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2020年2月12日号掲載記事より

ライオン、ライオン会総会開催 「日本生まれ・アジア育ちの世界企業へ」

ライオン、ライオン会総会開催 「日本生まれ・アジア育ちの世界企業へ」

 ライオンは2月4日、同社と卸店とのコミュニケーション組織「ライオン会」の総会を開催した。今年度の経営方針について説明した掬川正純社長は、高齢化先進国の日本での経験を最大のアドバンテージとし、日本で培ったビジネスモデルをアジアへ展開し、成長する道筋を進んでいく考えを表明するとともに、訪日客がさらに増えることが予想される今年、ビジネスチャンスを卸店とともに最大化させることで新しいマーケットを創造していく考えを示した。
 掬川社長は、そのために①高齢化社会に適合した商品・サービス②脱炭素・資源循環型社会に向けたライフスタイルの開発③緻密なモノづくり――といった価値を育んで、卸店とともに成長を図る方針を明らかにした。
 次にヘルスケア&ホームケア事業の展開について久米裕康事業本部長が説明。今年度のオーラルケア事業を中心に市場拡大を図る取り組みについて詳述するとともに新製品の「クリニカアドバンテージNEXT STAGE+ホワイトニングハミガキ」など春の新製品について紹介した。
 引き続き、三國正晴ヘルス&ホームケア営業本部長が今年度の営業方針を説明。「当社が実現したいことは、優良な顧客体験を生み出すマーケティングを実践し、生活者の心に響く価値をメディアやネット、店頭を通じて提案することでカテゴリーの活性化、市場の拡大を図ることである」と述べ、生活者に響く価値の提供に向けて卸店と一体となって協働し、成長市場の拡大の加速、新市場の創出を図っていく考えを伝えた。

花王、2019年12月期業績は10期連続増益、7期連続の最高益

 花王は2月5日、2019年12月期の連結業績(IFRS)を発表した。
 同期の連結業績は、売上高1兆5022億4100万円(前期比0.4%減、実質0.7%増)、営業利益2117億2300万円(1.9%増)、税引前利益2106億4500万円(1.6%増)、当期利益1503億4900万円(3.2%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益1482億1300万円(3.6%減)となり、10期連続の営業利益増、7期連続の営業最高益を達成したが、公表予想には未達だった。
 化粧品事業の売上高は7.8%増の3015億円。スキンケア・ヘアケア事業の売上高は0.2%減の3408億円。ヒューマンヘルスケア事業の売上高は4.7%減の2552億円。ファブリック&ホームケア事業の売上高は4.5%増の3595億円。ケミカル事業の売上高は8.6%減の2859億円となった。
 花王は次年度(2020年度)を、4カ年を対象とした花王グループ中期経営計画「K20」の最終年度であり、2030年までに達成したい姿を実現させていくための礎となる重要な年と位置付けている。なお、ケミカル事業の現状や課題事業の進捗、インバウンド需要の減少の可能性等を考慮し、実質売上高CAGRの目標を+5%から+3%に見直す。営業利益率は計画通り15%を目指す。
 次期業績予想は、売上高は1兆5100~1兆5300億円(前期比0.5~1.8%増)、営業利益2200~2300億円(3.9~8.6%増)、税引前利益2200~2300億円(4.4~9.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1540~1610億円(3.9~8.6%増)。

小林製薬、2019年12月期決算説明会 微増収、営業微増益に

小林製薬、2019年12月期決算説明会 微増収、営業微増益に

 小林製薬は1月31日、決算説明会を開き、19年12月期連結業績は、売上高1680億5200万円(前期比0.3%増)、営業利益263億5500万円(0.3%増)、経常利益278億5100万円(1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益191億3900万円(6.2%増)の微増収、営業微増益となったこと、当期純利益は22期連続で増益を達成したこと、併せて10年後の長期目標、新中期経営計画の概要も発表した。
 定刻、山根聡専務が連結業績について説明。はじめに消費増税の影響について駆け込み特需が約19億円、10~12月の反動減が約18億円発生したこと、売上げ鈍化の主な要因として、国内事業では「国内カイロの減少」「新製品の貢献減」、国際事業では「香港・韓国の不振」「為替の影響」をあげ、「暖冬、中国EC法、国際情勢、冷夏、自然災害の悪条件の中でも堅調に推移した」と述べた。
 セグメント別売上高は、「国内事業」が1305億円(前期比0.2%増/営業利益率18%)、「国際事業」が266億円(同3.9%増/同6.5%)、「通販事業」は97億円(同4.7%減/同2.4%)となり、通販事業以外は増収となり、国際事業の営業利益率は2.2%上昇した。
 続いて、小林社長が前中期経営計画のレビューと新中期経営計画(20~22年)の概要について説明。はじめに前中期経営計画の成果として、①成長4事業の伸長②新製品定着の仕組みを確立③インバウンド・アウトバウンドの拡大と現地ビジネスに繋げる体制の構築――などを挙げ、新たな課題としては、①国際事業の成長加速に向けた戦略策定②新製品数を増やし市場に定着させる③ESG目標設定と注力すべきSDGs目標の絞り込み――などを挙げた。
 また、小林社長は新中期経営計画について、「10年後(2030年)のありたい姿を描き、そこからバックキャストの形で策定した」と述べ、30年の数値目標を連結売上高2800億円(内国際事業900億円)に設定したことを明らかにした。

