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2020年6月3日号掲載記事より

経済産業省、新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表

経済産業省、新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表

 経済産業省は5月22日、製品評価技術基盤機構(NITE)で行っている消毒方法の有効性評価について、第3回検討委員会が開催され複数の界面活性剤が新型コロナウイルスに対して有効と判断されたと発表した。
 新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、家庭や職場におけるアルコール以外の消毒方法の選択肢を増やすため、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、経済産業省の要請に応じ、消毒方法の有効性評価を実施している。
 5月21日、有識者による検討委員会(第3回)が開催され、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)、アルキルグリコシド(0.1%以上)、アルキルアミンオキシド(0.05%以上)、塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)の界面活性剤5種が新型コロナウイルスに対して有効と判断された。
 経産省は、これらの界面活性剤を使った身近な物の消毒について、参考となるポスターを作成した。試験結果等については、関連リンクにある独立行政法人製品評価技術基盤機構サイトに検討委員会資料として公表している。

新型コロナウイルス禍 休業要請の影響 百貨店・SCとスーパーで明暗

新型コロナウイルス禍 休業要請の影響 百貨店・SCとスーパーで明暗

 新型コロナウイルス感染拡大防止を目的に4月7日に発令された緊急事態宣言は、5月25日に解除となったが、休業要請などが国内経済に与えた影響はあまりにも大きい。特に小売業界では4月度の業績が心配されたが、各協会調査によれば、予測通り百貨店は売上高前年同月比(以下同)72.8%減と統計史上最大の減少率となった。またショッピングセンター(SC)も同68.8%減と大幅な減少をみせた。一方、チェーンストアが4.5%減に止まり、スーパーマーケット3団体は10.7%増と、百貨店・SCとスーパーで明暗を分けた。
 これらの状況から明らかになるのは、いち早く食品など一部の売場を除いて休業を決めた百貨店とSCは、もろに購買減による売上高の大幅減少がもたらされたということだ。
 特に百貨店・SCともに、衣料品・雑貨・飲食・サービスなどで構成率が高いテナントの休業が、両者の売上高減少に拍車をかける結果となったようだ。
 一方で、食料品の構成率が高いスーパーは、基本的に休業はほとんどなく、外出自粛による消費者の購入機会が食料品を中心に増えたことで、売上増あるいは減少率の低下という結果になったといえる。
 いずれにしても、緊急事態宣言が解除後も百貨店やSCでは、一気に客足が戻るということは考えにくく、今後のコロナ禍による感染収束の進み具合を見ながらの運営を図らざるを得ない。
 今回の休業実施により、百貨店・SCが被った痛手は計り知れず、業績を少しでも戻すために厳しい戦略の練り直しが求められそうだ。

フマキラー、2020年3月期は増収増益、海外売上高16.4%増に

 フマキラーは5月21日、2020年3月期の連結業績を発表。売上高444億8500万円(前期比7.9%増)、営業利益17億8500万円(57.2%増)、経常利益20億2100万円(51.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億7000万円(11.0%増)の増収増益となった。
 国内売上げは、主力の殺虫剤の売上げが、4月から6月の最盛期の売上減が影響したため、8月以降の残暑により店頭での商品の消化が進んで返品が減少したものの、年間では前年同期比6.4%の減収。一方で特に家庭用品は、新型コロナウイルス感染症の影響によるアルコール除菌剤等の需要の高まりから、売上げが大きく伸長した。その結果、国内合計の売上げは前期比1.7%増の244億1200万円となった。
 海外売上げは、インドネシアの子会社の売上げが好調に推移し、円貨ベースでは前年同期比16.4%増の200億7300万円となった。
 なお、次期業績予想については、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を適正かつ合理的に算出することが困難なため、現時点では未定、予想が可能となった段階で公表するとしている。

ワンドット、中国上海ママの越境EC調査 日本商品購入の主要チャネルに

 中国最大級の育児動画メディア「Babily」を運営するワンドットは、4月28日~5月7日、中国・上海のママ100名を対象に越境ECに関する調査を実施した。
 その結果、日本渡航制限以降、越境ECが日本商品購入のメインチャネルになりつつあることが分かり、事実、中国越境ECサイトの売上げは軒並み上昇しているという。
 具体的にみると、日本商品の越境ECでの購入が増加したと回答したママは全体の58%にのぼり、減少したママはわずか8%と少数派だ。
 越境ECで日本商品の購入額が伸びている背景には、渡航制限により「並行輸入品の入手が難しくなった」(77%)ことが影響していると考えられ、また自分自身が「日本に行って買い物ができない」(72.1%)ことも要因にあるようだ。
 また、日本商品を越境ECで買う理由としては、「購入が簡単」(58%)という声が最も多く、次いで「日本産を購入できる」(55%)、「中国にない新商品が購入できる」(52%)――という意見が挙がり、7割以上は「今後も日本商品を越境ECで購入することが増えるだろう」と回答している。
 ちなみに、越境ECで購入が増えた日本商品トップ3は、「スキンケア」(53%)、「メイク」(45%)、「ボディ・ヘアケア」(41%)であった。

