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2021年1月20日号掲載記事より

11月の各小売業態動向 コロナ禍根深く10月の回復続かず

11月の各小売業態動向 コロナ禍根深く10月の回復続かず

 11月の各小売業態における消費動向は、売上高前年同月対比でGMS・スーパーマーケットが相変わらず堅調だった半面、10月にやや復調傾向をみせたショッピングセンター(SC)や百貨店は2ケタのマイナスとなり、コロナ禍における消費低迷のあおりを受けた現状が明らかになった。コンビニエンスストア(コンビニ)も前年を割っており、政府によるGoTo(トラベル・イート)やプレミアム付商品券等のキャンペーンが積極的に導入されたにも拘わらず、業態全体の回復に向けた展望は依然として不透明なままであったことがみえてくる。
 12月21日~22日に発表された各小売業団体販売統計による11月の売上高前年対比(図参照)をみると、チェーンストアが10月に続き1.2%増とプラスに。またスーパー3団体(全国スーパーマーケット協会・日本スーパーマーケット協会・オール日本スーパーマーケット協会)は3.3%増となり2月以降10カ月連続で前年を上回る堅調ぶりをみせた。
 一方、10月は回復傾向をみせつつあったSCと百貨店は再び2ケタのダウンという残念な結果に終わった。
 コンビニは、GoTo関連の効果や、食品、マスクなどの衛生用品は好調で客単価は8.6%増(既存店ベース)となるも、新型コロナウイルス感染の再拡大による在宅勤務・外出自粛が影響し、売上高は2.2%減(同)と振るわなかった。
 全般的にみて、11月の前半は、感染拡大の落ち着きや、GoTo関連などでやや活発になりはじめた人の動きにより順調にみえたが、中旬の季節はずれの夏日などが季節商材に影響、後半は新型コロナウイルス感染拡大が全国的な拡大をみせると、政府による自粛要請も相まって、特にSCや百貨店を中心に客足の減少につながったといえそうだ。

大日本除虫菊、「西日本金鳥製品商談会」大阪で開催 営業方針を発表

大日本除虫菊、「西日本金鳥製品商談会」大阪で開催 営業方針を発表

 大日本除虫菊は1月14~15日の両日、大阪で卸業者及び販売業者を招き「西日本金鳥製品商談会」を開催し、今春の新製品と21年度の営業方針を発表した。
 今回発表された新製品は、空間噴射の1プッシュ式不快害虫用駆除剤「イヤな虫ムエンダー」、有効成分「イカリジン」に「ハッカ油」をプラスした虫よけスプレー「お肌の虫よけプレシャワーDFミストプラスハーブ」、揮散性に優れた有効成分を配合したハチよけ線香「家のまわりにハチ・アブよせつけない線香」、巣を張らせない効果&直接退治のクモ用殺虫スプレー「クモがいなくなるスプレー」――など計11カテゴリー17SKU。
 会場の展示スペースでは、今春の新製品・リニューアル品の紹介ブースのほか、「ゴキブリムエンダー」「金鳥家庭用品」「虫コナーズ」の3つの特設ブースを設置。昨年の市場動向やコロナ禍における生活者の意識変化を示すデータを交えながら、今年度の販売戦略のポイントを具体的な店頭展開例と合わせて説明した。
 一方、商談ブースでは、上山直英社長のあいさつと平野秀穂営業本部長による営業方針、21年度の同社製品TVCMの動画を放映。昨年大ヒットを記録したゴキブリムエンダーの今年度の営業方針や今年度の販売目標を明らかにした。
 今回はコロナ禍中での開催となったため、同社は開催期間を2日間9部制(初日4部制、2日目5部制)に拡大。会場内は通路スペースを大きく確保したレイアウトに加え、商談ブースには飛沫防止用パネルを設置。また、受付では手指消毒と体温測定が行われ、各部とも来場者の滞在時間は、展示ブース見学30分、商談ブースプレゼンテーション30分の合計1時間の入れ替え制とするなどの感染防止対策が採られた中で開催された。
 なお、1月20~21日にザ・プリンスパークタワー東京で開催を予定していた「東日本金鳥製品商談会」は中止する。

