2021年11月3日号掲載記事より
「イオンタウン幕張西」オープン スーパーを核としないウエルネスタウン
イオンタウンが千葉・幕張に3軒目となるショッピングセンター「イオンタウン幕張西」を10月21日に開業。ドラッグストア(DgS)「ウエルシアイオンタウン幕張西店」を核店舗とする新たなスタイルでの展開となった。
オープン当日は施設内覧会の他に、イオンタウン・加藤久誠社長、ウエルシア薬局・松本忠久社長の出席した記者会見も開かれ、あらためて施設の位置づけと目指す方向性、地域密着への取り組みなどが説明された。
会見の中で加藤社長は、「日常の買い物ニーズと、新たに医療・健康・生活支援を軸に、人と人をつなぐ地域のコミュニケーション拠点をコンセプトに掲げた」ことを強調。
一方で松本社長は、単独出店、食品強化にこだわった理由などを語った上で、「自社の食品売上構成比が25%まで拡大している背景がある。また、この商圏は食品を期待する方々が多いエリアだけに、DgSの食品提案の延長線ではカバーできない。そこでイオンの指導による品揃え、物流で協力を得て、DgSでは到底できない売り場が実現した」と説明した。
同店の食品売り場は、全てウエルシアが自前で構築した。これは「今後成長していくには食品の内製化が必要」という同社の考えによるもの。松本社長は、「スーパーとDgSでは鮮度管理ひとつとっても全くレベルが違う。こうした鮮度感などは、自分たちが苦労して内製化することで身に付けたい」との見解を示し、それが会社方針であることも強調した。
マツキヨココ、MCCマネジメントの本社を公開
マツキヨココカラ&カンパニーは10月22日、経営統合で誕生したマネジメント機能を担うシナジー創出会社・MCCマネジメントの東京・神田駿河台の本社オフィスを報道陣に公開した。
当日は、同社取締役グループ管理統括(MCCマネジメント取締役管理本部長)の小部真吾氏が、新オフィスの位置付けや各エリアのコンセプトなどを説明した。
MCCマネジメントは、経営統合によるグループシナジーを最大化させるために設立された会社。それぞれの企業にあった商品仕入機能やPB商品の企画・開発機能、販売促進機能などを集約し、グループのマーチャンダイジング戦略の策定と実行を行う。
小部氏は、今オフィスの位置づけについて、①企業価値創造を実現する場所②企業価値創造を企画する場所③企業価値創造の浸透、事前準備する場所④新常態の働き方へ対応する場所――の4つを挙げ、特に新常態対応では、リモートワークの実践に着手。「目標として実施率70%。すなわち本部勤務は30%を掲げた。それを実現させていく」と語った。
またコンセプトについても、コミュニケーション・イノベーション・コミュニティ・サステナブルの4つをキーワードに挙げた上で、「文化の異なる2社が協働し、仕事への活力を生み、確かなシナジーを創り出す空間を目指すための場所とする」との考え方を説明した。
エステー、2022年3月期第2四半期はコロナ特需の落ち着き等で減収減益に
エステーは10月27日、2022年3月期第2四半期連結決算概況を発表。新型コロナウイルス感染症に伴う需要は一服するも底上げが図られたことや、高付加価値商品の伸長と手袋の価格政策により粗利率改善が見られたものの減収減益となったことを明らかにした。(収益認識に関する会計基準等を今期首から適用のため、今期の各数値は当該会計基準等を適用した後の数値となっており、対前期増減率の記載はない)。
同期は、新型コロナウイルス感染症に伴う需要に落ち着きが見られたことで売上高は234億7800万円となった。売上原価率の抑制に努めたものの、昨年の新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言下での活動抑制から少しずつ活動が戻ったことで、販売費及び一般管理費が増加したほか、マーケティング費用を戦略的に投下したことにより、営業利益は25億8400万円、経常利益は27億1600万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は18億4500万円となった。
