2021年9月1日号掲載記事より
P&Gジャパンが記者懇談会、20/21事業年度は中核カテゴリーが堅調に
P&Gジャパンは8月23日、記者懇談会をオンラインで開き、日本におけるビジネス概況や今後の成長戦略、コーポレートシチズンシップ活動などについて説明した。この中で山田敦執行役員営業本部長(写真)は、20/21事業年度(2020年7月~2021年6月)の業績にふれ、「中核となるカテゴリーで堅調なビジネス推移となり、市場拡大への貢献ができた」とし、プレミアムと消費者ニーズを満たす高付加価値製品の販売戦略が奏功していることに自信をみせた。
また、コロナ禍における組織運営に対しては、ワクチンの職域接種を7月から実施するとともに、新入社員に対してはオリエンテーションや社内研修をオンライン・オフラインによるハイブリッド研修で展開。更に神戸・東京オフィスについては約85%の社員が在宅勤務制度をフル活用していることを紹介した。
続いてコーポレートシチズンシップ活動についてふれ、「環境サステナビリティ」「社会貢献」「イクオリティ&インクルージョン 平等な機会とインクルーシブな世界の実現」のテーマを掲げて多様な活動を行ってきたことを説明。
また製品における環境サステナビリティへの取り組みでは、グローバルの知見や成功例を活かした取組みを日本でも展開しているとし、その事例としてヘッド交換式手磨き歯ブラシ「オーラルB ClicFIT」などを明示した。
続いて、秋の新製品を各カテゴリーの担当者が紹介。19年連続売上№1の「除菌ジョイ」シリーズでは、洗剤を出しながら、お皿を洗うという“瞬間洗い出し”を可能にした「ジョイ 逆さボトル」シリーズを10月上旬に発売予定するほか、「パンテーン」からは「新パンテーン エフォートレスシリーズ」を9月4日に発売する。
資生堂ジャパン、アクアレーベルから新ライン「アクアウェルネス」発表
資生堂ジャパンは8月19日、都内で記者発表会を開き、資生堂のオールインワン売上№1スキンケアブランド「アクアレーベル」から新ライン「アクアウエルネス」を21日に発売すると発表。スペシャルゲストにフワちゃん、ぼる塾が登場し、会を盛り上げた。
アクアレーベルは2006年の誕生以降、アクア=「水」、レーベル=「紋章」を資産とし、日本の土地(水・素材)で育まれたブランドとして親しまれてきた。今回発売する新ライン「アクアウエルネス」は、素肌力にこだわる人に向けた化粧水、乳液、バームの新スキンケアライン。健やかな肌をサポートするため、アクアレーベルが独自に守るべき約束として制定した「5カ条」(①必要なものを必要なだけ配合②日本の知恵を取り入れる③環境変化を生き抜く自然の力を取り入れる④人へのやさしさを考え抜く⑤人々の未来を考える)――に基づいて商品設計された。
中でも⑤に関しては、使いやすさを配慮したユニバーサルデザインで容器が設計されており、一部にサトウキビの搾りかすを発酵して得られるバイオエタノールを原料とする植物由来のプラスチックを使用することで、CO2削減量を石油由来のプラスチックを使用した場合と比べ、約31%(約112.7㌧)削減した。
発表会では坂下真実スキンケアマーケティング部バイスプレジデントが、「資生堂ではお客さまの年齢、ニーズに寄り添い、肌だけでなく前向きに生きて頂きたいというメッセージを込めたスキンケアブランドを7つ展開している。その1つである『アクアレーベル』は、機能と価格のバランスをとことん追求したスキンケアブランドである」と述べ、続いて渡邊直人アクアレーベルグループブランドマネージャーが「アクアウエルネス」の開発背景を説明した。
小林製薬、全社員アイデア大会発の新製品「テイラック」がヒット
小林製薬は「“あったらいいな”をカタチにする」というブランドスローガンのもと、これまで世の中にない新しい製品を作り続け、新市場の創造に取り組んできた。
生活者も気づいていない未充足ニーズに応えるニッチな製品を生み出し、新市場を創造し続けるには、絶えずアイデアを出し続けることが重要であり、同社にとって、アイデア創出は経営戦略の強みの源泉の1つであり、長年に渡って培ってきた大切な企業文化である。
その1つが毎年創立記念日の8月22日に開催されている「全社員アイデア大会」である。この大会は、組織としての一体感や新製品開発の重要性を再認識する風土づくりを目的に、創立100期の記念イベントとして2014年にスタート。当日は全社員が通常業務から離れ、新製品のアイデアを所属単位で考えるアイデア会議を実施している。
実は、2020年4月に発売された低気圧などで不調を感じる人に向けた漢方薬「テイラック」(第2類医薬品)は、2017年の第4回大会において、お客様相談室所属の社員が提案したアイデアが元となり誕生した製品で、大会開催後、開発事業部にバトンが渡され、ブラッシュアップと検討を経て発売に至り、以来順調に売上げを伸ばしている。
