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2019年5月22日号掲載記事より

ライオン、1~3月期業績発表 実質売上高1.1%増に

ライオン、1~3月期業績発表 実質売上高1.1%増に

 ライオンは5月10日、記者懇談会を開き、2019年12月期第1四半期の連結業績(IFRS)、重点施策の取り組みなどについて掬川正純社長が説明した。
 それによると、第1四半期業績は売上高789億3700万円(前年同期比0.5%減)、営業利益59億5300万円(46.9%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益34億4100万円(62.8%減)の減収減益となった。
 売上高の減収要因は、「バルサン」ブランドをレックに譲渡したことや、マレーシアの洗剤原料の製造子会社が事業の合併化により連結対象から外れたことによるもので、この影響を除くと実質的には1.1%の増収となる。また、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した同社の利益指標である事業利益は前年同期と比べて4億円減の55億6000万円、前年同期比6.8%減と1ケタ台の減少に抑えた。
 一般消費財事業の分野別実績は、オーラルケア135億600万円(11.9%増)、ビューティケア52億2400万円(5.3%増)、ファブリックケア130億4600万円(7.2%減)、リビングケア41億6900万円(21.1%増)、薬品53億800万円(15.5%減)、その他89億3500万円(14%減)。
 重点施策については、国内では量的成長が難しい中、「高付加価値品の継続的な創出・育成」が成長の鍵になるとし、「『コモディティ化したカテゴリー』の単価アップ」と「未使用者層の取り込み」を図る。
 一方、海外については、「中国市場の攻略」を掲げ、前期に収益構造改革が完了した中国事業を再成長軌道に乗せるべく、“ブランド”“アカウント”を絞り込み、展開していく。
 通期業績予想は売上高3600億円(前期比3%増)、営業利益310億円(9.3%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益210億円(18%減)。

あらた、2019年3月期決算は売上高2.9%増 H&B、ペットなど強化

あらた、2019年3月期決算は売上高2.9%増 H&B、ペットなど強化

 あらたは5月13日、畑中伸介会長CEO、須崎裕明社長執行役員COO、鈴木洋一副社長執行役員管理本部長が出席して2019年3月期決算説明会を開き、同期の連結業績並びに中期経営計画最終年度に向けた取り組みなどについて説明した。
 同期の連結業績は売上高7544億4700万円(前期比2.9%増)、売上総利益781億9700万円(2.3%増)、販管費693億500万円(2.5%増)、営業利益88億9200万円(0.4%増)、経常利益94億2900万円(0.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益69億300万円(8.5%増)となった。
 営業利益は前期比0.4%と微増だったが、これは市場環境の競争激化により売上総利益率の伸び(2.3%)が売上高(2.9%)、販管費(2.5%)の伸び率を下回ったことによる。
 販管費の増加要因は運賃保管料の上昇による。だが、庫内作業の見直しによる生産性の向上、業務集約による人件費削減効果で運賃の伸びを吸収した結果、売上高の伸び率以内で着地した。
 同期の決算について、須崎社長は、「売上高が計画値に未達だった不足感はあるが、現在の市況を見た時、売上高、当期純利益が前年をクリアできたことはまずまずの結果だったと捉えている」との見解を示した。
 次期業績予想は、売上高7710億円(前期比2.2%増)、営業利益93億円(4.6%増)、経常利益100億円(6.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益65億円(5.8%減)。
 中期経営計画最終年度(20年3月期)に向けた取り組みについて、カテゴリー戦略では、H&B、ハウスホールド、ホームケア、紙製品、家庭用品、ペットの全カテゴリーにおいて、高機能・高単価商品の育成・販売を継続する。また、超高齢社会、働き方改革など社会環境の変化に対応し、シニア、働く女性などをターゲットとした商品提案、販売促進を図る。

ウエルシアHD共栄会総会に800人超が参集 「今期は新規127店を出店」

ウエルシアHD共栄会総会に800人超が参集 「今期は新規127店を出店」

 ウエルシアホールディングスの取引先関係企業で構成されるウエルシアHD共栄会の「2019年総会」が5月10日、都内ホテルで開催された。当日は会員企業関係者800人超が出席し、2018年度の事業報告並びに、19年度の事業計画案決議等が行われた。
 総会に先立ち、挨拶に立った畑中伸介会長(あらた代表取締役会長兼CEO)はまず、今後も激変していく市場環境下で、企業の取るべき重要なスタンスとして「不易流行」という言葉を選び、「今までは保守的な意味でこの言葉を捉える人が多かったが、これからの時代は、新しいものを取り入れることで、残すべきものがよりよく見えてくる、という姿勢で臨むことが重要」と説明。具体的には女性の活躍やITの進化などを挙げ、これらを取り入れることで「不易流行」を実践していくべきと強調するとともに、そのためには共栄会が製配販が真に連携できる体制を構築していく必要性を説き、その実現に注力していくことを約束した。
 畑中会長の提言を受け、グループ代表として挨拶したウエルシアHDの松本忠久社長は、「HD設立から満10年の昨年、ドラッグストア企業として“売上高日本一”となった」と振り返った上で、「社会環境が激変する中、次の10年もこの成長を持続させていくには、現状に満足せず、新たなイノベーションの実現が必要」と強調。「これなくして企業の成長はないという危機感も併せ待っている」と述べ、計画する数々の業務改革に賭ける強い姿勢を見せた。

