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2020年8月5日号掲載記事より

ライオン、流通向けの提案説明会「LMC」 今年はバーチャル開催に

ライオン、流通向けの提案説明会「LMC」 今年はバーチャル開催に

 ライオンは7月22日、流通向けの提案説明会「ライオンマーケティングコミュニケーション」(LMC)のオンライン配信(バーチャル開催)について説明した。同社は、毎年7月に都内で全国の卸売業、小売業を招き、LMCを開催しているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、オンライン配信の動画を公開して個別に説明にあたっている。
 バーチャルLMCでは、冒頭、掬川正純社長が新型コロナの感染リスク回避のためにオンライン配信となったことを説明するとともに、「当社の商品はお客様の清潔、健康、快適な生活習慣づくりをサポートする重要な役割を担っている。今年秋の新製品も快適生活習慣づくりに貢献する商品であり、この動画を通じてご理解いただき、共同事業にご協力いただきたい」と述べている。
 動画では、コロナ禍における新しい生活習慣に対応しつつ、清潔、衛生、健康、快適な生活習慣をどのように実現するか、そのビジョンを示すことが重要になるとの認識が示され、その具体的な提案や新製品がオーラルケア、ファブリックケア、ビューティケアの事業ごとに詳細に説明されていた。
 バーチャルLMCの開催について、小林健二郎取締役上席執行役員は「当社は緊急事態宣言解除後も3割、7月中旬から5割弱ぐらいの出社率だが、その中で社員・従業員の総意を結集し、秋の新製品とマーケティング戦略を説明する動画を制作した。コロナ禍では会合やイベントは、リスクを回避する形での開催を考えていかなければならないが、これまでの常識がまったく通用しない世の中に対応する先見性が必要になると考えている」と述べた。

P&G・ジャパン、来年1月から「P&Gジャパン合同会社」に組織変更

 P&Gのグループ会社であるP&G・ジャパンはこのほど、来年1月1日から、現在の社名及び組織を「P&Gジャパン合同会社」に変更することを発表した。
 同グループでは世界的な成長戦略として、日本を重要な市場の1つとして位置づけていて、新しい社名及び法人形態は、これまでに日本で培ってきた同社の伝統と実績を守りながら、今後、さらに日本におけるビジネスを飛躍させていくためにふさわしいと判断したもの。
 法人形態を株式会社から合同会社とすることにより、より企業の所有形態、管理、組織デザインについて柔軟性を持たせ、迅速かつ円滑な意思決定が可能となるとしている。

小林製薬、2020年12月期第2四半期決算説明会 国内・国際事業が減収に

小林製薬、2020年12月期第2四半期決算説明会 国内・国際事業が減収に

 小林製薬は7月30日、2020年12月期第2四半期決算説明会をオンラインで開催。連結業績は、売上高661億8000万円(前期比4.5%減)、営業利益102億2000万円(8.2%減)、経常利益110億2900万円(5.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益82億1800万円(0.2%増)となり、純利益は増益となるも、新型コロナの影響による需要減で、減収となったことを明らかにした。
 主要事業の業績については、「国内事業」が売上高537億円(前期比1.6%減)となり、カテゴリー別では「衛生雑貨」「カイロ」が伸長した一方で、「医薬品」「オーラルケア」が減収となった。また、「国際事業」は売上高76億円(16.6%減)となり、中国本土においては、新型コロナによる外出機会の減少で、店頭(特に薬局)は苦戦したものの、EC売上高(本土+越境)は3月以降回復し、大きく伸長した。「通販事業」は売上高44億円(9.8%減)となり、主要3事業は全て減収となった。
 続いて、小林社長が今後の見通しと中期経営計画について説明。その中で、すでに30のコロナ対応のプロジェクトを立ち上げ、年内に10品の新製品を導入予定であることを発表した。
 「中期経営計画(20~22年)」については、今回の新型コロナの影響により、「予防ニーズ」「OTCニーズ」が高まることが予想されることや、2022年度の数値目標も修正があり得ることにも言及。
 また、中国本土の戦略については、新型コロナにより当初のインバウンド需要を起点とした戦略が困難となったため、ダイレクトに中国国内ECでの購買を喚起するマーケティング戦略に変更したことも明らかにするとともに、中国本土おいて、今秋に医薬品を1品、アンメルツを来年に発売し、2022年にOTC医薬品で4億円の売上げを目指すことを表明した。

PALTAC、2021年3月期第1四半期決算 売上高は微減で推移

 PALTACは7月29日、2021年3月期第1四半期決算短信を発表した。
 業績内容は、売上高2600億9900万円(前年同期比1.0%減)、営業利益60億8900万円(2.7%減)、経常利益67億2600万円(3.4%減)、四半期純利益46億5500万円(2.6%減)となった。
 決算説明資料によれば、新型コロナウイルス感染症拡大に関連した行動様式変化による需要増加と減少があったとしている。
 マスク・消毒液・ハンドソープなど衛生意識向上に関連した商材が約135億円増、昨年に比べ安定した気候と換気増加による殺虫剤の好調により約25億円増となった一方で、インバウンド需要は再開の目処がなく約100億円の減少、またメイクアップ・制汗剤・紙製品など外出自粛や買いだめの反動により約105億円の減少があった。
 これらに伴い、売上高は前期より約25億円減少した。
 なお同社では、コロナ禍の影響により未定としていた2021年3月期通期個別業績予想並びに配当予想についても同日に発表。売上高1兆470億円(0.1%増)、営業利益250億円(1.2%増)、経常利益275億円(0.7%増)、当期純利益190億円(25.2%減)とした。

