2021年12月1日号掲載記事より
花王、2022年度販売方針説明会開催 「ESGよきモノづくり」にこだわる
花王は11月24日、都内ホテルで「花王2022年度販売方針説明会」を開催(リモート併催)し、花王グループの経営方針、販売方針、今後のマーケティング策などについて説明。2022年度はユニバーサルデザインにSDGsの誰一人取り残されない精神を組み込んだ「ESGよきモノづくり」にこだわったマーケティングを進めていく考えや「日本を元気にするような消費喚起策」を提案していくことを明らかにした。
はじめに長谷部佳宏社長(写真)が経営方針を説明。新コーポレートスローガンである「きれいを こころに 未来に」を紹介し、これは新しく出発する気持ちを込めたものであると伝えた上で、花王は、2022年度、「岩盤事業の集中強化」「魅力ある商品の投入」「D2Cの稼働と連動ビジネスの創出」「連携を強みとする共同取り組み」「生命に貢献する事業の拡大」「戦略的事業拡大への投資」の6つに取り組んでいくことを表明した。
次に花王グループカスタマーマーケティング竹内俊昭社長が販売からの提案について説明。「販売店様と花王グループの双方の持続的な発展のために従来にはない新しい発想・手法で市場活性化を目指していきたい」と述べた上で、2022年は「日本を元気にするような消費喚起策」を提案した。具体的には販売店、他業種メーカー等と一緒になり、生活者の関心の高いエシカル、SDGsを自分ゴト化する「SDGs参加型消費喚起キャンペーン」を展開。購買行動を通して環境や社会への貢献を図る。
最後に松田知春常務が2022年度のマーケティングについて説明。市場状況、消費者の意識の変化を解説した上で、花王は新しいマーケティングにチャレンジしていくことを表明。その着眼点を「自分ゴト化したSDGs」「Well-being」「安心・安全を確保する衛生ライフ」「Self Transformation」の4つに設定し、「ESGよきモノづくり」にこだわっていくことを表明した。
シャボン玉石けん、「サステナビリティ中期経営計画」など策定
シャボン玉石けんはこのほど、サステナビリティ経営を明確に打ち出し、「環境・衛生・健康・地域を守る企業」としての持続的発展・成長を目指し、企業価値を高めていくために、「サステナビリティ中期計画」並びに「3つの成長戦略」を策定した。
計画では、同社が取り組む重要課題として「地球環境の保全」「健康で安心・安全な暮らしへの貢献」「石けんの価値の深化・創造」「多様な人財の活躍と人権の尊重」「ガバナンス」の5つを特定し、更に、「水資源・生物多様性の保全」や「気候変動・エネルギー問題への対応」、「持続可能な原材料の調達」、「お客様満足と信頼の追求」など15の取り組みテーマの下、2030年を目標に具体的な取り組みを進めることで、人々の健康と地球環境・生物多様性を守り、持続可能な社会に貢献していくとしている。
一方、「3つの成長戦略」では、「石けんの価値の深化・創造」と「人財力の強化」、「事業基盤の進化・強化」をテーマに取り組みを推進する。
特に同社の中核的な事業である石けんに関しては、無添加石けんが提供する「健康」「安全」「環境保全」といった既存価値の深化に加えて、基礎研究に基づく石けんの新たな価値の創造促進を図る。
また、「人財力の強化」では、最も大切な経営資源としての人財の継続的な採用・雇用をはじめ、教育インフラ・教育環境の整備に注力する。
そして、「事業基盤の進化・強化」に向けては、全社的なデジタルインフラの構築や、スマートファクトリー化による生産性向上、更に同社ならではの伝統的な製法及び職人技の継承とデジタル化の融合による生産技術の更なる向上を図るとしている。
