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2021年11月17日号掲載記事より

粧工連、東化工・中化工・西化工と再編・統合し2023年に新団体設立へ

粧工連、東化工・中化工・西化工と再編・統合し2023年に新団体設立へ

 日本化粧品工業連合会(粧工連)は11月5日、オンラインで記者懇談会を開き、東京化粧品工業会(東化工)、中部化粧品工業会(中化工)及び西日本化粧品工業会(西化工)との再編・統合により、新たな統一団体(名称未定)を2023年4月、設立すると発表した。2022年7月開催予定の総会で正式に決定する。オールジャパンの新団体への移行により、ポストコロナ社会の新たな課題に果敢に取り組み、更なるグローバル競争力強化と、世界へのジャパンビューティーの発信を通して、日本の化粧品産業の存在感をより一層高めていく。
 懇談会には粧工連・魚谷雅彦会長(資生堂)と、東化工・澤田晴子会長(伊勢半)、中化工・水野真紀夫会長(ホーユー)、西化工・西村元延会長(マンダム)らが出席。新団体設立の背景と概要の説明の後、質疑応答が行われた。
 それによると、今回の再編・統合の狙いは、東化工、中化工、西化工――の3つの地域工業会から成る連合体の粧工連という形態から、各地域団体の全会員社によって新たに設立される統一団体へと生まれ変わることにより、ポストコロナ社会を見据えて、化粧品産業の新たな課題に果敢に取り組み、新時代の化粧品産業への変革を推進させることにある。
 新団体の活動内容は、【日本の化粧品産業のグローバル競争力を強化する】べく、①化粧品の品質・信頼性の向上②市場・ライフスタイルの変化等の把握③海外各地域の化粧品工業会との交流を通じた海外規制動向の把握及び規制当局への働きかけ等を一層進める④世界共通課題である地球環境・サステナビリティへの貢献のための活動強化――を推進する。
 さらに、【会員の意見・要望に真摯に向き合い業界全体の健全な発展に貢献する】ことを目的に、全国の化粧品製造販売業者等に対して研修・教育を受ける機会を公平に提供する――など、きめ細やかな会員サービスの拡充を図っていく。

ライオン、21年度第3四半期は増収減益に 原材料価格の上昇が響く

ライオン、21年度第3四半期は増収減益に 原材料価格の上昇が響く

 ライオンは11月8日、記者懇談会をオンラインで開き、掬川正純社長、榊原健郎取締役上席執行役員、久米裕康取締役上席執行役員、平岡真一郎執行役員SCM本部長が出席し、2021年度第3四半期連結業績、重点テーマの進捗、通期連結業績予想などについて説明した。
 同期の連結業績は、売上高2675億9200万円(前年同期比2.1%増、実質1.0%増)、事業利益253億9400万円(15.0%減)、営業利益254億7700万円(33.4%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益190億2900万円(30.1%減)となった。
 掬川社長は、「国内外市場は概ね想定通りも原材料価格の上昇は想定以上」であり、「一般用消費財はハンドソープの減収をハブラシ・柔軟剤・解熱鎮痛薬等でカバーしほぼ前年並み。海外は東南アジアが厳しい環境も堅調に推移し中国の好調が継続し増収となった」と説明。また事業利益は競争費用の増加や原材料価格の上昇等で減益、営業利益も事業利益の減に加え、昨年に固定資産(本社土地)譲渡益等があったことにより減益となったとした。
 また、2021年度の重点テーマの取り組みでは、「2030年の目指す姿」の実現に向けたスタートの年として、3つの成長戦略を着実に推進していると報告。
 これは「4つの提供価値領域における成長加速」「成長に向けた事業基盤への変革」「変革を実現するダイナミズムの創出」の3つで、まず「4つの提供価値領域における成長加速」では、①国内外連携した中国市場の拡大加速(LighteeとNONIOの動向)②ニューノーマルに対応した新たな衛生ビジネスの開発③新しいトイレ掃除習慣の提案(ルックプラス泡ピタトイレ洗浄スプレー)に言及。
 また、「成長に向けた事業基盤への変革」では、2022年からのシステム統一とクラウドへのシステムによる業務効率化とメンテナンスコスト低減を打ち出した。
 更に「変革を実現するダイナミズムの創出」では、「ライオン流働きがい改革」の施策展開や新価値創造プログラム「NOIL」の継続推進、プラスチック資源循環の推進などの取り組みについて説明した。