PALTAC、ケースピッキングの自動化でKRCと取り組みに合意

PALTAC、ケースピッキングの自動化でKRCと取り組みに合意

 PALTACは5月15日、Kyoto Robotics(滋賀県草津市・徐剛社長、以下KRC)とケースピッキングにおける自動化に関するパートナーとして取り組むことに合意したと発表した。
 KRCは立命館大学教授でもある徐氏の3次元ビジョン研究の成果を活かして設立されたベンチャー企業で、工場自動化向けの3次元ロボットビジョンセンサと物流自動化向けのケースピッキングロボットの開発・販売を展開している。
 PALTACでは現在、高機能・高生産性を実現するセンターとして「RDC埼玉」の建設を進めているが、今回のパートナーシップはこの「RDC埼玉」において、ケースピッキングにおける事前のマスター登録不要の、高機能・高速のAIロボットを新たに導入することに合意したものだ。
 KRCソリューションの最大の特徴は、独自開発の「目(ビジョンセンサ)」と「脳(AI)」を活用することで、ロボット自身がケースの3寸法(幅・奥行き・高さ)と把持位置を認識・判断してピッキングを行うというもので、従来必要であったマスター登録作業が不要になるほか、ピック数を指示するだけでピッキングが可能となり、人への指示形態(個数指示のみ)と近い状況でロボット作業が実施でき、さらに時間当たりの処理能力も向上する。
 同社では、KRCソリューションの導入により、これまで物流業界では困難であったケースハンドリングのマスターレスによる自動化を実現するとともに、さらなる活用・応用範囲を広げることで生産性の向上を追求し、事業の持続的成長を図っていくとしている。

東流社、なとわ会通常総会開催 取引先への貢献のために自己改革を推進

東流社、なとわ会通常総会開催 取引先への貢献のために自己改革を推進

 東流社は5月10日、同社とメーカーとのコミュニケーション組織である「東流社なとわ会」の平成31年度通常総会を開き、第5次中期経営計画(第22期~第24期・平成28年2月~平成31年1月)を総括するとともに、第6次中期経営計画(第25期~第27期、平成31年2月~令和4年1月)を発表した。
 はじめに東流社なとわ会会長の當間浩司ライオンヘルス&ホームケア営業本部北海道東北支店支店長があいさつ。同会長を議長に事業計画(案)、収支予算(案)など議事を審議・承認した。
 次に芳賀愉一郎社長が第5次中期経営計画の総括と第24期の業績、第6次中期経営計画、第25期基本方針、事業計画、予算などを発表。芳賀社長はその中で、第5次中期経営計画は後半(第23期下期)から取扱商品の平均単価が下落傾向となり、売上高、利益ともに厳しい状況に変化したと説明した上で、最終年度第24期は売上高540億4200万円(前期比2.2%減)となったことを明らかにするとともに、第6次中期経営計画は「サプライチェーンの一員としてお取引先様に貢献し続けられるよう自己改革を推進する」を目標に、計画の骨子を①卸機能を進化させる②収益力の向上に努め、財務基盤を安定させる③人材育成を図る――とし、数値計画を最終年度売上高600億円、経常利益5億円とすることを発表した。
 続いて、熊谷泰常務取締役管理本部本部長が管理本部の方針を、佐藤幸雄取締役ロジスティクス本部本部長がロジスティクス本部の方針を、橘光弘取締役営業本部本部長が営業本部の方針をそれぞれ説明した。


2019年5月22日号 記事一覧

M&A・設立

  • 小林製薬、老舗梅専門メーカーの梅丹本舗を子会社化

会合・発表会

  • 日本歯磨工業会、「歯と口の健康週間」に向けた取り組みを発表
  • 油脂工業会館第76回定期講演会 日経新聞社論説フェロー芹川氏が講演
  • 浴用剤工業会、第31回定期総会開催 事業計画などの議案を審議・承認

経営・施策

  • マンダム、「天猫国際」に「mandom漫丹海外旗艦店」をオープン
  • ココカラファインとH2Oが業務提携 住居関連商品販売事業会社立ち上げ
  • ライオン、中国市場攻略を発表 社長直下の越境事業統括組織を新設
  • カインズ、米国のベンチャーキャピタルと契約 「IT小売企業」に向けて
  • H2Oリテイリング、中期計画「GP10-Ⅱフェーズ2」を公表
  • インコム・J、「ゆうちょPay」をDgSなどに導入
  • ユニリーバ・J、採用イベント「ユニリーバ デイ」を5月31日に開催
  • マンダム、第12回動物実験代替法国際研究助成金公募の助成テーマ決定
  • 桃谷順天館、働き方改革を加速 4月から新制度を導入
  • フマキラー、文春まんが「家庭用殺虫剤 ここが知りたい!」に資料提供

