2019年6月19日号掲載記事より
花王、コラボレーションフェア開催 販売店との「共創」意識した提案推進
花王は、6月12~13日の2日間、販売店約2000人を招き、「花王コラボレーションフェア」を開催。「共創~サステナブルなライフスタイルへの貢献~」をテーマに生活者の変化に対応する新商品、売り方、売り場など様々な提案を行った。
初日、報道関係者を前に今回のフェアについて説明した竹内俊昭花王グループカスタマーマーケティング社長執行役員は、「このフェアは、花王グループの総合力を結集した『価値伝達』の場であり、当初は花王グループが提案する売り場、売り方を一緒に実現しましょうという提案を行っていたが、現在は販売店様に新製品を体験・体感していただき、さらに店頭でお客様にも体験・体感していただくための提案も行っている。また、新しいコンセプトを未完成の段階でも販売店様に紹介し、興味を持たれた販売店様と完成を目指していく『共創』を意識した提案に変化させてきた」と述べた。
オープニングゾーンでは、4月に策定した花王グループのESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」から、よりすこやかな地球のため、快適な暮らしを自分らしく送るための「未来に続く包装容器のイノベーション」を紹介したほか、提案ブースは「化粧品ゾーン」と「家庭用品ゾーン」に分けて設置。「化粧品ゾーン」では新製品、売り場・売り方提案、スマホで肌解析する新セルフ型ビジネスモデルを紹介し、家庭用品ゾーンでは市場活性化提案に加え、社会課題を解決する新提案中心に新製品の特長を実験等を交えて詳細に説明、さらに価値を伝達する売り方・売り場の提案を行った。
NSファーファ・J、19年下期新製品発表会開催 前期は増収増益と報告
NSファーファ・ジャパンは6月11日、「2019年下期新商品発表会」を開催。里村治社長は価格競争から脱却する政策転換による過去3年間の売上減を乗り越え、前期の業績が増収増益となったことを報告するとともに消費者起点のモノづくりを進めていく経営戦略を発表した。
里村社長は、「粉末洗剤の価格競争から脱却する方針を打ち出したため、過去3年間で当社製品の取り扱いを止められた小売業様がかなりあった。しかし、売上減は一昨年が底となり、ピーク時から半減近くまで落ちたが、前期はV字回復し、増収増益を達成することができた。さらに今期も第1四半期を終えた時点で増収増益を継続している。
今期の経営戦略については、メーカー発想のモノづくりは止め、すべて消費者起点で商品開発を進めていく。ランドリーユーザーの価値観や志向を8つのクラスターに分け、ニーズを徹底的に調べ、それがどのぐらいの需要があり、どのエリアで売れるかということを分析し、『これがないと困る』と言われるような商品を開発していく」と述べた。
前期の経営状況と目標について説明した笠原秀郎専務は、「前期はこれまで里村が進めてきた構造改革の成果が数字の上でも表われた。今期は、高付加価値・高収益商品を更に伸ばし、これからの3カ年は拡大路線に切り替え、設備投資も着実に実行しながら売上・利益を伸ばしていく」と述べた。
続いて、遠藤章生マーケティング部長が「WORKERS」のリニューアル、固形洗剤「ランドリースクラバー」(10月1日発売)について説明した。
JACDS、2019年度事業計画などを発表 SDGs推進委員会を新設
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は6月7日、定例の記者会見を開催。6月3日に開かれた通常総会(第20回)で、2019年度の事業計画や理事・監事の人事等が満場一致で承認されたと報告し、決定した内容を公表した。
2019年度における事業計画の基本テーマは7項目。予防・治療・介護の拠点化や街の健康ハブステーション構想実現の他、地方自治体や日本ヘルスケア協会との連携強化など引き続きの取り組みもあるが、業界全体でSDGsの推進を行う、といった新たな指針も組み込まれた。
また重点施策では、新たに「保険薬共同購入等による仕入れ対策及び流通確保対策の研究調査を行う」という項目が追加された。この件について、今西信幸事務総長は、「特にジェネリック医薬品の安定供給に不安を持っている」とその理由を説明し、JACDSとして具体的な施策を講じたい考え。
