2019年11月20日号掲載記事より
PALTAC、2020年3月期第2四半期決算説明会 先行投資で事業基盤強化
PALTACは11月13日、「2020年3月期第2四半期決算説明会」を開き、糟谷誠一社長、森谷晃佳専務執行役員財務本部長、嶋田政治常務執行役員経営企画室長が出席し、同期の業績、持続的成長に向けた取り組み、業績予想などについて説明した。
同期の連結業績は、売上高5449億円(前年同期比4.4%増)、売上総利益418億円(2.8%増)、販管費280億円(4.1%増)、営業利益137億円(0.3%増)、経常利益151億円(0.7%増)、四半期純利益103億円(1.4%増)の増収増益となった。
気候要因によるシーズン品の不調、インバウンド需要の環境変化による大幅減などの影響を受けたものの、小売業、メーカーとの取り組み強化を着実に推進し、消費増税前の駆け込み需要を取り込み、増収を確保。販管費は人手不足の影響などを受け、配送費及び人材派遣費が増加したが、売上伸長効果と継続した改善活動により対売上高比率は前期より0.01%改善し、5.14%となった。
持続的成長に向けた取り組みについては、サプライチェーン全体の最重要課題である労働人口減少による人手不足への対応を主眼とし、社会インフラ企業として、事業で得た利益を活用した先行投資を行い、サプライチェーン全体の効率化を推進できる事業基盤強化により、さらなる成長を図っている。
また営業については、10月から営業改革をスタート。環境変化に対応し、小売業、メーカーとの取り組みをさらに強化するため、小売業との取り組みを進化し、売れる仕組みを強化する「店舗支援本部」と、サプライチェーン全体を視野にコストの利益化を推進する「SCM(サプライチェーンマネジメント)本部」を設置した。
JSA、「設立20周年式典」盛大に 「豊かで楽しい食生活実現に貢献」
一般社団法人日本スーパーマーケット協会(JSA)は11月6日、東京・帝国ホテルで「設立20周年記念式典」を開催。会場には会員企業・取引先関係者を含む約1000人が、記念式典の他、講演会、パーティーに参加し、盛大な催しとなった。
会の冒頭に挨拶した川野幸夫会長(ヤオコー会長)は、協会が「会員企業の役に立ちたい」という考えの下、様々な課題解決のための活動などを推進し、業界の先頭に立ってきたことをあらためて説明。続けて、「スーパーマーケットは小売業の中で一番の売上高シェアを持つだけに、国民のライフラインとしての役割だけでなく、豊かで楽しい食生活の実現のためにも重要な役割がある」と指摘し、「協会では会員相互の啓発活動をさらに活発化させていくとともに、政治や行政に対して、意見具申や提言に注力し、さらに積極的な働きかけをしていく必要性を感じている」と、今後の協会活動に関する考え方を語り、会員企業関係者のさらなる協力を求めた。
また、清水名誉会長も登壇。来場したメーカー他取引先関係者に対してこれまでの協会活動への感謝を述べ、川野会長同様、さらなる業界の発展に向けて、協会を中心に一致団結していく姿勢の需要性を語った。
会場では、協会の20年に及ぶ歴史をまとめたビデオ上映も行われ、来場者の多くがその活動の歴史の重さに感銘を受けていた。
小林製薬、小学校のトイレ快適プロジェクト始動 仕掛学を取り入れ開発
小林製薬は11月13日、大阪市内で会見を開き、ブルーレット発売50周年企画として「小学校のトイレ快適プロジェクト」を本格始動し、小林製薬、大阪大学・松村真宏教授、日本トイレ研究所の3者で考案した「仕掛学」から生まれたトイレ快適プログラム「トイレモンスターズ」を、第1弾として今年12月~来年3月にかけて大阪府下の6つの小学校で実施することを明らかにした。
今回発表された「トイレモンスターズ」とは、トイレ内の汚れをモンスターに見立て、掃除道具を武器に、モンスターを倒していくというゲームの要素を取り入れた小学校トイレの掃除プログラムのこと。小学校の平均的な掃除時間(15分間)BGMを流し、掃除の手順や役割が書かれたPOP・首掛けカードを見ながら、チーム全員でモンスターを倒すことで、制限(掃除)時間内に楽しく・正しく掃除ができるものとなっている。
当日開かれた会見では、小林製薬・松下拓也日用品事業部長、NPO法人日本トイレ研究所・加藤篤代表、大阪大学・松村真宏教授、大阪府・阿形公基財務部長の4氏が出席してプロジェクトの背景や概要を説明。その中で、松下日用品事業部長はプロジェクトの発足背景について、同社の調査結果から、学校のトイレを不快と感じる児童が多いこと、学校でのうんちを我慢することが健康に悪影響を及ぼす懸念があることを受け、「『臭い・汚い』というイメージの学校のトイレをキレイにする取り組みによって、学校のトイレにもっと『快』を届けたい」と説明した。