セブン-イレブン、経産省とCVS2社と連携し共同配送の実証実験を開始

セブン-イレブン、経産省とCVS2社と連携し共同配送の実証実験を開始

 セブン-イレブン・ジャパンは7月22日、「戦略的イノベーション創造プログラム」の一環として、経済産業省支援のもと、ローソン、ファミリーマートと連携し、店舗への配送の一部を共同配送する実証実験を行うと発表した。
 コンビニエンスストア店舗は、全国に5万6000店舗あり、同社を含むコンビニ大手3社(以下、コンビニ3社)は災害対策基本法に基づく指定公共機関にも指定され、災害時においても重要な役割を果たすなど、社会インフラになっている。そのため、安定的かつ継続的に商品を供給するための物流網の維持・構築は非常に重要である。
 またその一方で、未来への持続可能な社会を構築するにあたり、二酸化炭素排出量の削減等の社会課題を解決する為、各社ごとに最適化してきた物流網を、コンビニ3社が連携し、新たな物流の効率化・最適化を検討する実証実験を行うこととなった。
 具体的には、各社の常温配送の商品をそれぞれのセンターから同じ物流拠点へと運び入れ、チェーン横断的に効率化した配送ルートで、コンビニ3社の近接した店舗に対し、同じトラックで商品の納入を実施する。一部商品については、物流拠点で在庫し、店舗ごとに仕分けも実施し、共同在庫のテストも行う。
 実証実験の該当エリア、店舗は、東京都江東区内のコンビニエンスストア合計40店舗(セブン-イレブン13店舗、ローソン14店舗、ファミリーマート13店舗)、期間は8月1日から7日の7日間。


2020年8月5日号 記事一覧

経営・施策

  • イトーヨーカ堂、ネットスーパーを大幅リニューアル 配達指定日など充実
  • JACDS、一般社団法人化に向け発起人会で骨格作り 8月21日に会見
  • エステー、タイの連結子会社の増資を実施
  • ポーラ・オルビスHD、D2C支援企業SUPER STUDIOへ出資
  • 旭化成HP、「ジップロック」リサイクルした傘のシェアサービスを運用
  • SK-Ⅱ、SK-Ⅱピテラエッセンスを五輪強化指定選手1500名に提供
  • 日本ロレアル、「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」に4名選出
  • 資生堂、「SHISEIDO」ライブコマースを国内本格スタート
  • ユニリーバ「ヴァセリン」、誕生150周年記念社会貢献活動を実施
  • バスクリン、東京都の医療従事者へ入浴剤を無償提供 新型コロナで
  • ユニ・チャームが日本子育て支援大賞 ベビー用紙おむつ定額制サービスで
  • ヘンケルジャパン、神奈川県にN95マスクを寄付

製品・サービス

  • 薬王堂HD、新型コロナ抗体検出キットの販売開始
  • カネボウ化粧品、お風呂で使う“温感美容オイル”「リサージ」から発売
  • 第一三共HC、「ミノン」から全身保湿ミルク/同クリームを上市
  • 花王、「フレア フレグランス」改良 フレグランスホールド技術を新採用
  • 白元アース、「スタイルメイト」から無香料タイプと型崩れ防止シート発売
  • バスクリン、「バスクリン」リニューアル&90周年企画品数量限定発売
  • I-ne、シリーズ最高峰ライン「ボタニストプレミアム」発売
  • カネボウ化粧品、「SENSAI」から二相式オイル状美容液など発売
  • 貝印「KOBAKO」、「アイラッシュカーラー」限定デザインで展開
  • P&G、「ブラウン」シェーバー新密着シリーズ「5・6・7」を発売

宣伝販促

  • P&GとIOC、世界オリンピックパートナー契約を2028年まで延長
  • P&G、「オーラルB 夏休みスマイルはみがき」プロジェクトを開始
  • 小林製薬、すき家「スタミナ祭り」新メニュー注文者に「ブレスケア」配布
  • クラシエHP、「プロスタイル」30周年記念「バービー」特別コラボ実施

決算

  • サツドラHD、2020年5月期連結決算 コロナ需要増の食品・日用品が好調
  • 花王、1~6月期連結業績は新型コロナの影響大きく厳しい結果に
  • エステー、2021年3月期第1四半期は増収増益 衣類ケア、ハンドケアが伸長

研究・開発

  • 花王、ヒトノロウイルス不活化効果を混合物で評価する新手法を開発

調査・統計

  • JCA、20年6月度チェーンストア販売概況 総販売額は前同月比103.4%
  • 経済産業省 20年1~5月度洗浄剤統計 「石けん」は新型コロナで成長持続

イベント・展示会

  • ピップ、「ウエルネスフェスタ2020」をWeb版展示会として公開中

特集 【夏季特別号②】

    経営・施策

    • 20年上半期の流通業界は、業態・カテゴリーで明暗分かれる展開に
    • 全卸連・森友会長インタビュー 9月の常任理事会はリモートで開催
    • PALTAC サプライチェーン全体の新価値創造への仕組み構築に全力
    • サプリコ・平井社長インタビュー 地域卸が力を発揮できる環境づくりを
    • シンタクス・見通社長に訊く スローガン策定、全社員で更なる発展目指す

    製品・サービス

    • イースト 肌にやさしい万能除菌クリーナーを8月から先行販売

    決算

    • 上場小売企業の2020年2月期~6月期決算ほぼ出そろう

    施設・店舗

    • コロナ渦中の大阪・道頓堀エリア調査 訪日客皆無、閉店・休業店舗が多数


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。