全国SM協会、合同記者発表会で「SMトレードショー2022」開催を宣言
一般社団法人全国スーパーマーケット協会(横山清会長)は11月24日、都内で来年2月16~18日の3日間、千葉・幕張メッセ(全館使用)で開催する予定の「第56回スーパーマーケットトレードショー2022」(併催「デリカテッセン・トレードショー2022」他)の開催を宣言する「合同記者発表会」を行った。テーマは、「“創”ニッポン」。入場は完全登録制で、業界関係者限定となる。
実行委員長として挨拶した横山清会長(アークス社長)は、「コロナ禍で激変した生活者ニーズをしっかり捉えるべく、スーパーマーケット業界を挙げて、新たな出発の年と覚悟を決めて開催したい」と抱負を述べ、安心・安全なイベントとなるよう、業界関係者に協力を求めた。
事務局によれば、11月1日現在での出展社数は、1715企業・団体で3016小間となっている。
今回での新たな目玉企画としては、食のトレンドと商品を提案する「食のトレンドゾーン」を新設したこと。テーマは、①美と健康×食②サステナビリティ×食――の2つ。この他、「TRYNEW!新商品を試そう・体験しよう」、昨年好評だったビジネスセミナーなど、オンライン対応の企画も多数予定されている。今回のオンラインセミナーは、横山会長自身がスピーカーとして登場する(講演名は「攻めと守りの防衛策」)。
牛乳石鹸共進社が協賛 「大阪銭湯博」に多くの銭湯ファンが来場
牛乳石鹸共進社は、11月26日「いい風呂の日」を挟む、11月23日から28日まで、大阪あべのハルカス近鉄百貨店ウイング館7階森の広場にて、大阪公衆浴場組合が主催の、「大阪銭湯博」に協賛し、多くの銭湯ファン、牛乳石鹸ファンが来場するなど盛況で終了した。
最近では若者のサウナ人気や昭和ブーム、また懐古趣味として再び銭湯を訪れるシニア層も増加しているなど、銭湯に再び注目が集まる中、イベントなどで銭湯を応援してきた牛乳石鹸が、大阪公衆浴場組合とギャラリー展示方式で、お風呂文化の伝承と銭湯/お風呂の楽しさを知ってもらう機会に繋げるべく、今回の「大阪銭湯博」開催に至った。
会場では、お風呂好き、銭湯好き、牛乳石鹸好き、老若男女すべてのステークホルダーをターゲットに、お風呂(銭湯)文化の魅力を体感してもらう銭湯グッズなどを展示するミュージアム「お風呂屋さん(銭湯)の歴史展」を展開。
会場中央には、懐かしの銭湯の番台を設置し、「男湯」「女湯」ののれんをくぐることで様々な展示物を見ることができる。
大阪と東京の銭湯の違いや様々なのれんのデザインを記したパネル、銭湯で販売していた懐かしいデザインの同社製品、赤箱カラーの風呂桶や銭湯に行くと必ずあった体重計、そして銭湯ジオラマなどを一堂に展示。
また、人気店のコラボ商品などを展示即売する「銭湯マルシエ」も設置。来場者は懐かしさを感じさせる展示内容を満喫して、イベントを楽しんでいた。
サミット、「王子店」を大幅リニューアル 「けんコミ」コーナーを新設
サミットは11月20日、東京・王子の「サミットストア王子店」、併設する「コルモピア王子店」をリニューアルオープンした。
新サービスとしては、買上品の配達サービスや収納代行サービス(12月中旬より開始予定)を開始する他、イートイン「サミCafe」のスペースを拡大して席数を増加。併せてテナントも刷新し、ドラッグストア「トモズ」、イタリアンワイン&カフェレストラン「サイゼリヤ」が新出店するとともに、注力施策の食と健康を訴求して地域生活者に寄り添うコミュニティコーナー「けんコミ」を設置するなどし、施設全体の魅力アップを図っている。
この「けんコミ」は、食を通じて生活者に健康で豊かな暮らしを提供するというビジョンのもと、住友商事・トモズ・サミットの3社がサンフラワープロジェクトとして取り組む「健康コミュニティプロジェクト」のこと。
