2019年5月29日号掲載記事より
PALTAC、2019年3月期決算会見開く 業績、中期経営計画など説明
PALTACは5月17日、報道関係者を招いて、「2019年3月期決算会見」を開き、糟谷誠一社長、嶋田政治常務執行役員経営企画室長、森谷晃佳常務執行役員財務本部長が出席し、同期の業績、中期経営計画の取組状況、業績予想などについて説明した。
同期業績は売上高1兆152億円(前期比5.0%増)、売上総利益796億円(4.7%増)、販管費542億円(2.3%増)、営業利益253億円(10.4%増)、経常利益285億円(11.9%増)、当期純利益197億円(13.3%増)となり、売上高・利益ともに過去最高を更新。売上高は小売業の新店拡大などの寄与、小売業・メーカーとの取組強化、高付加価値商品の好調などにより上方修正した計画を52億円上回り、1兆円の大台に乗った。
これについて糟谷社長は、「1兆円は諸先輩の努力、培ってきたノウハウでここまで来たと感じている。今後は全国の物流センター、新物流センターを活用しながら、全国、あらゆるエリアで均一のサービスが提供できる強みを活かし、更なる売上拡大を図っていく」と述べた。
中期経営計画(PALTAC VISION2021「『1兆円、その先へ』~攻めの投資で流通改革に挑戦~」)については、サプライチェーン全体の最重要課題である労働人口減少による人手不足への対応を主眼に社会インフラ企業として事業で得た利益を活用した先行投資を行い、サプライチェーン全体の効率化を推進できる事業基盤を強化することで更なる成長につなげる3年間と位置づけ、具体的には出荷能力の増強と効率化を同時に実現する物流センターへの投資などを進めていく。
2020年3月期の設備投資額は「RDC埼玉」新設(159億円)やセンター用地(栃木・大阪)取得(33億円)など195億円を計画。また、減価償却費は51億円を予定。販管費は売上増加に伴う増加と生産性向上効果による減少のほか先行投資による増加を見込み、573億円、販管費率5.46%(0.12%増)を計画している。
全卸連、第45回通常総会開催 森友会長再選など報告
全国化粧品日用品卸連合会(略称・全卸連、森友徳兵衛会長〈森友通商社長〉)は5月17日、東京・大手町の経団連会館で令和元年度「第45回通常総会」を開催。全卸連の最高決議の場が総会から常任理事会へと変更したことに伴い、今回の総会は“報告の場”とし、森友会長の再選、並びに新スタイルの展示会「グレート・ディール・ショー」や社会会貢献活動「チャリティボウリング全国大会・CSSカップ」の開催など各事業計画を報告した。
森友会長はあいさつの中で、「全卸連は時代にあった新しい扉の発見を求めて活動していく」ことを表明。また、常に勉強して過去に捕らわれず未来の理想の業界を目指していく考えを示した。
次に三好副会長が出席状況(出席29名、その他オブザーバー卸店55名、来賓卸店・メーカー合計244名)を報告した後、報告事項1=「役員改選について」▽報告事項2=「平成30年度事業報告、並びに令和元年度事業計画(案)」▽報告事項3=「平成30年度決算報告」「平成30年度監査報告」「令和元年度予算(案)報告」――の各事項を報告した。
また、青年部「ゼロネクスト」が企画する「第3回 グレート・ディール・ショー」(7月18日開催、会場:東京都立産業貿易センター台東館)では、サブタイトル「Liveでこれが伝えたい!」のもと、会場の模様を“Facebookでライブ配信”し、遠隔地の地域卸店メンバーに発信する仕掛けをつくることを発表した。
サンスター、オーラルフレイル気づきプログラムを開発 5月から提供開始
サンスターグループのサンスター財団は、健康寿命の延伸に寄与する“おいしく食べられるお口”のための体験型啓発セミナー「オーラルフレイル気づきプログラム」を開発し、5月から地域の市民団体、企業の健康保険組合や調剤薬局などを通じてプログラムの提供を開始した。
これに伴い、同社は5月16日、メディア体験型セミナーを開催。はじめに三宅直子サンスター財団付属千里歯科診療所歯科医師があいさつに立ち、「オーラルフレイルになると噛む機能が低下し、食べるものが偏って栄養バランスが乱れ、全身のフレイルに移行していく。最近の大規模調査でオーラルフレイルになると要介護になるリスクが2.4倍、総死亡リスクが2.1倍となることが明らかになった。サンスターは歯を失わない、食べる力の維持・改善、栄養、社会性の4つの視点でオーラルフレイル予防の取り組み、自分のお口でおいしく食べる続ける価値を提供し、健康寿命の延伸に貢献していく」と述べた。
