2021年3月10日号掲載記事より
マツキヨHD・ココカラファイン、経営統合で会見 10月に新会社発足へ
マツモトキヨシホールディングス(HD)とココカラファインは2月26日、同日開催の両社取締役会で、協議してきた経営統合の実施について合意に達し、決議に基づき、両社間で株式交換による経営統合契約を締結したと発表。同日夕刻には「経営統合に関する共同記者会見」を急遽オンラインで開催し、経営統合の目的と意義、統合に向けた取り組みとこれまでの成果、10月1日に業務を開始する新会社の理念と目標、経営方針、統合方式などを約1時間に渡って説明した。
冒頭、両社代表として挨拶を行ったマツモトキヨシHD・松本南海雄会長は、「美と健康の分野でより発展できる企業を目指して共に歩みを進めていく。今統合が両社にとって創業以来、最も大きな転換点となることを期待している」と、新たな事業展開への思いを語った。
続けて統合の目的と意義について解説したマツモトキヨシHD・松本清雄社長は、「協議の間に新型コロナという全く想定外の感染症の発生で、社会・経済が大きな脅威に見舞われる中、地域医療の一翼を担うドラッグストア(DgS)という使命を考えた時、今回の統合の意義と業態の必要性を強く意識した」と述べ、コロナ禍の中、同じ理念とビジョンを共有する両社が統合することで、売上高1兆円・3000店舗という規模の社会・生活のインフラ企業の誕生の意味は大きいとの見解を示した。
一方、塚本社長は統合に向けた取り組みとこれまでの成果を発表。「先に進めた資本業務提携でも、当初想定していた以上のシナジー効果を創出できることが分かった」と評価。具体的な成果としてPBブランドの相互供給を挙げた。
最後に松本会長が、今統合がDgS業界に与える影響について、「同じDgSでも各社、食品強化や調剤併設促進等、また当社の様に立地環境に合わせた最適な品揃えで展開する企業などその戦略は様々だ。DgSはまだ寡占化が進んでいない業界との指摘もあるが、今統合をきっかけに再編が加速すると考えられる」との見解を示した。
大木HCHD、「21春夏用カテゴリー提案商談会」開催 新たな形で実施
大木ヘルスケアホールディングスは2月25日、24日から開催中の「2021 OHKI 春夏用カテゴリー提案商談会」について、マスコミ向けのオンライン記者会見を開催。松井秀正社長と実行委員長の板本敦志氏(大木・取締役営業企画本部マーケ&プロダクト事業部長)が出席し、その概要と目指す成果などを発表した。
松井社長は「コロナ禍の中、情報の収集と共有という部分に注力していく姿勢のもと、リアルの良さとオンラインの利便性を活かしたハイブリッド型の提案会をメインに構築した」と語るとともに、今後は3つのキーワード①利便性の向上②予防対策・備え③パーソナルケア商品の充実――の提案強化が求められるとし、その企業に最適な商品とサービスを提案していくとの考えを示した。
同提案会の開催期間は、2月24日から3月26日までの約1カ月間。実施形式について、板本氏は「コロナ感染防止対策として『分散型提案会』と『リモート提案会』の2パターンを用意した」と説明。前者は大木の担当者が得意先を訪問して、今期の新提案と情報が盛り込まれた「大木提案会Web」や提案サンプルセットを活用して説明を行うもの。後者は同じく「大木提案会Web」を活用したリモートによる説明(提案サンプルセットは事前に送付)となる。基本的には「やはりフェイス・ツー・フェイスが望ましいので、分散型を推奨していく」(板本氏)という。
松井社長は最後に今後の商談会実施についても触れ、「メインはリアル開催を中心に考えたい。しかし、地方の得意先や異業種、海外企業などリアルでは参加が難しい人も多いので、オンラインを含めたハイブリッドをベースにした新たな形の提案会を目指したい」と語った。
流通経済研究所、大手コンビニ3社による共同配送の実証実験結果を発表
流通経済研究所はこのほど、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム「スマート物流サービス」において、昨年8月に実施した大手コンビニ3社(セブン―イレブン、ファミリーマート、ローソン)によるチェーン横断的な共同物流の実証実験(既報)に関する評価結果を発表した。