リードJ、日本最大級の化粧品展示会「COSME Week東京」開催

リードJ、日本最大級の化粧品展示会「COSME Week東京」開催

 リードエグジビションジャパンの化粧品業界の展示会「COSME Week東京」が、1月13日~15日の3日間、東京ビッグサイトで開催され、新規出展社180社を含む総計500社(同時開催展含む)が出展した。
 「COSME Week東京」は、化粧品原料・OEM・容器・サービスなどが集まる「第11回化粧品開発展東京(COSME Tech2021 TOKYO)」と、国内外の化粧品の最終製品が集まる「第9回国際化粧品展東京(COSME TOKYO2021)」、美容・健康ドリンク・サプリメント・機能性食品などが集まる「第4回美容・健康食品EXPO(インナービューティEXPO)」、サロン業界向け美容機器・コスメが一堂に集まる「第1回国際エステ・美容医療EXPO」の4つの専門展で構成された日本最大級の化粧品業界の展示会。2010年に開催された第1回化粧品開発展以降、毎回好評を博し、開催規模は年々拡大。今回は新型コロナ感染症拡大の収束が見えず、会期直前に再発令された緊急事態宣言下の中、「展示会はいかなる場合でも予定通り開催することが大前提である」――という同社の基本的な考えのもと、マスク着用や検温等徹底したコロナ対策を実施した上で開催された。
 会場では、最新の原料やパッケージが数多く出品され、世界中で話題の高純度CBD原料や海外発のサステナブルパッケージなどが披露されたほか、Withコロナ時代の商品企画として、マスク着用でも目元映えするコスメOEMやおうち美容として注目の各種フェイスパックなどが出品。加えて昨秋開催の「COSME Week大阪」でも人気を博した@cosmeとの特別展示企画「ベストコスメコレクション」のブースでは、昨年末@cosmeが発表した「ベストコスメアワード2020」受賞製品が一堂に出品・展示。開発秘話からマーケティング手法に至るまでポスター展示で公開された。
 この他、オンラインで商談や資料閲覧ができるサービスも用意され、会期中、会場に行くことができない来場者から好評を博した。

ウエルシアHD、2021年2月期第3四半期決算 コロナ対策商品・食品が好調

 ウエルシアホールディングスは1月12日、電話会議による「2021年2月期第3四半期決算説明会」を開催。出席した松本忠久社長は当期業績について、「新店立ち上がりの遅れがあり、物販・調剤共計画には未達だったが、既存店業績や経営統合による売上伸長が奏功し、増収増益で着地した」と総括した。
 当期連結業績は、売上高7104億800万円(前年同期比10.8%増)、営業利益329億7100万円(34.1%増)、経常利益350億9500万円(32.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益216億9200万円(36.2%増)であった。
 松本社長はまた、「感染症予防対策商品や食品の大幅な伸長から物販が堅調に推移した。伸長率も既存店ベースで5.6%、全店ベースでは10.8%と2ケタ増となった」と売上高伸長要因を具体的に説明した上で、当期事業における進捗としては、さらなる調剤併設型店舗増設の推進や薬剤師の積極採用の推進、4月に予定する新たなPBブランド立ち上げに向けての取り組み、昨年10月に新設した医療開発部の活動強化などを挙げた。
 今後の展開として、こうした専門性追求と営業力強化施策に加え、引き続き業務効率化や収益力の改善にも注力していく考えを示した上で、「小売業は変化対応業ともいえる。コロナの再拡大の中、調剤併設型店舗をベースとした顧客の納得性の高い商品とサービスを提供する『専門総合店舗』の構築を目指す」と語った。

P&Gジャパン、プラ空き容器リサイクルしてフェイスシールドの素材に

P&Gジャパン、プラ空き容器リサイクルしてフェイスシールドの素材に

 国際オリンピック委員会(IOC)のワールドワイドオリンピックパートナーおよび東京2020パラリンピックのゴールドパートナーであるP&GグループのP&Gジャパンは、同社製品のプラスチック空き容器を回収し、フェイスシールドの素材としてリサイクルするプロジェクトを1月8日から実施している。
 同プロジェクトは、1月8日から2月28日までの期間中、全国2800店舗のイオン・ウエルシアグループ店頭に設置した専用の回収ボックスでP&G製品のプラスチック空き容器を集め、東京2020組織委員会へ寄贈するフェイスシールドの素材としてリサイクルする。
 同プロジェクトでは、東京2020大会の持続可能性のコンセプトである「Be better, together/より良い未来へ、ともに進もう。」に賛同し、P&Gがもつ過去の知見を活用して衣料用洗剤「アリエール」や「ボールド」、ヘアケア製品「パンテーン」ほか使用済製品容器などのプラスチック素材を消費者から回収し、東京2020組織委員会へ6万個のフェイスシールド寄贈を目標に活動を進めていく。


