2019年5月15日号掲載記事より
コーセー、2019年3月期決算は増収増益、売上高は6期連続過去最高
コーセーは5月8日、2019年3月期決算説明会を開催。小林一俊社長が決算内容を総括し、創業80周年に向けた中期経営計画「VISION2026」の進捗状況について発表した。
同期の連結業績は、売上高3329億9500万円(前期比9.8%増)、営業利益524億800万円(8.3%増)、経常利益539億7600万円(11.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益370億400万円(20.9%増)と増収増益。
売上げは、日本及びアジアが牽引し、6期連続過去最高を更新。海外売上高比率は27.9%(前期24.9%)と上昇した。また、積極的な販売費の投入による増収効果に加え、一般管理費の効率的な運用などにより各利益ともに過去最高を記録した。
また、売上高5000億円を目指す中期経営計画「VISION2026」の進捗としては、21年3月期までの「フェーズⅠ」として、グローバルブランド拡充と顧客接点の強化を推進。顧客1人ひとりと全方位的に直接つながるためのデジタルマーケティングを活用した新たなプラットフォームの構築にも着手し始めた。
さらに企業の成長を支える経営基盤の構築として、21年度に稼働予定の新生産拠点「南アルプス工場(仮称)」の建設など供給・品質管理体制の強化も進めており、次期には181億円の設備投資も予定している。
富士薬品、第14回富士共進会総会開催 配置・店舗融合施策など発表
富士薬品グループの取引先関係企業で構成される富士共進会の「第14回総会」が4月25日、都内会場で426社・866人が参加し、盛大に行われた。
総会では冒頭、新役員の選出が行われ、会長に竹内俊昭氏(花王グループカスタマーマーケティング社長執行役員)、副会長に糟谷誠一氏(PALTAC社長)を筆頭に各理事・幹事らが選任。竹内会長を議長に各議案を提示、それぞれ承認された。
竹内新会長はその挨拶の中、「今年は改元に関わる様々な行事やイベントが予定され、我々にとっては大きなビジネスチャンスだ」との見方を示し、会員にこうした生活者意識の変化を捉えた店舗支援施策の実行を求めた。
続いて登壇した高柳昌幸社長は、挨拶とともに、2018年度の業績見通しとして、「まだ決算確定前」と断りながらも数値を公表。2018年度の富士薬品グループのドラッグストア(DgS)業績(3月25日現在)は、売上高3485億8700万円(前年同期比1.6%増)、経常利益101億8600万円(28.6%減)であり、高柳社長はこの数値について、「大変厳しい結果」との認識を示した。
今後の事業展開の方向性としては、まずH&BC領域での専門性の強化を挙げた他、既存店の修繕と改装、調剤併設の促進、小商圏フォーマットの構築を挙げ、特に店舗施策では「営業時間の延長を視野に入れた展開」を強力に推進していく考えを述べた。
最後に高柳社長は、今後の事業ビジョンとして、配置薬とDgS店舗の融合、2WAYをキーワードとした新たな取り組みをスタートさせる計画を披露した。狙いは「2販路を活かした新サービスの創出」とし、結果として、地域で勝ち残れる強い店舗の実現を目指す考えだ。
カネボウ化粧品「アリィー」、過去最高の出荷実績を突破
カネボウ化粧品の日やけ止めブランド「ALLIE(アリィー)」が好調な売れ行きとなっている。2月に新製品を発売し、1~3月の日やけ止め出荷売上が前年の1.7倍を記録。2000年のブランド立ち上げ以来、過去最高実績を突破した。
「アリィー」は、ブランド立ち上げ当初から「紫外線に強く、素肌にやさしい感触のサンスクリーン」を追求し、紫外線から肌を守るために開発を進めてきた。11年には「アリィー」のジェルタイプとして初めてのSPF50と高いUVカット効果を持つ商品を発売。12年にはSPF値を50+、ウォータープルーフ機能を採用するなど、ジェルタイプの機能性を向上させた。
18年には摩擦に強く、落ちにくいフリクションプルーフ機能を搭載した「アリィーエクストラUVジェル」を発売。さらに19年に発売した「アリィーエクストラUVハイライトジェル」は従来の機能に加え、白肌に仕上がる高輝度パールを配合、メイク感覚でUVケアができるという提案が評価されている。
スギ薬局、ビューティー特化型店舗「原宿店」をオープン
スギ薬局は4月25日、東京都渋谷区にビューティー特化型店舗となる「スギ薬局原宿店」をオープンした。2階構造で総売り場面積は約495平方㍍(1階165平方㍍、2階330平方㍍)。ここに5万アイテムが詰め込まれている。