PALTAC、22年3月期第2四半期決算説明会開く 協働取り組みに成果

PALTAC、22年3月期第2四半期決算説明会開く 協働取り組みに成果

 PALTACは11月9日、報道関係者を対象にオンラインで「2022年3月期第2四半期決算説明会」を開き、糟谷誠一社長、森谷晃佳専務執行役員管理担当、嶋田政治常務執行役員経営企画本部長が出席し、同期の業績、持続的成長に向けた取り組み、業績予想などについて説明した。
 冒頭、あいさつに立った糟谷社長(中央)は、コロナ特需の反動、感染者増加や大雨の影響で夏物商材が低調な中、増収増益になったことを報告。また、取り組み面では中期経営計画に基づき、中間流通機能の強化を図っていること、人材の最適配置による組織の再構築、ドライバー不足に対応する配送改善、店舗支援や新規商品の取り扱いなど着実に成果が上がってきていることを報告し、引き続き成長投資、変化に対応した連携・協働を流通全体の発展につながる取り組みを進めていくことを明らかにした。
 同期の連結業績は売上高5315億円、売上総利益413億円、販管費280億円、営業利益133億円、経常利益147億円、四半期純利益104億円となった。同社は第1四半期期首から「収益認識に関する会計基準」を適用しており、前年同期と同一の会計基準では、売上高5334億円(前期比1.5%増)、売上総利益414億円(1.6%増)、販管費280億円(1.0%増)、営業利益134億円(3.1%増)、経常利益148億円(3.6%増)、四半期純利益105億円(6.6%増)の増収増益となった。
 粗利管理、改善の取り組みを継続したことや物流効率化によるメーカーからのフィ獲得の増加などにより売上総利益は前年同期より6億円増加した。販管費は生産性向上による庫内人件費率の改善、配送改善取り組みの推進などで2億円の増加に抑え、対売上比率は0.02%減少し、5.26%となった。

あらた、22年3月期第2四半期は増収増益 化粧品、ペット強化戦略が奏功

 あらたは11月10日、2022年3月期の決算説明動画を公開した。コロナ特需の反動減があった中でも着実な業績となった同期の決算内容やその要因、「長期経営ビジョン2030」「中期経営計画2023」の詳細な取り組みについて須崎裕明社長が説明した。
 同期の連結業績は売上高4294億9300万円(前期比1.6%増)、売上総利益424億9800万円(2.4%増)、販管費353億9600万円(0.7%増)、営業利益71億100万円(12.0%増)、経常利益75億6400万円(13.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益52億1400万円(15.4%増)の増収増益となった。
 従来から進めてきた化粧品、ペットカテゴリーの強化戦略が奏功し、商品単価アップ(前年比3.6%増)に寄与したことが利益に貢献。コロナ特需の反動減で前期のような物流のイレギュラー対応が少なく、物流費・人件費が減少、化粧品等の比較的高単価商品が伸長し、物流効率の向上が販管費抑制につながった。
 同社は環境変化の中でも「世の中のお役に立ち続ける」ために「長期経営ビジョン2030」を策定し、「夢をかなえる。暮らしを変える。」というメッセージを発信。同社がサプライチェーンの中で様々な機能を発揮することで「この先もずっと豊かで快適な毎日を送りたい」という当たり前のようでかけがえのない夢をかなえていくことで、社会とともに持続的に発展することを目指していく。
 その実現に向け2030年3月期までに売上高1兆円を突破、ESGの重要課題に取り組み、SDGsの目標達成に貢献していく。長期経営ビジョン達成のため、中期経営計画を3年ごとに設定、現在は「中期経営計画2023」の2年目だがコロナ禍でも着実な実績となっていることを踏まえ、最終年度(23年3月期)の連結数値目標についても売上高8450億円を8500億円に、営業利益115億円を129億円に、経常利益120億円を135億円に上方修正した。

コーセー、メゾンコーセーでヘラルボニーとコラボ 限定ギフトを販売

コーセー、メゾンコーセーでヘラルボニーとコラボ 限定ギフトを販売

 コーセーは11月8日より、直営店「Maison KOSÉ(メゾンコーセー)」銀座店と表参道店において、「ヘラルボニー」とコラボレーションし、障がいのある作家のアート作品による、オリジナルデザインのギフトボックスとメッセージカードを期間限定での販売を開始した。期間は12月25日まで。
 「ヘラルボニー」は、障がいのある作家のアートデータを活用し、ハイブランドのアパレル用品(スカーフ・バック・ネクタイ等)をプロディースするなど、作品をさまざまなモノ・コト・場所に落とし込み、誰もが自身の個性を発揮できる場を提供する活動を実践している企業。ここに、「Find Your Own Beauty」をコンセプトに、メイクや美容を通じた様々な体験を通じ、顧客の個性を大切にし、“私らしい美の発見”を叶える場として「メゾンコーセー」を展開するコーセーが共感し、今回の独特なコラボ展開が実現した。
 発売開始当日、表参道店では内覧会が開かれ、豊かな感性や大胆な発想で描かれた4人のアーティストによるデザインとコラボレーションしたギフトボックス4種とメッセージカード1種がマスコミ等に披露された。併せて、アーティスト・高田祐氏をはじめ、両社関係者が今展開に関する思いなどを語った。


2021年11月17日号 記事一覧

M&A・設立

  • クスリのアオキHD、福島の食品スーパー・一二三屋を吸収合併

会合・発表会

  • アインHD、ドローン医薬品配送実験で説明会 専用BOXを活用
  • 貝印、「ウェルビーイング」PRイベント開催 「紙カミソリ」を紹介

経営・施策

  • CBGM、カルタスの全株式をセンコーグループHDに譲渡へ
  • ホーユー、佐々木取締役が来年1月に代表取締役社長へ 水野社長は会長に
  • 粧工連、「将来ビジョン2022」第3期4カ年の進捗状況を報告
  • 花王、J-CEPの加盟企業としてプラスチック資源回収に参加
  • 日本化粧品検定協会と第一薬科大学、包括連携契約を締結
  • 花王、「#衣ごこちのいい毎日を」応援する特設サイト公開中
  • オカモト、TV番組で“日本が誇るコングロマリット企業”として紹介
  • ライオン、「ハブラシリサイクル」活動 1年間で16万7220本を回収

