2021年5月26日号掲載記事より
イオン、循環型プラットフォーム「Loop」展開 リユース容器の商品を販売
イオンは5月19日、オンラインで記者発表会を開き、日用品や食品など繰り返し使えるリユース容器を利用した商品のショッピングプラットフォーム「Loop(ループ)」に参画するメーカー6社・計13品目を首都圏のイオン、イオンスタイル等19店舗で5月25日から販売すると発表した。この取り組みは、資源循環型社会実現に向けた取り組みの一環によるもので、国内では同社が初の提携小売店となる。8月末までに関東約50店舗への拡大を目指す。
会見には、イオン・鈴木隆博環境・社会貢献部長とイオンリテール・西野克執行役員MD改革本部長、ループ・ジャパン・エリック・カワバタアジア太平洋統括責任者が出席、「Loop」商品販売の背景とその概要について説明した。
それによると、イオンは脱炭素社会の実現に向けて、持続可能なプラスチック利用に取り組む「イオンプラスチック利用方針」を昨年9月に策定。これまでに持続可能な資源利用のアクションとして、「リサイクル」では店頭資源回収などを、「リデュース」では容器包装の薄肉化・コンパクト化などを、「リユース」では買物袋持参運動などを取り組んできたが、「リユース」に関してはステークホルダーとともに取り組める活動が少なかった。
そこで今回、ループ・ジャパンと日用品・食品メーカー各社と協力し、容器を回収、洗浄し、再利用するLoopの取り組みを実施するに至ったとし、「これまでの“使い捨て”から“繰り返し”使うライフスタイルへのシフト」を推進する。なお、販売開始から約1年間は、イオンが「Loop」商品を取り扱える国内唯一の小売業となる。
容器回収の仕組みは、使用済み容器を店頭に持参し、返却ボックスにてQRコードシールを貼付け、LoopアプリでQRコードをスキャン後、ボックスに投入。容器代はLoopにて確認後、アプリ経由で返却(約2週間後)される。容器はLoopセンターにて検品・仕分け・洗浄→メーカー工場にて容器に製品を充填→店頭で販売――という流れ。
ホーユー、「ビゲン 香りのヘアカラー」新CM発表 及川光博を起用
ホーユーは、「白髪染めを、楽しもう。」というメッセージを発信するヘアカラーリングブランド「ビゲン」のアンバサダーとして、新たに俳優の及川光博を起用。「ビゲン 香りのヘアカラー」の新CM「いいねビゲン」篇を、5月12日から全国で放映している。
また、同社はCM放映を記念して同日、オンラインで「ビゲン 香りのヘアカラー 新CM発表会」を開いた。
初めに、同社コンシューマービジネスカンパニーコンシューマー事業本部商品企画室の筧若菜氏が主催者としてあいさつ。筧氏は「ビゲン 香りのヘアカラー」が誕生20周年を迎えるにあたり、今後も年を重ねることを楽しみ、お気に入りの髪色で豊かな人生を送って欲しいという思いから、新しく「白髪染めを、楽しもう。」というメッセージを発信、同時に白髪に向き合う女性を応援する存在として、及川光博をブランドアンバサダーに起用し、前向きで明るいキャラクターが、ビゲンのブランドメッセージとマッチするCMとなったことを報告した。
新CM放映のあとには及川光博が登場し、アンバサダー就任への熱い思いや、撮影秘話について触れたほか、女性たちからのお悩み相談に対して、「若々しさには笑顔がいちばん」「白髪が増えても自信を持つことが大切」「素敵な女性とはエレガントな女性」といったミッチー流の率直な回答をユーモアを交えて語り、最後に「美しく楽しく、歳を重ねましょう」と結んで会を終了した。
I-ne、「ボタニスト」6品目を中国DgS「ワトソンズ」で販売開始
I-neの連結子会社「艾恩伊(上海)化粧品有限公司」は5月20日から、中国の大手ドラッグストアグループ「Watsons」(以下ワトソンズ)の2750店舗で、「BOTANIST」(以下ボタニスト)のシャンプーを含む6品目の販売を開始した。
中国でのボタニストの販売は、2017年に大手越境ECモール「Tmallグローバル(天猫国際)」でのオンライン販売からスタート。2020年7月には上海に現地法人「艾恩伊(上海)化粧品有限公司」を設立し、同年11月にTmallの旗艦店である「Tmall(天猫)」での販売を開始しており、2020年はグローバルで8.9億円を売上げ、その約7割を中国が占めたという。
一方、オフラインについては、香港、台湾を中心にコスメショップ等で展開してきたが、このほどワトソンズでの販売を契機に、中国本土においても、オンラインとオフライン両軸でのビジネスモデルを本格展開し、グローバルでのビジネス拡大をさらに加速させ、2021年度は10.4億円の売上げを見込む。