小林製薬では同日付けで、プロジェクトサイトを公開するとともに、今後の計画として、大阪府下での実施以降、内容のブラッシュアップを図り、来年4月以降は全国に拡大。毎年10校で出張授業を行うほか、将来的に1000校での導入を目指すとしている。
貝印、創業111周年イベント開催 貝印工場の新制服を披露
今年創業111周年を迎えた貝印は、11月8日の「いい刃の日」に先駆け7日、「『いい刃の日』貝印111周年イベント」を開催。俳優・伊勢谷友介が代表を務めるリバースプロジェクトが手掛けた貝印工場の新制服を披露するとともに、伊勢谷本人とKAIビューティーアンバサダーの内田理央が登場し、イベントを盛り上げた。
遠藤浩彰副社長はあいさつで、「貝印は今年創業111周年を迎え、新しい時代に向けて『成長を未来へ』をテーマに事業を展開している。その中で創業111周年を記念してこのほどリニューアルした生産部門の制服を披露する。
当社は今後、『環境に優しいディスポレザー』と『医療用刃物』の展開を強化したいと考えている。ホテル向けディスポにおいては、包装素材を植物由来素材を20%配合したものに順次切り替えていく。またカミソリ本体の樹脂に関しても、この夏から生分解性樹脂1%配合したものを販売している。こうした取り組みを通して2030年までにディスポレザー分野での環境対応素材への置き換えを進め、CO2排出量換算で半減を目指していく」と述べた。
続いて、新しい制服が披露されるとともに、伊勢谷友介と内田理央が登場してトークショーが行われ、「今、新しい制服を着用していますが、お洒落なデザインでありながら機能的で着心地がいいです」(伊勢谷)、「111周年はとてもすごいこと。貝印の製品は普段の生活の中に沢山あるので、その良さをアピールしていきたいです」などと話した。
ローソン、「ケアローソン」千葉市に開店 訪問介護・看護両施設と連携
ローソンは11月7日、UR高洲第二団地内(千葉市美浜区)に東京海上日動ベターライフサービスが運営する介護相談窓口を併設した介護拠点併設型店舗(ケアローソン)を開店した。
この背景には、URの団地敷地の有効活用による地域医療福祉拠点化施策がある。またローソン側としては、「イベントやメーカーによる運動や栄養に関する催しを企画・実施することで、団地内での情報提供・交流の場としてだけでなく、コンビニ本来の身近な存在としての存在価値を高め、かつフレイル予防等の取り組みを通じて、メーカー等業界における横の連携の構築を目指す」考えだ。
同店には訪問介護ステーションと訪問看護ステーションが隣接しており、相談窓口前にあるサロン(イートイン兼用)スペースでは両ステーションと連携し、介護や栄養、運動に関するイベントを実施。高齢来店者を中心に健康寿命の延伸やフレイル予防などの啓発を行っていく。同社でも、このURの取り組みと連動する形で、サロンに近い売り場で「健康サポートコーナー」と「ベビー用品コーナー」を設置。前者では介護食品と介護用品を中心に約200アイテム。後者は液体ミルクや離乳食、紙おむつなど約50アイテムを取り揃え、相談業務のサポートを行っている。
ケアローソンは同店で23件目という同社ケアローソン推進部シニアマネージャー・金子大作氏は今出店について、「当社は物販だけでなく、通いの場としての機能を提供することで新たな顧客を掘り起こす取り組みを強化している。この店舗はまさに客層の拡大を狙った新たな事業モデルとなる」とその狙いを話した。
2019年11月20日号 記事一覧
会合・発表会
- プラネット、ユーザー会2019を大阪で開催 82社140人が出席
- 白十字、「Dケアセミナー」開催 認知症患者の排泄ケア事例を紹介
- 大阪卸組合、ライオン大阪工場見学会を開催 66名が出席
- グリーンベル、製品内見会を大阪で開催 チタン製ツーウェイ耳かき等披露
経営・施策
- シャボン玉石けん、SDGs啓発活動「私のSDGsコンテスト」開催中
- 牛乳石鹸共進社、社内報「COW Times」を月刊で発行
- イズミ、マルヨシセンターと資本業務提携を発表
- ユニ・チャーム、「オーガビッツプロジェクト」に賛同・協賛
- PALTAC、営業改革が始動 SCM本部設置、店舗支援本部に動員
製品・サービス
- クラシエHP、「ナイーブ」ボディソープ「バーバパパ」限定品第2弾発売
- ユニリーバ、「ダヴボディウォッシュ」から冬季限定品「ユズ&ハチミツ」