麻友、第105回見本市開きメーカー91社が出展 上期は108%で推移

麻友、第105回見本市開きメーカー91社が出展 上期は108%で推移

 麻友は2月5~6日の2日間、取引メーカー91社(うち新規出展メーカー11社)が出展して「第105回麻友見本市」を開催。「狭小商圏への対応2020春・夏」をテーマに、“狭小商圏”に対応した売り場作りを提案した。
 毎回注目を集める「提案コーナー」では、①商品構成グラフ2020~狭小商圏における「都市型店舗」VS「郊外型店舗」②気象変動により増大する自然災害に備える!「備える」カテゴリー~気候分析と災害提案~③「駆け込み需要」検証④都市型ミニスーパー品揃え継続調査⑤既存商品の再発掘!地域特性のある隠れたヒット商品は!?⑥麻友オリジナル手書きPOP&エンド丸ごとプロデュース企画⑦カテゴリー別新商品コーナー⑧麻友開発商品のご提案――が披露された。
 開催2日目には記者会見が開かれ、清水政弘社長は、新型コロナウイルスの影響について触れ、「お客様の不安を少しでも解消するために、メーカー様に対して商品供給を積極的に働きかけている。また得意先様に対しては入荷状況を見ながらバイヤー様との打合せを綿密に行い、商品供給に偏りがないよう配荷に努めている」と述べた。
 また今上期(19年7~12月)の実績については、「消費増税による駆け込み需要とその反動の影響はあったものの付加価値商品の動きが良かったことや自然災害に伴う『備える』カテゴリーの提案を行ったこと、殺虫剤など夏物商品の展開を9月まで継続したことなどにより、前年同期比108%となった」と話した。

ライフコーポ、顧客満足度調査「ネットスーパー」で1位に

 ライフコーポレーションは2月3日、oricon ME社が実施した「2020年オリコン顧客満足度調査」ネットスーパーランキングにおいて、「地域別 近畿第1位」、「家族構成別 ファミリー第1位」を獲得した。
 この調査は、インターネットによるもので、期間は昨年10月11日~23日。調査対象者は全国の20歳以上の男女1833人で、評価項目として「登録のしやすさ、商品の充実さ」「食材の鮮度」「ポイント・割引の充実さ」などがある。
 また、同社は他にも、「友人・知人に対してライフネットスーパーをどの程度薦めたいか」の設問に対し、「とても薦めたい」 「まあ薦めたい」と回答した人の割合で算出した「推奨意向」では、93.7%の人から「ライフネットスーパーを人に薦めたい」との評価があったという。
 「ライフネットスーパー」は、店舗に直接来店せず、パソコンやスマートフォンから同社の商品を購入できるサービスで、注文商品は、鮮度が保たれるように温度管理に注意を払い、傷つけないよう丁寧に梱包、冷凍食品や生鮮食品も安心して購入できる。また、1日3~5便、2~3時間の時間帯の枠から都合の良い時間を選べる、一定期間の配達料が無料になる「使い放題チケット」販売などの特長がある。


2020年2月12日号 記事一覧

M&A・設立

  • PPIH、宮崎の橘HDを買収 百貨店とホテルで新展開へ

会合・発表会

  • セブン&アイHD、ペットボトル原料の衣料品「ボディクーラー」新発売
  • 日本VC協会、VC事業活性化の調査研究結果を報告
  • ライオン、「Ban」新製品発表会 Ban史上№1密着力の新製品を紹介
  • パナソニック、春の商談会開催 「新たな価値創造の提案」テーマに
  • 日本ヘルスケア協会DgS在宅介護推進部会、「フットケア」セミナー開催

経営・施策

  • 新型コロナ対応 ファンケル、中国・武漢市などにマスク20万枚を提供
  • 小林製薬、ジュジュ化粧品を9月に吸収合併へ
  • 新型コロナ対応 資生堂、対応支援活動「爱心接力 Relay of Love」を開始
  • サツドラ、サイバーエージェント、AWLと業務提携
  • 花王、消費者志向経営優良事例表彰で「消費者庁長官表彰」受賞
  • 花王、CDPから「水」の分野で最高評価を獲得
  • 牛乳石鹸共進社、「赤箱」ミニポップアップショップを大丸梅田店で開催中

製品・サービス

  • ライオン、「Ban爽感さっぱりシャワーシートクールタイプ」限定発売
  • ジェクス、「ZONE ラージサイズ」など春の新製品発売
  • クラシエHP、ムダ毛処理剤「エピラット」ハローキティとコラボ品発売
  • 晴香堂、「アロマスト」シリーズからミストとリキッドの2品を導入
  • 紀陽除虫菊、タブレット入浴剤「バーデンタイム ボタニカルバス」新発売
  • 花王、トクホ飲料「ヘルシア緑茶 うまみ贅沢仕立て」新発売

宣伝販促

  • WADAI 日本香堂、「青雲の歌」公開レコーディングを開催
  • 日本製紙クレシア、「クリネックス肌うるるクイズキャンペーン」実施
  • ポーラ、美肌体操「ビハダンス」をYouTubeで公開中

人事・組織

  • あらた、4月1日付の役員人事・組織変更を発表
  • エステー、人事異動を発表
  • 小林製薬、3月27日付の役員の異動を内定
  • PALTAC、組織変更・人事異動を発表
  • クラシエHP、人事異動を発表

調査・統計

  • 経済産業省 19年1~11月度洗浄剤統計 酸・アルカリ洗浄剤が成長加速
  • 東家同 19年12月度市況概況価格調査 荷動きは堅調、商品供給面で安定

イベント・展示会

  • エステー、ミュージカル「赤毛のアン」アンサンブル募集を開始

訃報・葬儀

  • 西本博氏(東邦会長)の社葬に345名が参列

時評・コラム

  • 泡沫 立春を喜べぬ世相の風の激しさ

その他

  • オカモト、料理本「心と体を育てる食育ごはん」を発行


上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。