次に河合史奈同財団歯科衛生士が健康寿命を延ばすためのオールフレイル対策として、①歯を失わないようにすること②お口の機能を維持すること③定期的に歯科医院に行くこと――の3点を詳細に説明した。
なお、「オーラルフレイル気づきプログラム」は、オーラルフレイルリスクチェック(問診票、iPhoneアプリ〈毎日パタカラ〉を使ったお口の動きチェック等)をはじめ、歯科衛生士による基礎知識講座や、お口のケア方法を体験しながら学ぶプログラム。また、セミナー後の自宅でのセルフケアの目標設定と習慣づけをサポートするチャレンジシートも組み込むことで、継続的なケアを促す。
ミヨシ石鹸、大阪でビジネスイベント開催 「持たない経営」を紹介
ミヨシ石鹸は5月16日、コミュニティ型ワークスペース「WeWorkなんば」で、CRMアプリケーション世界市場シェアナンバー1企業「セールスフォース・ドットコム」とのビジネスイベント「WeWork×Salesforceで持たない経営を志向するミヨシ石鹸のリアルボイスと共に」を開催した。
当日は、セールスフォース・ドットコム関西支社・第7営業部部長・西澤宗氏、ミヨシ石鹸取締役営業本部長・中野浩之氏による講演と、パネルディスカッションの3つのプログラムで構成され、「情報共有とその活用」をベースに「効果的な営業活動の手法」や「固定概念にとれわれない新しい発想のビジネススタイル」――などについて、プレゼンテーションが行われた。
ミヨシ石鹸・中野営業本部長は、「ミヨシ石鹸が志向する『持たない経営』―老舗石けんメーカーが営業所をWeworkに移した理由」のテーマで講演。大阪営業所の移転を機に営業車を廃止した理由や、WeWorkのメリット、セールスフォースのCRMを導入した経緯について説明した。
最後に中野営業本部長は「我々の日用品業界は卸売業を通して消費者に商品を届けているわけだが、今後の弊社の取り組みとしては、CRMを挙げたい」とした。その理由として「セールスフォースのプラットフォームを活用することで、BI(Business intelligence)を構築し、同じくセールスフォースのAIで、今後の経営戦略を立てるべきだと考えている」と述べた。
小林製薬、「熱さまシート」発売25周年 海外売上50%超 年間4億枚販売
小林製薬はこのほど、広報誌「小林製薬News Letter」(2019年5月号)を発行。「小林製薬の『熱さまシート』25周年」と題し、「熱さまシート」の発売から今日までの歩み、これからの展望について紹介している。
「熱さまシート」が発売されたのは1994年。同品によって「発熱したら、冷却シートをおでこに貼る」という新しい生活習慣が生まれ、おでこ用冷却シートカテゴリーを代表する製品として知られている。現在は日本のみならず世界約20カ国、年間約4億枚を販売。売上げの56%を海外が占めるグローバルブランドに進化している。
使用シーンについては、もともと風邪が増加する「冬場」を想定した製品であったが、当初から「寝苦しい時」「暑さしのぎ」「リフレッシュしたい時」といった夏場の需要の存在に着目。その後、こうした需要を喚起する施策によって冬場と夏場の需要が逆転し、直近の2018年度では、夏場の需要が59%と半数を超えているという。
一方、海外進出は1996年にスタート。2014年には、中国メディアで「日本に行ったら買わねばならない12の医薬品(神薬)」として「熱さまシート」が取り上げられたことで、製品を自国に持ち帰って広める人たちが急増。その後「熱さまシート」の中国展開が加速する大きなきっかけとなり、現在、海外で最も売上げの大きい中国では、認知度は67%、シェアは56%を獲得。特に香港では店頭売上・EC販売ともに好調に推移し、市場シェアは99%と圧倒的な支持を得ていることを紹介している。
2019年5月29日号 記事一覧
会合・発表会
- 石洗工、第30代会長に掬川正純氏(ライオン社長)を選出
- 日本OTC医薬品協会、佐藤会長が会見 重点活動7項目を公表
- エステー、「赤毛のアン」製作発表会開催 アン役の田中れいなが登場