通常総会ではこの他、今話題の「レジ袋の削減、物流など流通業界の課題に取り組む」を追加したり、現在精力的に取り組む食と健康市場創造プロジェクトに関連して、「『食と健康』マーケット拡大に向け、市場創造マニュアルを作成し、普及・拡大を図る」とあらためて明記するなど、16の施策に取り組む指針を確認した。
一方、組織機構としては、基本テーマに追加したSDGsへの取り組みを担う「SDGs推進委員会」や、10兆円産業化への基本施策、次世代型ドラッグストアビジョンの内容を精査する「街の健康ハブステーション推進委員会」の2委員会を新設している。
G&G、「秋季展示商談会」開催 20年度で6000SKUの品揃え目指す
ドラッグストア向けPB商品開発会社グレートアンドグランド(G&G)は6月6日、都内で51回目となる「G&G秋季展示商談会」を開催。会場では新商品を含む約1420SKUに上る商品がカテゴリー別に披露された。当日、会場には小売関係者をはじめ約400人が来場し、商談や情報交換などで終日盛り上がりを見せた。
今回は、出展者数59社(前回同数)。展示品数は1416SKU(構成比:ヘルスケア35.1%、日用品47.5%、ビューティ13.3%、食品4.1%)だった。うち、新製品・新規及び取り扱い商品は279SKU(同:ヘルスケア9.3%、日用品85.3%、ビューティ2.5%、食品2.9%)であった。
来場者の傾向について吉田雅司社長は、「今回も調剤薬局関係者の姿が多く見られた。また、大手ドラッグストアチェーンの商品部長も来場された」と話し、その理由を、「今後の成長を考えると調剤事業のみの提案では立ち行かなくなる。仕入れの共有化や競合と、他の差別化できる提案が必要だ」と指摘した。
また吉田社長は同社の今後の方向性についても言及。特に、商品開発のスピード化・物流効率の向上・営業力の強化・販売チャネルの拡大・消費者ニーズの把握の5項目を挙げ、「商品開発では2020年度には6000SKUが揃えられる体制に持っていく。そして配送費の高騰に対して効率的な物流体制を目指したい。販売チャネルもECや海外といった領域へも挑戦していく」との構想を明らかにした。
ユニ・チャーム、「#NoBagForMe」PJ開始 生理用品購入時に紙袋は不要
ユニ・チャームは、生理用品ブランド「ソフィ」を通して、女性の体に自然と起こる生理を全ての人が当たり前のこととして捉え、女性がより自分らしく活躍できる社会を目指し、生理用品を購入する時に、女性が“紙袋いりません”と言う選択肢をもつことを推進する「#NoBagForMe」プロジェクトを、6月12日から開始した。
同社では、女性が生理用品を購入する時に、紙袋で包む理由は、世の中の人々が生理という現象に対して心のどこかで、「恥ずかしい」や「隠したい」と感じていることに起因するのではないかと捉えていて、女性が生理用品の存在を隠さずに生活することは、世の中の生理に対する理解を深めることにつながると考えている。また、生理ケアについて意見を交換する場を設けることで、全ての女性が自分に合った生理用品を主体的に選び、1人でも多くの女性が、自分らしく生きられる社会の実現を目指していく。
「ソフィ」は、女性の体に自然に起こる生理について、「当たり前に語れる世の中であってほしい」との願いを込めて、意見や情報交換を行える世の中の空気感の醸成を行い、生理用品を隠す必要性を感じさせない、新しいパッケージのデザインを開発する。
その趣旨に賛同した、それぞれの領域において第一線で活躍をする5人(ハヤカワ五味さん、菅本裕子さん、あっこゴリラさん、塩谷舞さん、瀧波ユカリさん)のメンバーとともに、プロジェクトを推進する。新デザインの商品の発売は、今年末ごろを予定している。
2019年6月19日号 記事一覧
会合・発表会
- 日本ボランタリーチェーン協会、泉田幸雄氏(AJD)を新会長に選出
- 埼玉卸組合、第40回通常総会開催 「相互扶助の精神」で業界発展へ
- 「東海化粧品日用品卸組合」結成総会 理事長に今村佳央氏が就任
- クラシエHP販売、大阪で2019年秋の新商品商談会を開催
経営・施策
- マツキヨHD、グループ約1600店舗で「PayPay」利用可能に
- 攝津製油、来年4月1日付で新社名「セッツ株式会社」に変更
- コーセー、南アルプス市の新工場建設に向け立地・森林整備協定を締結
- 日本香堂、「新盆見舞」新作CM放送開始 「どうぞ、よいお盆を」
