2021年2月3日号掲載記事より
P&Gジャパン、環境サステナビリティオンライン発表会を開催
P&Gジャパンは、これまでの環境サステナビリティ活動の取り組み、今後の取り組みなどについて「P&G環境サステナビリティオンライン発表会」を1月28日に都内で開催。スタニスラブ・べセラ社長が出席して同社が進める環境サステナビリティについて報告するとともに、ゲストによるワークショップも行われた。
ベセラ社長は、P&Gが長期的に取り組むべき重点課題として世界共通のビジョン「Ambition 2030」を策定し、「製品ブランド」「サプライチェーン」「社会」「社員」の4分野での取り組みを進めていることを説明。
「製品ブランド」では主力ブランドの100%で「責任ある消費」を推進、「サプライチェーン」では工場における再生可能エネルギー100%の活用や脱炭素社会の実現などを、「社会」では世界の海洋に流出するP&Gパッケージのゼロ化を、「社員」では社会・環境サステナビリティ思考を事業戦略に統合することを挙げた。
また、今後の取り組みとしては「製品ブランドを通じた『責任ある消費』を可能にしていくことである」とし、今の取り組みが未来にとって重要な取り組みであることを伝え、流通と協業の中で、消費者の参加が可能であるというスキームを打ち立てることにより、ミッションを実現させると言及。
「P&Gのすべての製品が使用後においてもリソースとして、更に活用できるようなエコシステムを打ち立て、廃棄物やムダが全くない社会にしていきたい」と述べた。
フマキラー、21年度政策共有会オンライン開催 「見えないリスクと戦う」
フマキラーは1月25~27日、オンラインで「2021年度フマキラー政策共有会(新製品発表)」を開催。今年度の営業方針、新製品を発表した。
大下一明社長は、基本方針・あいさつの中で、「当社は、『ひとの命、ひとの暮らし、ひとを育む環境を守る』を経営理念としている。ウイルスだけではなく、危険害虫による被害も拡大する中、暮らしのそばに寄り添い、守り抜くためには皆様と力を合わせ共に前進していくことが必要だと考え、本年度のスローガンを『WITH』とした。
今期もパワーアップした新製品と売場提案、広告宣伝活動により売上伸長、市場拡大を目指す。その中心となるのが『見えないリスク』をテーマにした取り組みであり、その1つは『危険害虫』で、もう1つはウイルス、細菌、アレルゲンなどへの対策である。こうした危機に対し、確かな効き目と幅広いラインアップで対応していく」と述べた。
加藤孝彦常務取締役国内営業本部長の営業業方針の説明によると、今年の営業政策のテーマは「evolution(進化)」で、昨年から取り組んでいる①危険害虫対策②天候に左右されない売り場づくり・販促提案③見えないリスクと戦う――の3つの施策をさらに進化させる。
社会貢献についても積極的に取り組み、今年で19年目を迎える『フマキッズこども研究所』を継続するなどの活動を展開。
広告宣伝活動は、マス媒体ではテレビCMを大量出稿。ラジオ、新聞、雑誌については、特徴に合わせた広告戦略で積極的に出稿する。オウンドメディア『For your LIFE』では暮らしを快適に変えるテーマで様々な記事を発信、TwitterなどのSNSも活用し、効果的な宣伝活動を展開する。
Genky DrugStores、上期決算は大幅な増収増益 生活必需品の好調が奏功
Genky DrugStoresは1月22日、「2021年6月期第2四半期決算説明会」をオンライン開催。出席した藤永賢一社長は、大幅な増収増益となった当期決算を、「生活必需品に特化した品揃えと価格訴求で来店頻度の向上に努めた。一方で店舗のレイアウトやオペレーション等の標準化促進からのローコスト体制の実現で売上げと収益の安定化が図れた」と総括した。
当期連結業績は、売上高691億1700万円(前年同期比22.7%増)、営業利益32億3000万円(188.5%増)、経常利益34億2200万円(174.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益24億3600万円(230.9%増)。
藤永社長は好決算の背景として、自前主義の徹底を揚げ、店舗開発やPB、物流体制、そして注力する生鮮食品展開で、安く売り続ける仕組みを構築できたことが大きいとの見方を示した。
併せて藤永社長は、来期での滋賀県への出店開始、また24年以降、愛知県に3番目となるドライ・チルド・プロセスセンターの建設も明らかにした。
ユニリーバJ、移動販売車による量り売り実証実験を長野県佐久市で開始
ユニリーバ・ジャパンは新たなビジネスモデルとして、長野県佐久市で日本初となる移動販売車を利用した「リフィルステーション(量り売り)」の実証実験をこの春、開始した。
プラスチックの削減には、プラスチックの使用量を減らす(リデュース)、資源として再生する(リサイクル)に加えて、繰り返し使う(リフィル&リユース)が重要となる。ユニリーバでは既に、インドネシア、英国、チリなどで、シャンプーや洗剤を量り売りする新しいビジネスモデル「リフィルステーション」を試験導入している。