エアケアは、「消臭力プレミアムアロマ」シリーズが堅調に推移したほか、昨年冬に発売した「消臭力クリーンミスト」などが売上げに貢献。ハンドケアは、引き続き新型コロナウイルスに対する「除菌・衛生商品」が売上げに貢献したが、衛生意識の高まりによる需要も少しずつ落ち着きが見られた。
一方、湿気ケアは、環境配慮型などの高付加価値品へシフトしていく中で低粗利品を縮小。ホームケア・その他は、昨年秋発売の「洗浄力シュワッと洗たく槽クリーナー」が好調となったほか、「洗浄力おひさまの洗たくくつクリーナー」の国内需要が回復し輸出も伸長した。
麻友、第108回見本市を開催 「狭小商圏への対応」をより強化
麻友は10月27~28日の2日間、川越バンテアン組合会館で「第108回麻友見本市」を開催。コロナ禍でも熱気溢れる商談を行い、見本市のテーマでもある「狭小商圏への対応(2021秋・冬)」をより強化して市場の活性化、拡大に努めていく姿勢を示した。
見本市の開催にあたっては、出展社メーカーと来場者数は例年よりも4割減とし、出展社は61社(うち新規出展4社)に。従来は会場のワンフロアの中に出展社エリアと麻友「提案コーナー(パネル展示等)」の2つのエリアが設けられていたが、今回は3密を避けるため、「提案コーナー」を無くし、その空きスペースも使って出展社ブースと通路幅を広く取った。参加者に対してはマスク着用、検温、アルコールによる手指消毒を要請。また、来場者へのサービスの一環として従来提供していた昼食は、感染防止の観点から停止した。
また、「提案コーナー」の中で行われる恒例の麻友担当者によるプレゼンテーションは、別会場で1日3回実施(内容全て同じ)。「コロナ後の成長戦略」と題して、購買行動の変化(近くの店で買う、買い回りしない、買い物頻度減らす)とおうち時間の変化(在宅時間増で売れ筋カテゴリー・商品の変化等)の実態を明らかにするとともに、こうした変化によって狭小商圏化とEC化が加速するとの見方を示した。
開催2日目には記者会見が開かれ、あいさつに立った清水政弘社長は、「今回は秋の新商品が出た後での開催となったため、『新商品の初動の動きがどうなっているのか』『売れ筋商品の店頭化』といった情報をご提供し、得意先様には売上げと利益をしっかりと確保して頂きたいという趣旨で開催した。次回の見本市は2月2~3日を予定しているが、感染状況を鑑みながら、できるだけコロナ前と同じ規模で開催したい」と述べた。
衛生・感染症対策技術展が大阪で開催 47社が出展し636名が来場
大阪産業創造館(以下産創館)が主催する「衛生・感染症対策技術展2021」が10月20日、大阪市内の同館3~4Fで開催され636名が来場した。
現在、多くの企業が感染症対策や衛生技術をビジネスチャンスに繋げるため技術・製品開発が従来以上に活発化し、日々新たな技術・製品が生まれている。
同展示会では、そうした消臭・防臭など暮らしを豊かにする技術を持つ企業をはじめ、抗菌・除菌など抗ウイルスに対応した技術・製品を展開する企業47社が出展。自社製品に衛生技術の付加を検討する企業や、衛生機能開発に取り組む企業、自社の衛生環境を改善する技術や製品を求めている企業などに向けて、「空気清浄」「抗菌」「感染対策」「消臭」「コーティング」など多様な感染症対策や衛生技術が一堂に披露された。
当日は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、会場への入場は午前1部・午後2部の3部制とし、各部とも入場者数を制限。来場者にはマスク着用の要請と入場前の検温を実施するとともに、ソーシャルディスタンス確保のため会場レイアウトも通路やブース間隔を広く空けるなどの対策が採られていた。
衛生対策関連の提案では、アルボースは手洗いを楽しい時間に演出できる泡の色がピンクから白へと変わる殺菌剤配合の薬用泡ハンドソープ「泡の色が変わるハンドソープ」をアピールするとともに、石鹸メーカーのマスターは、来年3月に発売予定の固形石鹸を薄くスライスし携帯ボトルに入れたスライス石けん「M HAND SOAP」を披露。