同社では「本大会発で、開発部門以外の社員のアイデアが製品化につながり、ヒットするという成功体験を得られたことで、社内の士気も上がり、今年は例年以上に、全社一丸となって『製品を開発・育成しよう』という意識が高まっている」としている。
花王、「リライズ」発表 髪色シャンプー、髪色ケアコンディショナー
花王は8月20日、100%天然由来の着色成分“黒髪メラニンのもと(※)”だけで染めるヘアケアブランド「リライズ」の新製品発表会をオンラインで開催。10月2日に新発売する「リライズ髪色シャンプー」と「リライズ髪色ケアコンディショナー」について説明した。
発表会ははじめに、ヘアケア事業部・米田聡美ブランドマネジャーが事業戦略と新製品について説明。次にヘアケア研究所・野尻昌良主席研究員が「“黒髪メラミンのもと”による白髪ストレス低減の更なる進化」について詳述した。
それによると、40代以上の女性の髪悩みは各年代とも「白髪」で、白髪染め実施率は40代、50代になると大幅に上昇する。白髪染めのストレスを紐解くと「家で染める手間」「刺激」「仕上がり」「伸びてくる新生部の白髪」などだ。また、ライトブラウンからダークブラウンに染めている人が9割で、ブラックは6%程度だったが、ブラウンに染めている人ほど色あせ、色浮きに困っているという。(すべて花王調べ)
花王では、くり返すヘアカラーや紫外線によって髪が傷むと、毎日の洗髪で染料や髪に大切なメラニンが流出してしまう事実に着目。洗うたび、黒髪メラニンのもとが髪表面にヴェールのように定着し、つややかな髪色が続く「リライズ髪色シャンプー」と、傷んだ髪を補修し、色素流出を抑え、色落ちを防ぐ「リライズ髪色ケアコンディショナー」を開発・上市し、新カテゴリー拡張で新規ユーザーの獲得を目指す。
※植物から成分を抽出し、麹の発酵技術を応用した製法で作られた100%天然由来の着色成分。
アイスタイル、2021年6月期決算説明会 業績回復基調、4Qでは黒字に
「@cosme」を運営するアイスタイルは8月17日、オンラインで決算説明会を開き、2021年6月期の業績並びに2022年6月期事業計画について説明した。
同期の業績は、売上高309億5000万円(前年同期比1.3%増)、営業損失6億400万円、経常損失7億9500万円、税金等調整前当期純利益5億5800万円、親会社株主に帰属する当期純利益3億7900万円となった。
吉松徹郎社長は、「コロナ禍かつ緊急事態宣言下という依然として厳しい状況ではあるが、第4四半期は約2年振りに四半期単位での営業利益黒字化を達成した」と説明。通期についても「コロナ禍で厳しい1年であったが、オンプラットフォーム事業は、結果としてブランドオフィシャルの導入数も増加。ビューティーサービス事業は、ECが引き続き前年比138.9%と大幅に伸長、店舗は減収ながらも収益性改善により大型旗艦店を除き黒字維持した。ECの貢献でセグメント全体の利益も下期黒字となった。グローバル事業は、事業の選択と集中により、前期比で赤字額を6億円縮小し黒字化目前。販管費はコストコントロールにより前期比で販管費率を5%縮小した。当期純利益は投資有価証券の売却もあり黒字となった」と説明した。
22年6月期の事業方針については、①プラットフォームの連携強化によるECの更なる成長②ECと店舗の併用によるユーザーのLTV向上→BOを活用した広告・ソリューションの強化――を進める。
2021年9月1日号 記事一覧
経営・施策
- JACDS、RFID実証実験での費用対効果を報告 タグ単価3円で均衡
- スギHD、「トヨタ記念病院」敷地内院外薬局優先交渉権を獲得
- フマキラー、山口県下関市に消毒剤2000本を寄贈
- JADMAが発表、20年度通販市場の売上高は20.1%増の10.6兆円規模に
- 資生堂、プレステージメイクアップ3ブランドを譲渡
- 牛乳石鹸共進社、同社商品の取扱販売店を検索できるシステムを公開
- マンダム、第15回動物実験代替法国際研究助成金公募を開始
製品・サービス
- ニベア花王、「ニベア クリームケア弱酸性洗顔」新発売
- 花王、カウンセリングブランド「ALBLANC」ベーシックケアシリーズを刷新
- バスクリン、「バスクリン 素肌クリア」など新製品・リニューアル品発売
- クラシエHP、マッサージボディソープ「hogusuu(ほぐすぅ~)」発売
- ライオン、機能性表示食品「ラクトフェリン乳酸菌PLUS」通販限定発売
宣伝販促
- P&G「パンパース」、「あなたらしい子育てがいちばん。」PJ刷新
- ユニリーバ、「ダヴ ママをOFFろ」プロジェクト発足