それによると、配送距離の短縮率は13.8%(横断的に配送した20店舗の結果)、トラック回転率は1日あたり0.8回転向上、トラック生産性(1台あたりの納品店舗数)は0.2店舗低下、積載率(容積ベース)は7.8%改善(最大出荷日の実績)、納品1店舗あたりCO2排出量削減効果は295g、同燃料消費量削減効果は115ml――となり、店舗の納品時間を調整できずに納品店舗数が低下したトラック生産性を除き、多くの評価指標において改善効果を確認した。
また、実証実験結果を拡張する分析として、納品時間を調整し、最も効率の良いルートで配送する場合のシミュレーションを実施した結果、配送距離の短縮率は32.3%、トラック回転率は1日あたり0.9回転向上、トラック生産性は3.0店舗向上、積載率(容積ベース)は36.1%改善、納品1店舗あたりCO2排出量削減効果は780g、同燃料消費量削減効果は304ml――と大幅な効率化が可能となることも明らかにした。
今後は今回の実証実験の結果も踏まえ、SDGsの視点も持ってコンビニ業界における新しい物流の形をすべてのステークホルダーとともに一気通貫で検討していくとしている。
ユニリーバとホーユー、「ビゲン×ダヴ」コラボキャンペーン実施
ユニリーバが展開する大人の女性の髪悩みに適したうるおいを届けるヘアケアシステム「ダヴ バイオセレクション」と、ホーユーが展開するエイジングヘアカラーのロングセラーシリーズ「ビゲン香りのヘアカラー」は、コラボレーションキャンペーン「髪とワタシにイイコトキャンペーン」を3月1日から実施している。
今回のコラボレーションは、年齢を重ねて感じる髪悩みに寄り添い解決するという共通したブランドパーパスにより実現。自宅で手軽にエイジングケアを行い、毎日を美しく華やかな気持ちで過ごしてもらいたいとの想いから、「はじめようおうちエイジングケア」をテーマに、いい髪、いい髪色で日常を彩る同キャンペーンを実施する。
応募方法は、「ダヴ バイオセレクション」シリーズと「BIGEN香りのヘアカラー」シリーズのいずれか1点以上購入し、ハガキ又はWEB上応募フォームにレシートを貼って応募すると、抽選で計100名におうち時間を一層華やかにする「銀座 千疋屋 季節の果物詰め合わせ」(A賞50名)と「季節のお花をお届け」(B賞50名)をプレゼント。さらに、両シリーズの同時購入で当選確率が3倍にアップする。
貝印、世界初「紙カミソリ」発売 脱プラとSDGsがコンセプト
貝印は、ハンドルに紙、刃体(ヘッド部含む)に金属を使用した脱プラスチック仕様の「紙カミソリ」を「地球の日(アースデイ)」の4月22日、公式オンラインストア「KAIストア」で先行発売する。
「紙カミソリ」の構造は丈夫な紙スプーンや牛乳パックから着想を得て、単にプラスチックを紙に置き換えるのではなく、プラスチック製のカミソリと遜色ないハンドルの持ちやすさや、切れ味にこだわって設計された。
また、ハンドルをプラスチックから紙にすることで、薄型パッケージによる持ち運びの利便性やグラフィックの自由度の向上といった機能面でのメリットも実現している。
社内マーケティング部門がこのアイデアに注目し、SDGsコンセプト商品として商談会で展示したところ、予想以上の反響があったことから、今回、商品化に至った。商品化にあたり、ジェンダーフリーなカラー選定にもこだわり、ユニセックスで使えるよう計5色をセットにして展開(税別1,000円)。今秋には全国の各小売店などでの販売をスタートする予定となっている。
2021年3月10日号 記事一覧
特別企画
- NEW SHOPレポート 「ライフグランシップ大船駅前店」
M&A・設立
- アインHD、エス・ケー・ファーマシー(大分)と業務資本提携を締結
会合・発表会
- 資生堂「アクアレーベル」、「『うるテク』体験型ウェビナー」開催
- 貝印、新商品発表会&メイクセミナーをZoomウェビナーで開催へ
経営・施策
- PALTAC、統合報告書がGPIFから高評価を受ける
- コーセー「雪肌精」、循環型プラットフォーム“Loop”に参加
- ユニ・チャーム、環境サステナブル企業部門特別賞を受賞
