2020年10月28日号掲載記事より
ユニ・チャーム、グループ中長期ESG目標を発表 「共生社会」に貢献
ユニ・チャームは10月22日、ユニ・チャームグループ中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」を発表した。
中長期ESG目標は同社の企業理念である「NOLA&DOLA」や「共生社会」を実現するための目標で、「ユニ・チャーム プリンシプル」をベースとし、「私たちの健康」「社会の健康」「地球の健康」の「3つの健康」を「守る・支える」で構成されている。
「私たちの健康を守る・支える」については、全ての人が「自分らしさ」を実感し、日々の暮らしを楽しむことができる社会の実現に貢献する商品・サービスの展開を目指すための5項目の目標を設定。
「社会の健康を守る・支える」については、提供する商品・サービスを通じて、お客様の安全・安心・満足の向上と、社会課題の解決や持続可能性への貢献の両立を目指すための5項目を設定。
「地球の健康を守る・支える」については、衛生的で便利な商品・サービスの提供と、地球環境をより良くする活動への貢献の両立を目指すための5項目を設定した。
加えて、「ユニ・チャーム プリンシプル」で、全てのステークホルダーから信頼を得られるような公正で透明性の高い企業運営を目指すための5項目を設定。合計20の取り組みの目標を定めている。
当日、メディアを対象に開かれた発表会で、高原豪久社長は、中長期ESG目標について、「当社は共生社会を実現するために“色々な形のやさしさ”で人々や社会のライフを守り、支えていく。“色々な形のやさしさ”とは、赤ちゃんと家族の目線に合った育児への貢献や、パートナーアニマル(ペット)が家族や地域の人々に歓迎される環境づくりなどであり、この“色々な形のやさしさ”を中長期ESGビジョンの取り組みテーマとして2030年をゴールに目標を設定した」と述べた。
ライオン、WEBセミナー開催 新しい社会課題「噛む力」の重要性を解説
ライオンは10月21日、報道関係者を対象にWEBセミナー「オーラルケアの新たな社会課題は『噛む力』の保持へ 50代からの『歯の土台ケア』の重要性~“何でも噛める”健康な歯のために~」を開催。近年、口腔機能の低下が全身的な機能低下につながる可能性があるとして、オーラルケアの重要性が指摘される中、歯を残すことに加えて、残した歯の「噛む力」を保持していくことが重要になっていることを解説した。
セミナーでは、鶴見大学歯学部教授の花田信弘氏が「オーラルケアの新たな社会課題は『残存歯+噛む力』の維持へ」をテーマに講演。「噛む力」が低下するとオーラルフレイルの負のスパイラルにより、全身のフレイルへと進行してしまうことから、今ある歯を1本でも守れるかに加え、その歯できちんと噛めるかも考える時代になっていると指摘。それには歯だけではなく、土台に着目する必要があり、歯の土台ケアは、歯周病を予防、炎症を抑えるケアと歯槽骨の新陳代謝に作用するケアの2つのケアがあり、前者は歯周病菌の繁殖を予防するプラークコントロール(歯科医院でのプロフェッショナルケア)で、後者は骨芽細胞の活性化が期待できる“しっかり噛む”食事法であると説明した。
次に、宝田歯科医院院長の宝田恭子氏による講演「50代から始まる“歯の土台危機”~実態とケア方法」が行われ、毎日の食事(穀類すりつぶし食事法=正しい姿勢で穀類をできるだけ、ゆっくり30回程度すりつぶすように噛んで食べる)と、しつこいくらい丁寧な歯磨きで汚れを落とすこと、マッサージで歯ぐきもきれいにすることが重要であると解説した。
大王製紙、「グ~ンプラス」新CM発表 新米パパ・DAIGOを起用
大王製紙は10月20日、翌21日より市場投入する紙おむつの新商品「GOO.N(グ~ン)プラス」の新CM発表会を都内で開催。CM起用だけでなくブランドアンバサダーにも就任したタレントのDAIGOのお披露目を含めたイベントで、CMのコンセプトや新商品紹介の他、育児に関するトーク、おむつ早替えなど盛り沢山の内容となった。
10月21日から放映されるCMは、「敏感な肌に」篇と「よく動く肌に」篇の2本。内容は、9月に第一子を儲けたばかりの新米パパ役DAIGOが、赤ちゃんと触れ合うことで、それぞれ「おむつ1枚で、赤ちゃんもっと幸せにしたい」というコンセプトを表現したもの。その中で、保湿ティシューと同じ成分を配合した滑らかな質感で、肌への刺激が少ない紙おむつであることを発信している。
