2020年11月18日号掲載記事より
ライオン、2020年1~9月期は大幅増益に ハンドソープ等衛生関連品が伸長
ライオンは11月6日、オンラインによる記者懇談会を開き、掬川正純社長、小林健二郎取締役上席執行役員、榊原健郎取締役上席執行役員が出席し、2020年12月期第3四半期の連結業績、通期業績予想、下期の重点施策について説明した。
同期の連結業績は売上高2620億4900万円(前年同期比0.0%増、実質0.9%増)、事業利益298億7200万円(26.7%増)、営業利益382億4400万円(60.5%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益272億3700万円(60.7%増)となり、売上高は前年並だが利益は大幅な増加となった。
掬川社長は、「国内の売上高は新型コロナの影響によりハンドソープ、手指消毒剤、台所用関連品等の売上げが伸長したが昨年の消費増税前の駆け込み需要の反動を受け前年同期並みとなった。一方、海外は東南アジアでの活動制限等の影響もあり前年割れとなった。利益は事業利益が売上構成変化、競争費用の減少等で大幅に増加。営業利益、四半期利益については本社土地譲渡益により大幅に増加した」と説明した。
セグメント別の業績は、一般消費財事業=売上高1799.7億円(2.2%増)、産業用品事業=売上高402億円(1.8%減)、海外事業=売上高767.1億円(1.0%減)、その他=売上高244.3億円(1.8%減)となった。
下期は、「衛生関連品需要への対応」「オーラルケア分野の成長継続」「中国事業の成長加速」を重点施策に取り組む。
サラヤとセブン&アイHD、セブンPBで「ヤシノミ洗たく洗剤」など発売
サラヤとセブン&アイ・ホールディングスは11月11日、オンラインによる新製品記者説明会を開催し、セブンアイグループ共通プライベートブランドの日用品・衣料品ブランド「セブンプレミアムライフスタイル」より、「ヤシノミ洗たく洗剤」「ヤシノミ柔軟剤」「薬用泡ハンドソープ」「手指消毒スプレー」の本体・詰替え商品を、11月16日から順次、全国のセブンイレブンやイトーヨーカドー、ヨークベニマル等セブンアイグループ約2万1600店(10月末現在)で発売することを発表した。
セブン&アイHD・石橋誠一郎常務執行役員グループ商品戦略本部長は、セブンプレミアムにおける洗濯洗剤について“価値訴求PB”として位置づけ、明確な目標を掲げ、環境課題に向き合い商品開発し、商品を通じて未来を託すという意識で、持続可能な商品調達という観点からサラヤとの協働に至ったことを説明。
続いてあいさつしたサラヤ・更家悠介社長は、「ピカピカの地球と地域を次の世代に繋げていきたいという思いで、セブン&アイHD様と持続可能性を共有するべく、今回の取り組みに結びついた。持続可能性ということでは、コロナ禍における衛生的な習慣や資源・地球温暖化の問題など課題は山積しているが、このキーワードになるのがSDGsである。誰1人取り残さないという理念をもって、持続可能な地球・地域を次世代に繋げていくことをお客様と一緒に取り組んでいくことが当社のミッションだと考えている」と述べた。
PALTAC、2021年3月期第2四半期決算説明会 売れる仕組みづくり強化
PALTACは11月18日、オンラインでの「2021年3月期第2四半期決算説明会」を開き、同期の業績、持続的成長に向けた取り組み、業績予想などについて説明した。
同期業績は、売上高5255億9500万円(前年同期比3.6%減)、営業利益130億4500万円(5.4%減)、経常利益143億1300万円(5.4%減)、四半期純利益99億700万円(4.7%減)となり、減収減益となった。
売上高は前年同期を193億円下回り、増減率は3.6%減となった。減収の主要因は、コロナ禍におけるインバウンド需要の激減と前期消費増税駆け込み需要の影響を受けた。
売上総利益は408億円(対売上比率7.77%)となり、前期比では9億円減(対売上比率0.10%増)。売上高減少により額は減少も、改善取組みの継続で率は改善した。
販管費は277億円(対売上比率5.28%)となり、前期比では2億円減(対売上比率0.14%増)となった。RDC埼玉の減価償却費は増加したが、人件費単価上昇は生産性向上で吸収、また物量減による配送単価上昇に対しては、配送ルート変更などによる積載効率改善やコロナ禍体制シフトによる配送改善に取り組んだ。
