2021年8月4日号掲載記事より
JCSCが懇談会開催、SCの20年売上高は22.1%減の24.9兆円に
一般社団法人日本ショッピングセンター協会(JCSC)は7月20日、都内で「2021年夏期定例記者懇談会」を開催。清野智会長(東日本旅客鉄道顧問)以下新執行部が出席し、コロナ禍での今年上期業界動向や業績、事業の進捗、今後の活動計画などの説明を行った。
清野会長は「このコロナ禍で、SCの社会インフラとしての認知の高まりを感じると同時に、日常生活を送る上で必要な存在として、その役割の大きさを自負している」と語る一方、政府の休業要請について「SCは十分な感染対策を取って対応してきた。従って全面的な休業要請ではなく、状況に応じた要請をして欲しい旨、また全面的なものなら補償を前提とした要請を行うよう国や自治体に進言してきた」と振り返り、業界に対する政府等の対応にあらためて苦言を呈した。
併せてSC業界の現状についても言及。「地方のSCでは重要な役割を担っていることから売上げも堅調だった。一方で都市圏のSCは時短営業や休業が響き、厳しい業績となっている」とし、現状打破の意味も含めて、今後、PR活動の強化策をはじめとして様々な広報活動を通じ、生活者に社会インフラとしてのSCの役割をより強く訴求していく方針を示した。
なお、椿専務理事によるSC業界動向の説明によれば、2020年のSC総売上高(推計値)は、前年同期比22.1%減の24兆9000億円と大幅なマイナスになった。また、21年上期の新規オープンは11施設と、前年比では半減という結果であった。
ライオン、休日ハックの全株式を取得 体験型サービスを展開
ライオンは、社内の新価値創造プログラム「NOIL」から生まれた新規事業である体験型サービスの「休日ハック!」「おうちハック!」を展開する㈱休日ハック(東京都港区・田中和貴代表取締役社長)の全株式を2022年1月に取得することとした。
「休日ハック!」「おうちハック!」のサービスは、同社が事業アイデアおよび人材を供給し、同社も出資するGCPJ(Global Catalyst Partners Japanが運営するベンチャーファンド)が設立した㈱休日ハックの事業として展開している。
「休日ハック!」は、登録情報と希望条件を元に、アクティブ系、モノづくり系、癒し系など東京都内にある100種類を超える体験コンテンツをプランニングし、代理予約まで行う完全オーダーメイド制の休日おまかせサービスを提供。一方の「おうちハック!」は、“おうち時間をハックする”をコンセプトに、登録者の好みに合った体験キットをサプライズで届けるおうち体験サービスを提供している。両サービスとも、登録者数および利用者数の当初目標を大幅に上回る好評を得ており、今後の事業性も期待できることから、㈱休日ハックの全株式を取得することとした。
ゆとりうむプロジェクト 「ゆとりうむの日」プレスセミナー開催
ゆとりうむプロジェクトは7月20日、オンラインプレスセミナー「7月20日はゆとりうむの日!家事って実はクリエイティブだった?『増える家事負担を和らげる戦略的家事クリエイティブとは』」を開催した。
はじめに司会者から「ゆとりうむプロジェクト」について、様々な時産テクニックで人々の暮らしにゆとりを生み出していく活動であり、毎年7月の第3火曜日を「ゆとりうむの日」に設定していることなどが紹介された後、同プロジェクトの理事長・筒井淳也立教大学教授が全国20歳~69歳の既婚有職男女824人を対象にした新型コロナ後の共働き家庭についての調査結果を次のように説明した。
「調査結果から家事にネガティブなイメージを持つ人が多く、特に女性にその傾向が見られたが、反対に少数だがポジティブなイメージを持っている女性もおり、その共通点として、家事を行う上で重視していることが『効率的に行う』『時間をかけずに行う』『配偶者と分担して行う』ことだと判明した。家事に対する捉え方を変え、負担を減らす便利家電の導入や下味冷凍、パートナーとの分担などの工夫を取り入れることがクリエイティブであると考えている」
次に、旭化成消費財マーケティング室の宮崎貴文氏がゆとりをうむために取り組んでいる「下味冷凍」と今後の活動について説明。「『下味冷凍』はコロナ禍でより注目を集めるようになった時短テクニック。今後は『下味冷凍』した食材を『クックパーフライパン用ホイル』で調理することで、後片づけが楽になる提案を進めていく。当社ホームページにある『サランラップ』『ジップロック』を利用した、食材や料理が一目で把握できるチャート『一目でわかる解凍チャート』の認知を広げ、食材の保存テクニックを伝えていく」と述べた。
ユニ・チャーム、今年も「ピンクリボン活動」を応援
ユニ・チャームは、2008年から、乳がんの早期発見・適切な治療の大切さを呼びかけ、女性の乳がんによる死亡率の低下を目指した「ピンクリボン活動」を応援してきた。今年も、特設サイトの公開に加え、応援デザインパッケージの発売と対象商品の売上金の一部の寄付、またシンポジウムへの協賛を通して「ピンクリボン活動」を応援する。
ユニ・チャームが展開する生理用品ブランド「ソフィ」は、ピンクリボンマークや乳がんに関する情報を商品パッケージにデザインすることで、乳がんの早期発見・適切な治療の大切さを伝え、乳がんのリスクについて今一度考えるきっかけをつくりたいと考えている。
2021年「ピンクリボン活動」を応援する取り組みは次の通り。