P&G、「レノア本格消臭抗菌ビーズ」発売 新たに抗菌成分を配合

P&G、「レノア本格消臭抗菌ビーズ」発売 新たに抗菌成分を配合

 P&G・ジャパンは、衣料用柔軟剤ブランド「レノア」の消臭専用デオドラントビーズに、新たに抗菌成分を配合し、「レノア本格消臭抗菌ビーズ」として、6月上旬から発売する。
 “洗濯してもすぐ臭くなる着ている間の衣類のイヤなニオイ”、その原因の1つは洗濯槽のカビかも。
 そこで、今回の新「レノア本格消臭抗菌ビーズ」は“抗菌成分”を新たに追加した。
 洗濯前に洗濯槽に直接入れるだけで、溶けたビーズの抗菌成分が衣類の奥まで浸透し衣類を抗菌、さらに洗濯槽のカビの繁殖まで防止する。
 また、柔軟剤レノアの3倍の消臭成分を配合した独自のパワフル消臭テクノロジーで衣類が濡れたときのニオイ戻りも防止し、1日中衣類をさわやかに保つ。


2020年6月3日号 記事一覧

会合・発表会

  • 近石工、第70回通常総会を開催 新役員体制を決定
  • サラヤ、新型コロナ病原体を用いた有効性評価試験開始で説明会開く

経営・施策

  • 小林製薬、大阪府下の医療機関等へ消毒用アルコールを提供
  • イオンリテール、有料レジ袋収益金4062万円を自治体や団体へ寄付
  • 製薬協、コロナ対策特設サイトを開設 加盟企業の取り組み状況を詳報
  • ワンドット、総額10.5億円の第三者割当増資で合意
  • ユニリーバ、コロナ支援で「ダヴ」製品2000個を寄付
  • ライオン、第77回全国小学生歯みがき大会開催 「歯と自分をみがこう。」
  • 資生堂、ビューティーコンサルタントの店頭派遣を再開
  • 牛乳石鹸共進社、オリジナル銭湯イラストのぬり絵をHPに掲載
  • コーセー、「#KOSÉスポーツビューティバトン」アンカーにすみれ起用
  • マツキヨHD、新たに従業員支援策、無利息で最大20万円貸付

製品・サービス

  • 花王の中元戦略、「アタックZEROギフト」中心に展開 “清潔”を贈る
  • ユニリーバ、「ダヴ」夏季限定ボディウォッシュを発売
  • インターナショナルコスメティックス、韓国コスメ「エスポア」日本に展開
  • シック・ジャパン、「Schick×EVANGELION」コラボ商品を発売
  • 良品計画、繰り返し使える布マスク販売開始 抗菌防臭加工の夏素材
  • 日本触媒、カニ殻由来の化粧品素材のマーケティング活動を開始

宣伝販促

  • 白十字、アニメ「鬼滅の刃」コラボキャンペ 「キズ処置シリーズ」購入で
  • 花王、自宅でできるフェイシャルマッサージをWEBで紹介

人事・組織

  • JR九州ドラッグイレブン、代表取締役、役員人事を発表
  • フマキラー、役員異動を発表

決算

  • エステー、親会社・シャルダンの2020年2月期決算発表
  • バローHD、2020年3月期業績は25期連続増収で過去最高値を更新

研究・開発

  • 資生堂、圧力が肌の再生能力を覚醒させる可能性を明らかに
  • 阪大・マンダムの共同研究講座、不死化ヒト汗腺筋上皮細胞の樹立に成功
  • ライオン商事、猫のトイレの好み調査 容器の大きさと猫砂の種類を確認
  • 花王、オードリー・ヘプバーンの年代異なる彫像作品が完成

調査・統計

  • JCA、20年4月度チェーンストア販売概況 総販売額は前年同月比95.5%
  • 西化工 20年1~2月化粧品統計 頭髪用は好調も皮膚用と仕上用が不振
  • バスクリン、入浴による継続的な温熱負荷で発汗機能向上を明らかに
  • プラネット、「在宅生活」調査 「料理の頻度」など女性が高く
  • 電通、COVID-19生活者意識調査 第2回日米比較篇の結果を発表
  • ライオン、外出自粛下の目の“疲れ・不調”調査 約3人に2人が疲れを実感

イベント・展示会

  • エステーミュージカル「赤毛のアン」、今年の全公演の中止を決定

施設・店舗

  • クオール、薬局に遠隔操作ロボット「newme」を導入

時評・コラム

  • 時評 消費経済再構築への一歩を
  • らいたあ 新型コロナを機に変わる?! タイ人のマスクへの意識

特集 【薫香・ローソク】

    経営・施策

    • 線香 19年市場は5.7%増の300億円に 新たな需要掘り起こし策が奏功
    • ローソク 19年市場は微減 新たな生活視点での供養文化の構築を
    • 全日本ローソク工業会 塩田会長インタビュー 3つの事業計画を具現化
    • 日本香堂 土屋社長インタビュー ニーズ汲み取り、本物価値を伝える
    • カメヤマ 竹中取締役インタビュー 「伝統」×「革新」を掲げて
    • こもりコーポレーション 小森社長インタビュー 19年度売上高は前年増

    製品・サービス

    • 誠寿堂 カラー微煙香「うらわか」シリーズが好調な販売続く
    • マルエス 「USB充電式プラズマアークライターミニ」2アイテム発売
    • ニホンローソク LEDキャンドル「灯ととなり」が好評
    • 孔官堂 「香りの記憶」 故人をより身近に感じる大切な時間を提案
    • 薫寿堂 葉っぱの形のお香「HA KO」ひょうご№1ものづくり大賞受賞
    • 天昇堂 プレミアム線香「白檀乃木」が好調


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。