また、家庭紙メーカーのイトマンは、様々なシーンで使用できる優れた抗菌力で菌を増やさない再生紙100%の「抗菌ペーパータオル」、しっかりと吸水できる使い切りタイプの紙製バスマット「しっかり吸水ペーパーバスマット」などを紹介した。
2021年11月3日号 記事一覧
会合・発表会
- 油脂工業会館、第79回定期講演会開催 伊藤元重東京大学名誉教授が講演
- 柳屋本店、「第5回黒髪美人大賞」開催 本田望結を大賞に選出
経営・施策
- 使用済みつめかえフィルム容器リサイクルで実証実験 花王・ライオン等
- 日衛連、「経血吸収ショーツ」評価の観点や広告表現の考え方をHPに掲示
- 桃谷順天館、岡山県赤磐市の医療従事者へ化粧品を提供
- PRページ アース製薬 「感染症トータルケアカンパニー」へ
- P&G「ブラウン」、使用済みシェーバーリサイクルプログラムを展開
- ライオン、「いい歯の日」に向けて積極的な啓発活動を展開
- 小林製薬、命の母AIお悩み相談の運用開始 女性の更年期や生理諸症状に
- デンタルプロ、「2021年度日本歯周病学会功労賞」を受賞
製品・サービス
- 貝印、オンライン包丁研ぎ直しサービスを開始
- 森友通商、次亜塩素酸水「モーリス」各種キャンペーンを開始
- グリーンベル、「ステンレス製つめ削り」がグッドデザイン賞を受賞
- シック「ブルドッグ」、オリジナルグラスホルダーがグッドデザイン賞受賞
- 花王、「ハミング」リニューアル 「ハミング無香料」新発売
- マツキヨココ×花王、「ヘルシアmyリズムAromaTime」発売
- バスクリン、「きき湯とアヒル隊長大冒険セット」限定発売
- I-ne、「ボタニスト」含む5商品がグッドデザイン賞を受賞
- サンスター、「ガム・デンタルリンス960㍉㍑」本体・つけかえセット発売
- 牛乳石鹸、「ミルキィボディソープ」カウブランド赤箱の香り限定発売
- ユニ・チャーム、“寝る前ルーティン”が身に付く「オヤスミマン」発売
- ユニ・チャーム、「ウェーブ」ドラえもんデザイン採用の限定品第2弾発売
- ユニ・チャーム、「デオトイレ 取替サンド/シート」から期間限定品発売
- イオン、「トップバリュISCC認証不織布マスク」発売
- 大王製紙、「アテント 下着爽快プラス超うす型パンツ」改良発売
- 日本製紙クレシア、プロ仕様のペーパータオル「タウパー」全国展開開始
- P&G、第3の柔軟剤「レノアリセット」ホワイトサボンの香り追加発売
- クラシエHP、「ナイーブ」くまのプーさん限定デザイン商品を発売
- 大王製紙、「ナチュラ」「アテント」がことりっぷとコラボ 企画品発売
- ウテナ「ゆず油」、環境に配慮した商品パッケージにリニューアル
- 貝印、「紙カミソリ」「The Fact Book」がグッドデザイン賞受賞
- UYEKI、薬用入浴剤「百薬湯」が好調な動き 温浴効果で疲労回復
宣伝販促
- 伊勢半「KISSME」、公式YouTubeチャンネルを開設
- サンスター、「いい歯の日」~年末商戦は「G・U・M」中心に販促推進
- 牛乳石鹸共進社、企業動画「さ、洗い流そ。」スペシャルムービー公開
- バスクリン、渋谷に巨大コラボ広告「四人の呪術師と、ある日のおつかれ」
- デンタルプロ、「DENTALPRO磨くを変える。キャンペーン」実施中
- 資生堂ジャパン×光文社、「大人の眉メイク応援プロジェクト」サイト開設
- BULK HOMME、木村拓哉起用の新TVCMを関東地区で放映中
人事・組織
- キリン堂、組織変更・人事異動を発表
決算
- PALTAC、2022年3月期第2四半期決算短信発表
研究・開発
- 花王×立命館大学、育児支援情報でのサポートが育児負荷低減の一助に
イベント・展示会
- AJS、「21年秋期商品・用度合同展示会」開催 特長あるPBを披露
- ライオン、日本最大級のSDGs推進フェアに出展
- 花王、中国・上海で11月開催の「中国国際輸入博覧会」に出展
時評・コラム
- 泡沫 平常に戻るか得意先への訪問業務
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