①ピンクリボン活動応援デザインパッケージ商品(11アイテム)の展開
②「ピンクリボン活動特設サイト」をソフィブランドサイト内に開設
③ピンクリボンシンポジウムへの協賛
ユースキン製薬、記者勉強会・新製品発表会を開催
ユースキン製薬は7月20日、オンラインで記者勉強会・新製品発表会を開き、高保湿・低刺激のハンドクリーム「ユースキン ハナ ハンドクリーム」と、乾燥からくるかゆみを素早く止める非ステロイド治療薬「ユースキン I(アイ)シリーズ」などをこの秋、改良発売すると発表した。
はじめに野渡和義社長があいさつに立ち、「当社の7月期売上高は前期比14%増の41億円を見込んでいる。要因は冬場の気温が例年より低かったことや、コロナ禍による手洗いの励行で、手荒れケアの意識が高まったことによる。
当社は、『高品質で長く愛される製品と情報を通して肌と心と社会に〈うるおい〉を提供します』を経営理念とし、3つ(肌、心、社会)のうるおいを提供することを使命としている。この3つのうるおいはSDGsの活動に繋がるものであり、これからも3つのうるおいを軸に活動を続けていく」と述べた。
次に、「手荒れの傷と洗い残しの相関性」(野村皮膚科医院・野村有子院長)と、「手荒れ対策の実態とハンドケアの習慣化に向けて」(ユースキン製薬・髙嶋俊継氏)、「そもそも、かゆみの正体って何?」(済生会川口総合病院・高山かおる皮膚科部長)をテーマにそれぞれセミナーが行われた後、同社プロモーショングループ五嶋文乃氏がこの秋発売する新商品を説明した。
それによると、「ユースキン ハナ ハンドクリーム」はパッケージを従来より柔らかい印象を与えるデザインに改良。また包装は従来のプラスチック製パウチ袋からFSC認証紙を使用した紙素材に変更し、年間プラスチック使用量約3.7㌧削減する。さらに、同シリーズでは循環型プラットフォーム「Loop」に参加し、再利用可能なガラス容器での販売も一部予定(今秋)している。
また、カサカサ肌のかゆみを止める治療薬「ユースキン I(アイ)シリーズ」(第3類医薬品)はパッケージを改良するとともに、持ち運びに便利なチューブタイプのクリームを追加する。
2021年8月4日号 記事一覧
M&A・設立
- ココカラファイン、三重県の調剤薬局3社の株式取得
会合・発表会
- OTC薬協、「セルメの日シンポジウム」開催 DX活用医療サービス紹介
- コーセーマルホファーマ、「カルテHD」から新製品 発表会開く
経営・施策
- 桃谷順天館、大阪市の「女性活躍リーディングカンパニー」最高ランク認定
- フマキラー、三重県四日市市に消毒剤1000本を寄贈
製品・サービス
- 花王、「ビオレu ザ ボディ ジェルボディウォッシュ」新発売
- 明色化粧品、複合的な肌悩みを手軽にケア オールインワンジェル新発売
- コーセーコスメポート、「クリアターン」から目もと・口もと用マスク発売
- ファンケル、「21年秋限定メイク」限定発売 温もりあるトレンドカラー
- 小林製薬、「お部屋の消臭元おうち時間」発売 心地よいおうち時間に導く
- 白十字、「ストップバン クロスケア」切り込み入り絆創膏を発売
- エステー、「消臭力」からプレミアムアロマ新香調と季節限定企画品発売
- ライオン、「ライオン子どもハミガキ」ガリガリ君が今年も登場
人事・組織
- イオン、人事異動・機構改革を発表
- キリン堂、取締役・執行役員人事を発表
- イオングループ、イオンインドネシア代表者の異動を発表
決算
- エステー、2022年3月期第1四半期決算発表 エアケア、ハンドケアが好調
研究・開発
- サンギ、「ナノ粒子ハイドロキシアパタイト」に消臭効果 学会で発表
- コーセー、マスク生活の万全UVケアで“日やけギャップ”を防止
調査・統計
- SM3団体、21年6月度販売統計調査、販売実績は1月以来の100%越えに
- JCA、21年6月度販売統計速報 総販売額は4カ月連続でプラス
イベント・展示会
- ドラッグストアモリ、子供向け職場体験イベントの開催を発表
特集 【夏季特別号②】
- 21年上半期の流通業界動向 コロナ禍での生活必需品特需の反動が表面化
- コロナ禍2年目の大阪・道頓堀エリア調査 1年間で9店舗が閉店
- 全卸連・森友会長インタビュー 「良い時期には『過信』が生まれる」
- PALTAC 新中期経営計画を発表 ビジョンテーマは「輝く未来へ」
- 富貴堂・村田社長インタビュー 「改善」で利益と効率化を追求
- サプリコ・平井社長インタビュー 「共に協力し、共に成長する」ために
- 北海道卸粧業連合会・中島理事長インタビュー 第100回総会に向けて活動
- イースト 防災関連用品の品揃えを充実 一週間分の防災セットを9月発売
- KCMK AIによる自動棚割を実証実験 販売店巡回計画を自動立案
- インテージSRI+データで見る 21年上半期売れたもの・苦戦したもの
- プラネット 「サブスク」調査 内容までの理解は2割止まり
- ピップ、「ウエルネスフェスタ2021」開催 テーマは「共創」
- ハリマ共和物産 コロナ対策講じ「第107回見本市」リアル+WEB開催
- RX Japan 「COSME Week大阪2021」9月29日から大阪で開催
特別企画
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製品・サービス
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