2021年1月20日号 記事一覧

特別企画

  • 「ドン・キホーテ信州中野店」、県内随一のSKUで売り場を構築

会合・発表会

  • JAHI、「野菜で健康推進部会」活動の進捗報告 業務WEB化を促進
  • OTC薬協、年頭記者会見をオンライン開催 制度・政策の早期実現目指す
  • エステー、昨年に続き近畿支店社屋内に「新製品展示ブース」を設置
  • ヘンケルジャパン、横浜市の技術センター内に新ショールーム開設

経営・施策

  • 製薬協、新型コロナ感染対策声明発表 治療薬やワクチン開発・供給に注力
  • セブン-イレブン、12月度は売上減も客単価伸びる
  • コーセー、群馬工場のすべての購入電力を再生可能エネルギーに切り替え
  • ライオン、子ども支援団体に総額2億円・手指消毒剤20万個を寄付
  • デンタルプロ、「MBSこども音楽コンクール」に協賛して強力サポート
  • コーセー、医療従事者応援プロジェクトでオンラインサイトの売上一部寄付

製品・サービス

  • プラネット、「2021年春夏新製品カタログ」発行
  • ライオン、「青のキレイキレイシリーズ」発売 新時代の清潔習慣普及へ
  • 白十字、「FC伸縮ワンタッチパッド」新発売 関節の曲げ伸ばしが楽
  • 日本製紙クレシア、「ポイズさらさら素肌」すみっコぐらし限定品発売
  • エステー、消臭・除菌・ウイルス除去の機能持つミストスプレー新発売
  • 牛乳石鹸共進社、「キューピーベビーシリーズ」発売60周年パッケージ改良
  • サンスターの除菌脱臭機「QAIS-air-01」 フロンティア全施設で導入決定
  • エステー、「Dr.CLEAN+」に新アイテム 除菌・ウイルス対策クロス
  • 花王、「キュレル UVカット デイバリアUVファンデーション」発売
  • カネボウ化粧品「アリィー」、自然なベースメイク仕上がる日やけ止め発売
  • ナリス化粧品、ポイントメーキャップ新ブランド「ヴィータ」発売
  • コーセー「コスメデコルテ」ベースメイクからコンシーラー・化粧下地発売
  • ANA×マンダム、客室乗務員の知見生かしたスキンケアシリーズ共同開発
  • 花王、「ソフィーナ iP」からインターリンクセラム発売
  • 花王、「ビオレZ/メンズビオレZ」から薬用ボディシャワー新発売
  • マンダム、「ハッピーデオ」からチョコミントの香りを限定発売

宣伝販促

  • ライオン「ストッパ」、「ひらめきス突破祈願代行Web動画」公開中
  • コーセー「カールキープマジック」、新TVCMでNiziUがまつ毛ダンスを披露
  • コーセーコスメポート、「サロンスタイルビオリスヴィーガニー」新CM

人事・組織

  • 森友通商、森友由氏の代表取締役社長就任を内定 5月の予定
  • 薬王堂、3月1日付で組織変更・人事異動を発表

決算

  • コスモス薬品、2021年5月期上期決算は増収増益に 衛生用品等好調
  • アークス、2021年2月期第3四半期連結決算 客単価急増で既存店売上高伸長
  • イオン、2021年3月期第3四半期決算 SMとヘルス&ウエルネス事業が好調

研究・開発

  • マンダムと阪大大学院薬学研究科、共同研究成果が解剖学の教科書に掲載

調査・統計

  • 西化工 20年1~10月化粧品統計 化粧水、ファンデなどの低調目立つ
  • 東家同 20年12月度市況概況価格調査 TP再生紙は安定販売続く
  • KSP-POS 2020年12月 カテゴリー別ランキング

イベント・展示会

  • 日石工組、新春懇親会の開催を中止に
  • ハリマ共和物産、春の見本市開催を4月20、21日に延期
  • 大木HCHD、春夏商談会のリアル開催を中止、オンライン形式に変更

時評・コラム

  • 時評 感染拡大の風雪を越えて

その他

  • 最近のPR誌 プラネットVANVAN第129号


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。