同店では、8台の健康測定器(血圧、体組成、糖化度、血管年齢、ヘモグロビン、骨健康、野菜不足、肌年齢)を設置し、来店者自身で健康状態をセルフチェックすることが可能。また、常駐する2名の管理栄養士(トモズ)による栄養指導、健康相談、食材の提案、プロジェクトとトモズの管理栄養士が共同で開発するレシピの紹介などを実践する。
同社ではこうした新サービスを展開することで「お客様が気軽に立ち寄り、食や健康に関する新たな気付きや学び、その共有がなされ、心身共に健康になるきっかけになるようなコミュニティを提供し、地域社会への貢献を果たし、地域から『素敵な店に生まれ変わった』『毎日行きたい』と言ってもらえる店舗にしたい」と語っている。
2021年12月1日号 記事一覧
倒産・廃業
- 冨士化学工業、2022年5月末で製造停止し廃業へ
会合・発表会
- プラネット、ユーザー会2021Webセミナー開催 約400人が視聴
- 石洗工・界面工、新年合同懇親会の中止を決定
経営・施策
- 小林製薬、インターンシップをスタート 企業風土とものづくりを体感
- サンギ、社員・家族向け歯科「サンギデンタルクリニック」を開設
- コーセー、「SAVE the BLUE」プロジェクトが13年目を迎える
- ファンケル、「“共感”IR賞」に選定 優れたIR活動を実践する企業に
- I-ne、「BOTANISTの森」(北海道美幌町)に植林を開始
- ライオン、DJSI Asia Pacific構成銘柄に5年連続で選定
製品・サービス
- ライオン、「すすぎが簡単なハミガキ」がISS搭載 宇宙の暮らしサポート
- 貝印、音波振動カミソリ「bi-hada ompa L」から限定ニュアンスカラー発売
- マンダム、「ギャツビー スペースシャワーペーパー」ISS搭載が決定
- 花王、水を使わずに洗濯や洗髪叶えるシートを開発 ISSに搭載決定
- 旭化成HP、フラワーデザインの「サランラップ」EC限定で発売
- アース製薬、マスクにスプレーして保湿「マスクでパックスキンケア」発売
- ライオンハイジーン、「メディプロ」業務用拭き掃除用洗浄剤を新発売
- ユニ・チャーム、「ソフィ超熟睡 密着フィットショーツ」発売
- 大王製紙、「グーンプラス」品質改良 ディズニーデザインに刷新して発売
- フマキラー、「カダン 野菜用ハンドスプレー」など園芸用品新製品発表
- 小久保工業所、「URURUファッションマスク」など新発売
宣伝販促
- ライオン、「ストッパ×ドラゴン桜受験トッパ!キャンペーン」実施中
- 貝印、刃物の「研ぎ直しサービス」無料キャンペーンが盛況
- アイリスオーヤマ、「カラーマスク」新TVCM放映開始 生見愛瑠を起用
人事・組織
- 小林製薬、来年1月1日付の人事異動・組織変更を発表
調査・統計
- SM3団体、21年10月度販売統計調査 売上高昨対は2カ月連続増
- 西化工 21年1~9月化粧品統計 頭髪用が前年を僅かに超える
- ライオン、「舌みがき」の実施状況を調査 毎日舌を磨く人は約3割
- ナリス化粧品、「女性のメイク」実態調査 ファンデ使用しない人が倍増
- 名古屋税関、犬・猫用ペットフード輸出入動向発表 20年の輸出は過去最高
イベント・展示会
- 「全卸連プレゼンツJPBA☆SSSカップ2021」開催し盛況に
- 牛乳石鹸共進社、「赤箱AWA-YA ONLINE」12月2日から開催
- 2022年西日本医療品総合展示会が開催中止に
時評・コラム
- 泡沫 リアル開催に向かうか来年の催事
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