榊原栄一スギホールディングス社長が、「当社としては初のチャレンジとなる取り組みが多い」と形容するように、原宿店は従来のスギ薬局店舗では見られない品揃えとサービスが施されている。まずは、ビューティー商材が商品構成比で7割を占めること。「場所柄を考慮し、プチプラコスメなどのラインアップを充実させた。コアな客層となる10代を軸とした若年層の開拓がその狙い」とする。
1階はシーズン商材を中心にメイクアップ商材を展開。一方でワーカーを意識した飲料や食品も必要数揃えている。2階はその半分以上がメイクアップ、スキンケア、基礎化粧品、その他関連商材で占められている。残る半分でOTC薬や健康食品、ヘアケア・オーラルケア商材、そして日用品を配置している。
一番端の位置が調剤コーナーとなるが、エレベーターや外階段に近く、直接カウンターに来ることもできる工夫がなされている。
「OTC薬や調剤は当社の標準的な品揃え」と同社が話すように、スギ薬局の特長となるスタイルはそのままに、立地対応としてのビューティー展開のみを強化した形だ。
同社では今、都市型の店舗展開が加速しているが、この原宿店の動向を起点に、新たな都市型スタイルを模索、追求していく考えだ。
ライオン、「トップクリアリキッド抗菌」SP動画が200万回再生突破
ライオンが4月24日から公開している、同社マスコットキャラクターの「ライオンちゃん」を主人公に起用した「トップクリアリキッド抗菌」のスペシャルWEBムービー「HAVE A NICE DAY~ゾンビ臭よ、ごきげんよう~篇」が、公開からわずか1週間で200万回再生を突破した。
“ゾンビ臭”とは、「部屋干し臭」「干し忘れ臭」「戻り生乾き臭」という、洗濯しても蘇る3大ニオイ悩みを総称した造語。
動画「HAVE A NICE DAY~ゾンビ臭よ、ごきげんよう~篇」は、同日発売した同社の洗濯用液体洗剤「トップクリアリキッド抗菌」の特長である洗濯しても蘇るニオイ“ゾンビ臭”の撃退にフォーカスを当てたもので、ライオンちゃんと小堺一機の伝説のコンビが登場し、「トップクリアリキッド抗菌」を武器にして、24時間抗菌でゾンビ臭と闘うといった内容。
ゾンビ臭に果敢に立ち向かっていくライオンちゃんが隙をつかれ、ゾンビに襲われそうになってしまう危機に陥る場面で、小堺一機がおなじみのサイコロで撃退するシーンや、2人で呼吸を合わせてゾンビ集団に立ち向かう時に「お洗濯の敵、ゾンビ臭よ、ごきげんよー!」といったセリフを言うシーンなど見どころがいっぱい詰まった動画となっている。
2019年5月15日号 記事一覧
M&A・設立
- カメヤマ、孔官堂の線香製造・販売事業全般を譲受
経営・施策
- 19年版「中小企業白書・小規模企業白書」 世代交代、自己改革に焦点
- マツキヨHD、ココカラファインと資本業務提携協議を開始
- ココカラファイン、スポーツクラブのFC展開をスタート
- セブン-イレブン、「行動計画」策定 出店基準厳格化や店舗支援強化等
- ユニ・チャーム、ITF公認の男子テニス大会に協賛
製品・サービス
- 花王、「メリーズパンツさらさらエアスルー」より肌にやさしく改良
- ウテナ、ヘアスプレー「マッシーニ」こだわり仕上げタイプ限定発売
- エステー、「ドライペットクリア」限定デザイン3品発売
宣伝販促
- 大王製紙、「エリエール」40周年記念キャンペーンを実施中
人事・組織
- サンドラッグ、新社長に貞方宏司氏が昇格
決算
- ポーラ・オルビスHD、2019年1~3月決算は減収減益に
- PALTAC、2019年3月期は売上高1兆円超えに 売上・利益とも過去最高
- カワチ薬品、2019年3月期連結決算は減収減益に
- 小林製薬、2019年第1四半期決算発表 営業利益以下は前年割れに
研究・開発
- ユニ・チャーム、アニマルセラピーの効果を研究 高齢者とセラピー犬
調査・統計
- 経済産業省 19年1~2月度洗浄剤統計 酸・アルカリ洗浄剤が活況
- ライオン、洗濯物のニオイ悩みの調査を実施 “ゾンビ臭”対策を提案
イベント・展示会
- アース製薬、虫ケア用品や感染症対策を各種イベントで啓発
- ライオン、日本歯科医師会と体験型スペシャルイベントを5月28日開催
施設・店舗
- コーセー、山梨県南アルプス市に新生産拠点を建設 2021年度稼働予定
時評・コラム
- 時評 顧客との個別対応が進化する
- らいたあ 改元祝賀セールに思う平成と令和の改元の違い
上記トピックスは要約版です。記事の詳細・全文は、日用品・化粧品業界の専門紙「H&BC マーケティングニュース」最新号(水曜日発行)でご覧になれます。お申し込みは刊行物案内をご参照ください。