冒頭、常務取締役ホーム&パーソナルケア部門国際事業部長・若林頼房氏が挨拶。自社の紙おむつ開発の歴史や赤ちゃんの肌構造、そのバリア機能の低さなど、新製品が誕生した背景を詳しく説明した上で、「赤ちゃんの肌は乾燥しやすく、傷つきやすい。非常に敏感な肌である。これに対しておむつができることは何かを追求していき、辿り着いたのが保湿成分の配合であった」と語り、自社の人気商品「エリエール贅沢保湿」の存在に気付いた経緯を紹介した。
また若林氏は、同時にスタートさせた「おむつにできることってなんだろう?」プロジェクトの概要にも触れ、「可能性は無限大。このプロジェクトを通じて当社も成長していきたい」とし、その第一弾がDAIGOを起用したこの新プロモーションであるとの考えを示した。
サンエー、2021年2月期第2四半期決算発表 増収減益で推移
サンエーは10月16日、電話会議による「2021年2月期第2四半期決算説明会」を開催。上地哲誠社長と豊田沢取締役管理担当の2名が出席し、増収減益となった当四半期決算の概況と各取り組みの進捗について説明した。
同社によれば、当期連結決算業績は、営業収益1030億2400万円(前年同期比2.8%増)、営業利益49億3700万円(14.5%減)、経常利益51億7000万円(21.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益33億5500万円(19.8%減)の増収減益であった。
上地社長は前提として、4月の政府や沖縄県独自の緊急事態宣言の影響が大きかったことを強調しつつ、今業績について「売上高は食料品を中心に堅調だったが、衣料品と化粧品、外食事業での減少が大きく、粗利益の低下を招いた。また、コンビニ事業で、時短営業等の影響からフランチャイズ店のロイヤリティの減少も響いた」と総括した。
下期での取り組みについて上地社長は、「インバウンドは当てにせず、商品力をしっかりアップさせていく。そして主な施策は外部の参加を控えて全て社内で対応していく。オールサンエーで業務の効率化を図りたい」との考えを示した上で、「まずは今年8月にオープンさせた『サンエー石川シティ』を地域の旗艦店として育成していきたい。徐々に商圏を広げて地域密着型SCとして認知させる。またネットスーパーも5号店目をスタートさせた。今後、より広域に展開していく」と述べ、現在、消費者ニーズの高いものから積極的に取り組んでいく姿勢を見せた。
エステー、フードデリバリー専用温熱シートをオルセンと共同開発
エステーはこのほど、高い温度を持続して保温するフードデリバリー専用温熱シート「HEAToGoフードデリバリー専用温熱シート」と「同専用パッド」を、宅配用の保温バッグをメインとする保温製品全般を手掛けるオルセンと共同で開発。「温熱シート」はエステーの子会社・エステーPROが、「専用パッド」はオルセンが、フードデリバリーや出前サービス業に向けて10月下旬から順次、本格的に販売を開始した。
フードデリバリー業界では「早く届ける」「温かいまま届ける」という命題があり、このうち「温かいまま届ける」ことを今回、エステーの温熱技術により、従来の電気的な保温方法よりも簡単、便利、低コストで実現した。現在、カイロ技術による温熱シートを使用したデリバリー食品の保温は存在しておらず、エステーにとって新たな市場、分野への参入となる。
初年度売上目標は2億円で、今後、海外にも展開し、中期目標は10億円程度に設定。すでに「銀のさら」「釜寅」「ファインダイン」など宅配チェーンを全国展開する「ライドオンエクスプレスホールディングス」などの企業で採用予定となっている。
2020年10月28日号 記事一覧
会合・発表会
- 油脂工業会館、第78回定期講演会開催 感性リサーチ・黒川社長が講演
経営・施策
- 牛乳石鹸共進社、卓球選手の松島輝空選手ら家族とスポンサー契約締結
- 小林製薬青い鳥財団、2020年度の助成・顕彰先10件を決定
- ライオン、「NONIO ART WAVE」を今年も実施 若手アーティストを応援
- 牛乳石鹸共進社、新ブランドホテル「Potel」とコラボをスタート
製品・サービス