商品分類別の販売実績は、化粧品1179億100万円(前年同期比15.8%減)、日用品2440億5300万円(1.8%増)、医薬品628億7800万円(12.9%減)、健康・衛生関連品933億8900万円(9.4%増)、その他73億7200万円(2.5%減)となった。
下期の取組みでは、①店舗支援機能を活かし、「売れる仕組みづくり」を強化②粗利管理・改善の取組みを継続③生産性向上の取組みを強化――を挙げた。
あらた、2020年4~9月期は増収増益 コロナ禍で商品調達力等の強み発揮
あらたは11月10日、動画配信により2021年3月期第2四半期連結決算、期末目標、「長期経営ビジョン2030」「中期経営計画2023」などについて須崎裕明社長が説明した。
同期の連結業績は、売上高4247億7800万円(前年同期比4.5%増)、営業利益63億9600万円(27.0%増)、経常利益66億5900万円(23.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益45億3600万円(17.5%増)の増収増益となった。
コロナ禍で大きな環境変化があった中、同社の強みを生かし、衛生需要、巣ごもり需要などに迅速に対応し、着実な実績となった。利益の増加要因は、効率化を実現したWEB会議活用などによる経費の削減などによる。
カテゴリー別売上高は、H&B1310億700万円(前期比3.6%増)、ハウスホールド629億8400万円(8.3%増)、ホームケア455億7400万円(12.8%増)、紙製品786億7700万円(0.7%減)、家庭用品291億1600万円(5.5%増)、ペット・その他774億1800万円(4.0%増)。
「長期経営ビジョン2030」「中期経営計画2023」については、中長期的な成長に向けて、10年先のありたい姿=「長期経営ビジョン」で方針を示し、中期経営計画をマイルストーンとして置く。
長期経営ビジョン達成のための始めの3年間である「中期経営計画2023」は、最終23年度3月期の目標数値を売上高8450億円、営業利益115億円、経常利益120億円、ROE9%台とした。また、この3年間を体制強化の期間と位置付け、物流再編、環境整備、BCPなど3年間で300億円水準の投資を計画する。
貝印、「KAI EDGE MUSEUM」オンラインイベント開催 紙カミソリ披露
貝印は11月4日、オンラインイベント「KAI EDGE MUSEUM 刃物で切り開く未来」を開き、11月8日の「いい刃の日」公開の特設WEBサイト「KAI EDGE MUSEUM」の内容を発表。またゲストに夏木マリ、冨永愛が登場してイベントを盛り上げた。
会は、はじめに遠藤浩彰副社長があいさつに立ち、「KAI EDGE MUSEUM」について、「長きにわたりお客様の生活を身近に支え伴走してきた貝印が、これから先の未来もお客様とともに切り開き続けていきたいという思いを込めて、『EDGES AHEAD 刃物で切り開く未来』をコンセプトに企画し、『いい刃の日』に合わせて公開する」と述べ、その内容を紹介した。
続いて、夏木マリと冨永愛が登場して、コラボレーション製品「マリカミハサミ」(夏木とのコラボレーション)と「アイブローツールペン」(冨永とのコラボレーション)の製品コンセプトやこだわりについてトークショーが行われた。(商品化未定)
また「環境と未来」をテーマにした貝印の考える次世代の製品「紙カミソリ」が披露され、来春公式オンラインストア「KAIストア」で先行発売することを発表。遠藤副社長は、「この製品は、紙と金属のみで構成されているカミソリである。『環境に配慮したカミソリ』という価値だけでなく、『紙を使ったおしゃれで先進的なカミソリ』として独自のポジションを築いていく」と強調した。
2020年11月18日号 記事一覧
会合・発表会
- OTC薬協、セルフメディケーションの日にちなみWEBシンポジウム開催
- 日石工組、「自社ブランド育成研修」開く 組合員・賛助会員など27名参加
経営・施策
- 島忠、サンドラッグから医薬品・健康食品などの商品供給を開始
- ユニ・チャーム、タイ生産拠点でグリーン電力に切り替え
- ライフコーポ、健康提案の「ビオラル事業」を拡大 首都圏1号店を開店
- ヘンケルジャパン、SDGsの学習をテーマに小学校で出張授業行う
- 桃谷順天館、本社にくまモンが訪問 令和2年7月豪雨支援の感謝伝える
製品・サービス
- 花王プロフェッショナル・サービス、衛生管理記録アプリをリリース
- クラシエHP、「肌美精プレミア薬用3Dマスク」新登場