- 東京卸組合、第39回通常総会開催 「5年先を予測した対応が重要」
- ペットフード協会、「第10回定時社員総会」開催 新執行部が発足
- 近石工、第69回通常総会開く 「相互の連携深め変化の荒波の乗り越える」
経営・施策
- 伊藤忠ロジスティクス、中国で医薬品卸・DgSに資本参加
- アークス、宮城・仙南の食品SM・伊藤チェーンと経営統合
- アース製薬、6月4日を「虫ケア用品の日」に制定 記念日協会が登録認定
- フマキラー、マダニが原因の感染症予防対策を啓発
- 花王「顔プロジェクト」始動、“1人ひとりの個性が輝く顔”を探求
製品・サービス
- ユニリーバ、「ラックス プレミアム ボタニフィーク」から夏の限定品
- UYEKI、エアコンカビ取りスプレー「エアコンカビトルデス」発売
宣伝販促
- エステー、「赤毛のアン」チケットプレゼント告知CM放映開始
- クラシエHP「肌美精」、シートマスク新CM放映 Perfumeが新曲披露
人事・組織
- ウテナ、役員を選任
- ファンケル、役員体制の変更を発表
決算
- P&G米国本社、18/19事業年度第3四半期業績は本源的売上高5%増
- メディパルHD、2019年3月期連結決算発表 売上高は過去最高に
- アルフレッサHD、2019年3月期決算は増収増益 当期純利益は過去最高
- クオールHD、2019年3月期決算は薬価改定など響き減収減益に
調査・統計
- 西化工 19年1~2月化粧品統計 乳液が大幅伸長 化粧水も引き続き好調
- 東家同 19年4月度市況調査 TPパルプ物の価格がすべてアップ
イベント・展示会
- カネボウ化粧品、ビューティアップコンテスト開催 店頭で培った技術競う
- ライオン、「食器用洗剤研究所」パビリオンをキッザニア東京で限定開設
時評・コラム
- 時評 景気減速に対抗する一手とは
特集 【歯と口の健康週間】
- オーラルケア市場は安定成長続く 健康意識の向上が後押し
- 日本歯磨工業会 18年度歯磨出荷統計 数量・金額とも前年度水準上回る
- 19年度「歯と口の健康週間」にあたって 日本歯磨工業会会長 濱田和生
- 日本歯磨工業会 「歯と口の健康週間」に向けた取り組みを発表
- ソフトブレーン・フィールドが調査 ハミガキ粉購入時に重視する点など
- ライオン 「クリニカアドバンテージNEXT STAGE」が好評
- シャボン玉石けん 「せっけんハミガキ」シリーズが好調
- ピエラス マウスウォッシュ「プロポリンス」がヒット商品に
- サンスター 「ガム・デンタルリンス」歯周病対策で口臭予防を訴求
- ヱスケー石鹸 「ロージーミントハミガキ」積極展開で取り扱い店舗数増加
- 小林製薬 「生葉45°磨きブラシ」新発売 歯周ポケットを効果的に清掃
- J&J 「リステリン」から新感覚タブレット発売
- PRページ 花王 口中を浄化、歯周病防ぐ「薬用ピュオーラGRAN」
- 花王 3つのブランドを積極展開 お口の一生の健康をサポート
- ラピス 「サンリオキャラクターズ乳幼児用/ジュニア用」10本入発売
- エビス 「プレミアムケア・トラベルセット」など新発売
- ジェクス 「L8020乳酸菌」によるオーラルケアを提案
- デンタルプロ 「デンタルプロブラック 1億本突破キャンペーン」実施中
- 銀座ステファニー化粧品 「リーチ 歯みがきポンプ式」から新香調発売
- リベルタ 恋するハミガキ「デンティス」 LGBT向けプロモにも注力
- ファイン 人気の「スヌーピー&フレンズ」シリーズからデンタルフロス
- DHL 曲がるネックで歯や歯茎にやさしい子ども用歯ブラシが好評
- サンギ オーラルケアの重要性訴求する販促プロモーションを積極展開
- 鳴門屋 360°でマッサージ感覚「NARUTOネオブラシケア」が好評
- UFCサプライ ノルウェー生まれ「JORDAN」歯ブラシ販売スタート
- アース製薬 歯周病対策の「モンダミン NEXT 歯周ケア」を新発売
- グリーンベル 歯ブラシケースにも入る「携帯用舌クリーナー」新たに導入
- 紀陽除虫菊 「クチュッペL-8020マウスウォッシュ」などが堅調
- 稲田歯ブラシ プレミアム歯ブラシ「デントスターEX」新発売
特別企画
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