- 小林製薬、「噛むブレスケア ミルキー風味」を数量限定で発売
- ユニ・チャーム、「ナチュラルムーニー」などグッドデザイン賞受賞
- UYEKI、「ラグジュランス加湿器アロマ除菌プラス」が人気
宣伝販促
- 貝印「KAIストア」、大幅値下げセール「ブラックフライデー」を開催
- ピップ、「スリムウォーク スキニー ルームウェア」新TVCM放映中
- コーセーコスメポート、「ソフティモ」新TVCMにSexy Zoneを起用
- 花王「エッセンシャルflat」、オリジナルWeb動画を公開中
- 日本製紙クレシア、「早めの風邪対策キャンペーン」実施
- シック、「シック ハイドロ5カスタムコンフォート」新TVCM放映中
- 貝印、「『#隠れKAI』を探せ!キャンペーン」12月8日まで実施中
- ライオン「スマイル40プレミアムDX」、生CM風TVCM放映中
決算
- アルフレッサHD、2020年3月期第2四半期連結業績 売上高1兆3671億円に
- バローHD、2020年3月期上期決算は増収減益に DgS事業は増収増益
- サンドラッグ、2020年第2四半期連結決算 改装・MD改善策が奏功
- ユニ・チャーム、2019年12月期第3四半期決算 売上高は過去最高更新
- クオールHD、2020年3月期上期決算 調剤薬局事業が好調
- 東邦HD、2020年第2四半期決算は増収増益 がん治療薬等売上増が寄与
- 資生堂、2019年1~9月は増収増益で推移 売上高など過去最高を記録
調査・統計
- 経済産業省 19年1~8月度洗浄剤統計 合成洗剤が活況 漂白剤は横バイ
- 西化工 19年1~8月化粧品統計 シャンプー、リンスが好調な動き
- 東家同 19年10月度市況調査 商品供給、店頭売価とも概ね安定
イベント・展示会
- 兵庫県歯科医師会とライオン、キッザニア甲子園で予防歯科の特別企画実施
- ユニリーバ、大学生向けビジネスコンペの国内予選個人エントリーを募集中
- フマキラー、「第16回虫や植物とふれあうコンテスト」最終審査会を開催
- ユースキン製薬、ハンドケア啓発イベント「ハンドエキスポ」川崎で開催
- 歯磨工、「第19回標語募集」最優秀賞作品発表 表彰式開く
- 全卸連、「第3回CSSカップ」九州大会開催 ライオンチームが優勝
時評・コラム
- 泡沫 いまこそ卸組合へ新規加入の呼びかけを
特集 【歳末用品】
- 歳末商戦スタート 製配販が一致協力して反動減一掃へ
- 花王 「裏ワザおそうじ」を提案 若年層の実施率アップへ
- ハイネリー 石けんクリーナー「ハイネリー」高い汎用性で大掃除に活躍
- ライオン 楽を実現する新方式品積極展開 「ONE PIECE」企画も
- ジョンソン 「トイレスタンプ消臭成分in」リフレッシュミント新発売
- クロバーコーポ 歳末商戦への販売展開を強化 「アロマデュウ」等人気
- シャボン玉石けん 「シャボン玉ナチュラルクリーニングシリーズ」展開
- ユニリーバ ノンシリコンヘアケア「ラックス ルミニーク」改良発売
- 東邦 「ウタマロ石けん」が好調 TVCMやWeb、SNSを積極活用
- P&G 「東京2020みんなのエスコートキッズPJ」などキャンペ実施中
- ウエ・ルコ ノンアルコール処方の「キッチン用ハッカの除菌水」発売
- デンタルプロ 「今から始める歯間ケアキャンペーン」実施中
- 旭化成HP 「サランラップ」キャンペ実施で年末年始の棚を盛り上げる
- サンスター 「オーラルフレイルケアプロジェクト」を開始
- エステー 恒例の「脱臭炭」年末キャンペ実施中 洗浄力・消臭力でも販促
- 大日本除虫菊 低刺激除菌スプレー「キンクリア ナチュッシュ」新発売
- 小林製薬 年末大型販促企画「小林製薬フェア」開催中
- エビス 「プレミアムケアハブラシ」から限定コラボ企画品発売
- 旭化成HP「フロッシュ」 「#5日間手肌チャレンジ」キャンペーン実施
- クレハ 「キチントさんで☆クリスマス☆企画」等で店頭拡販バックアップ
- アース製薬 泡タイプ洗浄剤「らくハピ バブルーン」シリーズ発売
- FDK 新製品「Premium S」前面に歳末商戦に向けて拡販に全力
- 東芝LS 「インパルス」増量パック投入 「アルカリ1」でも増量品
- マクセル 「ボルテージ」売上金の一部を日本赤十字社に寄付
- パナソニック 歳末も防災企画を継続 山積み展開も実施
- PRページ ユニ・チャーム 「ウェーブフロアワイパー」新発売
特別企画
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