製品・サービス

  • 小林製薬、外皮用薬「さいきc(治療クリーム)」を自主回収
  • 花王、レトロモダンな入浴剤「バブクール 和の香 清涼」数量限定発売
  • コーセー、「ルシェリ 酵素クレンジングオイル」新発売
  • クラシエHP、「ナイーブ」ボディソープ限定品発売 バーバパパとコラボ
  • ユニ・チャーム、「シルコット ウェットティッシュ」ムーミン限定品発売
  • ユニリーバ、「ラックス ルミニーク」からお試しポンプペア発売
  • ヘンケルJ、「オージス セッションレーベル」サロン専売品として発売
  • ライオン、「Magica速乾+」からホワイトローズの香りを限定発売
  • 小林製薬、Sawaday香るStickとペット消臭元から数量限定品
  • ユニ・チャーム、ライフリーパンツシリーズに「らくらくステッチ」新搭載

宣伝販促

  • バルクオム、メンズスキンケア「バルクオム」ブランド初のTVCM放映中

人事・組織

  • ツルハHD、本社・子会社・孫会社の人事異動を発表
  • 綿半HD、連結子会社の代表取締役の異動を発表
  • ハリマ共和物産、役員および執行役員人事を発表
  • フマキラー、役員異動を発表
  • 攝津製油、役員異動を発表

決算

  • マツキヨHD、2019年3月期連結決算は増収増益 売上・利益とも過去最高
  • サンドラッグ、2019年3月期連結決算 人件費などコスト増で増収減益に
  • マンダム、2019年3月期業績発表 売上高は実質微増収に
  • ユニ・チャーム、2019年12月期第1四半期決算は増収減益で推移
  • 資生堂、1~3月期決算発表 連結売上高3.7%増に
  • ハリマ共和物産、2019年3月期決算発表 増収減益で推移
  • バローHD、2019年3月期連結決算は増収増益 DgS事業が全体を牽引
  • 東邦HD、2019年3月期決算説明会開催 設備投資・人件費増で増収減益に

研究・開発

  • 花王ヘアケア研究所の論文がSCCJジャーナル優秀論文賞を受賞

調査・統計

  • KSP-POS 2019年4月 カテゴリー別ランキング

イベント・展示会

  • 花王、新ヘアケア「and and」体験型イベントを実施
  • ナリス化粧品、「ネイチャーコンク」ママ肌応援PRイベント開催
  • ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ、第9回化粧品産業技術展に初出展
  • アース製薬、「虫ケアセミナー2019」開催 正しい虫対策を啓発

施設・店舗

  • I-ne、旗艦店「BOTANIST Tokyo」リニューアル
  • コスメネクスト、「@cosme TOKYO」JR原宿駅前に年内出店へ

時評・コラム

  • 泡沫 気になる景気減速、消費増税の行方は

特集 【H&BC/ヘアケア】

    特別企画

    • ヘアケア市場 2018年は下げ止まり感 新たな需要創造へ取り組み急務
    • 花王 新ヘアケアブランド「and and」新発売
    • ユニリーバ 「クリア」シリーズ改良 30代男女の髪や頭皮の悩みをケア
    • ウテナ 「ミーアンドハー ミルキィグロスジェル」から限定品発売
    • コーセーコスメポート 「サロンスタイル ビオリス」から新シリーズ発売
    • マンダム 「ルシードエル #マルチアレンジスティック」発売
    • ダリヤ 「サロン ド プロ」「パルティ」新製品が好調な滑り出し
    • I-ne 「ボタニスト」から夏季限定の企画品「チルシリーズ」発売
    • ヘアカラーリング市場 18年市場は微減で推移 年代層意識した商品開発も
    • ヘンケルジャパン 「サイオス カラージェニック」が好調
    • ライオン 「ソフトインワン」活発に展開 “W時短”を訴求
    • ホーユー 新シリーズ「ビューティラボ バニティカラー」新発売
    • 資生堂 「TSUBAKI」積極展開 天然由来の髪の5大美容成分配合
    • ミヨシ石鹸 「無添加泡のせっけんシャンプー」が好調
    • クラシエHP 「ディアボーテ HIMAWARI」インバス3ライン改良
    • バスクリン 「モルティ」「インセント」から新製品を発売
    • シャボン玉石けん 「メンズシャボン」「無添加」シリーズでヘアケア展開
    • ヤマサキ 「ラサーナ海藻ヘアエッセンス」限定品発売、40周年プロモも
    • P&G “香る絶頂シャンプー”「ハーバルエッセンスビオリニュー」発売
    • ビューティエクスペリエンス 「アメニモ」からペタ髪に着目の新シリーズ


    上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。