製品・サービス

  • BULK HOMME、旗艦店でデリバリーサービスを開始 「menu」と提携
  • クラシエP、「いち髪」15周年記念限定品発売 川口春奈の想い詰まる1品
  • ユニ・チャーム、「ソフィ センターインコンパクト1/2」限定品発売
  • 日本製紙クレシア、「クリネックス」「スコッティ」から数量限定品を発売
  • 貝印、「KOBAKO」から限定ネイルケアキットを発売
  • UYEKI、「スーパーオレンジ」がいよいよ最需要期に

宣伝販促

  • BCLカンパニー、「サボリーノ」岡田結実が初のブランドミューズに

決算

  • アルフレッサHD、22年3月期上期決算は減収減益 セルメ事業も減収に
  • H2O、22年3月期上期決算は営業損失51億円に拡大 食品事業は増収に
  • サミット、22年3月期中間決算は減収減益 トモズと連携の健康提案が好評
  • ユニ・チャーム、21年度第3四半期決算 売上高は4期連続で過去最高更新
  • 資生堂、21年1~9月は増収増益に 通期業績予想を修正

研究・開発

  • ライオン、目薬の新製剤化技術を確立 しっとりなめらかなさし心地を実現

調査・統計

  • 経済産業省 21年1~8月洗浄剤統計 「石けん」「漂白剤」で反動続く
  • KSP-POS 2021年10月 カテゴリー別ランキング
  • サンスターが調査 日本人のお口悩み1位は口臭、2位歯周病、3位むし歯
  • ナリス化粧品、手指消毒や手荒れの意識調査実施 1日の手洗い回数等

イベント・展示会

  • 全卸連、「第3回JPBA☆SSSカップ」を11月20~21日に開催
  • P&Gジャパン、オンライン・シンポジウム開催 健康寿命伸ばすために
  • 貝印、「美しきKAI Design展2」開催 「あじわいのある日々」
  • 貝印が特別協賛 「第14回スイーツ甲子園」決勝大会開催
  • 牛乳石鹸、「大阪銭湯博」をあべのハルカスで開催 お風呂の魅力紹介

時評・コラム

  • 泡沫 老舗メーカー生え抜き社長誕生にびっくり

その他

  • ハリマ共和物産・津田隆雄会長が秋の叙勲で旭日双光章を受章

特集 【歳末用品】

    経営・施策

    • 歳末商戦に備えて 掃除関連品の消費活発化に期待
    • ミツエイ トイレタリー製品の生産強化に向け設備増強図る

    製品・サービス

    • ウエ・ルコ 「超即効型洗たく槽クリーナー」など秋の新製品を導入
    • ライオン 「ルックプラス」ブランドの展開を強化
    • ハイネリー マルチ石けんクリーナー「ハイネリー」が大掃除に大活躍
    • 大日本除虫菊 「ティンクル」水回り用、お風呂用を中心に展開
    • シャボン玉石けん 「バブルガード」シリーズが好調
    • 紀陽除虫菊 新タイプの洗濯槽クリーナー3種類を発売
    • ユニ・チャーム 「ウェーブ」ドラえもんデザインの限定品第2弾発売
    • エビス 数量限定企画品「プレミアムケア×kippis」新発売
    • 大王製紙 「アテントかくさないパッケージ」オンライン限定で発売
    • エステー 「洗浄力モコ泡わシリーズ」リニューアル 脱臭炭はキャンペ
    • FDK 「備えて安心 富士通アルカリ乾電池」防災備蓄の啓蒙に全力
    • クロバーコーポ 「アロマデュウ」「ローズスパ」など歳末商戦へ販売強化
    • 宇部フィルム 「ポリラップ」を拡販 「耐熱ラップeco」新発売

    宣伝販促

    • 花王 「家族で攻略!年末そうじキャンペーン」実施 鬼滅の刃とコラボ
    • ジョンソン 「年末大掃除 今年は全員に当たる!キャンペーン」実施
    • サンスター 歯ブラシ買い替え促進に「進撃の毛先」キャンペーン実施中
    • パナソニック 「エボルタNEOチャレンジ」ギネス記録を達成
    • デンタルプロ 「デンタルプロ歯間ブラシI字型」3本増量企画品発売
    • 旭化成HP 「れいとうやさいのうた」公開 年末年始に向けプロモ展開
    • クレハ 多彩な企画で「NEWクレラップ」など拡販バックアップ
    • 小林製薬 恒例の年末販促企画「小林製薬フェア」実施中

    調査・統計

    • ダスキン 2020年末大掃除調査 実施率は53.6%と調査以来2番目に低く


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。