- SK-Ⅱ、綾瀬はるかが10年以上前に初出演したCMをリメイク
人事・組織
- キリン堂、組織変更・人事異動を発表
研究・開発
- シャボン玉石けん、福岡県・地島で生活排水に関する実証実験を開始
調査・統計
- SM3団体、21年7月度販売統計調査 総売上高昨対は7カ月ぶりプラスに
- 西化工 21年1~5月化粧品統計 頭髪用プラス成長、皮膚用・仕上用は低調
- ライオン、日本人と外国人の入浴スタイル調査 「タオル使って洗う」多数
イベント・展示会
- 全卸連、「第47回通常総会」「第4回CSSカップ」中止を発表
- エステー、ミュージカル「赤毛のアン」全国公演を2年ぶりに開催
- P&Gジャパン、サステナブルな未来を考える特別イベントを開催
- ランコム、「ランコム フューチャーサロン」オンラインイベント限定公開
施設・店舗
- 良品計画、東京・新宿の2店舗を未来志向にリニューアル
- サンスター、新社屋が「第34回日経ニューオフィス賞」で2つの賞を受賞
時評・コラム
- 時評 コロナ禍も高付加価値品に強み
- 日雑談 「ロックダウン」有事の緊急事態の在り方考える時
特集 【電池・防災用品】
- 9月1日「防災の日」 感染予防を含めた防災に例年以上の注力を
- FDK 「備えて安心、防災用品!」ローリングストックの啓蒙に全力
- ユニ・チャーム、「超快適マスク」から5年間長期保管可能なマスクを発売
- 止めてはならない「商品高付加価値化」の潮流
- あらた・畑中常務インタビュー 「ニーズ・トレンドの変化捉えて提案」
- PRページ 旭化成HP「まいにちを、たいせつに。」サステナブル活動推進
- 花王 「バスマジックリン エアジェット」新発売 “連射ミスト”採用
- バスクリン 「バスクリンマルシェ」から新香調を発売
- プラネット、販促情報マッチング新サービス「THE PRODUCT TIMES」開始
- フマキラー アルコール除菌剤、信頼のブランドとして展開
- ライオン 「システマ ハグキプラス プレミアム デンタルリンス」新発売
- 日本製紙クレシア スコッティーカシミヤから「PEANUTS」数量限定品発売
- 牛乳石鹸共進社 「自然ごこち 洗顔石けん」泡立ちをさらにアップ
- コーセー シワ改善アイテムをパワーアップ 「ザ リンクレスS」発売
- コーセーコスメポート 「ヒアロチューン マイクロパッチ」発売
- 花王 「ソフィーナiP」から「リニュー ムース ウォッシュ」誕生
- 太陽油脂 「パックスナチュロン」詰替えパウチ容器にリサイクルプラ採用
- サンスター オーラツーミー アロマフレーバーコレクションペースト発売
- ユニ・チャーム “尿ケアから始めるフレイル対策”の提案に全力
- エステー 高付加価値ライン「消臭力プレミアムアロマ」を拡充
- 大日本除虫菊 不快害虫用「イヤな虫ムエンダー」今春導入
- デンタルプロ 「デンタルプロブラックダイヤ超極細毛超コンパクト」発売
- サラヤ “新感触品”「アルソフト 手指消毒ローション」新発売
- 貝印 5枚刃システム「KAI RAZOR axia」が売れ筋に
- I-ne ナイトキャップ発想の新ヘアケアブランド「YOLU」発売
- 小林製薬 「睡眠」を注力テーマに「ナイトミン」を拡充
- 日本香堂 睡眠ソリューションアロマ「アンミング ボタニカル」積極展開
- オカモト 「カシニーナ うす手・中厚手」ウイルス低減仕様の手袋新発売
- 大王製紙 「エリエールティシュー」柔らかさをさらに進化
- 日本ペットフード 「ビューティープロ」リニューアル&新アイテム追加
- ジェクス 業界初の「弱酸性シート」採用の母乳パッド発売
- アイリスオーヤマ おしゃれなカラーマスク3タイプ新発売
- いなばペットフード 缶・パウチ・ちゅ~るに「すごい乳酸菌」追加
- シック・ジャパン 「鬼滅の刃」コラボモデルカミソリを数量限定発売
- バイソン 「あかんときのわかん」から「温眠浴」「楽眠浴」新発売
- クラシエHP 「肌美精プレミア」「いち髪」「ココンシュペール」新商品
- ファンケル スキンケアシリーズ「ビューティブーケ」リニューアル
- 再春館製薬所 「ドモホルンリンクル」スキンケアアイテム改良発売
- マンダム 「ルシード 薬用トータルケアリップ」新発売
- クレハ 多彩な販促企画で「NEWクレラップ」など拡販バックアップ
経営・施策
製品・サービス
特集 【H&BC/高付加価値商品】
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製品・サービス
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