ボタニストは、ワトソンズの中国全土約4100店舗中、規模の大きい中核店舗2750店で展開。主要店舗へのビューティーアドバイザーの配属を行うなど拡販強化施策も実施するとともに、女優で消費者に影響力の高いインフルエンサーをプロモーションに起用するなど、プレミアムブランドとしての認知と価値訴求強化も図っていく。
メディパルHD、2021年3月期連結決算は減収減益 新規事業は順調に拡大
メディパルホールディングスは5月14日、オンラインによる「2021年3月期決算説明会」を開催。当期業績概況並びに通期見通しなどについて経営陣がそれぞれ説明した。
当期連結業績は、売上高3兆2111億2500万円(前年同期比1.3%減)、営業利益385億7600万円(27.4%減)、経常利益529億6800万円(22.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益239億2600万円(37.0%減)と減収減益となった。
事業別業績では、メディセオ事業が、売上高2兆1124億5500万円(1.4%減)、営業利益105億2200万円(59.6%減)。PALTAC事業が、売上高1兆322億7500万円(1.3%減)、営業利益254億7400万円(3.2%増)。アグロ・フーズ事業が、売上高691億4600万円(1.1%増)、営業利益23億900万円(16.7%増)であった。
渡辺社長は当期業績について、「メディセオ事業ではSDGsにつながる物流最適化などコストコントロールを実施し、販管費は前年より68億円減少したが、営業利益は減益となった。一方、PALTAC事業は継続した粗利改善や生産性向上の施策が寄与し、営業利益は過去最高値となった。また、アグロ・フーズ事業は営業利益が過去最高となるなど、業績への貢献度は着実に大きくなっており、利益のポートフォリオが変化してきたと捉えている。しかし全体では受診抑制等新型コロナ拡大の影響もあって減益となった」と総括。
さらに、注力する新規事業についても触れ、「当期で売上高は64億円まで拡大した。AR活動やPFMを軸に、2年前に掲げた100億円の利益創出に向けて順調に規模を拡大しており、収益の安定化を図っていく」と説明した。
バローHD、2021年3月期連結決算 26期連続増収 SM・HCがけん引
バローホールディングスは5月18日、オンラインによる「2021年3月期決算説明会」を開催。当期決算の総括並びに次期業績見通し、新中期3カ年経営計画(24年3月期最終年)などの説明を行った。
当期連結決算概況は、売上高7301億6800万円(前年同期比7.7%増)、営業利益256億4800万円(65.3%増)、経常利益283億9700万円(68.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益125億9200万円(94.4%増)で、26期連続の増収で過去最高値を更新。また、営業利益・経常利益とも3期連続での増益でこれも過去最高を更新し、当期純利益も2期ぶりの増益で過去最高を更新した。
篠花明常務取締役管理本部長は今決算について、「SMとHCの両事業が増収増益で、業績伸長に寄与した。特にSM事業での来店動機となる商品力の向上と競争力のあるフォーマットへの転換が奏功した」と総括した。
また、次期業績見通しについても、「今年から新たに中期3カ年計画がスタートするが、引き続き既存店の改装と製造機能の強化に注力することで、業績向上を図りたい」とし、2030年を見据えた「バローグループ・ビジョン2030」「サスティナビリティ・ビジョン2030」を策定した上で、新中期3カ年計画を公表した。
田代正美会長兼社長は「目指すは、バロー経済圏を構築し、当社の商品とサービス・決済で地域を豊かに便利につなぐこと。すなわち、デスティネーションカンパニー構想を進めていく」と宣言。その課題として、顧客との接点強化を図ることと製造小売業への進化を挙げた。
2021年5月26日号 記事一覧
会合・発表会
- 全卸連、「第47回通常総会」を10月7日に再延期
- 日石工組、通常総会を7月15日に延期
- 東流社、なとわ会総会を書面決議 第26期売上高は647億円(15.3%増)
- イオンリテール、「AIを活用したDX推進」に関する説明会を開催
- ウテナ、新スキンケア「HIRAKU」発売 オンライン発表会開催
経営・施策
- ユニリーバ・ジャパンと花王、容器回収プログラムを開始
- アース製薬・社方雄新営業本部長インタビュー 「より強い営業を目指す」