- PRページ 花王、新シリーズ「ロリエDeo+(デオプラス)」新発売
- カネボウ化粧品、「DEWキャビアドットブースター」発売 ハリ密肌に導く
- マンダム、「ルシードエル」ヘアクリーム初の限定香調品発売
- クラシエHP、「ディアボーテHIMAWARI」ムーミンデザイン限定発売
- BULK HOMME、「バルクオム」をマツキヨ・ココカラ店舗で販売
- 資生堂とローソン、「インテグレート」共同企画品を数量限定発売
- P&G「レノアハピネス」、ナチュラルフレグランスシリーズを改良
- P&G、「ウィスパーうすさら」初の改良 プレミアムライン追加も
- バスクリン、「バスクリン」90周年で感謝の気持ちを込めた企画品発売
- 小林製薬、「うるるテクト消毒できるハンドミルク」など新発売
- クラシエHP、「ナイーブ」から薬用泡ハンドソープ数量限定発売
- ユニ・チャーム、「ソフィORGANICオーガニックコットン」新製品発売
- ユニ・チャーム、「マミーポコパンツ」新改良 体型の変化に対応
- 小林製薬、注目の栄養素「ビタミンD」が摂れるサプリなど発売
- オカモト、抗菌・防カビ規制対応PVCフィルム「セレブイジェーネ」発売
- サンスター、「ピュアリア うるおいin手肌すっきり洗浄乳液」新発売
宣伝販促
- SK-Ⅱ、新キャンペーンムービー公開 綾瀬はるか他2名が歌い踊る
- P&G、新TVCM公開、松岡修造が名曲「未来へ」を口ずさむ
- サンスター「マグマス」、“百獣の王”武井壮出演WEB動画を公開中
- ライオン、「いっしょだと最高!キャンペーン」今年も実施中
- P&G、「ジレット電動シリーズ」スペシャルムービー公開中
- ダリヤ、「サロン ド プロ」新CM 「リタッチワイドマーカー」をPR
人事・組織
- マツキヨHD、海外子会社の代表取締役異動を発表
決算
- 薬王堂HD、2021年2月期第2四半期決算は増収増益 ホームとフードが牽引
- Genky DrugStores、2021年6月期第1四半期決算は大幅な増収増益に
- アークス、2020年3~8月期決算、過去最高を更新 第1四半期の伸び大きく
研究・開発
- シャボン玉石けん「バブルガード」、新型コロナを99.99%以上不活化実証
- 花王、快感情の実感で唾液中のホルモンの量が増加することを確認
調査・統計
- SM3団体、20年9月度販売統計調査速報発表 8カ月連続で売上高前年超過
- 日本香堂、「喪中見舞」生活者調査 Withコロナ下の需要動向を探る
イベント・展示会
- 牛乳石鹸×立命館大学、頑張る受験生とその家族を応援 手洗い講義を実施
施設・店舗
- イトーヨーカ堂、マスク売り場「マスクの森」全国134店舗に順次拡大
時評・コラム
- 時評 小規模卸の廃業に募る寂しさ
- 日雑談 「大阪都構想」住民投票迫る 「副首都・大阪」の実現なるか
その他
- JACDS、令和2年度「薬事功労者厚生労働大臣表彰」で理事2名が表彰
特集 【卸流通】
- 大阪の地域卸・梶原商事が10月末で廃業に
- 卸売業の役割と次の一手は コロナ禍にも社会インフラとして存在感示す
- PALTAC 初の統合報告書「WHAT'S PALTAC」を公開
- 全卸連・森友会長インタビュー 未来に向けた仕事の在り方を考える時
- あらた・須崎社長インタビュー 長期経営ビジョン2030を策定
- 中央物産・原社長インタビュー 「“商品にこだわる”を本物の風に」
- 森川産業・大塚専務インタビュー 価値ある商品を広く取り扱う
- 東流社 「店頭起点」で活動 商品調達に全力で取り組む
- J-NET・大西営業本部長インタビュー 変化に対応し、卸の役割果たす
- サプリコ・平井社長インタビュー 地域卸の課題「事業継承」に取り組む
- ときわ商会・相澤常務インタビュー 商品の開発・発掘に注力して提案
- こもりコーポレーション・小森社長インタビュー 今期は微減で食い止め
- イースト 肌にやさしい万能除菌クリーナーを11月末から本格展開
- 武本ホームズ WEB商談会を開催 コロナ禍でも積極的な取り組み実施
- ハリマ共和物産 コロナ対策講じて「秋の見本市」を開催
倒産・廃業
経営・施策
製品・サービス
イベント・展示会
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