- P&G、シンプル機能の電動歯ブラシ「オーラルB iO8」発売
- ナリス化粧品、ベースメーク「アミュルテ」からBBクリーム新発売
- 花王、「アタックZEROギフト」更に充実 「アタック3Xギフト」新発売
- 小林製薬、「噛むブレスケアなっちゃん」を数量限定発売
- 花王、「バイオミメシスヴェールフィクサー」エスト・センサイから新発売
- UYEKI、「スーパーオレンジ」歳末需要に向け拡販へ パッケージ改良
- ジェクス、災害備蓄用「紙パック用乳首」全国の自治体等向けに販売開始
- イオンリテール、「トップバリュセレクトセリアントマスク」発売
- ジャパンゲートウェイ、植物天然由来の携帯用マスクスプレー新発売
- オカモト、秋の新商品発表 新コンドーム「ピュアマーガレット」など
- セッツ、マルチ機能洗浄剤「コロウィン」新発売
宣伝販促
- 歯磨工、みがこうネットで「お口のセルフケアのコツ・シニア編」公開
- 貝印、特設WEBサイト「KAI EDGE MUSEUM」公開
- 日本製紙クレシア、「キムタオル」発売50周年感謝キャンペーン実施
人事・組織
- 資生堂、全社経営執行を担う「エグゼクティブオフィサー」体制を来年導入
決算
- アルフレッサHD、2021年3月期上期連結決算は減収減益に
- クオールHD、2021年3月期第2四半期決算は減収減益
- ハリマ共和物産、2021年3月期第2四半期は増収減益に 衛生用品の需要増で
- ユニ・チャーム、2020年12月期第3四半期連結決算 売上高は過去最高更新
- 資生堂、2020年1~9月の業績発表 通期予想を下方修正
- 粧美堂、2020年9月期連結業績は減収減益に
調査・統計
- 西化工 20年1~8月化粧品統計 ヘアトリートメントのみ堅調に推移
- 東家同 20年10月度市況概況価格調査 安定的に販売するスタイルが継続
イベント・展示会
- 東北3卸組合、来年の合同賀詞交歓会の中止を発表
- 全卸連、「第3回CSSカップ全国大会決勝」開催 笑顔に包まれる大会に
- ママタスアワード2020年秋授賞式開催 業界各社の商品が多数受賞
- 歯磨工、歯みがき標語募集の今年度入選作品を発表
- シャボン玉石けん、「第2回 私のSDGsコンテスト」作品募集開始
- アース製薬、赤穂市との連携協定事業で乳歯ケアの啓発セミナー実施
- 牛乳石鹸共進社、「いいふろまつり2020」今年はオンラインで開催
施設・店舗
- イオン、「イオンタウンふじみ野」オープン 6年ぶりフルSC出店
訃報・葬儀
- 訃報 後藤輝明氏(ツルハHD取締役常務執行役員) 66歳
時評・コラム
- 泡沫 改めて思う民主主義の難しさ
特集 【歳末用品】
- コロナ禍に揺れた2020年 早くも歳末商戦迎える
- ハイネリー 石けんクリーナー「ハイネリー」年末の大掃除期に提案強化
- ライオン 「ルックプラス」シリーズを積極展開 ドラえもん映画とコラボ
- アース製薬 「アレルブロック ウイルス・菌クリア」から新製品発売
- 大日本除虫菊 「ティンクル」拡販 3兄弟に見立て洗浄力・除菌効果訴求
- シャボン玉石けん 手洗いせっけん「バブルガード」に注目集まる
- 第一石鹸 「キッチンクラブ過炭酸ナトリウム500g」新発売
- クロバーコーポレーション 「敏感なお肌のためのシリーズ」が好調
- ユニ・チャーム 「ウェーブ 超保水ウェットシート」改良新発売
- パナソニック 「パルックLEDシーリングライト」新発売
- エビス 「デイリー超薄スムーズフロス」おまけつき企画品を新発売
- FDK 最高モデル「PremiumS」前面に防災備蓄用品売り場で展開
- ミヨシ石鹸 「無添加せっけん」泡のハンドソープ携帯用30ml発売
- エステー 洗浄力から「シュワッと洗たく槽クリーナー」新発売
- ウエ・ルコ 天然わさび成分配合の「お米の防虫剤」発売
- 花王 「鬼滅の刃」を採用した年末そうじキャンペーンを実施
- 小林製薬 家事負担軽減する掃除アイテムを提案 「小林製薬フェア」開催
- 旭化成HP 「ラップ&ジップで冷凍保存」をテーマに訴求
- デンタルプロ 「デンタルプロにおまかせキャンペーン」実施中
- クレハ 「NEWクレラップ」など年末に向け多彩な店頭販促企画を提案
- ジョンソン 「今年からは菌まで大掃除」キャンペーン実施
- サンスター 「ハブラシ交換応援キャンペーン」を実施
経営・施策
製品・サービス
宣伝販促
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。