- シャボン玉石けん、「香害」をテーマにした啓発活動を積極展開
- 小林製薬青い鳥財団、2019年度助成事業・顕彰事業の公募開始
- P&G・ジャパン、「みんなの表彰台プロジェクト」に参画
製品・サービス
- PRページ ライオン ボディソープ「hadakara」が好調
- ライオン、「ソフランプレミアム消臭 洗濯物が多いおうち専用」新発売
- I-ne、フレーバースティック「VITAFUL」から夏限定品発売
- 日本香堂、「アンミングプラスクールリネンミスト15ml」発売
- ユニリーバ、「ラックス スーパーリッチシャイン」改良発売
- 小林製薬、消臭元パルファムから「ラメデザイン」数量限定発売
宣伝販促
- 王子ネピア「ネピアWhito」、「6000回の1度きり」キャンペーン開始
人事・組織
- コスモス薬品、6月10日付で人事異動を発表
- B&D、上條明子氏が新社長に就任
- NSファーファ・J、役員改選を発表
決算
- アインHD、2019年4月期連結決算は増収減益 DgS事業は増収増益に
- 不二ラテックス、2019年3月期は7期連続増収 最終利益も17年水準まで回復
- アレンザHD、2019年2月期決算 営業収益は連続増収、利益は計画下回る
研究・開発
- 花王、ムチンと結合したカテキンにインフルエンザウイルス失活効果を発見
イベント・展示会
- 花王、「G20イノベーション展」に出展 リサイクリエーションなど紹介
- アース製薬、各種アウトドアイベントに「虫ケアステーション」出展
施設・店舗
- 丸富製紙、名古屋営業所を名古屋市昭和区に移転
時評・コラム
- 泡沫 激動の業界を駆け抜けた卸業界の長老を悼む
特集 【H&BC/コスメ夏】
- 夏のコスメ関連品市場 制汗剤、UVケア商品が最需要期に
- 花王 「ビオレZ/メンズビオレZさらさらフットクリーム」発売
- カネボウ化粧品 「KATE」から「クラッシュダイヤモンドアイズ」発売
- ウテナ 時短10秒ケアの「シンプルバランス」からデザイン限定品
- SK-Ⅱ 新美容液「R.N.A.パワー ユースエッセンス」が好評
- P&G “香る絶頂シャンプー”「ハーバルエッセンスビオリニュー」発売
- ビーバンジョア 「ペリオデュークエッセンス」新発売
- コーセー 高機能日やけ止め「スポーツビューティ」が好調
- コーセーコスメポート 「黒糖精プレミアム」から毛穴ケア×美白シリーズ
- ファンケル “黒の酵素洗顔”「ディープクリア洗顔パウダー」新発売
- マンダム 「ギャツビープレミアムタイプデオドラントシリーズ」が順調
- 資生堂 「アネッサ」から限定デザインボトル販売
- クラシエHP 「肌美精」シートマスクシリーズ改良発売
- ユニリーバ 「ラックス アスレジャーシリーズ」今春新発売
- 伊勢半 「ヒロインメイク マイクロマスカラ」限定品をこの夏定番化
- ネサンス 「マニス」から炭酸薬用美白ジェルを数量限定発売
- 常盤薬品工業 「なめらか本舗」に「トイストーリー4」限定デザイン登場
- ライオン 「Ban汗ブロックスティックプレミアムラベル」改良
- 本島椿 プッシュポンプ採用「本島椿 純椿油プッシュタイプ」が好調
- ネクステージ デザイン性の高い台湾製化粧品容器を提案
- 第一石鹸 「サイクルスタイル」寝ぐせ直しウォーターを積極展開
- 小林製薬 「ケシミンふきとりしみ対策液」を発売
- サルボ 自社ブランド「世田谷コスメ」ラインアップ拡充で好評
- 明色化粧品 「モイストラボ」発売10周年 新ライン導入で更に拡大
- 近江兄弟社 無添加UV「ベルディオ」デザイン一新
- バルクオム 「BULK HOMME」累計出荷本数200万本突破
- ロゼット 「ロゼット洗顔パスタ」90周年 WEBムービーなどプロモ展開
- ウエニ貿易 “せっけんの香り”の先駆け「アクアシャボン」が発売10周年
- ナリス化粧品 「パラソーラ」が好調 8月4日を「パラソーラの日」に
- グリーンベル 「クシ付き眉はさみ」発売 狙い通りにカットできる
- イオンマレーシア、「イオンウエルネス」内に中国伝統医療のクリニック
- バルクオム、日焼け止め「THE SUNSCREEN」改良発売
- SK-Ⅱ、東京・原宿に体験型ポップアップストアをオープン
特別企画
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。