- 日本精蝋、4カ年中期経営計画策定 次なる100周年に向けて
- マツキヨHD、ANAグループからの出向受け入れを開始
- コーセー、「#ケアワーカーをケアしよう」プロジェクトに賛同
- ユニ・チャーム「ムーニー」、抗菌SIAAマークを取得
- コスメティック・アイーダ、アントレックスに全事業を譲渡
製品・サービス
- ビューティーエクスペリエンス、イスラエル発のコスメブランドを独占販売
- ユニ・チャーム、「デオシート しっかり吸収」香り消臭タイプ新発売
- オカモト、「水とりぞうさん収納家具裏用(大判タイプ)」発売
- ユニリーバ、新ヘアケア「MASUGU」発売 うねり髪をまっすぐに
- P&G、「パンパースの肌へのいちばん」パッケージをリニューアル発売
- ユニ・チャーム、「デオトイレ」から新製品を発売
- クラシエHP、「ナイーブ ボタニカル」全面リニューアル
- クラシエHP、「アロマリゾート」からマスク用アロマミスト発売
- ホーユー、「ビューティラボ ホイップヘアカラー」リニューアル
- 明色化粧品、篠原ともえデザインのモイストラボBBクリーム発売
- ライオン「Ban」、バービーとのコラボ企画 数量限定品発売
- 牛乳石鹸共進社、「スキンライフ」からお試し品を数量限定発売
- P&Gジャパン、「アリエール消臭&抗菌ビーズ」新発売
- シック・J、「ブルドッグ」ギフトセットをロフト15店舗数量限定発売
- I-ne、「ボタニスト」からスタイリングクリームとワックス新発売
- ユニ・チャーム、「銀のスプーン三ツ星グルメ」から総合栄養食設計おやつ
- ユニ・チャーム、猫用健康機能食「AllWell」から猫の肥満ケア商品
宣伝販促
- ニベア花王「夏ニベア」、田中みな美をアンバサダーに起用 新CMも
- ライオン、「スマイルホワイティエ」が就活生を応援!キャンペーン実施中
人事・組織
- 歯磨工、歯磨公取協、新会長に濱逸夫氏(ライオン会長)を選任
- エステー、4月1日付人事異動を発表
- 花王、人事異動を発表
- ユニ・チャーム、機構改革・人事異動を発表
- イオン、グループ各社の代表者の異動を発表
- イオン、機構改革・人事異動を発表
- イオンリテール、人事異動を発表
- サミット、店長人事を発表
- メディパルHD、メディセオの3月1日付人事異動を発表
- U.S.M.H.、組織変更・人事異動を発表
- マックスバリュ関東、新社長に島田論氏が就任
- ローソン、4月1日付人事異動を発表
- マンダム、人事異動・機構改革を発表
決算
- グラフィコ、2021年6月期第2四半期業績発表 増収減益に
研究・開発
- 北里大学とマンダム、化粧品分野初の寄附講座を開設
調査・統計
- 西化工 20年1~12月化粧品統計 前年比83.7%で終了
イベント・展示会
- サミット、「第一回 受験生応援メッセージ共通テスト」王子ネピアが3位
施設・店舗
- ビューティーエクスペリエンス、本社を移転
時評・コラム
- 泡沫 春を呼ぶ勢いを感じながら
特集 【防虫・消臭・芳香剤】
- 芳香消臭剤市場 20年はトイレ用、衣類・布用が大きく伸長
- 繊維製品防虫剤市場 外出自粛中の巣ごもりで需要が拡大
- P&Gジャパン 「ファブリーズW消臭 玄関用消臭剤」新発売
- 花王 「リセッシュ除菌EXプロテクトガード」改良新発売
- 晴香堂 室内用芳香剤「アロマスト」から大容量の「リビング」発売
- エステー 快適なおうち時間の創造と衛生対策に焦点
- 大日本除虫菊 「ゴンゴン クローゼット用」を中心に展開
- 小林製薬 「Sawaday香るStick」から新製品、消臭元はエコ容器に
- ライオン 「ソフラン アロマリッチ香りのミスト」販売
- アース製薬 「スッキーリ!プレミアムコレクション」に新しい香り追加
- 白元アース 「ナチュラル ミセスロイド衣類ケアミスト」など新発売
- 香料工業会 2019年1~12月香料統計 国内生産総計は数量・金額とも増加
経営・施策
製品・サービス
調査・統計
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。