年春の新製品紹介動画、価値伝達ツールなどを公開した。
 高原社長による全社方針説明では、はじめに同社のパーパスである「SDGsの実現」について、バリュー(共振の経営の実践)、ビジョン(NOLA&DOLA)、ミッション(「共生社会」の実現)――の3階層で具体化していることを紹介。
 続いて「コロナがもたらした生活習慣の変化」について、インフルエンサー商品を中心に商品価値の浸透が進んでいることを報告し、消費者が自分らしい買い方、自分らしく過ごせる社会を求め、またそのような社会が実現できる時代が到来していると指摘した。
 さらに高原社長は、「『共生社会の実現』に向けて」についても説明。聴覚障害を持つ社員との共振で生まれた「顔が見えマスク」、若い企業家との共振から始まった「手ぶら登園」(おむつサブスク)に加え、DXを活用した新価値創造への挑戦、遠隔地から顧客の生活の場を観察できるデジタルスクラムシステムなどを紹介し、リアルとデジタルのハイブリッドで成果を出していることを報告した。
 一方、渡辺ジャパン営業統括本部長による営業本部方針説明では、①コロナがもたらした消費者変化と年代別顧客に沿ったカテゴリー提案②将来あるべき姿に向けた定番売場プレミアム化促進提案――の2点について詳細なプレゼンを行なった。
 なお、新製品としては、足腰の負担を減らす機能価値と歩くのが楽になる価値を最大伝達し、歩行自立セグメントの浸透加速を図る「ライフリー歩くのらくらくうす型パンツ」をはじめとした魅力的な新製品が多数発表された。

資生堂、肌測定WebサービスでPRイベント 美肌菌測定も開始

資生堂、肌測定WebサービスでPRイベント 美肌菌測定も開始

 資生堂は11月30日、敏感肌向けスキンケアブランド「dプログラム」展開の一環となる肌測定Webサービス「dダイアリー」について、新たなサービスの披露を含めたPRイベントを開催した。
 今開催は、「今年9月に開始した『dダイアリー』の利用者が4万人を突破したことを記念して、さらなるサービスの認知拡大を図る」(同社)ことがその狙い。
 当日は、まず資生堂ジャパン・プレミアムブランド事業部スキンケアマーケティング部スキンケアDx推進グループブランドマネージャーの岩村七瀬氏による「dダイアリー」の概要説明と新サービス「美肌菌測定サービス」開始の告知が行われ、その後に、事前に「dダイアリー」を活用して肌測定結果を披露するゲストとして、「dプログラム」のミューズで女優の広瀬すずと、お笑い芸人“3時のヒロイン”の3人が登壇してのトークショーが行われた。自身の肌測定結果や肌の自己採点などをテーマに会場は大いに盛り上がった。
 岩村氏は「dプログラム」展開について、「商品とサービスの両輪から、“なりたい自分へ近づくためのパートナー”にしていく」とした上で、「現在、当社は様々な肌の特徴について、より多くの情報を提供できる環境が整ってきた。これを今後の活動に活かしていくので期待してほしい」と述べた。

日本家庭用殺虫剤工業会、創立50周年記念誌「50年のあゆみ」を刊行

日本家庭用殺虫剤工業会、創立50周年記念誌「50年のあゆみ」を刊行

 日本家庭用殺虫剤工業会は、今年11月に創立50周年を迎え、記念誌として「50年のあゆみ」を刊行した。
 同工業会は、1971年に日本除虫菊工業会及び日本除虫菊研究所が発展的に改組を行い日本殺虫剤工業会として創立され、その後2001年に現在の日本家庭用殺虫剤工業会に名称を改め、今日に至っている。
 記念誌では、巻頭の上山直英会長(大日本除虫菊社長)のあいさつをはじめ、同工業会のこれまでの歴史をまとめた第1章「創立から30年のダイジェスト」、第2章「日本家庭用殺虫剤工業会としての20年のあゆみ」を掲載。
 また、「会員小史」として、会員16社並びに特別会員や賛助会員各社のこれまでのあゆみも紹介している。
 同工業会は、2011年には創立40周年記念式典を催しているが、今回の50周年に際しては、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、記念式典を行わず、「50年のあゆみ」を刊行し、関係先の多くに配布した。
 来年、コロナ禍の状況を見ながら可能であれば、50周年を記念した行事も検討したいとしている。