今回の実証実験は、佐久市でレストランやウェディング事業に加え、買い物の難しい地域の顧客に日用品・食品を届ける移動販売サービス「みんなのご近所さん」を展開しているジャンリッツと連携し、移動販売車でシャンプーなどの量り売りを実施する。
佐久市のほか数カ所で実証実験を予定しており、これらの実証実験で得られた効果の検証を行った上で全国展開に向けての具体的な計画の策定・実施に向かう予定。量り売りを通じて、消費者が気軽に楽しく気が付けばエコにつながる買い物体験ができる機会を広げていく(緊急事態宣言等の状況により時期が変更となる可能性がある)。
小林製薬、「消臭元」シリーズリニューアル 再生樹脂使用「エコ容器」に
小林製薬はこのほど、ESGの取り組みの一環として、今春から「消臭元」シリーズの容器を、再生樹脂を一部に使用した「エコ容器」へリニューアルするとともに、「液体ブルーレットおくだけ」シリーズも、植物由来の原料を使用した「バイオPET」を容器や包装ブリスターの一部に採用することを発表した。
同社の調査によると、2019年の同社製品におけるプラスチック使用量の合計は約8388tに達し、アイテム群別の使用量の割合でみると、「お部屋の消臭元」(20%)が最も多く、次いで「トイレの消臭元」(15%)、「液体ブルーレット」(13%)――という順となり、上位3アイテム群で全体の約半分を占めているという。
そうした中、同社では原材料の調達から製品設計まで、製品のライフサイクル上で、環境負荷低減に寄与する基準をクリアする製品にエコマークを付与する新たな制度「小林製薬製品開発エコ基準」を今春からスタート。より環境負荷が少ない製品を開発を行うことで、「あったらいいな」と地球環境を守るエコの両立に向け、まずはプラスチック使用量の多い、消臭元シリーズと液体ブルーレットから取り組みを進めていくことを表明した。
同社では、「特に35歳以上の女性は環境保護を考えた商品への購買意識が高く、消臭元のユーザー層と重なる」としており、6~7月には消費者キャンペーンを計画し、TVCF、店頭及びWEBを通じて「新しい消臭元」を広く告知していく。
2021年2月3日号 記事一覧
会合・発表会
- エビス、プレミアムケアハブラシが発売10周年 記者懇談会を開催
- DMS・新春政策セミナー開催 「新常態」では商品開発力と販売力が重要
経営・施策
- イオン、国内115社全事業所が就業時間内禁煙・敷地内禁煙を開始
- ライオン、コーポレート・ガバナンス・オブ・ザ・イヤー東京都知事賞受賞
- ユニリーバ本社、より公平でインクルーシブな社会を構築に向けプラン発表
- 資生堂、「Hand in Hand Project」開始 医療従事者に敬意と感謝を
製品・サービス
- 花王、「キュレル泡シャンプー」新発売 フケ・乾燥など頭皮トラブル防ぐ
- 花王、「リセッシュ除菌EXプロテクトガード」改良新発売
- 玉川衛材、「フィッティ ウィルケア 薬用手指消毒スプレー60mL」発売
- 小林製薬、殺菌トータルケアハミガキ「ゼローラ」など春の新製品発表
- フマキラー、「虫よけバリア3Xパワー」など今春の新製品を発表
- P&Gジャパン、モバイルシェーバー「BRAUN mini」発売
- ライオン、キレイキレイ薬用泡ハンドソープオートディスペンサー発売
- エステー、「ムシューダダニよけ」から大判シートタイプ新発売
- P&G、“髪の日焼け止めオイル”「パンテーンUVカットオイル」発売
- コーセーコスメポート、「モイスチュアマイルドホワイト」から新製品発売
- ファンケル、メイクコレクション「21年 春限定メイク」数量限定発売
- ライオン「メソッド」、クリームタイプ・シートタイプ皮膚薬新発売
- サラヤ、「ハンドラボ手指消毒スプレーVH携帯用ストラップ付」限定発売
宣伝販促
- カネボウ化粧品「KATE」、エヴァンゲリオンとコラボ記念動画第2弾公開
人事・組織
- スギHD、杉浦克典副社長が社長に昇格内定
- キリン堂、3月1日付で組織変更・人事異動を発表
- J&J、黒木昭彦氏がコンシューマーヘルスビジネス全体を統括
研究・開発
- 花王メイクアップ研究所、肌の質感を評価・可視化する「肌評価AI」開発
調査・統計
- 流通BMS協議会、流通BMS導入企業数は1万5223社に
- SM3団体、20年12月度統計調査速報 11カ月連続で売上高前年超え
- ライオンが調査 解熱鎮痛薬ユーザーの頭痛発生頻度はコロナ禍で増加傾向
- クラシエHP、9割のママは子どものセルフシャンプーでの洗い残しに不安
- ブラウンが調査、ステイホーム習慣の中で、2割弱がヒゲ剃りの頻度に変化
イベント・展示会
- JILS関西支部、「ロジスティクス関西大会」2月17・19・26日開催
施設・店舗
- 大黒天物産、食品製造・配送拠点を京都・木津川に新設 22年9月稼働予定
- バイソン、本社営業部を移転 3月22日から業務開始
時評・コラム
- 時評 DgS好調は次の業態を呼ぶか
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