- ユニ・チャーム、「The Valuable 500」に加盟
- 明色化粧品、「明色シリーズ」を環境配慮型パッケージに一新
製品・サービス
- PRページ ライオン 「ブライトSTRONG」シリーズが進化
- ユニ・チャーム、「マミーポコパンツ」ドラえもんデザイン限定品発売
- 丸富製紙、「ペンギン 芯なし超ロング」から国内最長級の新製品発売
- エステー、Loop対応ガラス製容器の消臭芳香剤を導入開始
- 小林製薬、「のどぬ~るぬれマスク ひんやり冷感」数量限定発売
- 牛乳石鹸共進社、「泡で出てくるミルキィボディソープ」から限定セット品
- ライオンハイジーン、食品加工事業者向け除菌洗浄剤を新発売
- サンギ、「つきじおから茶」リニューアル 国産大豆100%使用の健康飲料
- 貝印「紙カミソリ」、夏木マリ・冨永愛とのコラボデザイン限定発売
- UYEKI、「インフクリン」「ノロクリン」がウイルス対策で注目集める
宣伝販促
- コーセー「ファシオ」、新キャラクター就任イベント開催 今田美桜を起用
- 白十字「キズ処置シリーズ」、アニメ・呪術廻戦とコラボキャンペ実施
- カメヤマ、「夏の感謝キャンペーン」実施 QUOカード500円分当たる
- バスクリン、お父さんにオリジナルボトルをプレゼントする企画を実施中
人事・組織
- 資生堂、グループ人事を発表
- いなげや、役員異動を内定
決算
- マツキヨHD、2021年3月期連結決算は減収減益 都心店舗不振など影響
- サンドラッグ、2021年3月期決算は増収増益で着地 DS事業が好調
- ユニ・チャーム、2021年度第1四半期決算 過去最高のコア営業利益率に
- P&G米国本社、20/21事業年度第3四半期は純売上高5%増に
- 中山福、2021年3月期は増収増益に 巣ごもり消費でECが伸長
- アルフレッサHD、2021年3月期連結決算は大幅減益に
- 東邦HD、2021年3月期連結決算は減収減益に 新収益源獲得策を推進
- ハリマ共和物産、2021年3月期決算は増収減益 総合的なサービス提案推進
- ミルボン、2021年1~3月決算は増収増益に サロンに寄り添う活動が奏功
調査・統計
- 東家同 21年4月度市況概況価格調査 引き続き商品供給を優先した月に
施設・店舗
- 花王、中国・合肥工場にサニタリー製品生産の新棟を竣工
- 良品計画、関東初となるSM併設店を神奈川に開店 食提案を強化・拡大
時評・コラム
- 時評 明日を拓くオーラルケアの進化
その他
- 新刊紹介 「製配販の在庫と事例」(尾田寛仁著)
特集 【歯と口の健康週間】
- オーラルケア市場 衛生意識向上で堅調推移 より質の高いケア実践を推進
- 2021年度「歯と口の健康週間」にあたって 歯磨工会長 濱逸夫
- 歯磨工 「歯と口の健康週間」に向けて、啓発ポスターの配布等実施
- ライオン 「6月はオーラルケア見直し月間」に 正しいケア知識を啓発
- 小林製薬 高機能ハミガキ「ゼローラ」「ハウメル」新発売
- UFCサプライ 「こどもハブラシ ブラッシィ」など好調推移
- エビス 「ザ・プレミアムケア」相田みつをコラボ限定企画品発売
- 花王 「ディープクリーン泡ハミガキ」等新製品発売
- 紀陽除虫菊 オーラルケア新アイテム「クチュッペ プロポクリア」新発売
- アース製薬 モンダミン史上最強の刺激「エクストラドライミント」新発売
- 銀座ステファニー化粧品 「リーチ」から薬用はみがきなど新発売
- ラピス 刺激強めの薬用ハミガキ「ガツンとミント」新発売
- サルボ 無添加ハミガキ「メイクブレス(レモンハーブ)」新発売
- 池本刷子工業 健康長寿「デュボア オーラルヘルスケアハブラシ」発売中
- シャボン玉石けん 「せっけんハミガキ」の好調な販売続く
- ジェクス 「新ラクレッシュマイルドマウスウォッシュ」発売
- 稲田歯ブラシ プレミアム歯ブラシ「デントスターEX」が好評
- DHL 曲がるネックで歯や歯茎にやさしい子ども用歯ブラシを販売
- サンスター G・U・M「100万人のお口をキレイに!キャンペ」実施
- デンタルプロ 歯ブラシと歯間ブラシの併用を積極訴求 キャンペーンも
- サンギ 8月1日「歯が命の日」記念キャンペーンを実施
- 歯磨工 2020年度歯磨類全体の出荷実績発表 出荷金額前年水準上回る
- サンスターが調査 コロナ禍で、3人に1人が新オーラルケア習慣をスタート
経営・施策
製品・サービス
宣伝販促
調査・統計
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