日本キャンドル協会、「日本キャンドルアーティストアワード」を開催

日本キャンドル協会、「日本キャンドルアーティストアワード」を開催

 一般社団法人日本キャンドル協会(略称・JCA)は11月27日、東京タワー・タワーホールで、キャンドル制作者の日本一を決定する「日本キャンドルアーティストアワード2021」ファイナル審査を開催。予選審査を通過したファイナリスト(26名)の作品からグランプリ部門/各部門の入賞を決定した。
 このアワードは、次世代のキャンドル業界を担う才能あるキャンドルアーティストを日本で発掘することを目的としたもので、2019年に初開催された。今回は、キャンドルアーティストでJCA専務理事のCANDLE JUNE氏が総合プロデューサーを務め、審査はJCA理事と特別審査員としてシンガーソングライター・池田綾子氏、女優・一色紗英らも参加した。
 JCA・金指琢也代表理事はあいさつで「JCAは今年、キャンドル文化の普及啓蒙をより強力に推進するべく、組織体制を一新した。今回の『日本キャンドルアーティストアワード』は新たな組織体制下で行われる初のアワードであるだけに、審査には相当力が入り、選定にとても悩んだ。今回お集り頂いたファイナリストは今回の審査結果を今後の創作活動に生かして頂きたい」と述べた。
 なお、グランプリにはキャンドル教室「polepolecandleworks」主宰・迎愛氏の作品「identity」が選出され、迎氏は「素敵な賞を頂いてこれまで作品を作り続けてきた甲斐がありました。またこの会場でキャンドル作家の方々とコミュニケーションがとれて、とても嬉しいですし、良い刺激になりました」とコメントした。


2021年12月8日号 記事一覧

会合・発表会

  • 日家工・家同連、新年互例会の開催中止を決定
  • JILS、「ロジスティクスソリューションフェア」開催概要を発表
  • 花王、22年度販売方針説明会を大阪で開催 今後のマーケティング策等説明
  • 近石工、「第109回技術部会」開催 組合員、賛助会員など48人が参加
  • 大塚製薬、PMS等女性の健康分野活動で説明会 サプリ「トコエル」上市
  • 資生堂、「クレ・ド・ポー ボーテ」来春夏の新製品発表会開催
  • 一般薬連×OTC薬協セミナー開催 「セルメ税制の手続き簡素化が必至」

経営・施策

  • アークランドサカモト、連結子会社のビバホームを来年9月メドに吸収合併
  • 日本歯磨工業会、「お口のセルフケアのコツ・親子編」公開中
  • ユニ・チャーム、第3回日経SDGs経営大賞でSDGs戦略・経済価値賞を受賞
  • 日本製紙クレシア、新コーポレートスローガン「衛生を、ずっと」を制定
  • 旭化成HP「クックパー」、「#真実のレシピ」公開 等身大の愛が見える
  • ライオン、墨田区との「ハブラシリサイクル」資源循環の一連の仕組み確立

製品・サービス

  • クラシエHP、「マー&ミーラッテ」がマザーズセレクション大賞受賞
  • PRページ ライオン 「CHARMY Magica」新製品を中心に年末の展開強化
  • 資生堂、「SHISEIDOエッセンシャルイネルジャ」から新アイテム発表
  • サンギ、「ハップアール」からリッチクレンジングクリーム新発売
  • 伊勢半、D2Cブランド「MN」限定アイカラー2色発売
  • ナリス化粧品、「マジェスタ クリーム エクストラローズ」数量限定発売
  • TWO、「BARTH」からインバスボディケアとリップクリーム発売
  • サンギ、「アパガード」プレミアムタイプ2品で10%増量限定品発売
  • ユニリーバ、パーソナライズブランド「ラボリカ」初のヘアオイル発売
  • エステー、消臭力PAから「春」をイメージした企画品を数量限定発売
  • 小林製薬、「サラサーティさらりえ」からシーデザイン企画品数量限定発売
  • オカモト、アパレルブランド「CLOUDY」とコラボしたコンドーム展開
  • ユニリーバ、「ダヴ」季節限定ボディウォッシュ&洗顔料を発売
  • 明色化粧品、モイストラボBBクリームからディズニー限定デザイン発売
  • UYEKI、「加湿器の除菌タイム」で快適な空間づくりを推奨

宣伝販促

  • ユニ・チャーム「銀のスプーン」、猫のカリカリ音で奏でる「第九」動画
  • 貝印「紙カミソリ」、「VOGUE JAPAN」の新プロジェクトとコラボ
  • P&G「ジレット」、「ジレット・ゲーミング・アライアンス」今年も結成
  • サンスター、人と地球の未来を健康にするWebマガジンを開設
  • 白十字「やわ楽パンツ」、12月8~17日にCM放映 「楽」がコンセプト
  • ライオン、「休足時間 足すっきりシート」プレゼントキャンペーン実施

人事・組織

  • 花王・KCMK、22年1月1日付の執行役員人事・機構改革を発表
  • 花王、12月1日付人事異動を発表
  • 資生堂、取締役及び監査役候補者を決定
  • ライオン、22年1月1日付人事異動・組織改正を発表

決算

  • P&G米国本社、21/22事業年度第1四半期業績発表 純売上高は5%増

調査・統計

  • ロフト、「ベストコスメ2021」開催 ベスト/ネクストコスメTOP5を発表
  • ライオンが調査、座りションネイティブ率は2050年には100%?

イベント・展示会

  • 牛乳石鹸共進社、原宿アルタに「赤箱自販機」設置 「赤箱AWA-YA」
  • フマキラー、「第18回虫や植物とふれあうコンテスト」最終審査会を実施

施設・店舗

  • ファンケル、「ファンケル美健三島工場」のメディア見学会を開催

時評・コラム

  • 時評 コロナ禍を背負い暮れる年


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。